オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、鑑賞後の感想を呟いたりしています。今はおうちで珈琲片手に映画やドラマを観る時間が至福。

この際ベン・ウイショーのBAFTA(英国アカデミー賞)受賞歴を振り返ろう

 今回のBAFTA(英国アカデミー賞)ドラマ部門主演男優賞は、『ピーキー・ブラインダーズ』のキリアン・マーフィーや『窓際のスパイ』のゲイリー・オールドマン等、英国を代表する名優たちを抑え、『産婦人科医アダムの赤裸々日記』のベン・ウイショーが見事受賞❗実は彼がBAFTAで受賞したのはこれで3度目。これを機会に、過去の2作品もご紹介しちゃいましょう。

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★『ホロウ・クラウン 嘆きの王冠』(2012)

BAFTAドラマ部門主演男優賞

 いわゆるシェイクスピアの、歴代の英国国王が主役の史劇をドラマ化した作品。ベンはトップバッターで、歴代国王1の美男子と謳われたリチャード2世を演じました。

 リチャード2世は芸術好きの贅沢君主で浪費家。一方で対立し合う貴族を罰として国外追放した上、双方の領地を取り上げてしまうというこすっからさ。しかも国民には重税を課したため当然のことながら反乱が起き、退位を迫られてロンドン塔に幽閉の上、最後は暗殺されてしまいます。


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※リチャードの寵愛を受けながら、最後には彼の暗殺を命じられるオーマール公にトム・ヒューズ。彼は撮影当時を振り返り、「ベンは最高の役者だ。彼から沢山のことを学んだ」と語っています。

 

『リチャード2世』は、王冠を奪われた時のリチャードの延々と続く独白(モノローグ)が1つの見せ場ですが、ベンは涙を滲ませ鼻水をすすりながら、一世一代の名演技❗自分から王位を譲りながら、いざ王冠を渡す段になると千々に乱れる心、情けないまでの未練がましさを演じ切って秀逸。また、『リチャード2世』は全編詩の文体で書かれているわけですが、彼のキングズイングリッシュがまた、めっちゃセクシーで、リチャード2世がいわゆる「暗愚の帝王」であるにもかかわらず、母性本能をくすぐる魅力に溢れていたのは、ベンの演技と滲み出る人柄の魅力の賜物でしょう。


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ベネディクト・カンバーバッチトム・ヒドルストンジェレミー・アイアンズ…と英国スター総出演の『嘆きの王冠 ホロウ・クラウン』


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★英国スキャンダル セックスと陰謀のソープ事件(2018年)

BAFTAドラマ部門 助演男優賞受賞

 

 1979年5月。英国犯罪史上最もスキャンダラスと言われる事件が判決を待つばかりとなっていました。被告人はなんと、現職の下院議員で元自由党党首のジェレミー・ソープ(ヒュー・グラント)。彼はかつての恋人ノーマン・スコット(ベン・ウィショー)への殺人示唆で訴えられていたのです。

 

 ことの始まりは、1965年。ソープは後援者宅で住み込みの馬丁として働いていた美青年ノーマンを一目で気に入り、ナンパします(^_^;)目と目があったその日から……ってヤツですね。「ロンドンに来る時があったら、僕を訪ねてきて」と、名刺を渡すソープ。そんなある日、雇い主のパワハラ(セクハラ?^^;)に耐え切れず逃げ出してきたノーマンが、ソープのところに鞄ひとつで押しかけてきます。住む所もなく、※ナショナル・インシュアランス・カード(NIカード)を雇い主の家に忘れてきたので、まともな仕事にもつけない…と訴えるノーマンにソープは部屋を借りてやり、彼をいわゆる「囲い者」にします。


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※当初はソープから「ウサギちゃん」と呼ばれるほど気弱で臆病なノーマンでしたが…。

 

 しかし、まだ同性愛が違法だった時代、社会的地位を守るため結婚する決意をしたソープは、このままノーマンとの関係を続ければ自分の政治生命が危うくなると、一方的に彼に別れを告げます。突然の別れに激怒したノーマンは、なんと警察に駆け込み、ソープとの関係を暴露して彼を自分ともども逮捕してほしいと訴えます。これが二人の、滑稽かつ悲劇的な、長い長い愛憎劇の幕開けでした……❗

 

まあ、ヒュー・グラント演じるソープが、英国紳士の皮を被った、中身は差別と自己保身と権力欲のカタマリみたいなトンデモ男(笑)そんなソープが、長年の友人議員(アレックス・ジェニングス)にノーマン殺害を相談した直後、国会で英国の平和政策について一席ぶつシーンなんぞは、英国ドラマならではの痛烈な皮肉が利いています。……ただ、演じているのが何せヒュー・グラントだから、どこか愛嬌があって憎めない(^_^;)ラスト近く、友人の弁護士に「なぜノーマンだったんだ?」と聞かれ、ノーマンへのそこはかとない愛情と未練を匂わせるとこなんぞは、やっぱりサスガです。

 

ヒュー・グラントの演技も素晴らしかったんですが、相対するベンの演技がそれを遥かに上回って凄すぎた❗😲ソープに出会った当初は、お金も教養もない自分に自信がなく、気弱でおどおどしていて、ソープに「ウサギちゃん」と言われるほどだった彼が、ソープの指示で殺されかけてから別人かと思われるほど豹変、法廷で

お金が欲しくてこんなことをしているのではない!自分のような(同性愛者が)、汚いもののように扱われ、まるで存在していないかのように、歴史からも追放されるのはうんざりだ!

僕は人々に見えるように、聞こえるように声を上げる。

と堂々と証言する時のド迫力にはド肝を抜かれましたね(^_^;)あの場面で彼が全部持ってった(笑)

 

 映画でもドラマでも、その度に違う貌(かお)を見せてくれるベン・ウィショー。「カメレオン俳優」と称される人は大勢いますが、彼ほどその呼び名に相応しい人はいないでしょう。

 

BAFTA(英国アカデミー賞)ドラマ部門・主演男優賞はベン・ウイショー


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 BAFTA(英国アカデミー賞)ドラマ部門の主演男優賞は『産婦人科医アダムの赤裸々日記』のベン・ウィショーの手に❗ベン、本当におめでとう❗

 

 彼のBAFTAドラマ部門での受賞はこれで3度目。既に『ホロウ・クラウン/嘆きの王冠』ので主演男優賞、『英国スキャンダル ~セックスと陰謀のソープ事件』で助演男優賞を手にしているベン・ウイショーですが、今回の受賞がどれだけ凄いかと言えば、ライバルたちの顔ぶれが強力すぎるんです。だって『レスポンダー 夜に堕ちた警官』のマーティン・フリーマン、『窓際のスパイ』のゲイリー・オールドマン、『ピーキー・ブラインダーズ』のキリアン・マーフィー、『ブラック・バード』のタロン・エジャトンですよ❗

 

