オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・コンサート鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログです。

トム・ヒューズ、クリストファー・マーロウ役で登場❗~『ディスカバリー・オブ・ウィッチズ 2』

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(From Pixabay)

ああっ、トム・ヒューズの記事書けるの、もんのすごく久しぶりだわぁ~~(* ´ ▽ ` *)

 

  作品が公開されなくてもジャクロくんの場合はTwitterやインスタあるから次回作のこととか情報が入ってくるし、性格もオープンで分かりやすいけど、トムの場合はSNSやってないし私生活も超秘密主義で有名。こっちは公に告知された情報で勝手に妄想を膨らませるしかない(笑)まっ、それはそれで楽しいんだけどね。

 

  ヲタクが今一番ドハマリしている英国製ドラマ、Sky channelの『ディスカバリー・オブ・ウィッチズ』(シーズン1のあらすじや感想については、昨日3月31日にUPした拙記事を参照して下さいまし😊)。シリーズ1を見終わっても興奮冷めやらず、新たな情報を得んと公式Twitterをフォロー、UPされていたシーズン2のTrailerを見ていたら…。

な、なんと、トム・ヒューズが出てるじゃないかーーっ❗

Trailerの宣伝文句の通り、So exciting❗


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シリーズ1のラスト近く、自由に過去や未来を行き来できる魔術「タイムウォーク」の使い手であることが判明したヒロインのダイアナ・ビショップ(テリーサ・パーマー)。シリーズ2で、彼女と恋人の吸血鬼マシュー・ド・クレアモント(マシュー・グード)はタイムスリップして、なんとエリザベス1世の統治する16世紀テューダー朝の英国へ❗

 

  トムくんは、実在した詩人であり、シェイクスピアの先達とも言える劇作家のクリストファー・マーロウを演じるもよう。シーズン1のラスト、ダイアナとマシューがまさにタイムウォークをしようとした時、マシューが「当時の数少ない友人の一人で、万霊節と万聖節の晩には、よく集まった」「彼との賭けに負けて、チェスの駒(デーモンのナサニエルと結婚したソフィーからダイアナが渡された月の女神の駒ですね😊)を失った」と語りますが、その彼こそがクリストファー・マーロウなのです。

 

  当時、国内外から数々の刺客に狙われていたエリザベス1世は、身を守る為に子飼のスパイ軍団を擁していたことでも知られていますが、マーロウはスパイ軍団のボスであるウォルシンガム卿のもとで諜報活動を行っていたと言われています。29才の若さで彼は非業の死を遂げていますが、現在では、諜報戦の末何らかの口封じの為に暗殺されたという説が有力のようですね。その他にも謎に満ちた生涯だったようで、トムくんのミステリアスなムードにピッタリだわ~😍ドラマ『The Game』(暗い秘密を抱えたMI5のスパイを演じた)、『終わりなき世に生まれつく』(原作:アガサ・クリスティ)や、昨年公開された映画『ジョーンの秘密』と同様、「危険な香りのする男」が似合うのよね、彼💕

 

  マシュー・グードテューダー朝英国貴族の衣装が似合いすぎてるし。口髭生やしてよりワイルド&セクシーな感じになってるな~。シーズン2でも相変わらず…

イケメンが過ぎるぞ、マシュー❗(笑)

 

  あー、早くシーズン2が見たいよう…😭

Come on, please❗ I can't wait❗

 

 

https://twitter.com/adiscoverywitch/status/1337464533766598657

ジャック・ロウデン、007候補ってホント❗❓


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 ジャクロくん、 ロンドン・タイムズ紙により実は出身地がスコットランドではなく、エセックス州チェルムスフォードであることをバラされる~~❗

 

  …って、私たちファンの間ではもうとっくに知られてる事実だよねぇ❓😅去年のスクリーン誌の「英国俳優人気投票」にもしっかり「ジャック・ロウデン~出身地 チェルムスフォード」って書いてあったし。

 

  ジャクロくん、ネット最強の映画データベースと言われているIMDB :(The Internet Movie Database)に対し「出身地=チェルムスフォード」という情報を削除して欲しいと申し入れたそうで。「なぜそこまでするのか?」とのタイムズ紙の問いに、「エセックス州の訛りで話せって言われてもヤだし」(⬅️これはたぶん、ジャクロくん流の冗談😅)「それに、スコットランドの人たちにまがい物を売りつけられたみたいに思われるのもね…」(⬅️これはたぶん、半分ホンネ=笑)

 

  そうかなぁ~。生まれ故郷でもないのにさ、ジャクロくんにそんなに気に入ってもらえて、「ボクは生まれはイングランドだけど、スコットランドに来てスコットランドを心から愛して、スコットランド人になることを自分で選択したんだ。だからボクの故郷はスコットランドだよ❗」って言われたら、スコットランドの人たちめちゃくちゃ嬉しいと思うんだけど😊

 

  ヲタクだって「ワタシ、ハマっ子ですっ❗」ってあちらこちらで言い回ってるけど実は、生まれた場所は東京の目黒区平町ってとこなんだよね😅…でも物心つく前に引っ越しちゃったし、成育過程において自分自身多大な影響を受けたのは横浜の街だし、心から横浜を愛してるから、故郷はやっぱり横浜だって思ってる。Hometownって、単に生まれた場所…ではないのはもちろんだけど、だからといって否定したり隠したりする必要はないと思うよ、ジャック😊…まっでも、裏を返せばそれだけイングランドスコットランドの間には深い溝があるってことか…。

 

  …それよりさ、タイムズ紙に

ジェームズ・ボンド候補の一人に挙がっているジャック・ロウデン

って書いてあったんですけど❗❗❗

そ、そーなの❓初耳なんだけど❗❗❗

さかんにトムハを007候補に推してたのは知ってるけど…。

 

 上の一行を読んで、 いきなりテンションMAXになるヲタクなんでした、ぢゃん、ぢゃん❗

その美男(イケメン)、吸血鬼につき~マシュー・グード in『ディスカバリー・オブ・ウィッチズ』

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(Oxford from Pixabay)

It begins with absence and desire.

それは欠如と欲望から始まる

It begins with blood and fear.

それは血と恐怖から始まる

It begins…

それは…

A discovery of witches.

