オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・コンサート鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログです。日本の明るい未来を感じさせてくれるNumber_iを応援中。

森に潜む悪魔~アイルランド発AXNミステリー『ダブリン 悪意の森』


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 はっきり言って好き嫌いが分かれるドラマだと思うけど…。

ヲタクは大好きです、この解りづらさが、モヤモヤ感が(笑)

一緒に8話見終わった夫は「え?これで終わり?完全に不完全燃焼なんだけど」って隣でまだブツブツ言ってる(# ̄З ̄)完全なる不完全燃焼って…シャレのつもりなんだろうか(笑)

 

 

  BSのAXNミステリーチャンネルでアイルランド発の新作ミステリ『ダブリン悪意の森』全8話一挙放送❗原題は"Dublin Murders"といたってシンプルだけど、ヲタクは邦題けっこう好き。処女作でいきなりエドガー賞というタナ・フレンチの原作を映像化しただけあって、重厚な本格推理ドラマになっています。「エメラルドの島」という異名を持つアイルランドの深い緑や美しい山並み、そこに点在する廃墟等がいながらにして見ることができるのも、映像作品ならでは。

 

  アイルランドのダブリン郊外にある広大な森である日、バレリーナを目指すいたいけな少女の遺体が発見された。森は古代遺跡発掘の対象となっており、少女の遺体は古代遺跡の祭壇の上に捧げ物のように安置されていた為、何やら猟奇性も疑われる。そしてその森は、21年前に同じ年頃の少年少女が、まるで神隠しに遭ったかのように忽然と失踪した同じ場所だった。そして捜査の過程で、今回殺された少女の父親が、過去の失踪事件時に犯行を疑われて事情聴取を受けていたことが判明する…。

 

  事件を追うのは、潜入捜査官から殺人課の刑事に転身したキャシー・マドック(セーラ・グリーン)とアイルランド生まれのイギリス人ロバート・ライリー(キリアン・スコット)。ロバート、愛称ロブは大きな秘密を抱えていて、彼の出自、アイルランド生まれのイギリス人…というのがストーリー展開のキモになってます。二人とも過去のトラウマによる深い心の闇を抱えていて、そのこじらせ具合がハンパない。古典的な探偵小説に出てくるようなヒーローじゃない、迷い悩み、時には犯罪スレスレの捜査に手を染めるような人間的な弱さも持ち合わせているから、見ている私たちも彼らと一緒にどんどんミスリードされて、幾重にも絡まった謎の迷路に迷い込んでしまうしくみ。この、キリアン・スコット演じる刑事ロブが、冷血なフリして本当は傷つきやすい困ったちゃん、個人的にはちとソソられる(笑)

 

  ヲタクはいつの頃からかケルト系のアイルランドに惹かれ、大学時代の卒論もジョン・ミリントン・シングというアイルランドの劇作家を選びました。ゼミの教授には変人扱いされましたが…。念願叶ってアイルランドを訪れた時には奇妙なデジャヴに襲われたことを覚えています。いまだにその原因はわからずじまいですが…。

 

 かつては同じ国だったイングランドとは民族も違うし、言わば水と油。ドラマの中にも、お互いの差別観がちらちら見えて、複雑な気持ちになります。

 

  アイルランドは太古のドルーイド教の名残がそこかしこに残っているせいか、どこかまだ「人間ならざるもの」の存在を信じているような風土なんですね。森はキリスト教の信仰が届かない、異端の場所。主人公のロブの夢の中に度々現れて彼を苦しめる森のイメージも、どこか異端の匂いがして背筋が寒くなる。21年前の失踪事件を追っていた刑事の謎のメモ…

ここには我々に対する憎悪が宿っている。

子どもたちは代償として連れていかれた。

永遠に見つからず 森が我々を笑っている。

 見終わった後、これを大きなヒントだったと解釈するか、「なんだ、結局謎が回収されてないじゃん」と受けとるかは、意見が分かれるところでしょう。

 

  単なる犯人探しではなく、犯人がなぜ罪を犯したのか、それを突き詰めていくプロセス、そして取調室における刑事と犯人の心理的攻防戦が見応えがあります。映画『羊たちの沈黙』の、FBI訓練生クラリス(ジョディ・フォスター)と、サイコなシリアルキラーハンニバル・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)の面会場面をちらっと思い出しました。

 

  BBCの製作であちらではかなりヒットしたらしく、第2シーズンの製作も決まったみたいです😊

  

ドンソク兄貴はやっぱりラブリー♥️~映画『スタートアップ❗』

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    マ・ドンソク兄ィの新作映画『スタートアップ❗』U-NEXTで鑑賞。超新作なので、1,100円です。(その代わり、3週間視聴可能)これ、すごく見たかった映画だけど、なぜか横浜には来なかった…。(これからかな?😅)いくらドンソク兄ィがマブリー(マ・ドンソク+ラブリーの造語)大爆発って言ったって、今この時期、長時間電車に乗って上京する勇気はないので(ヲタクは、重症化リスクが高まる年代に差しかかっているため😅)おうちで鑑賞。いつもいつもU-NEXTさまさまでござるね(笑)

 

  ちなみにこの映画、ネトフリのオリジナルドラマ『スタートアップ』(韓国の青年たちの起業をテーマにしている)とは全くの別物です。映画は、もっと広義の、それぞれ思い通りにならない人生の挫折を体験した登場人物たちが心機一転、新たなスタートラインに立つおはなしを笑いあり涙ありで描いたもの。

 

  「大学に行け」と迫る母親とある日大ゲンカ、家を飛び出した少年テギル(パク・ジョンミン)。ありったけのお金で行き着いた先で彼は、「住み込み店員募集」の中華料理店チャンプン飯店に転がり込み、コワモテな顔にオカッパ頭😮の厨房長コソク(マ・ドンソク)に出会います。チャンプン飯店は、コソクを初め、温厚だがワケありなオーナー、ドジな先輩、めっぽうケンカの強い家出少女など、奇人変人の巣窟(笑)彼らとのふれあいと、コソクの愛のビンタで😅テギルは少しずつ人生の機微を学んでいきます。一方テギルの親友サンピル(チョン・ヘイン)は、お金欲しさにヤミ金に就職、悪どい借金取り立ての片棒を担ぐハメに。二人の親友の人生はそれぞれに全く違う方向に向かっていくように見えましたが…。

 

  何と言っても、オカッパ頭で中華鍋を振り回し、TWICEのカラオケで軽やかに踊りまくるマ・ドンソクの魅力が全編に溢れております😍…が、もちろんドンソク兄ィのこと、それだけじゃ終わりません(笑)

しかしてその実体は…❗❓

 

  主人公テギルの親友を演じたチョン・ヘイン、そう❗ドラマ『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』で、あのソン・イェジン(『愛の不時着』)を骨抜きにした年下の男の子~🎵『愛の不時着』と言えば、北朝鮮ヒョンビンの若い部下役ユ・スビン(韓流ドラマ通でチェ・ジウの大ファンだった彼ね)が一瞬出てきたので、重要な役どころかと思ったら、出番は一瞬で終わっちゃった(笑)

 

  分類としてはドタバタコメディ…なんでしょうけど、韓国社会の格差問題や学歴偏重、若者による高齢者の介護問題などがさりげなく織り込まれていて、見終わってからもいろいろ考えさせられる。このあたり、いつもいつも韓国映画やドラマって巧いな、ニクイな…って思いますね。

