オタクの迷宮

映画・ドラマ・舞台レビュー、ケルト文化、滅びの美学、推し活のつれづれまで── 観て、感じて、考える。 "好きなモノ・人"についてしか語らない偏愛のブログ。そして今日もどこかで、ヲタクが迷走中。

ただただ、その美に酔う💙〜神宮寺勇太 in 「Harper's BAZAAR」October'24


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  昼下がりの美術館でお気に入りの絵画をじっと見つめる時のように、何も難しいことは考えず、ただただ美しいもの、聖なるものを愛でる……そんな幸福な気持ちにさせてくれる「Harper's BAZAAR」の神宮寺勇太くん(Number_i)。

 

 今日は彼の美しい御姿に、我が家のブルーローズ(プリザーブドフラワー)を合わせてみました。日本のサントリーフラワーズとオーストラリアのフロリジーンが先端のバイオテクノロジーを駆使して作り上げた「青い薔薇」。花言葉は「喝采」、そして科学の粋を集めて不可能を可能にした……というところから、「夢が叶う」、「奇跡」、「神の祝福」が後からその花言葉に加わったそう。(ジンくんにぴったりの花言葉じゃないか……)と思いつつ、頁をめくる。


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ジンくんがご自身のインスタに写真をUPしてくれたので、ヲタクも掲載させて頂きましたm(_ _)m

 

 最初の写真(上)は、ヴァンドーム広場に佇む、真っ白なシャツにリボンのボウタイ風パールネックレスのジンくん。中世のフランスでは、貴族の男性は甲冑の下にポプリンのコットンやリネンで織られた白シャツを着ていたんですね。さすがお洒落なフランス貴族(笑)このシーンのジンくんは、まんま当時の貴公子然としております。甲冑脱いでこんなイケメンが姿現したら、それだけでヤバいね(笑)そしてそして……

 

 素肌にフェラガモのスーツ、4連のチョーカー&パールのドレープを優美に纏ったジンくんを見たとたん……


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※コレですわ、コレ❗️❗️❗️↑

 

 絵画を鑑賞する時のように、副交感神経優位でリラックスする筈が、この写真見たとたんに血が逆流してブッチギリの交感神経優位に……ゼーゼー(~O~;)誰か助けてくれ。ぜひ雑誌を購入してこの御姿見てみて下さいませ。ヲタクの気持ちがわかるはず。

 

 そして、ジンくんらしいインタビュー❗️『INZM』は稻妻。雷⚡️(Number_i)によって雨が降り注ぐと、稲(iLYs)の成長が速くなる。Number_iとiLYsは切っても切れない運命共同体、共に高みを目指す戦友である……と。いつも言葉の端はしにファンへの思い遣りをさりげなく滲ませる彼の優しさが心に沁みる。

 

応援してくださっている皆さんのおかげで楽しい思いをさせてもらっていますし、いただいているものが大きいので、時間をかけていつか返さなきゃと思っています。

 

えー、えー❗️ジンくん、そんなん全く逆じゃん❗️そっくりそのままその言葉お返しするよ(笑)

 

 今回は駆け足のパリ旅だったみたいだけど、「時間があったら次はモンサンミッシェルを訪れてみたい」と語っていたジンくん。お洒落なパリの街にも超絶映えるジンくんだけど、モンサンミッシェルの壮大な風景をバックに佇むジンくんもいつか見てみたいワ💙


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モンサンミッシェル世界遺産

Pixabay(無料写真サイト)より

 

★今日の小ネタ…パリの白シャツ専門店「ブリエンヌ」


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 2017年にフランスで設立された白シャツ専門ブランド「ブリエンヌ」。デザインのベースは、中世ヨーロッパのビンテージシャツ。海外の高級シャツはイタリアの手縫い品が有名で、滑らかにボディに沿うフィット感が強調され、ディテールにはあまり拘らないのが主流。反対にブリエンヌは、ディテール偏重主義。ギャザーやプリーツといった古典のモチーフを最大限に生かしたシャツ(写真上)を作り上げました。それもそのはず、オーナーはフランス貴族の末裔。白シャツ貴公子のジンくんを見て、ブリエンヌのシャツ↑を纏った姿を妄想しちゃった(笑)

 

 ところでヨーロッパの男性って白いYシャツを着る時下着つけませんよね❓️素肌にいきなり着てます。中世のヨーロッパでは白いシャツは下着も兼ねていて、その風習が現代に至るまで続いていると言われています。

https://youtu.be/J8a1QQi1S9w?si=6HsupRcVpInz4RMq

 

 

 

 

 

 

 

Number_iの『INZM』、フィンランド🇫🇮ヒップホップランキング1位❗️

 
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※Number_i公式インスタグラムより

 

 もい❗️(フィンランド語でこんにちはの意)ロックとNumber_iが大好きなヲタクです。

 

 大げさじゃなく、全世界のヒップホップランキングを「席巻」している感のあるNumber_iの『INZM』。特にヲタクが狂喜乱舞したのは、なんとフィンランド🇫🇮で第1位をとったと、あるiLYsさんがXにポストして下さっていたこと。

 

 フィンランドと言えば日本ではムーミンやサンタクロースのファンタジックなイメージが強いですが、実は、知る人ぞ知るヘヴィメタ大国。5年ほど前だったか、DEEPなミニシアター「シネマート新宿」で、『ヘヴィ・トリップ〜俺たち崖っぷち北欧メタル』っていう、バンドを組んでメタルのコンテストを目指す青年を描いたフィンランド映画の先行上映に行ったんですが、その時在日フィンランド大使館のイケメン外交官がゲストで来てたんですね。彼によれば、🇫🇮は人口10万人あたり53.2のヘヴィメタバンドが存在するヘヴィメタ天国だそうで。(凄い割合(゚∀゚))当の外交官のイケメンも趣味でバンドを組んでるって言ってました。彼曰く、「フィンランド語は子音が強くて、ヘヴィメタにぴったりなんだ(フィンランド語は他の北欧諸国とは全く異なる言語体系を持つ)。フランス語にシャンソンのラヴソングがぴったりなのと同じさ。冬には全く1日中太陽が昇らない地域もあるし、家の中で楽器いじるしかないんだよー。暗い気候には、暗い音楽」だってさ。

 

 そんな超メタルなフィンランド人にぶっ刺さった『INZM』。重低音のギターリフで始まり、加速していくメタルサウンド、MVでの暗い草原でのロックなパフォーマンス&ヘドバン(彼らの背中に光るはINZM❗️)……フィンランド人絶対好きだと思うよ。プロデューサーであるジンくんの狙い……「ミクスチャー・ロックとヒップホップの融合」がバッチリはまった形になりましたね、ブラヴォー👏👏👏彼の優れた企画力の勝利だと言えるでしょう。

 