魔女の発見から始まる

(毎回このオープニングがめちゃくちゃカッコいい❗)

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 全米一の大ベストセラーのドラマ化で、英国では視聴率No.1を獲得したというファンタジーラブロマンス『ディスカバリー・オブ・ウィッチズ』(残念ながら、今のところ日本ではあまり評判になっていない…😅)

ヲタクは、U-NEXTで鑑賞。

 

〈あらすじ〉

  セーレムで処刑された魔女の直系であるヒロイン、歴史学者のダイアナ・ビショップ(テリーサ・パーマー)。彼女は自らの出自を嫌い、一人の学者として生きようとしていたが、就職先のオックスフォード大学図書館で偶然、魔女やデーモン、吸血鬼など「クリーチャー」と呼ばれる種族たちの所謂『種の起源』を著した、クリーチャーの垂涎の書『生命の書』を発見する。その書を治める者はクリーチャー全体を治める者。吸血行為が上手くいかずに存亡の危機に立たされている吸血鬼一族のマシュー・ド・クレアモント(マシュー・グード)はその書を手に入れようとダイアナに近づくが、それは危険な、禁断の愛の始まりだった。マシューに対する愛によって、次第に自らの魔女としての能力に目覚めていくダイアナ。彼女が幼少期の頃の両親の死の謎も絡んで、愛し合う二人はクリーチャーたちの世界戦争に巻き込まれていく…。

 

 お話の始まりは、英国はオックスフォード大学(主人公二人ともオックスフォード大学で教鞭をとる学者って設定なんで😅)。歴史学者であるヒロインのダイアナが幻の古書を手にとるところも、オックスフォードの図書館だからいかにもそれらしいし、ワクワクしますよね。そう言えば『ハリー・ポッターホグワーツ魔術学校の大広間や図書館はオックスフォード大学で撮影されたんでしたっけ。(最初の写真参照)

オックスフォード大学は人外魔境によく似合う(笑)

 

クリーチャーは世界中に散らばってるから、いながらにして英国だけではなくヴェネチアアメリカ、フィンランドの湖、フランスの古城等に旅行している気分になれるのもGood❗

 

…しかししかし、このファンタジー通俗的なロマンスで終わらず、どこか古典文学の映像化を見ている気分になれるのは、ヒロインの相手役の吸血鬼にマシュー・グードをキャスティングしたことでしょう💕…これにつきるワ(笑)

 

 

  マシュー・グードと言えば、『イミテーションゲーム』や『マッチポイント』『ダウントン・アビー』等で、典型的な英国紳士の役がぴったり…のイメージがありますが、ある映画で、初めはいかにもジェントルな優男ふうに登場しながら、次第にサイコパスな素顔を見せ始める…っていうのがあって、案外ハマってたんですよ❗彼の最大の魅力である、澄んだ紺碧の湖のような瞳が、その時ばかりは底知れない無気味さを湛えて…いやぁ、怖かったっす((( ;゚Д゚)))また、映画『シングルマン』(トム・フォード監督の処女作)では若くして事故死したコリン・ファースの恋人役。追想場面にしか登場しないんだけど、死してなお、知的で分別のある大人の男を呪縛し、狂わせる小悪魔的な感じが凄く魅力的だった…。してみるとじつは…

マシューって人外さんがぴったりな人だったんだわ❗(笑)

 

  吸血鬼って相手の血を吸って仲間にしちゃうわけだから、吸血とは言わば彼らにとって性愛~種の繁栄に繋がる行為。しかしこのドラマでは、吸血鬼一族は血を吸っても相手が生き返らず、種の繁栄は望めない…っていう問題を抱えてる。だから、マシューはダイアナを傷つけないよう、その衝動を抑えに抑えるわけ。その時のね、苦悶と恍惚がないまぜになった彼の表情がもう、絶品なんですわ。セクシーな吸血鬼っていえば、ヲタクの中では今までゲイリー・オールドマンがぶっちぎりの1位だったけど(映画『ドラキュラ』1992年 : フランシス・コッポラ監督)、このドラマ見て大いに揺らいでおります(笑)

 

  英国ではすでにシーズン2が放映されたそうですが、日本では人気がないと新しいシリーズがなかなか動画配信されないので、このブログを読んで興味を持たれた方はぜひ❗(GYAOでも配信されてるみたいです)


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(Oxford from Pixabay)

 

 

 

「A24」がまた名作を生んだ❗~映画『フェアウェル』(2019年)

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(NewYork from Pixabay)

エッジーで独創的、攻め攻めな映画を次々と世に送り出している映画スタジオ「A24」。『レディ・バード』、『ムーンライト』、『ヘレディタリー 継承』、『ミッドサマー』、『聖なる鹿殺し』…。これだけ並べてみてもトンガリ具合がハンパない作品ばかり(笑)今日ご紹介する作品『フェアウェル』は、先に挙げた作品群に比べたら強烈なインパクトには欠けるけど、寒い日に飲んだ湯気の立つココアがじんわり体を暖めてくれるような、そんな佳品と言えるでしょう。

 

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〈あらすじ〉

6才の時に両親と共にアメリカに渡って25年。ヒロインのビリー・ワン(オークワフィ)は実家から独立し小説家を目指して頑張っていたが、グッゲンハイム・フェローの奨励金試験に落ちてしまい、いろいろな面で人生の壁にぶつかっていた。そんな折りも折、中国で暮らす祖母ナイナイが肺がんで余命いくばくもないという悲しい知らせが。祖母は25年前、長男を日本へ、次男をアメリカへと送り出し、気丈に一人で生きてきたのだった。親族が集まる理由をでっち上げる為?😅日本人の女性アイコと婚約したばかりのビリーのいとこハオハオの結婚披露宴を長春で開くことになる。ビリーはアメリカンスタイルで、「嘘をつくのはよくない、本人に真実を知らせるべきだ」と言い張るが、他の親族たちは「不治の病の場合、本人には最後まで知らせないのが中国のやり方」と耳を貸さない。結局、本人に疑いを持たせない為、親族あげての壮大なお芝居が始まり…。

 

  25年アメリカに住んでいるビリーはすっかりアメリカンで、彼女の目から見た「今の中国」あるあるのエピソード(一族郎党揃ってのお墓参りや、新築のホテルなのにいきなりエレベーターが止まってしまうとか、披露宴の料理にロブスターを注文していたのに無断でカニに変更されていた…etc)がユーモアたっぷりでいちいち楽しい(笑)ビリーを演じるオークワフィナ、すっかりアメリカンになっているのかと思いきや、いきなり訳もわからずアメリカに連れていかれた時の心の傷をずっと抱えている設定。実は彼女は、自らのルーツを誰よりも愛していた…その事実がストーリーが進むに連れて次第に明らかになっていく…そのあたりの演技が実に繊細で、第77回ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞したのも激しく納得です😊オークワフィナと言えば…そう、マブイ女優勢揃いの『オーシャンズ8』で、天才的スリを演じていた彼女。あの映画でアン・ハサウェイとすっかり仲良しになったとかで、二人のインタビューが爆笑モノでしたっけ😅