  

 

  

 

  

白銀の北欧を旅する~NHK BS4K 『ヨーロッパ大縦断第1回』

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(ノルウェーの冬…From Pixabay)

  NHK BS4K『ヨーロッパ大縦断 鉄道の旅 』の第1回目(2月6日 11:00~11:59)。1月に放送されたものの再放送みたい。8Kで製作された番組を4Kに変換したものだそうです。

 

  ヨーロッパの冬はクリスマス前後を除けば観光的にローシーズンで、旅番組もあまり見たことないんですが(有名なレストランやリゾートホテルも冬季休業になってしまうところが多い)、この番組のテーマは凍てつく北欧の冬❗しかも鉄道の旅❗これぞアマノジャクのヲタクにぴったりな番組ぢゃ(笑)

 

  出発駅はノルウェーのナルヴィク。ここから乗車すると、「ヨーロッパ最北端の駅乗車証明書」をもらえるらしい。え?最北端?そうなの?…よく見れば、「ロシアを除いて」って書いてある。……EUとは犬猿の仲のロシア、こんなところにも影響が…😅

 

広大な鉄鉱石の鉱山を有し、長い間 スウェーデンの福祉を支えてきたキルナ。この街にある冬季のみ営業のアイスホテル😍まるで『アナと雪の女王』エルサの氷のお城みたい❄️シャンデリアもベッドも全て氷で、バーで使われるカクテルグラスも氷という念の入れよう。氷のグラスに入った赤いカクテル、めっちゃキレイ🎵一度でいいから泊まってみたいけど、ヨーロッパの人たちって日本人と皮膚感覚が違うからなぁ…。ヨーロッパに住んでいた頃、5~6℃の気温でTシャツ1枚の若者けっこう見たから…。「氷のベッドでも、寝袋に入るからじゅうぶん暖かいですよ」っていうホテルのお姉さんの発言はにわかには信じがたい(笑)


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(キルナのアイスホテル…From Pixabay)

 列車は雪に閉ざされた広大な原野をひたすら走って氷の張った港町ルーレオへ。ノラハムン港の近くには、ガンメルスタードと呼ばれる 400以上のコテージ(世界遺産)が並んでいます。そのむかし、厳しい自然の中原野を切り開いた開拓民たちの週末の家だったそう。ほとんどのコテージが築200年以上、子から孫、孫から曾孫に引き継がれ、現在でも 大事に保存されています。世界遺産…と言っても、国が管理するのではなく個人の所有財産で、代々家族で守っているところがヨーロッパらしいなぁ…。

 

 北欧のさまざまな文化の継承に力を入れているレットヴィークの街で、民族音楽を奏でる青年たち。彼らは、楽譜ではなく親や親戚から口伝えで教えてもらっているそう。また、ダーラフローダで羊の飼育と紡績工場を営む家族は、曾祖父が100年近く前に購入・改良した紡績機を今でも大事に使っています。私たちは一言で「伝統的なヨーロッパ文化」と言うけれども、この番組を見て、文化の継承とは、受け継ぐ側、受け継がれる側の深い愛と不断の努力あって初めて成立するものなんだなぁ…と思った次第。

 

  ダーラフローダの湖のほとり。村人が共同出資して作ったというサウナ小屋で、おじいちゃん➡️息子➡️孫と男同士の会話を楽しむ3人。中は摂氏80度だという小屋を時折飛び出して、表面の氷をくり貫いた湖の中に飛び込む((( ;゚Д゚)))おじいちゃんと若いパパは「気持ちいいぞ、健康にいいんだ」って言ってるけど、ホントかな~😅「湖に入りに行こう❗」と息子を誘って「やだよ」とにべもなく拒否られるパパ。やっぱり孫がいちばん正直だ(笑)


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(湖のほとりに佇むサウナ小屋…From Pixabay)

 

  自然は厳しく、凍てつく北欧の冬。しかしそこに暮らす人々は、限りなく優しさに満ちて、温かいのでした😊


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(遠くに眺めるオーレスン橋…From Pixabay)

(おまけ)

番組の最後、列車はマルメ駅(スウェーデン)を出発してコペンハーゲン(デンマーク)へ向かいます。車窓からは長い長いオーレスン橋(7,845㍍。橋の途中にスウェーデンデンマークの国境がある)を眺めます。北欧ミステリファンのヲタクとしては、この橋のちょうど国境付近で起きた殺人事件をスウェーデンデンマークの刑事が共同捜査するドラマ『ザ・ブリッジ』を思い出します😊

 

 

運命の巡り合わせ~WOWWOW『ラ・ボエーム』METライブビューイング

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  WOWWOWにて、2014年メトロポリタン歌劇場の『ラ・ボエーム』放映❗(本日)…これ、曰く付きの公演回なんですよね。

 

  プッチーニの作品の中でも特に人気の高い作品で、METでも上演回数は群を抜いているそうです。時は1830年代のパリ、カルチェ・ラタン。貧しい芸術家のタマゴたちが、自分たちの才能を信じて切磋琢磨していた時代。(ラ・ボエームとはボヘミアンという意味で、当時パリで根なし草のような生活を送っていた若い芸術家たちを指します)売れない詩人のロドルフォと、不治の病に冒された貧しいお針子ミミの悲恋物語です。

 

  このオペラ、その後さまざまな作品をインスパイアしたようで、本日WOWWOW放送時のナビゲーター、宮本亜門さんも仰っていましたが、2001年のミュージカル映画ムーランルージュ』(主演 ニコール・キッドマンユアン・マクレガー…当時のキッドマン、夢のように綺麗でしたよね😍)は、このオペラがベースになっています。また、個人的にヲタクが好きなシャンソンに、その名もズバリ『ラ・ボエーム』という作品があるのですが(歌 シャルル・アズナブール)、「画家とモデルの恋人同士、1日おきにしか食事ができなかった…」とか、「僕たちはストーブの回りに集まって、冬の寒さも忘れて詩を朗唱したものだった」なんて下りは、プッチーニのオペラの場面そのままです😊

 

   ヒロインのミミ役、本来はアニタ・ハーティッグが務める予定でしたが、前日になってインフルエンザで倒れてしまい、急きょクリスティーネ・オポライス(ラトビア生まれのソプラノ歌手)が代役に抜擢されました。オポライス、なんとその前日、同じプッチーニの『蝶々夫人』のタイトルロールを演じたばかり(それも彼女にとっては初役)。当日の朝の電話で代役が決まって、しかもその数時間後のマチネ出演❗😮聞いただけでも怖くて卒倒しそうです😅すごいなぁ…。プロ意識ここに極まれり。

 

 おそらく指揮者のマエストロも、相手役のルドルフォ役ヴィットリオ・グリゴーロも、いやMETの関係者全員が緊張と不安に固唾を飲んで見守っていたのでしょうが、オポライスは、素晴らしく伸びやかな歌唱で見事代役を果たしました❗

(彼女はブロンドの美人歌手で、笑顔がちょっとニコール・キッドマンに似ています😊)

 