さあ、これからヲタクもまたZMZMするぞ〜〜❗️

 

★今日の小ネタ……『ヘヴィ・トリップ〜俺たち崖っぷち北欧メタル❗️』メタル大国フィンランドが製作した名作(迷作❓️^^;)


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※キャッチコピーがお下品で、女子は引いちゃうかもしれないけど😅

バンドに賭ける青春映画の名作と言えば、『デトロイト・ロック・シティ』をはじめとして数あれど、これもそのうちの1つ。村のヤンキー兄ちゃんたちから「ホモ野郎」(ヘヴィメタのバンドマンはヘドバンするため殆どが長髪)とからかわれつつも、バンド一筋な主人公の青春が、可笑しくも切ない。

 

 

 

久しぶりにヤバいもん見た😅〜MANESKIN in サマソニ'24


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 直前の記事で、「マネスキンがワンリパ差し置いて❓️サマソニのヘッドライナーに抜擢されたのはちょっと意外だった」って書いたけど、前言撤回します(笑)

 

 凄い、凄いよマネスキン。今全世界のロック界で1番勢いがある存在じゃないでしょうか。しかも非英語圏から、サマソニのヘッドライナーに上り詰めるとは……。世界的な存在になって、最近は殆どが全編英語の楽曲になったマネスキンだけど、ダミアーノの絡みつくようなイタリア語が不思議とロックのビートにぴったりハマってる。個人的には、イタリア語歌詞の『ZITTI E BUONI』(2021年ユーロビジョン優勝曲)が1番好き。歌詞の意味は全然わかんないんだけど(笑)

 

 「(ライブの時)僕たちと観客の間には sexual interaction が存在すると思うんだ」と宣ったのは、かのローリング・ストーンズミック・ジャガー御大ですが、それをまさに今地で行っているのがマネスキンではないでしょうか。客席の女性たちの恍惚とした表情を見てもそれが如実にわかりましたね。ヴォーカルのダミアーノもギターのトーマス、ベースのヴィクトリアも、(そんなん近づいちゃっていいの❓️)って言うくらい観客に密着していくし、ラストはお約束のファンを舞台に上げての大乱闘……いやいやもとい、大宴会(笑)

 

 ヴォーカルのダミアーノは2021年、弱冠22歳にしてユーロビジョン・コンテストに優勝するくらいだから、歌唱力は折り紙付き。ヴィジュアルをころころ変える人で、スキンヘッド、長髪、金髪、黒髪……とさまざまですが、個人的には今夜の彼が1番好みかも😍まさかのおヒゲ姿で、ステキだったわ。マイロ・ヴィンティミリアみたい。あっ、もしかして去年、クィアベイティングじゃないかって批判されたこと気にしてるの❓️(昔、クィアは髭を生やさない……って定説なかったっけ❓️今は違うのかな(^^ゞ)

 

 でもねダミアーノ、そんなん、全然気にしなくていいよ❗️ファンはあなたがヘテロだろうがバイだろうがクィアだろうが関係ないよ。あなたの存在そのものが美しいんだから。

 

 ロックは過去の遺物と言われ始めて久しいですが、今夜のサマソニ、マネスキンの観客は殆どが若い人たち。『I wanna be your slave』(歌詞、激ヤバ18禁。MVでダミアーノ、マッパになってるし😅)や『Mammamia』、『Begging』の時は客席も一緒に歌ってたしね。熱狂的なファンが多いと見た。

 

 彼らのステージを見る限り、ロックはまだ死んでないと思えて嬉しかった。

 

 

 

 

命張ってるパフォーマンス〜Number_i in 有明アリーナLIVE(アマプラ配信)


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 Amazonプライムビデオで、有明アリーナで行われたNumber_iのコンサート最終日を鑑賞。昨夜Mステで『INZM』初パフォーマンス見て、興奮して何度もリピして、挙句の果てにアマプラで有明アリーナの配信観ちゃったから、今日は殆ど仕事にならず(……ゴメンナサイ🙏)

 

 ……にもかかわらず、帰りの電車の中でライブの感想文を書き始めちゃう懲りないヲタク(^^ゞ

 

 Number_i結成初の単独ライブ、有明アリーナ最終日。まずはオープニングの※エアリアルシルクのパフォーマンスでド肝を抜かれる。観ている私たちを喜ばせるためにそこまでやってくれるの❓️😭以前エアリアルシルクのダンサーが主役のフランス映画(『ショータイム!』)観たことあるけど、ほんとに危険で大変なパフォーマンスなのよ。(『グレイテスト・ショーマン』でザック・エフロンゼンデイヤもやってたね)しかもあの高さでさ……。紫耀くんなんて逆さまになって高速回転してるし。3人とも、ちゃんと保険入ってる❓️(⇐余計なお世話(^_^;)でも、3人に何かあったら国家的損失なんだからね、ホントに。

※天井から吊るされたシルクを用いるアクロバティックパフォーマンス。フランス発祥とされ、サーカスなどで行われています。


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 ヲタクは昔から見に行くコンサートと言うと、ボン・ジョヴィ様から始まって、キッス、ヨーロッパ、ガンズ、エレカシ……etcと、殆どロック・バンド専門だったから、ただただ彼らの「最高の音を届ける」ことに特化した、良くも悪くもシンプルなコンサートに慣れ切ってた。ところが、『To Heroes』『No.O‐ring-』とNumber_iのコンサートを画面越しに見てきて、紫耀くんが『Newsweek日本版』のインタビューで答えていた通り、彼らは天才パフォーマー……いや、天才エンターテイナーだとわかりました。そして、それを支える舞台装置がまた、物凄い。レーザー光線、炎、ムービングステージ、プロジェクションマッピング……と、お金を惜しまない贅沢な演出。これはきっと、彼らが古巣から受け継いだ素晴らしい伝統なんだね。彼らのステージは、海外アーティストに見られる「最高の音を届ける」という求道精神と、あらゆる形で観客を喜ばせようとするエンタメ性が融合した、素晴らしい総合芸術だと感じました。

 

あー、生きてるうちに彼らのコンサートが生で観れますように🙏🙏🙏

 

 紫耀くんが振付を担当したというダンスブレイク、最高だったね❗️……やっぱり彼はダンスパフォーマンスの天才。そしてそして『Blow Your Cover』、NOPPOさんが『Newsweek日本版』で仰っていた通り

(紫耀くんは)自分の体をコントロールできて、パフォーマンスの選択がうまい。曲に合わせて動きや表情を選び取っていくセンスが抜群です。

(岸くんは)お手本があるようなパフォーマンスを凌駕して、自分自身から出ていく動きが、今回の曲のサビでも生きていた。

(ジンくんは)骨格がきれいで立ち姿や歩き方も素敵です。なかでも表情と共に美しい指先に感情を乗せていくのがとてもうまく、繊細な感情表現を落とし込むのが素晴らしい。

……と、三者三様の見事さ。

女性のダンサーさんたちもまた素晴らしく、彼女たちが加わったことで、楽曲の世界観がさらに鮮明に表現されていたように思います。

 