 並居る強豪を押し退けての今回の快挙ですが、ベン本人は相変わらず謙虚😍受賞の舞台上でも(もっと前に出て❗)って促されてるし、今回の役柄についても「当初は戸惑いがあったよ。永らく演じたことのないタイプの役だったから」とコメント。彼自身ゲイを公表しており同性婚の経験もあるから恋人はムリだけど(笑)お友だちになりたいタイプだな、絶対。


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 今回の受賞対象となったのは『産婦人科医アダムの赤裸々日記』。実際に産婦人科医だったアダム・ケイの原作「少し痛みますよ~This is going to hurt」のドラマ化。原作は、作者がNHSに勤務していた時の体験談を「赤裸々に」綴ったもの。

「イギリス医療界の良心」と称されるNHS(国民保健サービス)。NHS (National Health Service) はイギリス政府が運営する国民保険サービスで、税収など一般財源によって賄われている医療機関のため、利用者の経済的な支払い能力にかかわらず利用が可能で、原則無料で提供されているのです。むろん、国民にとっては最高の医療機関ですが、「来る者拒まず」のスタンスのため、勤める側の勤務状況は過酷を極めます。コロナ禍の病院の状況が365日続いている‥‥みたいな感じでしょうか。ドラマ中でも、病床占有率が度々赤信号になり、医者も看護師も真っ青になる場面が。


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※病院の入り口で陣痛に苦しんでいる妊婦に遭遇するアダム。覗き込むと、横位の赤ちゃんの手がぶら下がってる~~ヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァしかも臍帯脱出(>_<)「あなたホントに医者なの❓」と尋ねる妊婦に「膣を見せる前に聞くべきだ」とアダムが答える場面。緊迫した場面の筈なのに、思わず吹いてしまった不謹慎なヲタク。…でもこれが英国式なんだよなぁ。日本だったら、コメディタッチの医療ドラマなんて考えられないもんね。

 

 内容はかなりシリアスなんですが、英国式ユーモア満載の会話、ベンの緩急自在な演技力で一気に見せます。ヲタクはWOWOW放送時にリアルタイムで見ていましたが、見逃した回もあるので各配信サイトで探しましたが見当たらない…😢この機会にどこかで配信お願い❗

 

ジャック・ロウデン、BAFTA(英国アカデミー賞)ドラマ部門プレゼンターで登場❗


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 ついこの間まで、シアーシャ・ローナンと我が国日本の休日を満喫していたジャクロですが、あっという間にロンドンへ(^_^;)※ニアフ・アルガーと共に、BAFTA(英国アカデミー賞)ドラマ部門のプレゼンターとして登場〜〜〜❗

※ニアフ・アルガー……アイルランド人女優。直近ではNetflix『聖なる証』(主演 フローレンス・ピュー、監督 クリスチャン・レリオ)に、「奇跡の少女」の叔母役で出演していましたね。

 

 ジャクロ、相変わらず神出鬼没だなぁ……(笑)インスタにファンの男性が「次のジェームズ・ボンドは君で決まりだね❗」って書き込みしてたよん。作品賞の候補にもなっているAppleTV+のスパイ・ドラマ『窓際のスパイ』で、ジャクロはボンドに憧れてMI5入りした新米スパイ、リヴァー・カートライト役を演じています。今回、リヴァー役で助演男優賞にノミネートされていたジャクロでしたが、残念ながら受賞はならず😢

 

 しかし、リヴァー・カートライト→ジェームズ・ボンドの流れはいいアイデアですねぇ。そのままボンド役GETしちゃえー(笑)


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※BAFTAレカペのジャクロ。相変わらずキマってる😍

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※『窓際のスパイ』で共演しているゲイリー・オールドマンと。惜しくも主演男優賞は逃したゲイリー。(主演男優賞は、『産婦人科医アダムの赤裸々日記』のベン・ウィショー)この作品が終了後、引退を示唆しているゲイリーですが……。

 

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※BAFTA贈呈式舞台裏のジャック・ロウデン。時差ボケかな?サスガにお疲れの様子(^_^;)

ゆっくり休んでね〜❗

 

何げに英国イケメンコレクションだったBBCミステリー『無実はさいなむ』


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U-NEXTで、BBCのミステリードラマ『無実はさいなむ』(アガサ・クリスティ原作)鑑賞。3話完結のミニシリーズです。

 英国イングランドの森の奥深くに佇む豪奢なカントリーハウス。資産家の女主人レイチェル・アーガイル(アナ・チャンセラー)がある夜、自室で後頭部を殴られ、殺害されます。その時館に居たのは、レイチェルの夫レオ(黒澤明監督作品のリメイク『生きる』で、初の主演男優賞にノミネートされたビル・ナイ)、子供のいない彼女が養子にした5人の子供たち…ジャック(アンソニー・ボイル)、メアリー、ヘスター(エラ・パーネル)、ミッキー(クリスチャン・クック)、ティナ(クリスタル・クラーク)、そしてメアリーの夫フィリップ(マシュー・グード)、使用人のカーステン(モーヴェン・クリスティ)、秘書のグウェンダ(アリス・イヴ)。閉鎖的な空間で殺人事件が起こり、犯人は必ずその中にいる…という、アガサ・クリスティお得意のクローズド・サークル・ミステリー。

 

 粗暴で反抗的、日頃から数々の奇行を繰り返し、家族の中で1番レイチェルを憎んでいたかのように見えたジャックに疑いの目が向けられ、凶器に彼の指紋が付いていたことから、彼の犯行は決定的になりました。彼は自らの無実を最後まで訴えましたが、その甲斐もなく、囚人同士のケンカに巻き込まれて裁判を待たずに獄死してしまいます。…そして1年以上が経った頃、アーガイル家に一人の青年が訪ねてきます。物理学者だと自称する青年の名はアーサー・カルガリー。なんと彼は、殺害推定時刻にはジャックと一緒にいた……というのです。研究の為北極に滞在していたので、名乗り出るのが遅れた……と。彼の言うことには怪しい点が多々あり、当初、遺族たちは(また世間の注目を惹きたい為の詐欺師の出現か)と相手にしませんでしたが、諦めず近くの村の宿屋に居座り続ける彼の存在は、アーガイル家の人々の心に次第に疑心暗鬼を巻き起こします。そして……❗

 

 愛し合い、労り合う理想の夫婦に見えたアーガイル夫妻が実は仮面夫婦で、レオは秘書のグウェンダと長い間不倫関係にあったことが示唆され、生前、世間ではその慈愛に溢れた資産家の女主人として称賛されていたレイチェルが、裏では養子たちに虐待と過剰干渉を繰り返し行っていたことが明らかになり、ストーリーが進むにつれて、現場にいた全ての人間にレイチェル殺害の動機があったのでは…?との疑惑が出てきます。

 