  お客さんのほうもね、ちゃんと事情がわかっているから、第1幕のアリア『冷たい手を』(ロドルフォがミミの手に偶然触れ、「なんて冷たい手だ。僕に温めさせて…」と歌う)、そしてオポライスの『我が名はミミ』(「君のことを教えて」と言うロドルフォに、ミミが自分の慎ましやかな日常について歌うアリア)からもうすでに、カーテンコール時のようなやんやの拍手喝采😊会場全体が一体になった瞬間に、見ているこちら側も胸が熱くなりました。

 

  演出はご存知、フランコ・ゼフィレッリ❗先日の『トゥーランドット』の記事でもちょっと触れましたけど、METの最新の舞台装置を駆使した、「豪華絢爛」という言葉が相応しい舞台。彼の場合人海戦術もハンパなく、この時の出演者の数はゆうに100人を超えていたそうです😅

 

  ライブビューイングの日程は以前から決まっていたんでしょうから、こうやってハーティッグではなくオポライスのミミが永遠に映像に残されることになったのもまた、運命のなせるわざ。当時は新進のソプラノ歌手だったオポライスは見事、のちのディーバへ至るチャンスを掴んだのです。

 

…そんな不思議な巡り合わせに思いを馳せ、芳醇なプッチーニの世界に浸れる幸せをしみじみとかみしめた今日のヲタクなのでした😊

Romanticが止まらない~テレ東ドラマ24『フルーツ宅配便』

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  なぜこのドラマに巡り合ったのかというと。  たまにヲタクはYouTubeホリエモンチャンネルを覗くのであるが、主にグルメ紹介を。美味しいレストランやらお取り寄せのお酒やらカレーパンやら。緊急事態宣言の巣籠もり中、キャプションに『フルーツ宅配便がオススメ』とか何とか書いてあったので、あら、新鮮な果物のお取り寄せがあるのね…とか喜んで動画見始めたら、ホリエモン

仲里依紗の、三十路のデリへル嬢感がスゴイ

…え❓仲里依紗❓しかもデリへル❗❓

デリへル嬢の源氏名が、みかんとかいちごとかゆずとかだったんですね(笑)  新鮮なフルーツは食べ損ねたけど😅これも何かのご縁だから(❓)と思って。ちょうどU-NEXTで見始めたら面白くてハマっちゃって。

 

  勤めていた東京の会社が倒産して生まれ故郷のとある地方都市に戻ってきた咲田真一(濱田岳)。ひょんなことからラーメン屋に居合わせたデリへルのオーナー、ミスジ(松尾スズキ)から、ムリヤリ雇われ店長にさせられる😅それぞれワケありなデリへル嬢たちと、店の従業員たちの苦く哀切な人生模様が、涙と、微かな希望を孕むエピソードで綴られていきます。久しぶりの再会を果たした同級生でドラマのヒロイン、ホリエモン推しの(笑)仲里依紗も、幸せな人生を送ってきたかのように見えてじつは…。

 

  ふと見てみれば、えっ❗❓なんと、演出はあの巨匠白石和彌(『孤狼の血』『彼女がその名を知らない鳥たち』『止められるか俺たちを』)でもって、プロデュースは先鋭的な作品作りで知られるTVドラマ界の寵児、テレ東の濱谷晃P❗(『GIVER 復讐の贈与者』『下北沢ダイハード』…今季話題の香取慎吾くんのドラマ『アノニマス』も、今この時代だからこそのミステリ。1話見逃しちゃって😭2話目見たらめっちゃ面白かった。これから楽しみ♥️)この二人がタッグを組んだんだもん、名作にならないわけがない。

 

  デリへル嬢たちはそれぞれ重荷を背負ってある意味悲惨な人生のまっ只中にいるんだけど、なんだろうこのドラマの底を流れる陽だまりのような暖かさは🤷❓と思ってみていたら…。

 

  何しろデリへル店「フルーツ宅配便」は、辛い人生を歩む彼女たちの心の故郷なんだよね。目が笑ってなくて一見冷徹に見えるけど、筋の一本通った、男気溢れたオーナー・ミスジ(松尾スズキがさすがの貫禄)、足し算できなくてデリへル嬢たちにいつもバカにされてるけど、じつは驚くべき身体能力の持ち主マサカネ(荒川良々)、中途半端な優しさをうっかり見せてしまっていつも苦境に立たされるが、心に熱さを秘めたフェミニスト、主人公の真一(濱田岳)…。

 

  「フルーツ宅配便」の男たちは言わば『人生劇場』の吉良常と飛車角、苦境に立たされ春をひさぐ女たちを身を投げ出して守るヒーロー😊…うん、白石監督も濱谷Pも、ドラマに感動してるホリエモンもきっと、凄くロマンティストなんだなぁ…。女の弱さにつけこむクズ男と同じ数だけ、ロマンティストな男たちもこの世にはいるんだとヲタクは信じていたい(笑)同じデリへルの世界を描くにしても、女性の監督だと、映画『タイトル、拒絶』みたいにリアルでエグくなる(笑)デリへル店のオトコたち、クズばっかだったもん😅(ちなみに映画の中でクズ男の極みみたいなデリへル店長を演じていた般若氏は、ヒロイン役の伊藤沙莉嬢によると、現場ではいちばんジェントルマンだったそうです、念のため=笑)

 

  個人的には、小学生の息子を懸命に育ててるしっかりもののみかん(徳永えり)のエピソードが切なかった😭素敵なマンションを契約したのに風俗業なのがバレて引っ越し直前に大家さんに断られて。また息子がね、「ごめんね、引っ越しできなくなったの」って言うママに、「良かった、ホントはぼく引っ越ししたくなかったんだ」って笑いながら、それまで書いてた新しい家具の配置図をそっと丸めるの(泣)そこまで来るとヲタク、ガマンできず涙腺崩壊。

 

…で、オープニングテーマ『裸足の果実』歌い上げるはEGO-RAPPIN'❗哀切で心揺さぶられる、しかもスタイリッシュなメロディ。かつての彼らの『くちばしにチェリー』、何度繰り返し聴いたことでしょうか。(我が心の名作『私立探偵 濱マイク』(監督・林海象、主演・永瀬正敏)の主題歌だから😊)

 

30分余の短い時間の中に、人生のエッセンスがぎゅっと詰まってる…。

やっぱりドラマ24は間違いないね❗(笑)

 

 

 

 

  

三者三様の面白さ~BS12(トゥエルビ)『アガサとイシュタルの呪い』『アガサと真夜中の殺人者』

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(第2エピソードの舞台となるバグダッド…From Pixabay)

  ヲタクが毎週楽しみにしていた、ミステリ作家アガサ・クリスティの実人生と殺人事件の謎解きを絡めた三部作がついに大団円を迎えましたぁ~❗(ぱちぱちぱち👏👏👏)第1話の『アガサと殺人の真相』については先日アップした記事で書きましたので、今日は第2話と第3話のお話しです😊

 