 「誰も置いていかない。一人残らず連れて行く」というNumber_iとタッキー社長の想いを、改めてしみじみと感じることができた、Amazonプライムビデオの配信でございました。

 

 

 

 

ロックの三雷神が舞い降りた❗️〜Number_i 『INZM』in『Mステ』


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Number_iの新曲『INZM』、堂々の地上波初披露〜〜〜、ぱちぱちぱち👏👏👏

 

 いやもう、興奮しましたっ❗️これからヲタク、どれくらい録画をリピするかわからないよ。明日は早起きしなくちゃいけないのに……(^_^;)

 

 「イケイケな曲」ってジンくんが紹介してくれたように、もうもう、

INZM 一瞬で虜さ INZM

3本の衝撃 INZM 走る INZM

エイトビートがヤバい、ヤバすぎる。ヘビメタっぽくて身体に直接来る。そっか、イナズマはエレキサウンドの意味もある❓️完全に痺れたぜ、ビリビリビリ⚡️⚡️⚡️

 

 ……で、そこからジンくんの

感電してちょーだい

たりめーにモテたい

をきっかけにラップに転じて、観ている私たちは彼らの自由闊達なリリックに引き込まれ、しばらくそこで浮遊した後、

緩(ラップ)急(ロック)を繰り返しつつ

ブチ込む世界3発の弾丸 

だんだん現実味帯びてきたみたいだな

で、また超高速ハードロックな世界観へ。岸くんのヘドバンがセクシーすぎ。(……でも、YOSHIKIみたいに頚椎痛めたら困るから、ほどほどにしてね)

 

……さてさて、ロックが「年寄りが聴くもの」「過去の遺物」と言われ始めて何年経ったでしょうか……トホホのホ(泣)ロックと言っても今は、Cold PlayやOne Republicみたいなメロディアスで聴きやすいオルタナだもんね。いや、コールドプレイもワンリパも大好きなのよ、大好き。でも……でもね。Number_iみたいに若い3人が、『BON』でドリフの昭和ギャグやってくれたり、今回の『INZM』みたいにガチなハードロックブチかましてくれると、ヲタクみたいな年寄りはもうそれだけで感激で泣いちゃうわけよ。

 

 ……そう言えばジンくんが着てたバンT、レッチリのヴィンテージだとか……もしかして私物❓️💙

 

 個人的には『INZM』が1番中毒性があるかもしれない。ロックとヒップホップの見事な融合という点では、Faith No Moreのアルバム『Angel Dust』を初めて聴いた時の衝撃に似てるかも。

 

 さあ、夜はまだ長い。これからまだまだ聴き込むぞ(⇐完全にハイ 笑)


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★今日の小ネタ

君が踊るランバダ

……って、流行った頃彼らまだ生まれてないよね❓️笑

 

 ヲタクにとってこの歌詞が個人的に胸に響いたのは、初めて子連れでヨーロッパに海外赴任した時、あっちでものすごく流行っていたのがランバダだったから。日本人が一人もいないド田舎の町で、TVつければランバダ、スーパーに入ればランバダ、ガソリン入れればランバダ(笑)この曲を聴くと、子育てや仕事、異国の生活の孤独と焦燥……あの頃の色々なことが胸に押し寄せてくる。

 

 さまざまな世代の人々に、さまざまな想いを呼び起こすNumber_iの楽曲。音楽に対する彼らの熱く、真摯な姿勢がある限り、彼らの歌はこれからも末永く多くの人々に愛され続けることでしょう(断言)

 

 

 

 

今宵、いよいよ三雷公降臨か❗️❓️〜Number_i in Mステ 2024.8.16


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台湾東部・台東県景勝地、三仙台に設置されているライブカメラが捉えた、成層圏で下から上に向かって稲妻が伸びる「ブルージェット」と呼ばれる「超高層雷放電」の様子。

〜『フォーカス台湾』2023年5月6日号より

 

 さあ、いよいよ今日はMステ❗️Number_iの1stフルアルバム『NO.I』のリード曲『INZM』💙が史上初お披露目となる記念すべき日。わーー、朝からドキドキです。

 

 今日に先立ち『INZM』MVのTrailerが公開されていますが、多くの方々が考察している通り……

 

舞台は台湾でしょう❗️❗️

 

 こうやって秘密のベールが1枚1枚剥がされていって、その矢先に、MVや地上波のTVでガツンと来る衝撃がたまらん(笑)昔のファミコンゲームのような意匠から、いきなり台湾(…たぶん)の饅頭屋台に飛ぶギャップ萌えも良き、良き。……しかしその全容については謎が深まるばかりで、こうやってあれやこれや妄想を逞しくしている時間がまた、楽しすぎる。

 

 同ブログの以前の記事『青春18×2 君へと続く道』でもちょっとお話しましたが、ヲタクは20年ほど前、仕事で台湾に10日間滞在したことがあります。滞在といっても9日間は、とある世界会議の日本派遣団のアテンドで台南・高雄の佛光山に詰めっきり、最後の1日だけ台北を駆け足観光……というスケジュールでしたが。高雄滞在中ちょうど1日だけ、雨季でもないのに豪雨で、雷が鳴った日があったんですよ。日本では体験したこともない物凄い稲光でびっくりしましたが、佛光山のお坊さまによれば、台湾では普通のことだそう(^_^;)

 

 『INZM』MVの舞台がどうも台湾っぽい……ということで思い出したのが、その時お坊さまにお聞きした、台湾の雷神伝説。台湾で雷神といえば「雷公」(男性)と「雷母」(女性)の一対の神様のことを指すのだそう。「雷公」は、鉄槌と楔をかかげ、人間の善悪を見分ける異能を持ち、世の中の諸悪を裁く神様。そして彼の伴侶である「雷母」は、「雷公」が雷を落として悪を裁く前に稲妻を光らせ、その煌煌たる光によって、「雷公」が判断を誤らぬよう教え導く役割があるのだとか。


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……これって、『BON』における盆栽と針金の関係に似てるね。iLYsは針金であり、雷母。Number_iを支え導く、重大な使命を担うファンダム。

 

 それにしても『INZM』のTrailer、観ているだけで濃密なアジアの空気が立ち上ってきそう。『BON』で紫耀くんがいちご大福飲み込んでたから、大福→饅頭つながり、今回はジンくんの飯テロが拝める❗️❓️……20年前、台湾最後の夜に彷徨った台北の夜市を思い出すなぁ。アルコールに漬けたヘビをズラッと並べたお店があって、ビックリしたこと覚えてる(笑)