 

  ヲタク的にサイコーだったのが、ハオハオとアイコの結婚式❗「アメリカ人も日本人も中国人も変わらない、銀河系、いや太陽系ならみんな同じだ❗」という素敵な宣言から始まり、ビリーとパパのカーペンターズに、ハオハオとアイコの「竹田の子守唄」が続きます。この映画が製作されたのは2019年。そのすぐ後にコロナ禍が勃発して、この映画とは正反対の方向に世界全体が走り始めてしまった感があるけれど😭…きっとまた、お互いに歩み寄れる日が来るよね❓…ヲタクは、信じてる。

 

  この映画はルル・ワン監督の体験した実話に基づいているそうで、ラスト、相手を思いやる「優しい嘘」がもたらした小さな奇跡に、さらにHappyになること請け合い❗

 

『フェアウェル』~U-NEXTで配信開始しました🎵


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(ご近所さんの春の花たちをパチリ📸)

 

  

 

  

 

 

 

  

 

  

アメリカにもイヤミスがあったのね😮Netflix『The Sinner~隠された理由』

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  イヤミス…後味が悪く、嫌な気持ちで終わるミステリー作品、略して「イヤミス」。謎が解けてスッキリすることはなく、むしろ不快感を味わう作品のことを言います。

(P+D Magazineより)

 

  Netflixで『The Sinner~隠された理由』(全8話)鑑賞。画面の陰鬱な色調といいストーリー展開といい登場人物のキャラといい、とてもアメリカ発のミステリーとは思えず(笑)北欧のドラマかと思った😅しかしイヤミス好きにはこたえられない、重厚且つ考えさせられるドラマです。

 

  ニューヨーク郊外の湖のほとり。夫と可愛い息子と過ごす主婦のコーラ(ジェシカ・ビール)は、この上ない平和を享受しているかに見えた。ところが近くにいたカップルのラジカセから音楽が聞こえて来た途端、コーラは息子の為に梨を剥いていたはずの果物ナイフを振りかざし、カップルの男のほうに馬乗りになって狂ったようにめった刺しにし始めた。「もう大丈夫よ❗」とうわ言のように呟きながら…。

 

  もう、のっけから超衝撃的な幕開けで、度肝を抜かれます。

コーラはなぜ見ず知らずの男を最も残酷なやり方で殺してしまったのか?

なぜ音楽が鳴った途端に自制心を失ってしまったのか?

目撃者によれば、刺された男は途中から抵抗する気力を失ったかのようだった。それはなぜ?

 

  この事件には深い闇と謎が潜んでいると直感した担当のアンブローズ刑事(ビル・プルマン)は、精神分析医の力を借り、また地道な聞き込みを続けるうちに次第に事件の核心に迫っていき、コーラの驚くべき秘密と、悲惨な過去を明らかにしていきます。

 

  複雑に絡み合う人間関係と張り巡らされた数々の伏線。最後にそれが次々と1本の線に繋がって、ひとつも取りこぼしがないのはお見事❗

 

  そして特筆すべきはヒロインのコーラを演じたジェシカ・ビールでしょう。自分でも自覚のないままに手を血で染めてしまった絶望と恐怖。罪の意識に苛まれながらも、幼い息子の為アンブローズ刑事と共に、辛い真実と向き合おうとする姿には心打たれます。ジェシカ・ビールというと、ヲタクの中ではジャスティン・ティンバーレイクの奥さんというイメージだけだったのですが(…スミマセン😅)、このドラマでは渾身の演技を見せてくれます。彼女はこのドラマの演技により、第75回ゴールデングローブ賞主演女優賞、第70回プライムタイム・エミー賞の主演女優賞にノミネートされたそうです。納得❗

 

  原題のSinnerとは、法律を犯した犯罪者ではなく、道徳・宗教上の罪人、罪深き者といった意味です。ドラマの中にも、愛が深いがゆえに罪を犯してしまう者、反対に信心深い仮面を被りながら他人の罪を断罪し、言葉の刃で傷つける者…さまざま登場します。いや、登場人物の誰もが何かしらの罪を抱えていると言ってもよいでしょう。犯人を追うアンブローズ刑事でさえ、人には言えない暗い秘密を持っています。

生きることによって私たちは他人を傷つけ、多かれ少なかれ罪を犯すことから所詮逃れられないのだろうか…?

作者の根源的な問いかけが、どこかから聞こえてくるような気がしました。…だからこそ、いたずらに人を責めたり、罪を暴きたてて断罪する前に、自分自身を振り返ってみるべきではないかと。

 

  悲惨な生き方を周囲から強いられながらも、なおかつ相手を許そうとし、過去を乗り越えて生きようとするヒロインの姿に一筋の希望のひかりがあり、陰惨なストーリーにしては、不思議と後味は悪くありません😊

 

  現在Netflixでは第3エピソードまで配信中。本国アメリカでは、第4エピソードまで製作が決定しているようです。
 

 

  

それでもやっぱりジャック・ロウデンの映画『カポネ』なのだ❗


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 キノシネマみなとみらいで映画『カポネ』鑑賞。トム・ハーディがかの有名なマフィアのボス、アル・カポネの晩年を演じた作品です。

 

  ハマリ役のカポネと言えばもう、誰もが映画『アンタッチャブル』(1987年  ブライアン・デ・パルマ監督)のロバート・デ・ニーロを挙げるでしょう。主役のケヴィン・コスナーにしろ助演のショーン・コネリーアンディ・ガルシアにしろ、出演者全員が一世一代の名演技を見せてくれましたが、それも、対極にいるデ・ニーロの圧倒的悪のカリスマ演技があればこそ。テカテカに前頭部を剃り上げたビジュアルも、一度見たら目に焼き付いちゃう(笑)あれだけのモノ見せられたら、カポネの最盛期を演じるのはちょっと二の足踏むわね😅いくら演技派のトムハでも。だから視点を変えて晩年に的を絞ったのかなー。

 