第2話『アガサとイシュタルの呪い』

  通常こういったシリーズものだと、主演は同じ俳優さんが務めるものですが、1話ごとに、アガサ・クリスティ本人をそれぞれ違う女優さんが演じているんですよね。エピソードの作風もそれぞれガラリと違っていて、見終わってみると、なかなか新しいアイデアで面白かったです😊もっとも、第1話で若々しくアクティブなイメージだったアガサが、第2話では、実際には数年のタイムラグだったのに、演じる女優さん(リンゼイ・マーシャル)が一気に老けた感じになっていたのにはちょっとビックリしましたけど(笑)…でも今振り返ってみると、イラクバグダッドに出かけた先で、ウル遺跡で発掘作業に携わっていた14才年下の考古学者マックス・マローワン(ジョナ・ハウワー・キング)と恋に落ち、ついには結婚するアガサ、彼女の当時の感情の揺れや不安、恋人の若い情熱に対する戸惑いなどを表現するにはピッタリなキャスティングだったのかなぁ…と。ウル遺跡周辺で起きる連続殺人の謎に挑む、アガサとマックス。中東を舞台にしたポワロもの『メソポタミア殺人事件』や『殺人は癖になる』、そしてメアリ・ウェストマコット名義で書いたロマンス小説『春にして君を離れ』を上手くミックスしたようなストーリー展開になっていましたね。再婚相手となるマックスのキャラが、若くてイケメン、考古学者なんでお勉強はできるんでしょうけど世間知らずのポンコツで、アガサがほっとけなくなっちゃう感じが微笑ましくてツボでした(笑)

 

第3話『アガサと真夜中の殺人者』

最終話は、ユーモアが散りばめられていた前2作とはうって変わって、ダークで陰鬱、殺人方法も残酷、ちょっとしたフィルム・ノワールイヤミスの味わい😅

 

  第二次世界大戦下のロンドン、アガサ(ヘレン・バクセンデイル)は新作のスパイ小説が出版差押えとなり、アメリカから印税は入らず破産寸前。背に腹は代えられず、用心棒トラヴィス(第1話で容疑者の1人として登場した)と共にとあるホテルにやって来ます。ポワロものの新作の版権を中国人実業家に売却する為でした。ところが実業家と交渉の最中、ロンドン大空襲が起こり、その時にホテルに滞在していた人々は全員、地下のシェルターに閉じ込められることに。そこで何者かにアガサの原稿が盗まれてしまいます。しかしその盗難事件は、一連の凄惨な連続殺人事件の、ほんの序章にしか過ぎなかったのです。

 

  アガサお得意の『クローズドサークル』ミステリ再び…です。第二次世界大戦が背景にあるせいか、人間の心の暗部に焦点を当てたストーリー展開ですね。結末も救いのない感じでしたが、ダークなミステリ愛好家にはおススメ😉

 

  小ネタとしては、出版禁止処分になったスパイ小説の話がちらっと出てきます。これは、平凡な夫婦トミーとタペンスがスパイ騒動に巻き込まれてしまう一連のシリーズ第3作目『NかMか』のこと。(第1作『秘密機関』第2作『おしどり探偵』)実際にアガサは、ブレッチリーパーク(戦時中ロンドンにあった暗号解読機関。アラン・チューリングがリーダー。ベネ様主演の『イミテーション・ゲーム』参照)から、ドイツのスパイ嫌疑をかけられたことがあったらしい😅その話は、第3話の重要な伏線にもなっています。

 

  トミーとタペンスシリーズはBBCで2度ドラマ化されていて、新しいほうは『トミーとタペンス~二人で探偵を』の邦題で放映されました。好奇心旺盛、向こう見ずな妻タペンスと、イヤだイヤだと言いながら妻の言いなりになって大事件に巻き込まれてしまう温厚な夫のトミー。二人の掛け合いが楽しい🎵英国の大人気番組『リトル・ブリテン』で有名な喜劇俳優のデヴィッド・ウォリアムズがトミー役を演じています。ヲタクはこのシリーズ、昔U-NEXTで見たのですが、さっき調べてみたら、今は配信中止になってるみたいですね😢それこそこの際、BS12(トゥエルビ)で放映してくれないものだろうか…アガサつながりで(笑)

 

アガサ・クリスティ社は一切関係していない」(笑)今回のシリーズ、小ネタ満載、クリスティの人生って著作に負けず劣らず波瀾万丈だったんだなぁ…と改めて再確認、ファンとしてはとっても楽しいシリーズでした♥️

 

横浜のキリスト教会~『コールドケース 3』第7話


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 今季ヲタクが一番ハマって見ているドラマといえば、度々ブログの記事にも取り上げているWOWWOWオリジナル『コールドケース 3』😊SNSで、「オリジナルを超えてる❗」なんて意見も散見してますね。海外ドラマの版権を買って日本で製作しているドラマの中には、舞台が日本だとどうにも設定その他が不自然で違和感を感じてしまうものもありますが、日本版『コールドケース』は、レギュラー陣のチームワーク、ゲストのキャスティング、舞台設定やストーリー構成…あらゆる面で光っているなぁ…と思います。換骨奪胎のお手本…みたいな❓😊

 

  その理由の1つとして、舞台が横浜…っていうのもあるかと。ヲタクはオリジナルのアメリカ版も大好きでシリーズ4くらいまでは見ているんですが、『コールドケース』オリジナルが扱う事件はその時代その時代のアメリカ社会の諸問題(例えば、貧困、格差、児童虐待、DV、若者の薬物摂取など)を如実に反映しています。そして、こういった問題に悩み苦しむ人たちのシェルター的な役割として度々キリスト教の教会が登場します。 日本版『コールドケース』もその設定は改変していませんが、長崎と同様、キリシタン禁制時代に命がけの布教が行われ、天主堂が設立されて以来キリスト教信仰が市民生活に身近なものになっている横浜が舞台なので、それがすんなり馴染んでいるのかなぁ…なんて思いながら見ています😊

 

 シリーズ1第9話のメイン舞台は山手の教会でしたし(シスター役が江波杏子)、今シリーズ3を見てみても、第5話で爆弾魔の仲村トオルが魂の救済を求めて逃げ込んだのが横浜の教会でした。そしてそして、直近のエピソード第7話は、過酷な運命に翻弄される女性・満智子(黒木華)とその幼い娘、彼女を陰で支える若い警察官(高杉真宙)の切ないストーリー(ヲタク的には、この胸の絞られ具合は、シリーズ1で、仲里依紗がゲストだった回に匹敵するかなぁ)。高杉くん演じる警察官は、キリスト教の関連団体に所属している設定。彼の大事にしていたペンダント(その団体のもの)が、ストーリー上重要な役割を果たします。そして、最後に追い詰められた満智子が身を切られるような悲しい決断をしたのがやはり教会の中においてでした。

 

…なーんて、今日のヲタクの呟きはハマッ子の手前味噌でしたねェ😅「ジモト愛が過ぎる」…ってことでご勘弁を(笑)

 

 

  

お久しぶりね🎵の金城武に癒された『恋するシェフの最強レシピ』

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  久しぶりにロマコメ見た~~❗U-NEXTで『恋するシェフの最強レシピ』(2017年・中国・香港合作~日本での公開は2018年3月)

 

  ヲタクはふだんそれほどロマコメ見ない人であるが、急に(ドリームの一杯詰まったロマコメ見て癒されたいっ❗)って気持ちになったところを見ると、昨今の緊急事態宣言、仕事の行き帰りや仕事先で神経張り詰めてて、知らないうちに心に疲れが溜まっているのかな😅

 

  ああでもこの映画見て大笑いして、気持ちがほっこり温かくなって、今はとってもリラックスしてるヲタク😊ロマコメの威力、おそるべし(笑)