 

 大自然と戦い、力づくでそれを「征服」してきた欧米人と、それに反して、大自然の中に「神」を見出し(アニミズム)「共存」しつつ、自然がもたらす災害をも逞しく乗り越えてきた私たちアジア人。ラップやヒップホップという最先端の音楽を追求しながら、西欧の猿真似ではなく、その中に日本的な、そしてアジア的な感性を生かしているNumber_iの音楽性が、ヲタクは大好き。

 

 さあ、いよいよ今宵、背に羽を生やし、鉄槌と楔を携えた3人の雷神様(ヲタクの脳内映像です、念のため 笑)コ・ウ・リ・ン❗️❗️❗️

 

 

 

 

そして少女は大人になる〜Netflix『自由研究には向かない殺人』

 
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 Netflixオリジナルのミニドラマシリーズ『自由研究には向かない殺人』鑑賞。

 

 舞台は英国の小さな※田舎町。ケンブリッジ大学を目指す真面目な優等生ピップ(エマ・マイヤーズ)は、夏休みの自由研究と称して、迷宮入りとなっている一人の少女の失踪事件解決に乗り出します。 少女の名はアンディ。交際相手だった少年サル・シンが遺体で発見され、「自分がアンディを殺した」との遺書があったため、警察は彼が少女を殺害して自殺したと発表していました。しかしアンディの遺体はついに発見されないまま。 いつもピップに優しく、心からアンディを愛していたように見えたサルが、アンディを殺すわけがない……。ピップの心の中には、5年間ずっと、そんな思いが燻り続けていたのです。ピップは、事件以来街の人々から白い目で見られ、心を閉ざしているサルの弟ラヴィ(ゼイン・イクバル)を相棒に独自の捜査に乗り出しますが、アンディとサルの当時の同級生たちはピップの追求に対して一様に口をつぐみ、あるいは当たり障りのないことしか話さず、何か重大な事柄を隠している様子。そんな時、ピップの元に「事件から手を引け」という脅迫状が届いて……❗️

※舞台はどこか、調べても情報がなかったので、「Filming Locations」という、映画やドラマのロケ地を公開するサイトを見たところ、ブリストル(英国西部の港町)郊外で撮影されたとのこと。


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※共に事件解決に奮闘するピップ(エマ・マイヤーズ)とラヴィ(ゼイン・イクバル)。2人の、友だち以上恋人未満の関係が青春ドラマっぽくて、良き❗️2人の身長差にも萌えます。「小さな恋のものがたり」のチッチとサリーみたい(……わかる人いる❓️(^_^;)

 

 英国でベストセラーになった原作のドラマ化だけあって、まずミステリとしてストーリーの骨格がしっかりしており、複雑に絡み合った伏線も最後には全てスッキリと回収されます。(最近はイヤミスなドラマが多いので、謎解きのカタルシスがわりと新鮮)また、単なるミステリでは終わらず、人種差別、青少年の薬物問題、富める者がその力を使って犯罪の揉み消しを計る構図、警察の腐敗など、社会派ドラマの側面も。また、ピップがラインやインスタ、GPSを駆使して犯人像に近づいていくプロセスを見ていると、インスタに映った残像だけで簡単に身バレしてしまう、SNS時代特有の怖さを感じたりもしました。


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※エマ・マイヤーズの、湖のようなペールブルーの瞳に引き込まれそう😍

 

 捜査を進めるうち、信じていた人たちの裏の顔が次第に明らかになり、ショックを受け、一時はひどく傷つきながらも、健気に真実を追求していくピップ役に、エマ・マイヤーズがもう、ピッタリ❗️❗️彼女のおかげで、このドラマの魅力が2割増になっていると思います(断言)。同じNetflixの大ヒットドラマ『ウェンズデー』で、人狼の家系に生まれながらその異能をなかなか発揮できず、劣等感に苛まれるウェンズデーの親友・イーニッドを好演した彼女、今作でも、正義を貫き真実を暴くためには多くの犠牲を伴うことを知って苦悩する17才の少女の心を繊細に表現していて、このドラマに何とも言えない陰影を添えています。今作品は、優れたミステリであると同時に、人の善性を信じ、誠実に向き合えば心は通じ合うと思っていた17才の少女が、どんな人間にも(言わんや自分自身の裡にも)条件が合えばたちまちに発芽してしまう「悪の種」が存在するという人生の真実を知る、つまり少女から大人への階段を登る、ほろ苦い青春物語でもあるのです。また、自ら優等生を以て任じながら、不法侵入や器物損壊をしてしまったり、自他ともに認める「Clever girl」でありながら案外間が抜けていたり(親友から「自分が思っているほど賢くない」って言われてた 笑)……と、若さゆえのピップの未熟さもちゃんと描かれているところが◎❗️

 

 原作は3部作らしいですね。Netflixでもヒットしてるみたいだし、シーズン2はぜったいあるよね❗️❓️街一番のワルはお金の力を使っていまだに逃げおおせてるし、ピップはラスト、「あんたの罪を暴いてやる」って宣言したものね。それにヲタク的には、ラヴィとピップちゃんのその後が知りたいし(笑)

 

 

Fabulously popular boy band〜Number_i『Newsweek日本版』8.13/20/2024

 
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 久しぶりの休み。手元に届いてから日が経つけど、じっくり読みたくてあえて今まで頁をめくらなかった『Newsweek日本版』。題して「世界に挑戦する日本エンタメ」。

 

 今まで世に出た彼らの楽曲…『GOAT』、『BON』、『Blow Your Cover』の楽曲やMVが世に出るまでの詳細なレポと、それぞれのシーンに向き合う彼らの姿勢、将来の展望など、深く掘り下げた内容になっています。

 

いやー、こういう記事が読みたかったのよ❗️

 

 Number_iのファンもアンチも音楽好きも興味ない人も日本国民全員すべからく、みなひとよむべし……だわ(笑)

 

 今回の記事を読んで初めてヲタクは、3人が自らの音楽性を追求する上で、以前の事務所を出て新天地で活動する決定をしたのは、ある意味必然だったことがよく理解できました。やむにやまれぬ決断だったんだね。アーティストが自分自身で仕事を選択すること、自らのアイデアを発信していくこと、プロデューサーや製作者たちとディスカッションし、共同作業によって作品を創り上げていくことは欧米では昔から当たり前のこと。それを全て「ワガママである」と禁じられていた彼らが、前事務所を辞める理由の1つに「海外進出」を挙げたことは、日本古来の悪しき風習(あくまで個人的な意見です、念の為)である、大手芸能事務所がアーティストたちを保護する代わりに水面下では多岐にわたりコントロールするやり方への1種のアンチテーゼだったのではないかと思います。今回の記事を読むと、彼らが具体的なことを何も言っていないのに「海外進出」という単語に勝手な意味づけをしたり、彼らが前事務所を出たことを恩知らずだとか、新事務所はマネジメントが行き届かなくて大丈夫かなどと騒ぎ立てる一部マスコミのコタツ記事やアンチの指摘がいかに的外れであるかが良く分かります。