 しかしアガサ・クリスティってズバリ、イヤミスの元祖だよねー。特に色と欲に絡んで人間のどす黒い欲望が剥き出しになり、それが犯罪に結びつく……ってストーリーが多いような気がする(^_^;)ヒロインに愛を囁く誠実そうなイケメンはたいていクズだし(笑)アガサ自身、結婚生活には恵まれず、最初の夫は家を出て愛人の元に走り、ショックを受けた彼女はあの有名な失踪事件を起こしているし、再婚相手の年下の夫、考古学者のマックス・マローワンも若い秘書と長い間不倫関係にあった。(アガサが亡くなった翌年、マローワンは不倫相手と再婚)今作でも、ビル・ナイ扮する夫のレオは、親子とも歳の違う秘書のグウェンダとレイチェルの死後すぐに再婚します。レオは無職で妻の資産頼みの生活、しかも趣味は考古学……ってまんまマローワンやん(笑)(あなたは黙ってるけど、私は全部知ってるわよ…)っていうアガサの囁きが聞こえてきそうでコワイ(^_^;)自分の死後の夫の行動についてもズバリ言い当ててるしね。

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※殺害されたレイチェルの養子たち。彼らの心にはそれぞれ複雑な感情が渦巻いて…。

 

 登場人物全員に、人に知られたくない(自分でも認めたくない)暗い秘密がある。そして、彼らの持つ愛や憎悪、妄執が交錯し、その緊張感が極限に達した時、惨劇が引き起こされる……。謎解きと共に、人の心の深淵を探っていくような心理スリラーの趣きもあります。「世の中で1番怖いのは人間よ……」っていうアガサの声が、どこからか聞こえてきそう(笑)

 

それにしても、因果は巡るよメリーゴーラウンド、恐ろしい結末に背筋が凍る。

 

★今日のオマケ

無実はさいなむ』に見る

ヲタクの英国イケメンコレクション
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※言わずとしれた、英国で1、2を争うイケメン・オブ・イケメン、マシュー・グード❗戦争中は空軍の大尉だった、長女メアリーの夫フィリップ役。空の英雄が一転、不慮の事故で下半身不随となり、痛み止めのモルヒネが手放せない身に。理不尽な人生への焦燥とやり場のない怒り、そして、家族の中に真犯人がいると知った時、恐怖が次第に狂気に変化していく過程の心理表現がサスガです。誠実な爽やか青年からサイコパスまで、何でもござれがこの人の強味。


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※養母殺害の罪を着せられたまま獄死するジャック(アンソニー・ボイル)。『ゲースロ』に出演していたようなのですが、印象に残ってない…(汗)しかし今回は、愛に餓え、欲望や暴力衝動を抑えられない若者を好演して鮮烈。


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※ジャックの獄死から18ヶ月、犯行時刻にはジャックと一緒にいたと突然名乗り出る謎めいた青年アーサー。真実を知ったが故に、真犯人から命を狙われる羽目に……。演じるのはルーク・トレッドソン。(『ホロウ・クラウン 嘆きの王冠』薔薇戦争終結させたヘンリー7世役❗出番はちょっぴりだったけど、印象に残ってる😍)

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※ヲタクの熱烈推し、トム・ヒューズの出世作『セメタリー・ジャンクション』で、お人好しの気弱な青年を演じていたクリスチャン・クック。今作では、虚勢を張り、すぐキレる一方で、出自にコンプレックスを抱き、自傷行為を繰り返す屈折した青年ミッキー役。

フランス風苦味の効いたハートフル・コメディ〜『ウィ、シェフ❗』


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 KINO CINEMA横浜みなとみらいにて、フランス映画『ウィ、シェフ❗』鑑賞。

 

 ⼀流レストランのスーシェフ(副料理長)として働くカティ。夢はいつか⾃分のレストランを開くこと。しかし、自らの技量に圧倒的なプライドを持つ彼女は、ある日オーナーシェフと⼤ゲンカ、その日に店を飛び出してしまいます。「魅惑の空間」レストランでシェフ募集…という謳い文句に釣られて彼女が応募した先は「魅惑の空間」どころか、建物は古くてボロボロ、移⺠の少年たちが暮らす⾃⽴⽀援施設でした。質より量、とにかく少年たちのお腹を満たしてくれれば……と言う施設⻑のロレンゾ。しかしそこはそれ、カティの一流料理人としてのプライドが許しません。施設の限られた食材で一流の料理を…と孤軍奮闘するカティ。見かねたロレンゾは、少年たちを助手として使って欲しいとカティに提案しますが……。


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※さすがはグルメ大国、フランス。出てくる料理にヨダレが…🤤(笑)一方、カティが働く一流レストランのメニューに「天ぷら」が登場したり…と、日本料理に言及するセリフが度々登場して、日本人としては嬉しいです。

 

 自らも児童養護施設出身で、16歳でレストランに住み込みで入り、独立独歩肩で風を切って人生を歩んできたために、他人となかなか馴染めないカティが、同じような孤独を抱える少年たちと料理を通じて心を通わせていくプロセスに、思わずホロリ😢笑って、泣いて、アツくなるハートフル・コメディですが、そこはそれ冷徹なリアリズムを旨とするフランス映画のこと、18才までに就学できなければ容赦なく母国に強制送還されること、「大人か否か」を判断する基準は実年齢ではなく「骨検査」によること、まだまだ制度がきちんと整っていないために、少年たちの未来が施設長のロレンゾや助手のサビーヌのようなごく一握りの人々の意志と努力に左右される……等など、「フランス移民問題のいま」がシビアに描写されていきます。


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※カティの助手たちを演じるのは、オーディションで選ばれた実際の移民の少年たちだそうです。カティ役のオドレイ・ラミー、元々料理が得意な人なのか、それとも訓練の賜物なのか、包丁さばきが素晴らしい❗

 

 ヒロインのカティには、この映画で優れたコメディエンヌの資質を見せたオドレイ・ラミー、施設長のロレンゾ役に『最強のふたり』が東京国際映画祭グランプリに輝いたフランソワ・クリュゼ。最初は移民の少年たちに対するスタンスの違いから対立していたのが、次第に互いの人間性を理解し合い、最強のバディになっていくプロセスがステキ😍

 

 近い将来、外国人労働者の割合が2割を数えると予測される我が国、日本。フランスの「今」は日本の未来。笑いと涙の中にも、考えさせられる問題を含んだ佳作だと思います。

マイク・ファイスト、自身の舞台『ブロークバック・マウンテン』について語る


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 The New York  TimesのWEB版に、ヲタクの熱烈推し、マイク・ファイスト(スピルバーグ版『ウェスト・サイド・ストーリー』リフ役)の新作舞台に関する特集記事が〜〜〜❗

 

 彼、しばらくは※映画の撮影が続いていたのですが、今回は古巣の舞台に戻ることとなり、すでにウェストエンド(ロンドン)でリハーサルが開始されたもよう…という情報は、当ブログでもすでにご紹介しました。

※『チャレンジャーズ Challen』(ルカ・グァダニーノ監督、ゼンデイヤ、ジョシュ・オコナー共演)、『ライダーズ Bike Riders』(オースティン・バトラー、トム・ハーディ共演)


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 マイクがこの度挑戦する作品は、あの名作映画『ブロークバック・マウンテン』(2005年)の舞台バージョン。1963年、アメリカ中西部ワイオミング州の牧場に季節労働者として雇われた2人の青年、イニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ギレンホール)。羊の放牧を任された彼らは生活を共にするうちに固い友情を育み、やがてそれは激しい愛へと変わっていきます。