 

  上海にあるホテルのレストランのシェフを務めるグー・ションナン(チョウ・ドンユィ…幼く見えるけど、29才の設定😅)は、料理の腕は超天才なれど、天才ゆえか少々性格はぶっ飛んでいて行動にも少々難アリ(笑)秘密の交際をしていたホテルの支配人にもフラれてしまう😅しかしションナンは、経営難に陥ったホテルを買収すべく乗り込んできた巨大コンツェルンの17歳年上冷血社長ルー・ジン(金城武)にその天才的な腕を見込まれて…。最初の出会いは超最悪、反発しあいながらも「食」を通じて少しずつ歩み寄っていく二人。年齢も趣味も生活環境もかけ離れた彼らの恋の行く末は…❗❔

 

  ヲタク的には超お久しぶりの金城武♥️3年前だから当時44歳だったはずだけど…。ヲタクが夢中で見てた数々の名作…『恋する惑星』『天使の涙』(ウォン・カーウァイ監督)『Lovers』(チャン・イーモウ監督)『レッドクリフ』(ジョン・ウー監督)に出演していた若く瑞々しい頃とちっとも変わってないぢゃん❗

マクベスの魔女の薬でも飲んでんのか❗❓

…いやむしろ、髭の似合うダンディな渋いイケオジになっていて、その深い魅力、ヲタク的には今の方が萌えるかも(笑)

 

  ロマコメ成功のカギは、王子様役の魅力はモチロン、観ている私たちが、ヒロインにどれだけ感情移入できるか…に左右されると思うんだけど、チョウ・ドンユィ演じるションナンはもう、共感度120%❗小柄で細くて少女というより少年ぽくて、「色気ゼロ」(笑)、誰よりもピュアなのに不器用で、それを表現できないヘソ曲がり😅『藍色夏恋』の時のグン・ルンメイ、思い出すわ。

 

  しっかしさ、支配人がションナンをふる時の言いぐさがヒドイのよぉ。

「君の体型がダメなんだ。俺はナスや瓜がいい。ところがどうだ、君はまるでニラだ。それも成長不良のニラ」

なんだとー💥🌋💣こっちから願い下げぢゃー、そんな男ぶん殴ってやれ❗これで一気にションナンは観ている女子たちを味方につけたわよね(笑)

 

  ションナンがその不器用な情熱で、社長の冷血で傲慢な仮面の下に潜む優しさや傷つきやすさを引き出していくステキなエピソードの積み重ね…ロマコメの醍醐味ですねェ😉29才と46才の恋愛なのに、ラブシーンは相合い傘で歩いたり、手を繋ぐだけ…っていう「オトナの純愛」っぽいとこも、疲れたヲタクにはちょうど良かった(笑)

 

  ションナンが作る眼にも鮮やかな数々のヌーベルキュイジーヌ、上海の港に沈む夕陽、煌やかな夜景…。金城武へのリスペクトからか、料理に抹茶が使われていて「一期一会」の精神を表しているだとか、社長の得意料理が「出前一丁」だとか…クスリと笑える小ネタも満載です😊

 

  

 


 

池田エライザ、Hニューグランドのナポリタンを食す~『名建築で昼食を』SP


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  あら、こんなステキな番組があったんだー😮

 

  BSテレ東で横浜の名建築を巡る番組が放映される…とどこかで読んで、録画しておきました。昨年7月に放送された、東京の名建築を巡る番組の、今回はスペシャル版だそうです😊

 

  ナビゲーターは池田エライザ田口トモロヲ。お二人は個人としてではなく、それぞれ、横浜に住むコピーライターの春野藤と、有名建築家を父に持つ植草千明という別人物を「演じ」ていて、建築巡りの合間に彼らの半生が語られるというドラマ仕立て。それが、他の旅番組とは一線を画しており、お二人の個性的なキャラとも相まって、何とも不思議な魅力を醸し出しております😊

 

  植草さん(田口トモロヲ)から藤さん(池田エライザ)への誘い文句が粋なんですねぇ。

横浜の太陽を満喫できる名建築へ行きませんか?

池田エライザ嬢はこの番組の田口トモロヲといいリリー・フランキー(NHK BS『The Covers』)といい、オジサマとのツーショットが似合いますね。実際の年齢より大人っぽくて落ち着きがあるし、なんというか…肝が据わってる感がある😊

 

  二人はまず、戦後の日本モダニズム建築の巨匠と言われる前川國男(ル・コルビュジェに師事)設計による神奈川県立図書館と県立音楽堂へ。ヲタクも何度も訪れたことのある場所ですが、いつも大勢の人がわらわら居る状態で見てるから…😅こうやって無人の状態で見てみると、改めてその光溢れる美しさに息を呑みます。音楽堂の床が、打ち出したコンクリートを磨きあげるという凝った手法で作られていたなんて、知らなかった…。  図書館の、光と空気を透すホロウブリック。一度光をスリットから通し、柔らかな光にして室内に注ぐよう設計されたものだそう。横浜の太陽光度が綿密に計算されているとか。

 

そして二人は、横浜市開港記念会館(通称ジャック)へ。なんと特別に螺旋階段を登っててっぺんの時計塔に行けることに❗(通常は立ち入り禁止です😅)紺碧の秋の空、遠くに山下公園と港を臨み、真下には日本大通りの色鮮やかな銀杏並木❗素晴らしい追体験です。

 

  10時?のお茶は、コーヒーの大学院(ルミエール・ド・パリ)で。春さんはここのスパゲッティミートソースがお好きとか。カレーやハンバーグも美味しいですよ。最近、同じ通りに生食パンのお店が出来て、この界隈、行列がスゴイことになってます😅

 

  そしてラスト、メインの目的であるホテルニューグランドへ。埋め立て地に「みなとみらいMM21」が出来るまでは、ハマっ子にとって「港ヨコハマ」といえば、山下公園氷川丸日本大通りホテルニューグランド界隈を指しました。今はみなとみらい線が開通して随分アクセスが良くなりましたけど、昔は桜木町からバスかタクシーしかなくて、横浜の奥座敷というか、静寂な雰囲気がありました。

 

  関東大震災や横浜大空襲(太平洋戦争)を生き延び、GHQの本拠地となった戦後ヨコハマの復興のシンボル、ホテルニューグランド。西洋建築に東洋の意匠、ニューグランドブルーと呼ばれる青色のイメージ、旧館はいつみてもため息が出るほど重厚で美しい。かつては新館に総ガラス張りの天空のプールがあり、横浜港を見下ろしながら泳げたんだけど…いつのまにかなくなっちゃった(笑)ヲタク的にはそれだけが残念😅

 

  1階のカフェで池田エライザが食すのはこのホテル発祥と言われるスパゲッティナポリタン❤️(相方の田口トモロヲさんはシーフードドリア)。ランチ…っていうのが肩に力入ってなくていいですよね🎵(もっとしっかり食べたい向きには、最上階に、海が一望に見渡せる『ル・ノルマンディ』というフレンチレストランがあります。クラシックなしっかりめのお味)

  サザンの『Love Affair~秘密のデート』に登場する『シーガーディアン』はニューグランドのバーです😊予約制ではないので、ヲタクが寄る時はいつも満杯、2度くらいしか入れたことがありません。メニューには、鮮やかなオレンジ色のカクテル、その名も「ヨコハマ」があります。