  脱税の罪で10年間収監された後、フロリダの豪邸で悠々自適の生活を送っているかのように見えるアルフォンス・カポネ。しかしそのじつ生活資金は枯渇し、自慢の美術品の数々も売りさばかなくては生活が立ちいかなくなっていた。さらに、若い頃感染した梅毒は彼の体を確実に蝕み(感染したのが15才って、どんな生活送ってたんぢゃ、お子ちゃまのクセに😅)、皮膚は赤く爛れ始め、48才にして重度の認知症を患っていた…。

 

  映画は、目を背けたくなるような現在のリアルな姿と並行して、彼の過去の栄光の日々への執着や、数々の虐殺に対する罪の意識から引き起こされる妄想や幻影をこれでもかと描き出していきます。何が現実で何が妄想なのか、見ているこちら側もだんだんわからなくなってくる。(妄想だとしても、血しぶきが盛大に飛び散って、まるでアリ・アスター顔負けのホラー映画((( ;゚Д゚))))加えて、トムハの演技が巧すぎて迫力ありすぎて、超怖いよ~😱この映画、アカデミー賞で作品賞は逃すけど、主演男優賞はイケるんじゃないかっていうタイプの#「/*&¥$@☆…😅

(暴言、お許し下さい=笑)

 

  しかししかし、我が愛しのジャック・ロウデンが、映画のドロドロしたムードを救ってくれてます。彼が登場する場面だけ、スクリーンに爽やかな一陣の風が吹き抜ける(笑)ジャクロくんは、カポネの認知症は演技ではないか、まだ押収されていない隠し財産があるのではと疑念を抱き、カポネを追い詰めるFBIのクロフォード捜査官役😍映画の中では対立する間柄ですが、『ダンケルク』(クリストファー・ノーラン監督)で共演以来、すっかりトムハに心酔しているジャクロくん。良かったね、念願叶って再共演😊

 

  以前、映画『アンタッチャブル』の大ファンだという尾上松也さんがあるインタビューで

エリオット・ネスがスーツにベストを重ねてるのが格好いい。僕がいま持ってるスーツは、ほぼベストもセットで揃えてて。あえて言うなら拳銃のホルダーも着けたいくらいです(笑)。ネスがジャケットを脱いだ後に拳銃ホルダーも一緒に取る仕草とか最高で。

って仰有っているんですね。

まさに今回のジャクロくんはそれ❗すらりとした長身に1930年代のトラディショナルなファッションが似合うこと…。今回はかなり体絞ってて、めちゃくちゃヲタク好み💕そのまんまエリオット・ネスを演じてほしい(笑)

 

  また彼、今回の映画でアメリカン・イングリッシュをほぼ完ぺきに喋ってます。難しい法律用語を多用した膨大なセリフを早口で滔々と話すのは映画『否定と肯定』の若き弁護士役で経験済みだけど、今回はアメリカ英語でやりこなしたんだからスゴイ❗

 

 日本国内に少数ではあるが確実に存在しているであろう ジャクロファンは映画館に急げ❗🏃🏃🏃

(但し、出演シーンは10分くらいです=笑)


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映画で世界旅行⑤🇮🇪~『リープイヤー~うるう年のプロポーズ』アイルランド

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(Irish Pub from Pixabay)

それほど興行的にはヒットしなくても、専門誌の映画評で星が少なくても(笑)個人的に大好きで何度もリピートしてしまう…お気に入りの作品が誰にもあると思います。今日は、ヲタクのそんな1本をご紹介💕

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いつの頃からか、アイルランドが憧れの国になっていたヲタク。大学の卒論に選んだのもアイルランド文学。夢が叶って、ヨーロッパ赴任時代、家族で夏休みにアイルランドに旅行した時にはもう、天にも昇る気持ちでした。(ヲタクの言うアイルランドとは、昔エール共和国と呼ばれていたダブリンを首都とする南アイルランドのこと。北アイルランドは、未だグレートブリテン連合王国の一部です)別名「エメラルドの島」とも呼ばれるほど緑の美しいアイルランドは、晴れたかと思うと突然激しい通り雨が降ることでも有名。ところが私たちが旅している間ずっとピーカンの天気が続き、B&Bのおばさんが「こんな珍しいこと10年ぶりよ」と不思議がってましたっけ😊ヲタクの思いがアイルランドに住む妖精たちに届いたものか…(笑)


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(From Pixabay)

  さて前置きが長くなりましたが、このロマコメ映画、そんな美しいアイルランドの自然と、気さくで陽気な人々の暮らしが絶妙にストーリーに織り込まれていて、「なーんちゃってアイルランド旅行」が楽しめること請け合い❗

 

  アンナはニューヨークの不動産コーディネーターとしてバリバリ働く都会の女性。4年付き合っている外科医のジェレミー(アダム・スコット~『ビッグ・リトル・ライズ』で印象的な演技を見せてましたね)からのプロポーズを心待ちにしています。彼から意味シンな雰囲気でディナーに誘われ、(今宵こそ❗)と意気込んで出かけて行きますが、渡された箱の中に入っていたのはちっちゃなイヤリング😅


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(From Pixabay)

 すっかり都会に染まりハイヒールが似合うようになっても、アイルランド2世の彼女の中には熱いアイルランド魂が眠っていて、「うるう年の2月29日にプロポーズすると一生幸せになれる」というパパの言葉を信じ、(こーなったらこっちからプロポーズだ❗)とばかりに、ダブリンの学会に出席している彼を追いかけます。ところが嵐の為ダブリンへの飛行機は飛ばず、フェリーでやっと行き着いた先はダブリンではなく、ド田舎のディングル半島❗(ヲタクも都会のダブリンを避けてコーク空港着の飛行機を選び、そのままディングル半島をレンタカーで回ったので、記憶が蘇ってきて嬉しくなっちゃいます😊)

 

  もうね、アンナが飛び込んだパブが寂れてて客はおじいちゃんばっかり😅アンナが「ダブリン行きのバスはいつ出るかしら❓」と尋ねると、「列車は1987年、バスは1989年に廃止になった」って答が返ってきて、しょっぱなからアイルランドのド田舎あるある(笑)

 

  すったもんだの末、用があってダブリンへ行くというパブの店主デクラン(マシュー・グード)に無理矢理頼み込み、今にも壊れそうな彼のオンボロ車でダブリンに向かうことになりますが…。

 

  道の真ん中を牛の大群に塞がれて車が動けなくなったり(ヲタクもこれ、一度体験しました❗ヲタクの場合は羊でしたが😅)、突然大雨が降り出して泥水にハイヒールがハマっちゃったり…。アイルランドならではのエピソード満載😊