 

 互いに家庭を持ち、子をなしてもその後20年その想いは変わらないまま。映画を観た当時は、世の中にはこんな形の愛も存在するのか……と、衝撃を受けたものです。「ボーイズラブの名作」とか、特殊なカテゴライズの対象にされがちな映画なんだけど、ヲタク的にはもっと普遍的なテーマを感じました。「ロミオとジュリエット」の昔から、その時代背景や社会、国家の体制、階級制度……さまざまな理由により、「禁断の愛」に身を焦がした恋人たちはゴマンといたわけです。イニスとジャックの二人もまた、同性愛が犯罪だった超保守的なワイオミングで、運命の相手と出逢ってしまう。その哀しさ、切なさ。結果的にジャックはその禁じられた愛ゆえに※非業の死を遂げてしまうわけですが、映画の中のジェイク・ギレンホールがもう、魅力的で色っぽくて、イニスが20年の間忘れようとしても忘れられないのもさもありなん……って感じでした。


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※ジャック役マイク・ファイスト(左)と、イニス役ルーカス・ヘッジズ。後ろに貼ってあるのは、ワイオミングの風景。彼らが感情移入しやすいように…とのバテレル舞台監督の配慮のようです。

 

 マイクは、映画の中でギレンホールが演じたジャック役を演じます。(どうあがいても自分はジェイク・ギレンホールにはなれない。…だとしたら、自分が造型するジャック役はどうあるべき?)と煩悶したようですが、プレビューを迎えた今、「恐ろしく緊張してどうにかなっちゃいそうだけど、一方で、こんな最高の体験ができることはそうそうない」という心境に達したもよう。(生真面目なマイクらしい…)


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※「どうしようもなく怖くてもどかしいけど、人生で最高の時間を過ごしていると思う」と語るマイク・ファイスト(左)

 

 演出を務めるジョナサン・バテレルは、主役の二人は正反対の、際立つ個性の持ち主だと語り、「ファイストは「生命の躍動感に溢れて」おり、ヘッジズは「非常にイニスらしい、複雑な内的世界を有している」と評しています。舞台の背景は、非常に保守的な1960年代のワイオミング。現代はこの時代に比べて同性愛者が置かれた状況は随分変化した…と言われているけれども、「依然としてホモフォビア(同性愛者嫌悪)は至る所に存在している」とバテレルは語り、「だからこそ今、『ブロークバック・マウンテン』を舞台化することに意義がある」とも。

 

 ウェストエンド(ロンドン)にはとても応援には行けませんが(^.^;、たとえ実際に姿を拝むことができなくても、推しが役者として大輪の花を咲かせていく様子をニュースで知ることができるだけでもシアワセ😍推し活の醍醐味❗あー、ネット時代に生まれてよかった。

 

 …それにしても今回の舞台、ブロードウェイじゃなくてウェストエンド(ロンドン)なのね。マイク自身はアメリカ中西部の街ガハナ出身で、10代でニューヨークに出て来て、苦節の末オフ・ブロードウェイの『ディア・エヴァン・ハンセン』で最初のチャンスを掴んだ生粋のアメリカンボーイ。…でも思い返してみると、彼の映画での出世作スピルバーグ版『ウェスト・サイド・ストーリー』のリフ役も、英国アカデミー賞(BAFTA)の助演男優賞にはノミネートされたのに、本国のオスカーではカスリもせず(^_^;)

 

 英国人好みのアメリカ人なのかしら、彼(笑)


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※『ウェスト・サイド・ストーリー』で彼が造型した新たなリフ像は、それは見事でした❗

 

 

ジャック・ロウデン❤シアーシャ・ローナン〜日本の休日


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ジャクロのインスタに新幹線の写真がアップされていたから、(すわっ、京都!?)って色めき立ったヲタク。でもそれは早とちりで、箱根の金時山登山の行き帰りに新幹線を利用したようです。……まあ、ジャクロが京都に行ったからとて、追っかけていけるわけでもないのであるが(笑)

 

 箱根以外は、パートナーのシアーシャ・ローナンと共に「東京の休日」を満喫しているもよう❤ゲームセンターで、日本の男子高校生(大学生?)の神業テクニックを延々と動画撮影したり、自らドライブゲームにアツくなったり、かと思えば消防庁のマンガポスターをいたく気に入っていたり(…どこがそんなに面白かったんだろう…(^.^;)…。ヲタク的には、ステロタイプを嫌う彼らしい日本の楽しみ方に興味シンシン。


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※ジャクロと旅行する時はいつもスッピンでカジュアルな服装、女子大生みたいなシアーシャですが、レストランでドレスアップした写真は、さすが世界のトップ女優のオーラむんむん。

 

 

 今日は二人して明治神宮へ行ったみたいですね。奉献酒樽の前に佇むシアーシャ、鳥居を眺めるシアーシャ…。個人的には、バッチリキメて女優然とした写真より、そんな何気ないショットに、ジャクロの愛を感じるんだな。

 

 インスタに日本🇯🇵とスコットランド🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿の国旗を並べてたり、「どういたします」(「どういたしまして」の間違い(^.^;)と覚えたての日本語を一生懸命入力してくれるジャクロ😍……ますます沼にハマってしまうではないか(笑)


Jack Lowden on Instagram: "どいたします"

来日中のジャック・ロウデン、Kōki & 平岳大と共演〜『トルネード TORNADO』


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 「Deadline」のWEB版によれば、ジャクロがサバイバルスリラー映画『Tornado』で主演を務めたようです❗共演はKōkiと平岳大。「フロントロウ」日本版にはKōkiが主演っぽい書き方だったけど…。まっ、ヲタク的にはジャクロが主演でも助演でもどっちでもいいんだけどね(笑)

 

 舞台は1970年代の英国。「サムライ人形劇」(人形浄瑠璃みたいなイメージかしらん(^.^;)の興行をしながら各地を旅する日本人の父(平岳大)と、若く意志の強い娘トルネード(Kōki)。彼らは、冷酷で無慈悲なシュガーマンと、その野心家の息子リトルシュガー(ジャクロ)率いるギャングの一味と関わったことで、危機的な状況に陥りますが、トルネードはなんとそれを逆手に取り、ギャングたちが強奪した金塊を立てる……❗

 

 Kōkiちゃん、凄いね。ギャングの一味を出し抜く、ガッツな美少女…なんて、めっちゃオイシイ役ぢゃん(笑)ジャクロもね、髭を剃るともともと童顔で可愛い感じだから、ちょっと気弱で繊細、優しい役柄が多いのね(^_^;)ご本人はけっこう男気溢れる人なんだけど……。(どちらかといえばオレオレ系❓笑)だからヲタク的には、野心的なギャング役、ヴィランの立ち位置っていうのはオールオッケー❤

 

 配給は英国のハンウェイ・フィルムズ(『ブルックリン』『シェイム』)。来週から始まるカンヌ国際映画祭セールスプロモーションをかけるようです。昨年のカンヌでは、前途有望な若手俳優に贈られるショパール賞を授賞したジャクロ。(プレゼンターはジュリア・ロバーツでしたね)カンヌでまた彼の麗しいタキシード姿が拝めるかしらん。