 

  地元の私でも、数々の新たな発見があった素敵な番組❤️「古き良きヨコハマ」を探訪する、あっという間の1時間でした。

 

遡って本編も見たいなぁ~😍探してみよ🎵

 

 

 

 
テレビ大阪開局40周年「名建築で昼食を 大阪編」 | TVO テレビ大阪

好きになってよかったね、千代ちゃん😊~『おちょやん』

  高城百合子(井川遥)が「太陽の女、カルメン」の撮影中、あまりにも村川茂監督(森準人)からネチネチダメ出しをされた為、とうとうプッツンしてしまい、トンでもない暴挙に出てしまいます。でもって、村川監督も一蓮托生で降板(出番少なかったなぁ…サヨナラ、愛しの村川監督😢)。結局映画はジョージ原田組で作り直すことに。千代ちゃん(杉咲花)は、カルメンとの不倫に走ってしまう夫にひたすらつくす若妻役に抜擢❗(後から、百合子の推薦であることがわかります)

 

  助監督の小暮さん(若葉竜也)に切ない片想い中の千代ちゃんは、振り向いてもらえなくても夫を愛し続ける若妻の気持ちに感情移入できず、原田監督にダメ出しをくらうばかり😅

 

  そんな千代ちゃんが変化したのは、高城百合子への恋心を監督業という仕事に昇華しようと努力し、たとえその気持ちは報われなくとも「(高城百合子を)好きになってよかった」と、静かに言い切る小暮さんの濁りのない眼を見たから。その時の花ちゃんの表情、凄かった。素晴らしい女優さんだと、改めて思った。ネットで、レストランで千代ちゃんが恋に落ちる瞬間が絶賛されてましたけど(その瞬間が花ちゃんの表情だけで「見えた」ってスゴイよね😮)、ステキなお芝居、今日もひけをとらなかったなぁ…うん。

 

  またねぇ、小暮助監督役の若葉竜也さんの受けのお芝居が絶品でございます。「好きになってよかった」っていう言葉が、最初小暮さんの口から出るっていうのが良かったね。粋な展開だったね😊今まで『葛城事件』『サラバ静寂』『ワンダーウォール劇場版』『コールドケース』『愛がなんだ』『生きちゃった』『AWAKE』…と変幻かつ緩急自在な彼の演技を見てきましたが、この小暮さん役でさらにブレイクして欲しいなー。もっともっと多彩な役に挑戦する姿を見てみたい役者さんの一人です。

 

  ラスト、あの父ちゃん(トータス松本)が鶴亀撮影所に現れて、何やらまた不穏な展開。『おちょやん』、ますます面白くなりそうです🎵

https://twitter.com/asadora_bk_nhk/status/1352395301810823175

https://twitter.com/asadora_bk_nhk/status/1352394796854374403

 

  

 

  

AXNミステリー『探偵ミス・スカーレット』シーズン2放映開始


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 大好きな英国ミステリー『探偵ミス・スカーレット』、早くも「AXNミステリーチャンネル」でシーズン2(シーズン1と同様、全6話)の放映が決定しました❗3月8日は国際女性デーということで、『探偵ミス・スカーレット』を含む、女性を主人公としたミステリードラマ4作の放映が決定したもよう。

 

  『探偵ミス・スカーレット』の舞台は、英国のヴィクトリア朝霧の都ロンドン、厚い雲が垂れ込め、光の差さない街の片隅に「切り裂きジャック」など、凶悪な殺人鬼が跋扈した時代。犯人を追うにも優雅に馬車で(笑)仲間と連絡をとろうにも電報しか手がないもどかしさ。指紋も、むろんDNA鑑定もないから、謎を解くには脳細胞をフルスロットルで回転させなきゃいけない。悪漢とのギリギリの頭脳戦。

ああ、いいなぁ、そのシチュエーション❗(笑)

シャーロック・ホームズも、だから余計ハマるんだよね。

 

  このドラマ、ヲタクの好きな設定だらけ。しかも主人公が女性だから、犯人を追う時に美しいドレスの裾が優雅に翻って、小さな帽子が風に舞って…めっちゃ美しい😍手袋をはめた手でピストルを構える姿も色っぽいことこの上なし(笑)レディな探偵…といえば、ヲタク的にはドラマ『エイリアニスト』のサラ・ハワード(ダコタ・ファニング)が思い浮かびますが、彼女に匹敵するくらいこのミス・スカーレットもチャーミングです。

 

  キャスティングも最高ですね。ヒロインのイライザ・スカーレットにケイト・フィリップス。え?誰?っていう方も、けっこうBBCの人気ドラマに重要な役柄で出演しているので、顔を見れば「ああ、あの人❗」ってわかるかも。『ピーキーブラインダーズ』何かと言うと聖書の言葉を持ち出してアーサー兄ちゃんを不安に陥れる奥さん、『戦争と平和』若くして逝ってしまうアンドレイの妻、『ダウントン・アビー』夫とのすれ違いに悩むメアリー王女…等々。最新作としては、映画『Benediction』で、我が熱烈推し、ジャック・ロウデン演じる詩人、ジークフリート・サスーンの妻役を演じています。

 

  しっかし、ヴィクトリア朝の英国で、女性が結婚せずに仕事をしようとしたら、こんなにも大変だったんですねぇ…😢イライザも、捜査をしようにも検死には立ち合わせてもらえないし、事情聴取をしたくても女人禁制のクラブには入れないわ…で、捜査もなかなか進展せずに四苦八苦。しかしイライザはそれに噛みついて女性の権利を声高に主張したりはしないんですよね。バディである幼なじみ、イケメン警部補のウィリアムに対しても、ここぞという時にははっきり自分を主張するんだけど、相手のプライドが傷つきそうだと見ると、さっと引く。まるで夫操縦術のお手本になりそうな見事なお手並み(笑)そんな粋でオトナの魅力に溢れたヒロインを、ケイト・フィリップスが生き生きと演じています。

 

  ストーリーはこれぞ英国正統派ミステリ…といった作り。最近猟奇的な殺人とか狂気のサイコパスを扱った刺激的なミステリが多いので、こういう正統派の探偵モノもかえって新鮮かも♥️バディのウィリアム警部補とも、付かず離れず、友人以上恋人以下…って感じの微妙な関係がステキ。シーズン2、めっちゃ楽しみ〜❗

 

※放映は4月22日(放送時間は未定)。第1・第2シーズン全12話、一挙放送予定のようです。

 

★ついしん

待望の第2シーズン、一挙放送されました❗(2023年4月)スカーレットは相変わらず、ロンドン初の女性探偵として男性社会で悪戦苦闘しています。女性文化協会の講演を頼まれれば、「あなたの顧客は男性探偵が相手にしない貧乏人ばかり」とディスられるし(^_^;)…でも、燃える闘魂は胸に秘め(笑)それを笑顔で乗り越えていくのが、ミス・スカーレットのミス・スカーレットたる所以。尋ね人や落とし物など、簡単に解決できるかと思われたものがじつは重大事件に繋がり、幼なじみのウィリアム警部補の追う事件と交差するストーリー展開はシーズン1と同様です。

 