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(From Pixabay)

ヒロインは、『アメリカン・ハッスル』や『バイス』で各映画賞総なめ、アカデミー賞に何度もノミネートされているエイミー・アダムス。相手役のマシュー・グード、いつもは「これぞ英国紳士❗」って役が多いのに(『マッチポイント』『イミテーション・ゲーム』『シングルマン』など)、今作では無骨でぶっきらぼうだけどシンはあったかいアイルランド男を巧みに演じていて超新鮮🎵こういう現実離れしたシチュエーションのロマコメこそ、主役二人の心境の変化をリアルに見せなきゃトキメかないわけで、演技力がモノをいう気がするんですが、いかがでしょう?😊

 

  全編アイルランドロケ、美男美女が非日常の世界へ誘ってくれる(二人でアイルランド料理を作る場面もあったりで、いたれりつくせり=笑)『リープイヤー~うるう年のプロポーズ』、アマゾンプライムビデオとYouTubeで配信中です❤️


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驚き桃の木山椒の木❗❓~草彅剛さん、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞 🏆

   今年の日本アカデミー賞最優秀主演男優賞は、『ミッドナイトスワン』の草彅剛さん❗これはもう、誰もが納得の受賞でしょう😊あの難役を、まるでどこかに実際に存在しているかのような自然体で演じることができるなんて、ヲタクは映画館の片隅で、(この人はよほどの天才か、あるいは演技の神さまが背後についているに違いない)と思ったものでした。

 

  受賞のスピーチで呆然としながら開口一番「マジっすか」と呟いた草彅さん。「頭真っ白になってしまって…」と仰有りつつ、「一人一人の人生がより良く自由に全うできるような、そんな作品作りと、人と人との関わりの中で、自分の人生を全うして行きたいと思います」と、心に沁みるような素晴らしいスピーチをされた草彅さん。他の受賞者の人たち(佐藤浩市さんや菅田将暉くん、二宮くん)が、惜しみなく拍手を送っている姿も微笑ましく、草彅さんの人徳のなせるわざなのかなぁ…と思いました。

 

  また、受賞後のインタビューで「驚き桃の木山椒の木ってカンジです」と笑いを取った後で、「あきらめずに続けてるといいことあるんだな。人生捨てたもんじゃないなって。だからみんなも一緒に頑張っていこうね」と、人柄が滲み出るような言葉にヲタク、涙腺崩壊(笑)

 

  NHK大河ドラマで共演中のもう一人の天才、我らが吉沢亮も、草彅さんに負けず劣らずの、気張らない自然体の振る舞い(笑)昨年度『キングダム』の演技で最優秀助演男優賞を受賞した吉沢さん、助演女優賞のプレゼンターとしてご登壇~😍左右キョロキョロしてたのは、誰か探してたのかな❓(笑)また、主演女優賞の広瀬すずちゃんのインタビューを限りなく優しい眼差しで微笑みながら聞いていたのが印象的。草彅さんと一緒で、ふとした瞬間に人柄って出るものだよね😉

 

  吉沢さん、草彅さんと言葉を交わす時間あったかしら…❓

 

  しっかし今年の大河は、つくづくスゴいなぁ。ストーリーの主軸となる二人が、昨年度の最優秀助演男優賞、本年度の最優秀主演男優賞だよ❗明日放送される第6話、予告ではいよいよ渋沢栄一(吉沢亮)と慶喜(草彅剛)が相まみえるシーンがあったような…。

 

『青天を衝け』、これからの二人の演技合戦も楽しみです❗

https://twitter.com/nhk_seiten/status/1372913249725919238

 

  

帝都の闇に美しき名探偵が挑む🌃~『シャーロック・ホームズ ロシア外伝』

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  AXNミステリーの『美しすぎる名探偵』シリーズ、ヲタクにとってはこれぞ真打ち登場~~❗と言いたい😍もちろん、『紳士探偵L』の羅非(ラオフェイ)も、『貴公子探偵ニコライ』も、題名に恥じないイケメンぶりでとっても素敵でした。しかし、このロシアの帝都サンクトペテルブルクに佇むシャーロック・ホームズ(マクシム・マトヴェーエフ)は、セクシーでワイルドで美しくて、ふと見せる表情が憂愁に満ちていて…

ぶっちゃけ、めちゃくちゃヲタク好みなんです❗

 

 

映像版ホームズ、ヲタク的には後にも先にもベネ様一択❗…のはずだったんだけど…いや今でも変わらないんだけど…ちょっとよろめいちゃうかも(笑)

 

  19世紀末、英国はロンドンの街。深い霧と暗闇に乗じて次々と哀れな娼婦たちを惨殺した実在の殺人鬼「切り裂きジャック」。実際のところ今でもその正体は謎に包まれていますが、本編では、ジャック…と言いながらじつはロシア人だった…という奇想天外な設定😅ロンドンの宵闇にバディのワトソンくんとジャック・ザ・リッパーを追うホームズですが、すんでのところで取り逃がしたうえにワトソンくんは重傷を追ってしまいます。復讐に燃えるホームズはジャックを追ってロシア遠征(笑)8話の構成なので、全編凶悪な殺人鬼との追いつ追われつの大捕物アクションかと思いきや、早々に2話で完結。その後は同じく前後編完結の構成で、次々と未解決事件を持ち込まれるホームズが祖国になかなか帰らせてもらえず、ロシアでその腕を奮う…という運びに。ロシア版ホームズは頭脳明晰なうえに、ギリシャ彫刻のような肉体美とキレッキレのアクションを惜しげもなく披露してくれます🎵

 

  皮肉屋で陰鬱なユーモアの持ち主、典型的な英国人の元祖ホームズとは似て非なるロシア版ホームズですが(マッパの濡れ場もあったりして…😅)ヲタクはどっちも好き~~😍

 

  キャラはだいぶ違うとは言え、ロシア版にもちゃんとワトソン(トラウマに苦しむ飲んだくれの医者)やレストレード警部(なぜかドストエフスキーにライバル心を燃やす小説家志望)、ハドソン夫人、さらにはアイリーン・アドラーやモリアーティ教授?と思わせる人物が配置され、「四つの署名」のトリックや「バスカヴィル家の犬」的人外魔境、「高名な依頼人」と同様なんとロシア皇室も登場…で、シャーロッキアンも満足の優れたパスティーシュになっています😊

 