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※昨年度のカンヌ国際映画祭ショパール賞授賞式 

 

 監督は、西部劇映画『スロウ・ウェスト』(2015年 主演コディ・スミット=マクフィー、マイケル・ファスベンダー)でサンダンス国際映画祭グランプリを受賞、各界から絶賛されたジョン・マクリーン。

 

 ここ数年、ジャクロの未公開作品が積み重なっていく今日この頃😢今回ばかりは今をときめくKōkiちゃんが共演。まさかお蔵入りなんてことはないわよね(笑)

 

 

 

 

カッコいいぜ、姐さん❗〜『パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女』


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 『ワイスピ』に勝るとも劣らぬカーアクション・ムービーの傑作、登場❗

 

 U-NEXTにて、『パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女』鑑賞。「これ、街中でどうやって撮影したん!?」っていうガチのカーアクションは言うに及ばず、ヒロインのチャン・ウナを演じるパク・ソダムのハードボイルドっぷりがハンパなくカッコいいっす。


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※女性が主役のアクション映画って、殴られても顔だけは汚れてないケースが多いんだけど、ソダム姐さんはもはや血と泥でボロボロ…(笑)彼女の役者根性に乾杯🍻

 

 郵便も、フツーの宅配会社もとても運べないヤバい荷物を配送する裏稼業「特送(とくそう)」。会社一の凄腕ドライバー、ウナ(パク・ソダム…そう、『パラサイト/半地下の家族』の長女役)は、請負ったら時間ジャストに目的地へ送り届ける「成功確率100%の女」。そんな彼女はある日、300億ウォンの闇金を持ち逃げし、海外への逃亡を目論む賭博ブローカーと、その息子ソウォン(『パラサイト』でパク・ソダムが入り込む金持ち家族の息子役を演じていたチョン・ヒョンジュン…相変わらず可愛い😍そして賢そう)を密航船の待つ港まで運ぶという依頼を引き受けます。ところが、港へ行き着く前に父親は仲間に殺され、300億ウォンが入った貸金庫の鍵を持つソウォンを連れ、悪徳警官(その実態は闇ブローカーのボス)とその一味に追われる羽目に。さらには脱北者であるウナを観察中の国家情報院も乱入、命がけのカーチェイスと銃撃戦、近接戦を繰り広げますが……。


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※悪徳警官役のソン・セビョク。韓国映画の悪役って、人間らしいところがビタ一文なくって、どこを切っても憎たらしい「悪の金太郎アメ」。ある意味スゴい(笑)

 

 いたいけな子供がバディの映画でも、血飛沫ドバー、拷問シーンだって容赦ないのが韓国アクション映画のお約束(^_^;)ソウォン役のチョン・ヒョンジュンくんがあまりの恐ろしさにオ○ッコちびっちゃうシーンもあるんだけど、あれじゃオトナだってチビるぜ……(笑)


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※ソウォン(チョン・ヒョンジュン)にいつも「オバサン」呼ばわりされてむくれるウナ(パク・ソダム)が可愛い。激しいカーアクションや肉弾戦で緊張の連続だから、2人のやり取りでホッコリ☺

 

 ヒロインのウナは脱北者の設定だから、モロ半島系で、顔を(たぶん)ヘンにいじってないパク・ソダムがイメージピッタリ。脱北時に家族を全員亡くし、仕事仲間にも心を閉ざして、猫一匹だけを友に孤独に生きるウナ。そんなウナが、父親を殺されて天涯孤独になってしまった同じ境遇のソウォンを守るうち、次第に心を開いていくプロセスに思わずホロリ😢またねー、ヒョンジュンくんが可愛すぎて……。あれで心動かなかったら人でなし(笑)


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※まるでエンジェル👼なチョン・ヒョンジュン。

 

 ラスト、(ええーっ、こんな悲劇的な終わり方なの!?)って一瞬ボーゼンとしましたが(^.^;ハッピーエンドで良かった〜❗続編も作れそうだけどなぁ。成長したソウォンの姿が見たい😍

 

きっと…あるよね❓いや、絶対ある(笑)

 

 

ジャック・ロウデン、日本へようこそ🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿🇯🇵


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きゃあ〜〜〜、ジャクロのインスタ覗いてビックリぽん(゚∀゚)

彼今、日本来てるんだぁ〜〜❗

 

 彼の来日、東京・恵比寿の東京都写真美術館で開催中の「深瀬昌久 1961–1991 レトロスペクティブ」展がまず第一の目的だったもよう。自らの私生活を撮り続けた「私写真家」深瀬。ジャックは、奥さんが朝出勤する時の姿を撮影した写真が「めっちゃオモロイ」って言ってます(笑)彼自身も写真好きだものねぇ。

 

 彼がなぜこの写真展に来場したかと言えば、マブダチのマーク・ギル監督(ジャクロが主演した『イングランド・イズ・マイン〜モリッシー,はじまりの物語』の監督)が、深瀬(浅野忠信)と奥様の洋子さん(瀧内公美)の波乱に満ちた結婚生活を描いた『Ravens』を製作真っ最中だから。『イングランド・イズ・マイン』日本公開時も来日して、都内でトークショウを開催してくれたほど大の親日家のギル監督。その時ジャックは初プロデュース映画の製作中で(たしか)アイルランドに滞在していて、「日本はいいゾ〜」って言ってるギル監督に、「ボクちゃんも行きたかった……」って凄く寂しそうな表情を浮かべていたっけ。「どんな機会でもいい。地元のちっちゃなお祭りでもいい。ボクを呼んで」って、めっちゃあの時のジャックは可愛かった……。ヲタクが本格的にジャクロ沼にハマったのもあの時だったわ…(遠い眼)そう言えばジャック、1週間くらい前のインスタで、日本で発売された『モリッシー』のDVDの装丁がビューティフルだ…って、めっちゃ絶賛していたんだよね。あれは今回の来日の前フリ(匂わせ?(^.^;)だったんかーい❗

 

 自然愛好家のジャック、今日(5月10日)は箱根の金時山に登ったもよう。ハイ、ご存知金太郎さんゆかりの、富士山の勇姿を眺めるには最適の山。さすがツウですな。「大きな山だった。太もも氷で冷やしてるよ」って、相変わらずお茶目なジャクロ(^.^;

 

 歴男のジャック、観光先もなかなかニッチで(笑)東京国立博物館で※「綱絵巻」も鑑賞したもよう。

平安時代の武将、源頼光酒呑童子という鬼の頭領を退治する有名な物語の後日談を描いたもので、その中心となるのが、頼光の四天王のうちの1人である渡辺綱(わたなべのつな)。

 

推しの眼を通して見る日本の美術品や自然。見慣れたはずの東京の夜景も富士山も、絵巻物もどこか目新しく誇らしい。初来日のジャックですが、これを機にギル監督と同様日本を気に入って、またいつか戻ってきてくれることを願っています。

 