 イライザとウィリアムの間に交わされるウィットに富んだ大人の会話やジェンダーについての議論、※19世紀英国の雰囲気満載の大人のミステリをぜひご覧下さい。

※ドレスの仮縫いをする時に、ミス・スカーレットが「(犯人を追いかけて)走ることもあるから、裾は少し短めに」ってそっと言うシーンがめっちゃ好き❗なんてエレガントなんでしょう……😍

 

 

 

 

黒革グローブの村川監督(森準人)が気になる、気になる~『おちょやん』

 浪花女の、人情からめた波乱万丈感動の一代記…と思いきや、突き抜けた明るさの抱腹絶倒コメディの様相を呈してきた『おちょやん』。個人的にそっちのほうがだんぜん好みなんで、最近ますますハマってきたヲタク(笑)

 

  こりゃ女芸人コンビの掛け合いか…❗?と見紛うほど息もピッタリな千代(杉咲花)と山村千鳥(若村麻由美)に大いに笑わせてもらっていたら、残念ながら一座はあえなく解散😢しかしそこから舞台は急展開、いよいよ千代ちゃん、京都は太秦…いやもとい、鶴亀撮影所の押しかけ女優に😅

 

  「撮影所の懲りない面々」がまた、サイコーなんですよ。アメリカ帰りのルー大柴みたいなジョージ原田監督(「ガッデム❗」=笑)とか、その妻のタカビー女優ミカ本田(ファーストサマーウィカ最高♥️バッグ振り回して人払い)。無声映画のスタァ、高瀬百々之助のモデルって「目玉の松ちゃん」こと尾上松之助かいな?…とか、いろいろ考えると楽しくてたまらん(笑)

 

  撮影所はまたイケメン祭りで、千代ちゃんの初恋の人、濃すぎる撮影現場で唯一ジェントルマンな助監督の小暮さん(若葉竜也…ステキなステキな好青年。ブレイクの予感😍)や、再会した天海一平(成田凌…この方は憎めないだめんず演じさせたら天下一品ですね)はもちろんステキなんだけど、ヲタクいち推しはこの人❗ハイ、ふつうは監督とか女優とか一言だけテロップがつくのに、お一人だけ長々と

作るシャシンは全て当たるという鬼才映画監督    村川茂

というテロップが付いたお方😅

ご本人は「あれ?村川監督ひょっとして公式にいじられてる?」って仰っているけど、いやいや、なにげに公式さんのイチ推しってことなんじゃないかしら。

 

  大スタァの高城百合子(井川遥)に無表情に(しかも柔らかな口調)でダメ出しをし続けて涙目にさせるサド監督😅溝口健二黒澤明か。細身の長身に三つ揃いのストライプのスーツを身にまとい、赤いチーフに何故か手には黒革のグローヴ…。殺し屋かいっ❗(笑)…はたまた文ストの中原中也か。…それとも、同じ洋行帰りでも、原田監督がアメリカなら、村川監督は大英帝国とか?『エイジ・オブ・イノセンス』のダニエル・デイ・ルイスふう手袋?

 

  ネットで調べたら、森準人さん『アリバイ崩し承ります』に出演してる。あれ?第2話なら見たはずなのだが…。

あーーっ❗大学の研究室のオドオドした猫背の助手❗

思い出した…真逆の役ぢゃん😮全くわからなかったよ。

 

  ストーリーの展開上、もう出番はなさそうだなぁ…淋しい…くすん😢スピンオフとか作ってくれないかなー。

「なぜ村川監督は黒革のグローヴをはめているのか❗?」ミステリ仕立てでどうかしら?(ムリだろうな😅=笑)

村川監督の半生と私生活が気になって仕方のないヲタクなのであった、ぢゃん、ぢゃん❗

 

  

https://twitter.com/asadora_bk_nhk/status/1351741242703544320

赤楚衛二くんの意気や良し~『コールドケースⅢ』第6話


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  コールドケースⅢ、ⅠとⅡに引き続き毎週リアタイで楽しみに観ています😊ご存知の通り過去の未解決事件の捜査をテーマにしたミステリ。見所は、現時点の事件関係者には演技巧者のベテランの俳優さんが、そして過去の(事件発生時の)登場人物には若手で、しかも未来を嘱望されたライジングスターたちが配されていること❗特に若手のキャスティングが素晴らしく、ドラマウォッチャーとしては未来の大スターを先取りしているような気がして、楽しいことこの上ありません❤️過去のシリーズで強烈な印象を残したのは、吉沢亮岸井ゆきの中村倫也村上虹郎門脇麦吉村界人若葉竜也…今振り返って書いてみると、綺羅星の如きメンツですよねぇ😮

 

  さて、第6話に登場したライジングスターは赤楚衛二くん。彼の演技、ヲタクはお初なんですけど、ドラマウォッチャーの娘が「彼、将来絶対来るよ❗」って前から話していたからドラマの冒頭から興味シンシン😊娘曰く、彼は若手俳優の登竜門と言われる仮面ライダー出身で、娘は小学生の息子そっちのけで赤楚くん目当てにライダーを見ていたらしい😅

 

  今回のエピソード、見終わってヲタク、感心しました。何が?いや、今回のような役を引き受けた赤楚くんのいち演技者としての意気込みと本気度に…です。

 

  彼は1996年に横浜のとある大学構内で殺された被害者の学生役。ところがこの被害者の彼、育ちの良さとイケメンな外見をいいことに、女子学生をデートに誘っては途中から狼の牙を剥く…という、トンでもないサイコなクズ男なんですよ。夢見がちな若い女性の感情を逆手に取ってるところがよけいにタチが悪いわけですが、反対に言えば、一見白馬の王子様のビジュアルを持っていなければリアルじゃないわけで…。そういう意味では赤楚くんくらいカッコよくなければ説得力がない。それにしても、ひと昔前の若手イケメン俳優さんだったら絶対引き受けない役だよなぁ…とヲタクは、彼の演技の、ためらいのみじんもない吹っ切れ具合をしごく感心しながら見てました😅

 

  … うん、娘の言うとおり、きっと彼はこれから「来る」と思います😊え?もう来てるの?(笑)

最高に面白いパロディ❗~BS12トゥエルビ『アガサと殺人の真相』


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(ドラマの舞台となるイングランドの田園風景…From Pixabay)

いやー、面白かったなー❗アガサ・クリスティファンはもちろんのこと、英国ミステリファンはすべからく見るべし❗

 

  3話構成のシリーズもので、アガサ・クリスティ(ルース・ブラッドリー)の実人生のエピソードを絡めながら、アガサ自身がポワロ…いやミス・マープルよろしく殺人事件の謎を解いていく…という構成になっています。

 

  第1話は、かの有名な『アガサ謎の失踪事件』。1926年12月に彼女が11日間失踪し、スコットランドヤードあげての大騒動になりましたが、発見されたアガサは記憶喪失とされ、生涯1度も彼女自身がその件について口にすることはありませんでした。当時アガサは夫アーチボルドの不倫に悩んでおり、失踪後、アーチボルドがアガサを殺したのではと疑われ、取り調べを受けるという彼女のミステリさながらの展開になったようです😅この失踪事件はヴァネッサ・レッドグレーヴ主演の映画になっていて、失踪中にアメリカ人記者(ダスティン・ホフマン)と恋に落ちるっていうしっとりした大人のロマンス。あれはあれでステキだったけど、実際の発言やエピソードから想像されるアガサ・クリスティって機知とユーモアに溢れた女性…ってイメージだから、ヲタク的にはこのドラマのほうが断然好み🎵ドラマの冒頭、アガサがアーサー・コナン・ドイル(ホームズの作者)に人生相談をしに行く場面など、英国ミステリファンにはたまりません❤️