  セクシャルなホームズを演じるマクシム・マトヴェーエフ、ウィキの超短い説明によれば😅、御年38才で187㎝の長身、この若さで2018年にロシア連邦名誉芸術家の称号を授与された…とのことなので、本国では相当の地位にある俳優さんであることには間違いありませんね😉ホームズはもちろん英国人の設定ですが、聞くところによれば、マトヴェーエフ氏の「英国訛りのロシア語」は完ぺきなんだそうです😮

 

  今月に入ってAXNミステリーチャンネルで再放送してたみたいで(気がつかなかった…)、明日(3月17日)は7回&8回(最終エピソード)を放送予定みたいです。4つめ、最後の事件です。初めて見る方でもエピソードそのものを楽しむことはできると思いますので、ぜひ❗

 

 

  

 

  

熱き男たちの宴🌞~磯村勇斗 × 北村匠海 in 『サウナーズ 2』


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  久しぶり、「こよなくサウナを愛する男」サウナー磯村…いやもとい、磯村勇斗くんのサウナ愛好番組「サウナーズ」が帰ってきましたぁ~❗ 

 

  フィンランドヲタクのじぶん、磯村くんが仲間たちとサウナの聖地、フィンランドを訪れた「サウナーズ~サウナを愛する男たち」密かに楽しみに見ておりました。しかしご存知の通りコロナ禍によってフィンランドはおろか、国内のサウナにも訪れることがままならない状況に…。

 

  しかしそのままならない状況が、磯村くんの「サウナへの求道心」をより高めてくれたようです。SKY SPA  YOKOHAMAで、「サウナに行けなくてずっと苦しくて、本当に自分の体に必要なものだとわかった」と語る磯村くん。人生において、そう言い切るほど純粋に好きなもの、打ち込めるものに出会えるって幸せなことだよねぇ。(磯村くん、スカイスパが好きなのかな。インスパ横浜のサウナもいろいろ種類があっておススメですよ)

 

  シリーズ1では珍しいサウナ、素敵なサウナを体験して少年のようにはしゃいでいた磯村くんですが、苦難を乗り越え、「サウナの楽しさをより多くの人に知ってもらう」という自らの尊い使命に目覚めたもよう。

 

  再開第1弾は、同じくサウナ愛好家の北村匠海くんを伴って千葉の富津ヴィラへ。匠海くんはシリーズ1でナレーターを務めてましたよね。ご本人曰く、サウナハットを被ってナレーションしてたとか…。

 

  匠海くんが用意したテントサウナの中で、磯村くんは覚えたてのウィスキングで匠海くんをお・も・て・な・し❤️ウィスキングとは、ヴィヒタと呼ばれる白樺などの枝の束で相手の身体を撫でたり叩いたりしてマッサージするもの。ウィスキングを受けている匠海くんの表情がヤバかったわ、マジで(笑)…まっ、しかし最後は少々やり過ぎちゃった磯村くん、「フルーツジュース」と称してオレンジを絞って匠海くんの全身に果汁を振りかけ、後から「あれはちょっと謎」って言われてた(笑)ヲタクは昔見た『ナインハーフ』(ミッキー・ローク & キム・ベイジンガー)って映画思い出しちゃった(^_^;)

 

  見ているだけで癒やされ、眼福の『サウナーズ』でした❗

 

  

 

 

 

国際女性デーに『ミセス・アメリカ~時代に挑んだ女たち』を見た件


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  昨日は「国際女性デー」だったんですね(汗)遅まきながら今日知ったのだけれど、偶然にも時を同じくして、1ヶ月前くらいにWOWWOWで録画しておいた『ミセス・アメリカ~時代に挑んだ女たち』を見始めたんでした。

……もしかしてヲタク、神ってる?(⬅️自画自賛😅)

 

舞台となるのは1970年代。フェミニズムが大きな盛り上がりを見せ、アメリカでは女性運動家たちの草の根運動により、合衆国憲法に男女平等を書き込む修正条項「ERA」が上院を通過。民主党はもちろん、あのニクソン大統領ですら賛成に傾いていました。そこに待ったをかけたのが、フィリス・シュラフリー。彼女は男女平等を許してしまえば、アメリカの古き良き伝統の担い手である中流家庭の専業主婦たちの地位が大いに脅かされると、激烈な反ERAキャンペーンを張ります。むろん、彼女の主張は中絶反対、同性婚反対、女性の社会進出反対。女性は善き妻、善き母親として家庭にいるべき…と。自分自身戦後すぐ大学教育を受け、裕福な夫と結婚し、大邸宅で6人の子育てをし…と、典型的な「勝ち組」?人生だったため、その規格に外れたマイナー人生なんて考えられない…と言わんばかりに。

 

しかしドラマを見ていると、もともとフィリスはかなりの野心家、防衛学の研究者で政界進出を目指していたことがわかります。彼女はつてを頼ってワシントンの有力な共和党議員を尋ねるのですが、女性であるという一点で、全く相手にしてもらえません。近づいて来るのは、下心で誘いをかけてくる政治家だけ。男女不平等の現実を骨身に染みて感じ、屈辱を感じたのは彼女自身のはずなのに、なぜ反フェミニズム運動に身を投じ、あらゆる手を使って同じ女性であるフェミニストたちの分断を計っていくことになるのか…。

 

  女トランプとも呼ばれ、アメリカ社会の分断を招いたとも言われるフィリス・シュラフリー。演じているのはなんと、ヲタク大ファンのケイト・ブランシェットさまぁぁ~❗😍ケイト自身は、主義主張的にはフィリスと真逆の立場であることは明らかで、普通なら考えられないキャスティングですが、作品の為、問題提起の為にはこういう役も引き受けるんだねぇ。本来なら映画『ビリーブ~未来への大逆転』でフェリシティ・ジョーンズが演じたルース・ギンズバーグ(元アメリ最高裁判事)みたいな役に声がかかりそうだけど。

 

  捨て身の演技は映画「ブルージャスミン」で実証済みだし、ケイトさまみたいな大女優になると、もはや好感度なんてカンケーないもんね(笑)

 

 まっ、モデルになった実在の人物のキャラがいくらいけ好かないと言っても、演じるのがケイトさまだからなぁ。黄金の髪をクラシカルに結い上げ、ローズカラーのスーツに身を包んだ美しすぎる立ち姿、エレガントな立ち振舞い…思わず目を奪われてしまうわ。美しいものは美しいよねぇ…。

 