日本の旅、最愛のヒト、シアーシャ・ローナンといっしょに楽しんでね❗

 

 


Jack Lowden on Instagram: "Fuji from the summit of Mt Kintoki (3980ft.) Thighs on ice. She was a big lass. 🇯🇵"

女性ジャーナリストのド根性〜『SHE SAID シー・セッド その名を暴け』


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U-NEXTにて、『SHE SAID シー・セッド その名を暴け』(主演 キャリー・マリガン、ゾーイ・カザン)鑑賞。

 

 2017年10月5日、ニューヨーク・タイムズに1つの記事が掲載されました。同社の報道部記者ジョディ・カンターとミーガン・トゥーイーが共同執筆した「ハーヴェイ・ワインスタインが数十年にわたりセクハラ告発者を買収」という記事は、映画界の超大物でミラマックス社のCEOだったワインスタインが長年にわたり社のスタッフや女優たちに対して行ってきたセクハラ行為やレイプの数々を白日の下に晒し、アメリカ全土を震撼させました。この記事がきっかけとなって、その後#Me TooあるいはTime’s Upの一大ムーブメントに発展したのはご存知の通り。

 

 映画は、ワインスタインの悪行の情報を得た2人の記者ジョディ・カンター(ゾーイ・カザン)とミーガン・トゥーイー(キャリー・マリガン)が、被害者女性への取材を地道に積み上げ、様々な事情から口を閉ざす彼女たちの心を徐々に溶かしていき、遂には実名公開による証言を掴むまでをドキュメンタリータッチで描いていきます。しかしその客観的で、時には淡々とした描写が、被害者女性たちの悲痛さとワインスタインの卑劣さをより明確に浮き彫りにしているのが印象的。



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※敏腕記者の2人も、家庭に戻れば一人の妻であり母親でもある。特にミーガン(右…キャリー・マリガン)は産後深刻な鬱状態に。被害者女性を取材するうちに記者として、人として、そして女性としての使命に目覚め、自らの病を克服していくプロセスが感動的。

 

 ワインスタインのどこがクズって、セクハラ相手の女性に示談金を払って、「秘密保持契約」を結ばせる知能犯なんですよ。…だから数十年もの長い間、彼の悪行が表面に出てくることがなかった。しかも被害に遭った女性たちの殆どがミラマックスの社員。映画業界に憧れ、期待に胸を膨らませて仕事を始めた若い女性に、女性として耐え難い恥辱を与えるだけでなく、抵抗し「NO」を言った女性に対しては、職場でのポストを剥奪し、映画人のキャリアそのものを潰してしまう。こんな卑劣なことって、あるでしょうか?

 

 なかなかオンレコでインタビューに応じてくれる女性が現れず取材が暗礁に乗り上げた時、実名を出していいと口火を切るのがローラ・マッデンというアイルランド人の女性なんですが、彼女は乳ガンで両乳房の摘出手術を控える身。その彼女が手術室に向かう車椅子からジョディに電話をかけてきて、「実名を出して下さい。それが女性として、キリスト教徒として正しいことだと思う」と告げるシーン、もうね、抱き合って泣き出すジョディとミーガンと一緒に、観ているこっちも涙、涙😢


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※当時ニューヨーク・タイムズの編集長だったディーン・バケット(アンドレ・ブラウアー)がカッコイイ❗ワインスタインの卑劣な脅しにも屈せず、必要な時に必要なGOサインを出す「理想の上司」❤パトリシア・クラークソン演じる先輩編集者レベッカコルベットの肝の座り具合も凄いです。

 

 アメリカには、古くは『大統領の陰謀』、近くは『ペンタゴン・ペーパーズ』、『スポットライト〜世紀のスクープ』、そして今作品と、ジャーナリストの実話モノのジャンルが存在すると思うんですが、こういう作品見てると、「いったい、日本のジャーナリズムの気概はどこ行っちゃったの?」って思っちゃう。残念ながら、長いものには巻かれろ…の権力者に阿る忖度記事が多いんだよねぇ…。文春砲とか言われてるけど、ちっちゃい、ちっちゃい(^_^;)

 

 まっ、年寄のグチだと思って聞き流して下さい(笑)

 

★追記

 名だたる女優たちも対象となったワインスタインのセクハラ事件。ハリウッドで真っ先に実名を出して告発したのがアシュレイ・ジャッド。『表決のとき』、『ダブル・ジョバディ』の頃の彼女は、知性に溢れたクールビューティ。耀くばかりの美しさでしたが、パッタリ姿を見せなくなって…。セクハラを断固拒否した彼女へのワインスタインの嫌がらせは熾烈を極めたようです。彼女の勇気によってワインスタインは収監されましたが、アシュレイも早や55才。耀いた時代は二度と戻ってこない……。彼女の現在の姿を見て、やり切れない気持ちになったのもまた、事実です。

 

 監督はドイツ人のマリア・シュラーダー。冒頭のシーンでは、大統領選直前にトランプのセックススキャンダルを取材しているミーガンが描写されてるし、グウィネス・パルトロウや先のアシュレイ・ジャッドがオフレコで話した生々しい内容などが出てくるので、アメリカの同業人でやりにくかったんだろうか(^_^;)

 

アンドリュー・ガーフィールド演じるカール・セーガン博士〜映画『ボイジャーズ Voyagers』


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※実在のカップルを演じるアンドリュー・ガーフィールドとデイジーエドガー=ジョーンズ

 

ヲタクが「ボイジャー」という言葉を初めて知ったのはユーミンの歌。

冷たい夢に乗り込んで🎵

宇宙(あおぞら)に消えるボイジャー🎵

……ってやつ。

で、その語感に惹かれて意味をを調べるうちに、1977年NASAによって打ち上げられた宇宙探査機がボイジャー1号2号(つまり今回題名になっている「ボイジャーズ」)と名付けられたことを知ったのです。ユーミンは歌の中で、ボイジャーを命の危険も省みない宇宙飛行士…という意味で使用していて、このNASAのロケットとは直接関係なかったみたいなんですけどね(^.^;)

 

 ボイジャーズに与えられたミッションは木星土星の探査であり、しかも当時まだ未知の惑星だった木星土星で観測を実施した後も、ボイジャーズはひたすら太陽系の外へ外へと旅を続けていることを知りました。(なんと、打ち上げから50年近く経った今でも、宇宙を飛び続けているのです)

 

……なんて壮大な、夢のあるプロジェクトなんだろう❗ロマンとはこれだ❗と思いましたよね。小学生の頃、「宇宙の果てには何があるんだろう?」と考え始めたら眠れなくなったことを思い出しました(笑)

 

 さて、ボイジャーズには、木星土星の探査の他に、もう1つ重要な使命を与えられていました。それは、「太陽系の外の宇宙へメッセージを届けること」。「宇宙に存在する誰か」に、私たち地球人の存在を知らせるために作られたのがあの有名な「ゴールデンレコード」です。金メッキを施された銅製のレコードには、115枚の画像、地球上の様々な自然音や人の声、音楽、そして55言語による挨拶が収録されたそうです。