 

    第1話では、ある老婦人に頼み込まれ、6年前の未解決殺人事件の解明に乗り出すアガサ。変装して声音を変え(馴染みの郵便局員をまんまと騙して嬉しがるアガサがカワイイ😅)、遺産管理の代理人ウェストマコット(アガサがロマンス小説を書いた時の別名)女史に化けて容疑者たちを無人の大邸宅に集めます。いわゆる彼女お得意の「クローズドサークル」ミステリー設定のはずが、こと実際の事件となるとなかなか上手くいかないのがご愛嬌😅

 

  容疑者たちを集めた大邸宅で実際に殺人事件が起き、スコットランドヤードの警部が乗り込んで来るのですが、彼がまた人生酸いも甘いも噛み分けたイキで大人の紳士、アガサに協力して事件解決に乗り出します。その頃世間はアガサ捜索の大騒動、警部の「推理作家の捜索に五千人警官が動員されたからここに来れるのは僕だけ」とか、「コナン・ドイルが降霊術でクリスティの居場所を探そうとしてる」(コナン・ドイルは晩年心霊写真に傾倒し、霊の存在を証明しようと躍起になった)等々のセリフに思わず吹き出します(笑)

 

  アガサは結局失踪事件後にアーチボルドと離婚、中東に取材旅行に行った折りに知り合った14才年下の考古学者と恋に落ち、再婚します。「なぜそんな若い男性と結婚するのか」と問われたアガサ、「彼は考古学者だから古いものの価値がわかるのよ」と答えたそうですが、ウィットに溢れた切り返し、ヲタクますますアガサ・クリスティのファンになっちゃいました🎵

 

  本シリーズは製作者側が自分勝手に作った妄想?フィクションとのことで、わざわざ「本作はアガサ・クリスティ社とは一切関係ありません」というテロップが入りますが、ストーリー展開といいアガサのチャーミングなキャラといい、イメージアップの要素しかなかったけど…😅

 

  第2話「アガサとイシュタルの呪い」は、アガサ第2の人生の幕開けとなる中東が舞台。若い考古学者くんもご登場のようで、ますます楽しみです❗

『ブリジャートン家』を見て現実逃避するの巻😊

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(ブリジャートン家は子爵だからロンドンの小さなタウンハウスに住んでるけど、公爵のおうちはたしかこんな感じのお城=笑…From Pixabay)

 出ました❗『エミリー、パリへ行く』に引き続き、ネトフリの、イケメン&イケジョの大行進、ハーレクインロマンス的味付けながら、ふと考えるとけっこうシビアで人生の苦い皮肉が後味に残る、サクサク見れちゃう豪華絢爛一大エンターテイメント、じゃ~~ん❗ ステイホームで鬱々としている方はぜひ、見てみましょ🎵第1シリーズ8話だけど、あっという間に終わっちゃう。

 

  時は19世紀、英国は摂政時代。ブリジャートン子爵家の美貌の長女ダフネ(フィービー・ディネバー)がいよいよ社交界にデビューするところから物語は始まります。キレイなドレスに宝飾品、みんなの注目を浴びて社交界デビューなんて素敵😍憧れちゃうワ……

なーんて( ・ε・)ちっちっち、とんでもない❗(笑)

いみじくも当のダフネが口走るが如く「一瞬で人生が決まる」適齢期のレディはいつも土俵際、いかに血筋家筋財力胆力に長けたイケメンをたぶらかしてプロポーズに持ち込むか、それこそ血で血を洗う❓壮絶なるバトルの幕開けでございまする。その為にレディたちはごっつい拷問器具みたいなコルセットでカラダを縛り上げ、満足に息もできず背中は傷ついてズタズタになりながらも、何食わぬ顔で会話術や恋の手練手管を駆使し、いざとなったらライバルのスキャンダルをばらまいて相手を蹴落とすくらいは朝飯前😅

 

 ダフネはよりランクが上のお相手をゲットする為、レディやその母親たちからの猛烈アタックに辟易している快楽主義者兼独身主義者のセクシーイケメン公爵サイモン(レゲ・ジャン=ペイジ)と恋人のフリをする密約を結ぶが、ミイラとりがミイラになって…という予想通りの展開💕でもね、公爵とダフネの主役二人がもう、最高に魅力的なんで、あるあるの展開もオールオッケー😊

 

  公爵は心の傷を抱えた放蕩者(単なる放蕩者ぢゃないのね、ここが大事)で、事あるごとにミケランジェロダビデかと見紛うほどの古代ギリシャふう肉体美を惜しげもなく披露してくれる大盤振る舞い(なにせ趣味がボクシングですから😅)。このドラマで一躍人気者になったペイジくん、最近では次期ジェームズ・ボンドの候補にも挙げられているとか😮ううむ、褐色の肌のセクシーダイナマイト、おそるべし。

 

  相対するダフネがまた、清らかな白薔薇を彷彿とさせる美少女でありながら、社会の矛盾を認識しつつも自分らしく生きたいと模索する聡明さも持ち合わせているというキャラ設定。世界中で大ヒットしているそうですが、この二人の魅力に負うところが大きいでしょう😊女性が売り物のように品定めされる社会に真っ向から反発する次女エロイーズも、「若草物語」のジョーを彷彿とさせるキャラで、可愛いお顔にドスの効いたハスキーボイス(なにげにハリウッドアクトレスのトレンド❓スカヨハやフローレンス・ピューを思い出しますね)が超キュート😍

 

  グローバル展開とダイバーシティを主眼とするネトフリだけあって、19世紀の英国社交界を舞台にしながら、多数のアフリカ系の俳優さんたちを登用、そこがまたこのドラマに独自の魅力を与えています。中でもガーナ系のゴルダ・ロシェウヴィル(フローレンス・ピューの『レディ・マクベス』に出演してましたね)が演じるシャーロット王妃は、実際にアフリカ系だったという歴史的根拠もあるそうです。余談ですが、シェイクスピアの一連の史劇をドラマ化した『ホロウ・クラウン~嘆きの王冠』でヘンリー6世の妻、マーガレット・オブ・アンジューを演じたのは、ナイジェリア人の血を引くソフィー・オコネドーだったなぁ…。画期的なキャスティングでびっくりしたけど、あれも何か歴史的根拠があったんだろうか(-ω- ?)ちなみにこのマーガレット、気弱な夫のお尻を叩いて英国をあの薔薇戦争に引きずり込んだ烈女。『ゲースロ』のサーセイ・ラニスターのモデルだとも言われとります。

 

 アメリカで制作された英国の歴史ドラマなので、貴族の話と言っても『ダウントンアビー』のようなリアルさはないけれど、最近のような鬱々とした世相には、『ブリジャートン家』みたいなファンタジックな歴史モノがぴったりなのかも。爆発的ヒットを受けて、早々とシーズン2の制作が決定したもようです😉