 

 Newsweekは今回の記事の中で、彼らの今の事務所「TOBE」をベンチャー企業に喩えていますが、アーティストだけじゃない、一般のリーマンだって同じですよ。一部上場の大企業に入って「寄らば大樹の陰」安定はしてるけど一生歯車の1つになって働くか(社畜…って表現されることもありますが(^_^;)、行き先わからないベンチャー企業、しかし自由に仕事を選んで自分自身の可能性に挑戦してみるか。ヲタク自身も大学卒業して一部上場企業に入ったはいいけど、それこそ歯車の1つ(プラスミソジニー 笑)に耐えきれなくて飛び出ちゃったほうだから(^_^;)彼らの気持ちはよくわかる。

 

スタッフさんに頼り切りでは新しい道は切り開けない。海外で仕事をすると特にそう思えます。

(平野)

 

何事に対しても、自分たちが世に出すものは自分たちで見るっていうところは決めてました。難しいことだけれど、それはやりたいなと思っていました。(神宮寺)

 

Number_iがこれから世界で挑戦していくためには、パフォーマンスは当然のことですが、人間性も含めて、あらゆるものを磨き上げていかなきゃいけない、と思っています。(岸)

人間性もじゅうぶん磨かれていると思うよ❗️

 

 彼らが心血を注いで創り上げた作品に浸り、その世界観に酔い、彼らのパフォーマンスをこの目で見(⇐これは残念ながらまだ機会に恵まれてないけど 笑)、SNSで彼らのナマの声を聴くことができる……。最高の推し活じゃありませんか。

 

 ところでモノクロの表紙のほう(超カッコいい❗️)には、記事の一部の翻訳(各人のインタビュー部分)が掲載されています。中でもオタクが興味があったのは、Newsweekが彼らの呼び名をどう翻訳したかということ。日本国内では「ダンスヴォーカルグループ」、「男性アーティスト」、「男性アイドルグループ」など、様々な呼ばれ方をしているNumber_i。今回の記事の中で紫耀くんは「僕たちはあくまでパフォーマーです。アイドルって言われるならそれもいいし、アーティストって言われるならそれもいい。どう規定するかは見る人ですから」って全くもって潔くカッコいいけど(笑)、さてNewsweekは何て言っているかと言うと……

 

The fabulously popular boy band

と、表現。

 

 ファビュラス……っていうとどうしても叶姉妹を思い出しちゃうけど(笑)「途方もなく、信じられないほど人気がある」という意味で、最大級の賛辞を寄せてくれていると言っていいでしょう。面白かったのは、boy groupではなく、boy bandと表現しているところ。bandは特に音楽に特化した単語で、同じ目的の為に結束している意味合いが強い。groupはね、音楽に関係なく、例えば共通の趣味などゆるい繋がりの仲良し仲間でもgroupって表現する。……してみると、Number_iはまさにgroupではなくて、bandかも。紫耀くんには「そんなん、どーだっていいよん。好きに呼んで」って言われそうだけど(笑)

 

 

 

人見知りマイク・ファイスト VS 人たらしオースティン・バトラー〜『ザ・バイクライダーズ』プレミア


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 6月17日にハリウッドのTCLチャイニーズシアターで開催されたフォーカス・フィーチャーズの映画『ザ・バイクライダーズ』のロサンゼルスプレミアの写真が、ネットにUPされています。

 

 『ザ・バイクライダーズ /The Bikeriders』(ジェフ・ニコルズ監督)の時代背景は1960年代、アメリカ中西部のライダーズクラブ(架空)が舞台。1967年に出版されたダニー・リオンの写真集「ザ・バイクライダーズ/The Bikeriders」に、ニコルズ監督がインスピレーションを得たのがそもそものきっかけのようです。当初は地元の社会からはみ出した不良たちの溜まり場だったライダーズクラブが、次第に邪悪なギャング集団に変貌していき、元々のメンバーたちの人生を脅かすことになる……というストーリーだとか。ニコルズ監督はいつも脚本も兼ねてるから、今度もきっとそうなんでしょうね。

 

 このライダーズクラブを率いるのがオースティン・バトラーとトム・ハーディで、我が推しマイク・ファイストは写真家ダニー・リオンを演じるもよう。マイクのライダー姿も見てみたかったけどね。残念ながらバイクには乗らなそう(笑)



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※バイクで走るオースティン・バトラー。うーーん、やっぱりカッコいい❗️(笑)



 プレミアの写真の数々で印象的だったのは、マイクがどの写真でも心からの笑顔だったこと。めっちゃ人見知りが激しいマイク、本当に心を許した人じゃないと懐かないタイプ。ふとした瞬間にそれが出ちゃうんだけど、オースティンとのツーショは、どれも雰囲気が柔らかいなぁ、いつもニコニコしてるし。オースティンとの相性……って言うより、オースティンの人たらしの術にまんまとハマってる感じ❓️(笑)オースティンは会ってすぐ相手の懐に飛び込んじゃうタイプのよう。あの気難し屋のティモシー・シャラメとだって一目会ったその日から大親友だもんね。オースティン、マイクのこと、どんどんたらし込んでマブダチになっちゃってー❗️(笑)


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※(左から)オースティン・バトラー、マイク・ファイスト、ノーマン・リーダス(はい、『ウォーキング・デッド』のダリル・ディクソン役でおなじみですよね)



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※ロス・プレミアには、バイクをこよなく愛する俳優ジェイソン・モモア(『アクアマン』『ゲーム・オブ・スローンズ』)も、愛娘ローラと共に駆けつけました。

ジャック・ロウデン、エディンバラ国際フェスティバルの舞台『フィフス・ステップ The Fifth Step 』に立つ

 

 毎年8月、スコットランドの古都エディンバラで開催さる世界最大の音楽・演劇・オペラ・ダンスの祭典「エディンバラ国際フェスティバル」。ヲタクが死ぬまでにぜひ参加してみたい2大フェスというのがありまして、それが「バイロイト音楽祭」と「エディンバラ国際フェスティバル」。ブログ『オタクの迷宮』を開設して早や6年になりますが、毎年8月になると同じようなこと言ってますねぇ……(笑)

 

 さてさてそれはさておき、我が推しジャック・ロウデン、フェスティバルの一環として、スコットランド国立劇場の舞台に立つことになりました。しかも演目は北アイランド出身の気鋭の劇作家デヴィッド・アイルランドの世界初演の新作『The Fifth Step』❗️アイルランドの作品は本多劇場で『アルスター・アメリカン』観ましたけど、皮肉、警句、風刺、ブラックユーモア満載の会話劇、めっちゃ面白かった。小田島創志さんの翻訳の力もあったかな。おじいちゃま、お父さまのDNAバッチリ引いていらっしゃる(笑)