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 この壮大な「ボイジャー計画」のリーダーが、天文学者カール・セーガン博士(アンドリュー・ガーフィールド)。「宇宙には果てがあるのだろうか」と考えて眠れなくなったことを、大抵の人は大人になったら日々の雑事に紛れて忘れてしまうけれど、いつまでもどこまでもその気持ちを持ち続けた「永遠の少年」がセーガン博士だったんでしょうね、きっと。博士を演じるアンドリュー・ガーフィールド、御年すでに39歳だけど、どこか世俗に染まりきらない理想家肌、「夢追い人」のイメージがあるから、セーガン博士役にはピッタリ❗


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※今も宇宙を旅し続けているボイジャー1号。

 

 映画『ボイジャー』は、ボイジャー計画……というより、セーガン博士の3度目の結婚相手で、科学番組『Cosmos』を共同製作したプロデューサー、アン・ドルーヤンとのラブロマンスがストーリーの中心となるようです。ドルーヤンを演じるのは、『ザリガニの鳴くところ』で、湿地帯で1人生き抜く少女の「聖と俗(……魔、と言うべきか?)」を見事に演じ切ったデイジーエドガー=ジョーンズ。(アンドリューと寄り添うツーショットを見てもとても良い雰囲気❤)

 

 監督は、Netflix『聖なる証』(主演・フローレンス・ピュー)で素晴らしい演出を見せたチリ出身の気鋭セバスティアン・レリオ監督。9歳の時チリで『Cosmos』シリーズを見て以来宇宙のミステリーのトリコになり、いつかゴールデンレコードについての作品を作ってみたいとずっと思っていたとか。

 

アンドリュー・ガーフィールドとデイジーエドガー=ジョーンズという最高のキャストを得て、時間と宇宙の永遠性をテーマに語られる壮大なロマンス」

……と監督自らが表現する『ボイジャーズ』。公開が楽しみです❗

 

 

ついに顔出し〜『DUNE/ 砂の惑星 PART 2』のオースティン・バトラー

 前回のオースティン関連の記事で、彼が『DUNE /砂の惑星 PART 2』で演じる、主人公ポール・アトレイデス(ティモシー・シャラメ)の宿敵フェイド・ラウサ・ハルコンネンのヴィジュアルが後ろ姿だけだったことから、「なんでオースティンだけ後ろ姿なんだよーーヽ(`Д´)ノ」とプンプンのヲタクでしたが、ついに顔出しぃぃぃ〜〜٩(♡ε♡ )۶
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 監督のドゥニ・ヴィルヌーブは、このフェイド・ラウサ役を「冷血な暗殺者」と解釈、ある偉大なロックスターを引き合いに出して表現しています。

 

オースティン・バトラーはスクリーン上に、サイコパス、ソシオパス的なシリアルキラーミック・ジャガーがないまぜになったような人物像を造型してみせた。

 

 後ろ姿もそうだったけど、いざヴィジュアルが公開されてみると、その圧倒的オーラがラスボス感ハンパない。ヲタク的には、正義のヒーローよりヴィランを演じる推しが見たいので、今からワクワクです。


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※ラストのクライマックス、ポール(ティモシー・シャラメ…右)とフェイド・ラウサ(オースティン・バトラー…左)の決闘シーン。デヴィッド・リンチ版ではこのラウサ役を当時人気絶頂のロックシンガー、スティングが演じて「主役を食ってしまった」ともっぱらの評判でしたが、さて今回は…!?

 スティングが演じたり、ヴィルヌーブ監督がミック・ジャガーに例えたりと、このフェイド・ラウサ・ハルコンネン、「ロックなヴィラン」なの?(笑)
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※皇帝の息女イルーラン姫(フローレンス・ピュー)の衣装カッコいいな…と思ったら、パコ・ラバンヌ2020コレクションのヘッドピースをベースにしたものらしいです。コレですね↓
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※オースティンとレア・セドゥ(レディ・マーゴット)のツーショ。……なんかこう……ドキドキするくらい色っぽいな。なぜだろう?(レディ・マーゴットは、フェンリング伯爵(アトレイデス家の前にデューンを統治していた人物)の妻。原作でマーゴットは、主人公ポール(ティモシー・シャラメ)の母ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)が信奉する宗教団体ベネ・ゲセリットの出身とされています。

 

★今日のオマケ
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 映画評論家のマット・ネグリアが、オースティンのこの写真↑に自身のツイッター

That was MY Oscar!!!!!!!!!!!!!!!!”

ってコメントつけてます。

そっか〜、マットさんもヲタクと同じ、前回のアカデミー賞主演男優賞はオースティン・バトラー(『エルヴィス』)推しだったか〜。……大本命と目されながら逃したのは確かに残念だったけど、オースティンはまだ若いんだもん。これからいくらでもチャンスはあるよ!!うん。

 

 

ティルダ・スウィントンありきの映画『ヒューマン・ボイス』


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U-NEXTで『ヒューマン・ボイス』(ペドロ・アルモドバル監督)鑑賞。30分の短編ながら、密度の濃い、一人の女性の人生がその短い時間にギュッと凝縮されたような作品。


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※冒頭のシーン、バレンシアガの真紅のドレスを纏うティルダはまるでフランドル派の絵画のよう。

 

 主演はヲタク大好き❤ティルダ・スウィントンスコットランド名家の出で、ケンブリッジ大学政治学社会学を修めたティルダ。自身のキャリアを反映して、映画でもどこか超然とした、知性的な役柄を演じることの多い彼女ですが、今回は、別れを電話1本で済まそうとする情の薄い恋人に翻弄され、次第に理性を喪っていく女性の激しい情念をストレートに表現しています。そしてその情念の底に、一流のモデルとして活躍している(らしい)ヒロインの、老いていくことの孤独と焦燥が垣間見れて、新たなティルダ・スウィントンの魅力発見❗といった感じ。すでに還暦を越えたというのに、作品が公開する度に新たな側面を見せて(魅せて)くれる彼女。名だたる監督たちのミューズでもあるティルダの、今後の活躍から目が離せませんね。
 
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※目にも鮮やかなターコイズのパンツスーツもやはりバレンシアガだそう。このスタイリッシュな服装で、恋人のスーツを切り裂くための斧を購入するヒロイン。ある意味1番怖いシーン(笑)

 

ドールハウスを模した、舞台のセットのような家で繰り広げられる一人芝居なのですが、ティルダが纏う衣装、家具、絵画、調度品の1つ1つに至るまで、監督のアルモドバルの趣味に貫かれており、画面を見ているだけでも楽しい❗1シーン1シーン凝りに凝って、全て本物にこだわったという故ルキノ・ヴィスコンティ監督(『ヴェニスに死す』『地獄に堕ちた勇者ども』『山猫』)の作品を彷彿とさせます。
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※ティルダの後方に見えているのが、※ジェンティレスキの「眠れるヴィーナス」。もちろんホンモノ❗この一瞬のためにホンモノ持ってくるところがヴィスコンティっぽいんだよね。