 これからどういう展開になっていくのか。今日はこれから続きを見る予定なのですが、ドキドキするくらい興奮してるヲタクです。最後まで見終わったらまた、ブログの片隅で感動を叫ぼうと思います😊

 

  

 

  

野村萬斎がハマリ役すぎ、山本耕史の○○スゴすぎ~『死との約束』


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  早いもので、野村萬斎氏が日本版エルキュール・ポワロ、「世界一の名探偵」勝呂武尊を演じるのも三作目になります。

 

  三谷幸喜氏の筆致も冴えに冴え渡り、登場人物たちの登場・退場のタイミングも含め、まるで芳醇な舞台劇を見ているかのような味わい😊

 

  また、時代設定が昭和三十年ということで、全編を漂うクラシカルな薫りと、世界遺産熊野古道の風景の美しさは溜め息モノ。原作はポワロの中東シリーズの一環なので、「メソポタミア殺人事件」や「ナイルに死す」同様、異国情緒と熱帯のギラギラ感満載でしたが、日本版は季節は秋、静謐な美しさに満ちていて(紅葉が素晴らしく美しい❗)、三谷式換骨奪胎の魔術ここにあり…といった感じでしょうか❓😊

 

  しかし何よりもこのシリーズを名作たらしめているのは、長年ITVでポワロを演じ続けたデヴィッド・スーシェや、最近映画でポワロを演じているケネス・ブラナー等英国の名優たちに勝るとも劣らない野村萬斎氏のハマリ具合でしょう😊ポワロって、その外見や気取った立ち振舞いを誇張しすぎて演じると、戯画(カリカチュア)っぽくなって、一歩間違えると滑稽に写ってしまうんですが、野村氏の場合はその寸止め具合が絶妙です❗

 

  原作のポワロは英国に暮らすベルギー人で、周囲から(ベルギー人だから、少々ズレてても致し方ない)みたいな言われ方をされちゃうんですね。「英国の異邦人」的な❓作者のアガサ・クリスティにしてからが、あまりポワロのことは好きじゃなくて、あんなに長くポワロものを書くつもりはなかったとか😅なんとも可哀想な話ですが…。

 

  世間とかなりズレていても愛嬌と優しさがあってどこか憎めないポワロ。にこやかに笑いながらそのじつ、誰よりも人間観察と心理の洞察に長けている「灰色の脳細胞」ポワロ。ヲタク的にはデヴィッド・スーシェよりも、ケネス・ブラナーよりも、一番人間的な魅力に溢れているのは野村ポワロ、もとい野村勝呂(すぐろ)だと思うんですが、いかがでしょう❓…それに、野村ポワロの場合、あの髭つけてあの喋り方でもスラリとした長身、やっぱりイケメン具合は隠せない(笑)

 

  前二作『オリエント急行殺人事件』『黒井戸殺し』もそうでしたが、入れ替わり立ち代わり素敵な俳優さんたちが登場するオールスターキャスト。今回は山本耕史市原隼人が最近の彼らが演じている役のイメージを大いに裏切ってくれるキャラで見てて楽しかった~🙆松坂慶子の毒母ぶりもド迫力😅

 

  三谷幸喜先生、次なる勝呂武尊モノ、楽しみにしています❗

 

(おまけ)

あのぅ…。山本耕史ってああいう筋肉してる人だったのね❓ヲタクぜんぜん知りませんでした😅上半身裸でサスペンダー、目を奪われて、その場面のセリフ、全くアタマに入ってこなかったんですけど(笑)

 

 

  

ロシアの浅見光彦❗❓~AXNミステリー『貴公子探偵ニコライ』


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 AXNミステリーチャンネルの「美しすぎる名探偵たち」大特集❗

 

 

上海のシャーロック・ホームズ羅非(ラオ・フェイ)の『紳士探偵L』シリーズを見終わったので、次に手をつけた❓のが珍しいロシアン・ミステリー『貴公子探偵ニコライ』❗紳士から貴公子へ鞍替えというわけ(笑)しっかし羅非のシリーズラスト、(やっぱり黒幕は彼だったか…。でもってその後の運命は?)いよいよ大団円ー、ってこぶし握ってたらプツッとそこで終わってしまった😅…その後彼らはどーなっちゃったの❓つまり、「第2シリーズをお楽しみに」ってこと❓…ううむ…続きがすでに製作されたか否かも定かではない…(泣)「刑事モース」の悪夢再び…(がっくし)

この行き場を失った情熱をどーしてくれるんぢゃ❗

 

  …って、年寄りの愚痴はこれくらいにして、貴公子のほうはと言うと(笑)

 

舞台は19世紀末のロシア帝国、サンクト・ペテルブルグ。主人公の若き公爵ニコライ・ベズソノフ(デニス・ヌルリン)は大学の法学部と理学部を卒業した秀才なれど、夢中になれるものが見つからず、悪友たちとピクニックだ狩猟だパーティーだ…と、放蕩三昧の日々を送っていました。ところがひょんなことからある殺人事件の容疑者として誤認逮捕されてしまい、疑いは晴れたものの気持ちは収まらず、真犯人を捕らえる為、警察に協力するうちに自分の力と使命に目覚めて、とうとう警察官に志願する…というおはなし。彼は同僚から「記憶の宮殿」と名付けられた、一度目にしたものは脳の格納庫に入れておいて、後から引き出して確認することのできる特殊能力の持ち主なのです😊

 

  何しろおぼっちゃまくんなので、情報収集するために街の人たちにお金ばらまいちゃったり😅、かと思えば路上生活者に化けて潜入捜査してチンピラにボコられたり、いちいち行動が突飛で憎めない(笑)それにどうもまだチェリーボーイらしく、捜査の為に娼館に行って、グラマラスなお姉さんたちを前に顔を真っ赤にして右往左往、可愛いったらありゃしない。このドラマと並行して『エカチェリーナの時々真実の物語』(スーパードラマTV)見てるんだけど、エカチェリーナ妃(エル・ファニング)の夫ピョートル大帝(ニコラス・ホルト)に、ピュアなニコライの爪の垢煎じて飲ませたい位だわ😅ピョートル大帝、女性蔑視のクセに好き者で狂暴で、ク○すぎて、同じロシア貴族とは思えない(笑)

 