 

さて、ジャクロが主演する『The Fifth Step』は、フェスティバルの公式ページによれば

男性、親密さ、そして私たちの信念体系に関する複雑な物語 

禁酒への困難な道のりを描いた陰鬱な喜劇

だそう。


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※『The Fifth Step』リハ中のジャクロ

 

 ジャクロ演じる若い男性ルカは、最近アルコール依存症者の回復共同体「アルコホーリクス・アノニマス(AA)」に参加し始めたばかりで、※スポンサーを探しています。彼は何年もこのプログラムに参加している年配の男性、ジェームズと知り合います。ルカにとってジェームズは当初、12のステップ(完璧な断酒に至る段階)を達成するための理想的な男性のように見えました。しかし、回復への道はそれほど単純ではありませんでした。ルカとジェームズは互いに相手の過去を知ることになりますが、それによって自分自身の過ちと向き合わざるを得なくなり……❗️

※AA特有の用語。AAによるアルコール依存症回復のプログラムを実践するにあたり、メンバーはより経験のあるメンバーに相談に乗ってもらったり、助言や提案を示してもらうことができる。その助言者をスポンサー、その関わりをスポンサーシップと呼んでいる。

 

 聞けば聞くほど面白そうな作品ですね。



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※エディンバラ国際フェスティバルのジャクロの紹介写真。


ジャック・ロウデンは主役級のカリスマ性を持っている

-デイリー・テレグラフ

 ええ、ええ、知ってますとも、少なくともヲタクは7年前からね。日本ではヲタクと同じような評価をしてくれる人が殆どいなくて、公開された作品がちっとも入ってこないけどね(笑)

ジャック・ロウデン、エミー賞ノミネートの理由は❓️『GOLDDERBY』より


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 第76回エミー賞助演男優賞にノミネートされている我が推し、ジャック・ロウデン。ハリウッドで開催される各賞レースを予想するサイト「GOLDDERBY」に、彼に関する面白い記事が掲載されていましたので、今日はそれを紹介したいと思います。


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※受賞対象となったドラマ『窓際のスパイ』は、AppleTVプラスでシーズン1〜3が現在絶賛配信中。今回エミー賞では、ジャクロの他にドラマシリーズ作品賞、主演男優賞(ゲイリー・オールドマン)がノミネート対象となっています。

 

 今回ちょっと驚いたのが、ジャクロの演技のノミネート対象になっているのが、AppleTVオリジナルドラマ『窓際のスパイ』シーズン3第2話に限定されていること。

 

 …でも考えてみれば、あの第2話は全エピソード中最も緊迫した回だったし、ジャクロの演技も素晴らしかった。『窓際のスパイ』でジャクロは、MI5史上最も高名な伝説のスパイを祖父に持ち、MI6の007ことジェームズ・ボンドに憧れ、前途有望なエリートとして入局したものの、新人訓練の時にある失敗を「やらかして」しまい、「泥沼の家」に左遷されてしまったリヴァー・カートライト役。リヴァーは性善説を信じるおぼっちゃまくんなので、「誠意と正義」のため、任務に忠実に行動したつもりがそのためにドツボにハマるパターンが度々。

 

 今回、「泥沼の家」のメンバーであるスタンディッシュ(サスキア・リーヴス)がテロリストに人質に取られ、テロリストたちの命令でリヴァーは古巣のMI5に保存されている機密文書を盗みに命懸けで潜入する羽目になります。大きな野望と夢を抱いてMI5に就職したものの、「自分たちは巨大な組織のコマの1つに過ぎない。にも関わらずいつも命懸け」という非情な現実に直面したリヴァー。しかし、以前の同僚(フレディ・フォックス)にさんざんコケにされながらもやはり自らの裡にある愛国心や正義感に従って行動しようとするリヴァーがめっちゃカッコよかったし、ジャクロの、激しいアクションシーンの合間に、エリート時代の自分自身への未練や、現在の職場である「泥沼の家」の仲間たちに対して芽生え始めた仲間意識など、心の揺らぎを表現する繊細な演技が素晴らしかった❗️さすがエミー賞の審査員、細かいとこまで見てるのね(笑)

 

 ハリウッド嫌いで、アメコミのヒーロー役オファーも蹴ってきたジャクロだけど、今回はその実力が認められての堂々のノミネートかと思います。

 

 個人的には、グラストンベリーフェスで一緒に盛り上がっていたアンスコさまことアンドリュー・スコット(Netflixのドラマ『リプリー』の演技で主演男優賞ノミネート)と、同じドラマシリーズからノミネートされたゲイリー・オールドマン(主演男優賞)とのレカペでのスリーショが見たいわ〜❤


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※プライベートでも一緒にサッカーの試合を見に行ったり、本当の親子のように仲の良いゲイリー・オールドマン(左)とジャック・ロウデン(右)


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※グラストンベリー・フェスで大盛りあがりだったジャック・ロウデン(左)とアンドリュー・スコット(右)

 

迫りくる時代の足音〜『バビロン・ベルリン』シーズン3


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 ヲタクが今ハマりまくっているドラマ『バビロン・ベルリン』。Amazonプライムビデオでシーズン3を鑑賞。

 

 シーズン2のラスト、民主主義を守ろうとあらゆる努力を惜しまなかったヴァイマル共和制の申し子、ベンダ行政長官(マティアス・ブラントゥ)は女中のグレタ(レオニー・ベネシュ)が仕掛けた時限爆弾によって無念の爆死😭しかしグレタは、共産主義者を装う恋人のフリッツに言葉巧みに騙されていたのでした。フリッツは実はナチス突撃隊の隊員で、グレタに恋を仕掛けたのもハニートラップ、ヴァイマル共和制の民主主義を守り抜こうとするベンダを亡き者にし、しかもその罪を共産主義者たちに擦りつけようとする国民社会主義ドイツ労働者党(略称NSDAP……つまりナチス党)の陰謀だったのです。恋に狂った末に恩人とその小さな娘を死なせてしまった自らの愚かさを恥じるグレタは、真相を明らかにして彼女を救おうと刑務所に日参する親友のシャルロッテ(本作のヒロイン……リヴ・リサ・フリース)にさえ面会を拒否しています。


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※グレタの人生の歯車はどこまで狂っていってしまうのか……。

 