※アルテミシア・ジェンティレスキ…17世紀の封建社会と戦いながら作品を作り続けたイタリアの女流画家。1997年にアニエス・メルレ監督が彼女の生涯を描いた映画『アルテミシア』を制作しています。

 

 抽象的で演じるには困難があるこの役には、真実味と感情を持たせる優秀な女優が必要だった。

彼女は才能の幅広さを証明した。

彼女の知性と意欲、そしてとてつもない才能と、私に対する絶対的な信頼が大きな役割を果たした。

全ての映画監督がこういう気持ちになれることを願う。

…と、最初から「ティルダ・スウィントンありき」の作品であったことを吐露したアルモドバル監督。監督と女優の理想的な蜜月を示す、典型的な作品と言えるでしょう。


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※リビングのテーブルの上にはさりげなく『万引き家族』、『キル・ビル』、『ティファニーで朝食を』のDVDが。

 

 人を深く愛しすぎた故に次第に追い詰められ、狂気に陥っていくヒロイン。そのプロセスは、ティルダの名演とも相まって痛々しく見ていて辛いですが、ラストシーンでは彼女の精神の再生が感じられ、鑑賞後の印象は意外に爽快感があります。

 

★今日のオマケ

 ジェレンスキの最も有名な作品は、『ホロフェルネスの首を斬るユーディト』。ユーディトは旧約聖書『ユーディト記』に登場するユダヤの裕福な未亡人。アッシリアの司令官ホロフェルネスが軍を率いて彼女の住む町に侵攻し、町は降伏の危機に瀕しますが、ユーディトが侍女を伴って敵陣に赴き、ホロフェルネスを誘惑した末寝首を掻いて持ち帰ります。身体を張って故郷を救った憂国のヒロインと言うわけ。ジェレンスキの描くユーディトは、彼女自身がレイプの被害者で訴訟を起こしたこともあり、好色な男性に対する憎しみに溢れ、猛々しさが前面に出ているような気がします。

 一方これがウィーン世紀末の画家クリムトとなると、定番の(ホロフェルネスの首を切り落とした)剣は描かれておらず、肝心のホロフェルネスの顔も半分だけ(笑)クリムトはひたすら、官能に酔ったようなユーディトの表情を描いているんですね。……しかしそもそも、男の首を切り落としておいて、ユーディトは何にそんなに陶然としているのか!?

……あんまり深掘りすると恐ろしいので、このへんで止めておきましょう(笑)

メットガラ(MET GALA)2023〜レカペのセレブたち(注・オタクの迷宮版)

2023年5月1日、ニューヨークのメトロポリタン美術館で恒例のメットガラ(MET GALA)が開催されました。世界中から集結したまばゆすぎるセレブたちのレカペファッションをご紹介しましょう。但しそのメンツは、ヲタクの独断と偏見によりセレクトしたものなので悪しからず(^_^;)

 

 今年はメトロポリタン美術館で、偉大なるデザイナー、カール・ラガーフェルドを記念した『Karl Lagerfeld: A Line of Beauty(カール・ラガーフェルド: 美の系譜)』展が開催されており、メットガラも彼の偉業にリスペクトを捧げた内容となったようです。


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バリー・コーガン……今年のアカデミー賞では『イニシェリン島の精霊』で助演男優賞に初ノミネート、今後もポール・メスカルと共演の『グラディエーター2』、オースティン・バトラーと共演の『マスター・オブ・ザ・エア』、『Bring them down』など、話題作、超大作の出演が目白押しの彼。スーツの青が瞳の色に映ってステキ😍


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※フローレンス・ピュー……近年ハリウッド1の売れっ子で、レカペでも注目度ナンバーワンと言えばこの人❗「乳首の解放」を謳ってシアー素材のドレスを着、大きな話題になったのも記憶に新しいところ。今回は乳首は解放してないのね(笑)
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※ネコの着ぐるみファッション!?で登場したのはなんと、ジャレッド・レト。愛猫家だったラガーフェルドの飼い猫、シュペットのオマージュだそう。いつもエッジーな装いで私達たちを楽しませてくれるお茶目なレトくん。レトは次回作で、カール・ラガーフェルドその人を演じることが発表されています。彼ほど異端の天才ラガーフェルドを演じるに相応しい俳優はいないでしょう。

カールは1つの時代を築き上げた芸術家だ。ファッション・デザイナーであり、写真家であり、アーティストだった。彼を一言で言い表すことなんてとてもできないし、言わば創造力の発電所みたいなものだからね。

…とは、レトのラガーフェルド評。
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※もはやトレードマーク化したロリータファッションのジェナ・オルテガ。『ウェンズデー』シーズン2、待ってます❗


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※他を圧倒するサスガのオーラはマーゴット・ロビー。『バビロン』の捨て身の演技は凄かった。次作は一転して実写版『バービー』。リアルな役柄も、バービーやハーレイ・クインなどカリカチュアライズされた役柄もピタリとハマるのがこの人の強味。


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※今カノのスキ・ウォーターハウスとレカペでアツアツのロバート・パティンソン。交際しているとは言われていたけど、あまり公の場には登場しないこのカップル。クリステン・スチュワートと付き合っていた時に騒がれすぎたのが原因か(^_^;)そういえばクリステンも来てましたよねぇ。ニアミス、大丈夫だったかな。(⇐余計なお世話 笑)

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ジェシカ・チャステイン……俳優であると同時にフェミニストとして様々な政治活動に携わるジェシカ。彼女のキャラに相応しい、モードでスタイリッシュな装いで登場。グラサンがカッコいい❤

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アマンダ・サイフリッドNetflix『Mank/マンク』で、1920年代のハリウッド女優マリオン・デイヴィス(新聞王ウィリアム・ハーストの愛人だった)を演じて鮮烈な印象を残したアマンダ。ヲタク的にはアカデミー賞授賞式の真紅のドレスが目に焼きついて離れませんが、今回は素晴らしいおみ足を披露。

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ヴァネッサ・カービー…『ザ・クラウン』のマーガレット王女役で英国アカデミー賞Netflix『私というパズル』出産と同時に我が子を亡くし懊悩する女性という難役を見事に演じてカンヌ国際映画祭主演女優賞を授賞した演技派。エクセター大学卒という才色兼備の人でありながら、「何をしても達成感が得られない。常に劣等感に苛まれている」という自身の長年に渡る精神状態をインタビューで吐露、周囲を驚かせました。


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スピルバーグ版『ウェスト・サイド・ストーリーアニタ役の圧倒的なダンスと演技で、見事英国アカデミー賞とオスカーをダブル授賞したアリアナ・デボーズ。有色人種でLGBTというハンデを乗り越えての授賞は、快挙といえるでしょう。

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ハリー・スタイルズ破局したばかりのオリヴィア・ワイルド。彼女が監督した『ドント・ウォーリー・ダーリン』(主演 ハリー・スタイルズ、フローレンス・ピュー)、良い映画だったのに、ハリーとのゴシップや、オリヴィアとフローレンス・ピューとの不仲などの話題が先攻してしまったのは残念でしたね。……心なしか寂しそうに見えるのは気のせい?(^_^;)