  同居している裕福な叔母様のサティギナ公爵夫人との関係がとってもほのぼの😊自慢の可愛い甥っ子ニコライがその才能を発揮できる場所があるといいな…といつも願ってくれていて、就職口までいろいろ当たってくれる優しい叔母様。ニコライがピンチになると、浅見光彦警察庁長官のお兄ちゃんみたいに、その財力と地位にモノを言わせて助け船を出してくれます😊彼女が「ニコリャ~(ニコライの愛称)♥️」って呼ぶ時の声のトーンが好き🎵

 

  事件の内容は、当時の市民たちの厳しい生活や貧富の格差、階級制度の矛盾などを反映してなかなか重くシリアスなんですが、主人公ニコリャの陽気でトボケたキャラと、叔母様をはじめとして、バディの叩き上げ刑事シュキンや警察署の仲間たちなど周囲の人々との関係性がほのぼのしていて、全体的にライトなタッチのミステリーになっています😊

 

  

ブロセリアンドの森へ誘う🌲~AXN『フランス絶景ミステリー』

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 AXNミステリーチャンネルで度々不定期に放映されている『フランス絶景ミステリー』。ドローン技術を駆使した各地の絶景が溜め息のでるほど美しく、フランス旅行に行った気分で毎回楽しんでます😊一昨日放映されたのが、「ブロセリアンドの森」編❗アーサー王の騎士伝説で有名なブルターニュ地方のブロセリアンドの森。この森に迷い込んだ少女が、炭化した焼死体を発見したところからストーリーが始まります。木の陰から事件の一部始終を見ていたらしい一人の少年。しかし唯一の目撃者の彼は、恐ろしい光景を見たショックで言葉も記憶も失っていた……。


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(Broceliande  from Pixabay)

  ここには魔法使いマーリンのお墓と妖精ヴィヴィアンヌ(騎士ランスロットの育ての親)が住んでいたというコンペール城があります。事件を目撃した少年の悪夢に度々現れる火を噴くドラゴンは、騎士ランスロットがこの森で退治したという伝説が基になっていますし、事件を解くきっかけとなるトレセソン城の「白い貴婦人(ダム・ブランシュ)」の幽霊も、伝説のメタファです。

 

  まっしかし、幻想的な雰囲気で始まり、アーサー王伝説のメタファがそこかしこに散りばめられているにしては(もちろん森の風景はひたすら美しい😊)、犯人と事件の真相はきわめて人間くさかったですが(笑)先日、同じく森を舞台にしたミステリー『ダブリン 悪意の森』について記事を書きましたが、こちらは今回のフランスミステリーとは展開が真逆、きわめて卑近な事件の展開かと思いきや、最後の最後の落とし所が「現代に至っても妖精の存在を信じている人たちがいる」というアイルランドの面目躍如で、見ているこっちは唖然としてしまいました😅しかしストーリー展開は違っても、同じケルトの源流を持ち独自の文化を発達させたアイルランド人とブルターニュ人、相通じる点が多々ありそうです😊


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(Broceliande from Pixabay)

  ヨーロッパにおいて森のイメージは、キリスト生誕前後ではガラリと変わります。特に中世では、神の目が届く範囲は、教会が支配する都市や農村に限られ、森は一転して邪悪な悪魔や狼のような恐ろしい野獣が棲む異端の世界と見なされるようになりました。いずれは神の御名のもとに征服されるべき深い闇と化したのです。そういえば、赤ずきんちゃんのおばあさんに化けた狼が住んでいるのも、ヘンゼルとグレーテルの意地悪な継母が二人を捨てたのも、森の奥深く…😅

 

 

  日本の森の雰囲気とは全く違う、カシとカイガンマツが黒い蔭を作り、エリカ、ハリエニシダエニシダの低木が点在する鬱蒼とした荒れ地。

ブロセリアンドの森、深い闇の世界へようこそ🌲

 

ひな祭りに女の修羅場😅~『おちょやん』3月3日

 今日はひな祭り🎎娘たちが家に居た頃は、夫のお母さんが贈って下さった7段飾りのお雛様を飾ったり、ちらし寿司や蛤のお吸い物など作ったりしてそれなりに気張っていたんだけど、娘たちも人妻となって家を出ていき、夫と気楽な二人暮らしになってからはもはやTVやネット記事で後から思い出すていたらく😅

 

  しっかし今日の『おちょやん』凄かったっすね。

 

  大山社長から2代目天海襲名を命じられるも、父に対する意地を持ち続ける一平(成田凌)は納得できない。その気持ちの底には、父・天海から離縁され追い出された生みの母親への想いがあることに気づいた千代(杉咲花)は一計を案じ、当の母親・夕から一平に襲名を受け入れるよう説得してもらおうと居どころを探し始めるが…。

 

  母子の涙の再会を期待して今朝の録画を見始めたヲタク、今は旅館(…と言っても、客との会話から、高級連れ込み宿っぽい感じが…😅)を経営している夕(板谷由夏)がまなじり吊り上げて「何しに来たんや、あんたらぁぁ❗」と、まるで「極妻」の岩下志麻さながらにスゴむんでいきなりビックリ仰天😮しかもしかも「あの時、お母ちゃんを守ってやれなくてごめんな」と瞳を潤ませる一平に(こういう、母性本能くすぐるオトコの役、成田凌の独壇場ですな)あろうことか、「あんた、なんもわかってへんな。わてが男作って勝手に家出たんや。」

ががががーーーん❗

挙げ句の果てには、「手切れ金や。2度と顔見せんといて」と畳の上にお金の入った封筒をぽーんと…😭

 

  しっかしおちょやんがばーんとビンタ張ったのにはさらにビックリ。夕も負けず劣らず殴り返してあれよあれよという間に女の修羅場に…😅可哀想なのは茫然自失の一平なりね(笑)

 

  これはでもね、歌舞伎の「縁切り物」の定型だと思いますよ、ヲタクはね。愛しながらわざと愛想尽かしをする、『伊勢音頭恋寝刃』や『籠釣瓶花街酔醒』…とかね。板谷由夏さんの、粋(イキ)で、女の凄みのある演技が良かった。駆け落ち相手の男に促されて歩き出した時、後を追ってきた幼い一平をふと振り返った時の、一瞬よぎる母親の表情。でも、その時彼女は母親であることを捨てた。母親を捨てた女は、死ぬまで女として修羅の道を歩むしかない。だから最後まで自分が選んだ道を貫く。それが夕の落とし前。

一平の意地っ張りは、お母さん譲りでもあったんだね😢

 

  ……ひな祭りに『おちょやん』を見て、女性の生き方を考える。それもまた、良きかな(笑)

https://twitter.com/asadora_bk_nhk/status/1366889807180398597