 このシャルロッテとグレタという2人の女性の生き方が、当時の世相と女性の生き方をそのまま反映しているみたいで興味深いんですよね。2人とも貧困家庭の出なんだけど、自分が自立するために娼婦になってお金を稼ぎ、客である警察関係者に頼み込んで「無犯罪証明書」(売春は当時軽犯罪なので本来なら彼女はもらえない)をゲット、刑事助手になって逞しくのし上がっていくシャルロッテ(彼女の口ぐせ「男はみんなクズ」笑)と、一度男性に騙されて私生児を産み、養護施設に預けた苦い経験があるにもかかわらず、いつかは自分を愛してくれる人に巡り会えると甘い夢を抱き、周囲の男たちにまたもやさんざん利用され、ついには殺人にまで手を染めてしまったグレタ。逮捕後も、ベンダ殺害の黒幕である新行政長官ヴェントがグレタに面会に訪れます。「自分は共産主義者に騙された」と、彼女に法廷で虚偽の証言をさせようとするのが目的でした。彼は卑劣にも、「もし言うことを聞かなければ、今養護施設にいるお前の息子に里親はつけない」と彼女を脅迫し始めて……。どこまでツイてないんだよ、グレタちゃん😭薄幸な人生すぎるだろ。


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※本作の主役ゲレオン・ラート警部(左)と、国内初の女性刑事を目指して奮闘するシャルロッテ・リッター(リヴ・リサ・フリース)。2人は性別を超えた良きバディとなっていきますが…。

 

 ……そんな中、トーキー映画の撮影中、上から巨大な照明器具が落下して、真下に居た当代一の人気女優が即死する事件が起きます。最初は単なる事故かと思われましたが、現場には故意に留め具を外した形跡が発見され、俄に殺人事件の様相を呈して…。早速捜査に乗り出す殺人課のゲレオン・ラート警部(フォルカー・ブルッフ)と、彼の捜査助手シャルロッテ・リッター(リヴ・リサ・フリース)。事件現場となった撮影中の映画は、「モカ・エフティ」のアルメニア人オーナー、エドガー・カサビアンと、親友である闇社会のドン、ヴォルター・ワイントラウブが多額の借金をして製作しているもの。映画の製作を妨害し、彼らを破滅させようと目論む者がいるらしい……ということは推測できましたが、陰で糸を引く黒幕になかなか辿りつけず、ラート警部たちの捜査も難航を極めます。また事件現場に、殺害された女優の夫が映画の中で演じるメフィストフェレスとそっくり同じ、黒ずくめの衣装を着た男が出没、にわかにエドガー・アラン・ポーみたいなゴシック・ホラーみが強くなっていきます(^_^;)シーズン1と2は社会派・政治サスペンスタッチで、それはそれで面白かったけど、お耽美なシーズン3も好みだわ〜。おまけに「土星同胞団」(ドイツに実在する、東方聖堂騎士団から派生した魔術団体)の降霊術も絡んできて一気にオカルトちっくに(笑)。……で、降霊術の霊媒師として突如登場したのが、ラート警部の主治医シュミット博士(ラート警部は第一次世界大戦によるPTSDに苦しんでいて、シュミット博士の精神分析を受けている)。え❗️❓️アンタ、なんでこんなとこにいるの❓️って感じで、もはや何がなんだかわからない(笑)

 

 シーズン1、2も同様ですが、純粋なミステリと言うよりは、史実を巧みに絡めた、歴史大河ドラマの趣。どろどろした人間ドラマや複雑な時代背景も克明に描写されていますので、そのへんを踏まえて見たほうが楽しめるかも。欧州現代史に興味のある方はかなりツボにハマるはず。


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※女優の殺人事件に絡んで、ラート警部とシャルロッテが潜入した土星同胞団・降霊術の「儀式」。怪し〜〜(^_^;)

 

 また、シーズン3の舞台となるのは1929年9月。あの世界大恐慌の発端となったウォール街の株価大暴落は、突如として翌月の10月に起こるわけですが、その直前までは株価の上昇が続き、株式市場は空気を入れすぎてパンパンに膨れ上がった風船みたいな状態だったわけです。シーズン3では、銀行から生涯賃金以上の金額を借り入れ、全額株に注ぎ込む人々(それも一般庶民ですよ❗️)の姿が描かれて、背筋が寒くなりました。しかもそれを奨励していたのがドイツ銀行。当時は銀行自体がそんな投資詐欺まがいのことをしていたんですね。何をか言わんや……。欧米では世界大恐慌で、企業家ばかりでなく一般市民の自殺者が続出したと言いますが、そういうことだったのか……。また、シーズン3では、ニッセンという鉄鋼財閥のドラ息子が出てきます。株式市場がいずれ破綻すると予想したまではいいんですが、破綻前に株の空売りで大儲けしようとして、彼の予想より随分と早く株が暴落しちゃったっていう……。彼みたいな大金持ちが当時大勢いたんだろうな…。


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※完全なる男性優位、ミソジニーが蔓延する当時の警察で、キャリアアップを目指して大奮闘のシャルロッテ。頑張れ〜〜❗️

 

 迫りくるナチス席巻の暗黒時代。シーズン3ではナチス突撃隊のトップ、ヴォルター・シュテンネス主導による※ウルシュタイン社襲撃事件についても描かれています。ラート警部にとっては2度目の悪夢となる第2次世界大戦も刻々と近づいています。果たしてラート警部やシャルロッテは時代の荒波をどう乗り越えていくのか❓️本国ドイツでは既にシーズン4が放映されたそうですが……。

※当時ベルリンにあった出版社兼通信社。スタッフにはカメラマンのエーリッヒ・ザロモンをはじめとしてユダヤ人が多く、多くがホロコーストの犠牲者となった。

 

ヲタク、続きが見たくてたまりましぇーん❗️(笑)

 

★今日の小ネタ……映画館「バビロン」


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 ベルリンには、その名もバビロンという、老舗の映画館があります。なんでヲタクがその存在を知ったかというと、数年前、ヲタクが敬愛するフリッツ・ラング監督のサイレント映画の傑作『メトロポリス』(1927)が、この映画館で、なんと公開当時そのままにフルオーケストラ付きで上映された……というネット記事を読んだから。この映画館のBABYLONの文字の弯曲具合が、『バビロン・ベルリン』のポスターの文字にそっくりだと思いませんか❓️しかもこの映画館が建設されたのって、『バビロン・ベルリン』のストーリーの始まりと同じ1929年だし。ドラマを見ていると、当時「黄金時代」と呼ばれた、ヴァイマル共和制下の自由闊達な雰囲気の中、花開いた様々な文化や芸術に対する製作陣のリスペクトとノスタルジアを感じるのはヲタクだけ❓️

 

サスペンスが加速する〜『バビロン・ベルリン』シーズン2

 
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 故郷のケルンからベルリン警察に転勤になったゲレオン・ラート警部を主人公に、世界的大恐慌ヴァイマル共和国崩壊直前の「魔都」ベルリンを舞台に、街に起きる怪奇な事件を描く『バビロン・ベルリン』第2シリーズ。

 

 第1シリーズでは、ベルリンで地下に潜りスターリン政権打倒を目指して活動を続けるトロツキスト集団「赤い砦」と、第一次世界大戦の敗戦国として厳しい軍事力制限を受けている自国の現状に不満を持ち、違法に軍事力の増強を図る「黒い国防軍」が、奇しくも同じ列車で密輸を実行しようとしたことから引き起こされる様々な事件の顛末が描かれました。(「赤い砦」はロシア貴族が隠匿していた金塊を、「黒い国防軍」は武器用の毒ガス・ホスゲンを密輸しようとしていたのです)


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※ドラマの主人公、ゲレオン・ラート警部(フォルカー・ブルッフ)。シーズン2では生真面目でひ弱なおぼっちゃまくん……というイメージでしたが、シーズン2ではどんどん逞しくなり、ラストにはジェームズ・ボンドばりの活躍をします(^_^;)

 

 第2シーズンでは、警察権力に深く食い込んでいる「黒い国防軍」が実はソ連共産党と組んで、武器の密輸に加え、なんとソ連国内のリペツク(モスクワの南東30キロ)に秘密裡に空軍基地を建設している疑惑が浮上します。当時の史実や実際に起きた事件を巧みに織り交ぜてストーリーを展開する『バビロン・ベルリン』のこと、これって相応する史実があったんだろうか……。メーデーで無慈悲に共産党主義者たちを撃ち殺す一方で、ソ連共産党と手を組んで秘密裡に兵力増強って……。また、ストーリーが展開するにつれ、当時の為政者たちの中には、ヴァイマル憲法によって折角ドイツに根付こうとした民主主義を守ろうとした人物は殆どいなかった……というショッキングな事実も。歴史って残酷。

 

……しかし、自国の歴史の、暗部も恥部も余す所なく描くこのドラマ、製作陣の姿勢に脱帽❗️


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※兄の妻と長年不倫関係にある主人公のラート警部(左…フォルカー・ブルッフ)。しかし次第に捜査助手を務めるシャルロッテ(右…リヴ・リサ・フリース)の健気さに惹かれていき……。

 

 ラート警部は、警察内部における「黒い国防軍」の勢力一掃を目論むベンダ行政長官(元首相で当時の外務大臣だったシュトレーゼマンの片腕……という設定)の命を受け、真相を明らかにすべくリペツクに飛びます。シーズン1は大勢の登場人物の紹介……という意味合いもあり、割とゆったりめなストーリー展開でしたが、シーズン2になってから俄然サスペンスみが加速します。リペツクへの隠密飛行シーンも、離陸時に操縦桿が動かなくなるわ雷が落ちて一時エンジンが止まるわ飛行場の写真撮影中に飛行機から滑り落ちそうになるわ、まるでヒッチコックのスパイもの(『北北西に進路を取れ』『引き裂かれたカーテン』)みたいにハラハラ・ドキドキな展開に(^_^;)

 

 一方で、訪独中のフランス外相とシュトレーゼマンを暗殺、ヴァイマル共和制を転覆してヴィルヘルム2世を亡命先から呼び戻し、ドイツ帝国を取り戻すクーデターを起こす計画が、あろうことか警察内部で進行していることが発覚します。ベンダ行政長官の命を受けて首謀者を探っていたスパイのイェニケは、掴んだ情報を長官に伝える前に何者かに殺害されてしまい、彼が肌見放さず身に付けていた茶色い手帳は犯人に持ち去られてしまいました。真実が記された茶色い手帳を、ラート警部は必死で探しますが……。


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※聾唖の両親を常に思い遣る孝行息子で、読唇術の技能を買われて行政長官のスパイを務めるようになる誠実な青年イェニケを演じたのは、フランソワ・オゾン監督の『婚約者の友人』で鮮烈な演技を見せたドイツのイケメン、アントン・フォン・ルケ。心に闇を抱えたくせつよキャラが殆どの中(主人公のラート警部ですら、例外ではありません)、イェニケくんとシャルロッテちゃんの初々しいカップルだけがヲタクの癒しだったのに……。退場が早すぎる(泣)。

 

 

 フランス外相とシュトレーゼマンの暗殺計画の舞台となるのが、シッフバウアーダム劇場。当時劇場で上演されていたのがドイクルト・ヴァイル 作曲による音楽劇『三文オペラ』。ヴァイルはユダヤ人で、後年ナチスの迫害を恐れて妻の女優、ロッテ・レーニャと共にアメリカ合衆国に亡命します。(ヴァイルの全作品はその後、ナチスから“退廃音楽”の烙印を押され、演奏禁止の憂き目に合います)ユダヤ人作曲家による音楽劇を鑑賞中の、ヴァイマル共和制の申し子のようなシュトレーゼマンが、右翼勢力から命を狙われる……。その後ドイツが辿る運命を象徴するような、何とも皮肉な構図ではありませんか。

 

 様々な困難に遭いながらも、必死で乗り越えようとする登場人物たち。しかし彼らを待ち受けているものは、世界的大恐慌と民主主義の終焉、狂気の独裁者がもたらす壮絶な世界大戦、そして敗戦の果ての国家の分断……。もちろん歴史ドラマとしてだけではなく、ミステリとしても一級品で、シーズン1同様、シーズン2のラストでもあっと驚くようなどんでん返しが待ち受けています。

 

 登場人物たちの来たるべき運命を思えば胸が痛みますが、ドイツTV界が総力を結集して作り上げたこの壮大なドラマを、しかと最後まで見届けようと思っています。

 

原作はフォルカー・クッチャーの「ゲレオン・ラート警部シリーズ」。現在ドイツ本国では第9巻まで刊行されているもよう。ドラマのシーズン1と2は、第1作めの『濡れた魚』を元に製作されたようです。『バビロン・ベルリン』シーズン1〜3は、Amazonプライムビデオで配信中。

 

★今日の小ネタ

マック・ザ・ナイフ

 あまりにも有名なジャズのスタンダードナンバー『マック・ザ・ナイフ』。1955年ルイ・アームストロングが歌って大ヒットして以来、ボビー・ダーリンやエラ・フィッツジェラルド等が次々とカバーしました。ジャズファンでなくとも、メロディを聴けば「ああ、あの曲…」と思い当たるはず。しかし元はといえば、『三文オペラ』の劇中歌(『メッキー・メッサーのモリタート(ドイツ語: Die Moritat von Mackie Messer)』)だったのです。(ドラマ中でも、冒頭の部分がちらっと歌われていました)原曲の作詞は原作者であるベルトルト・ブレヒト、作曲はドイクルト・ヴァイル。ちなみに日本でも、『匕首マック』の題名で、美空ひばりや尾藤イサオがレコードを出しています。

 

②パターノースター


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ドラマ中、ベルリン警察にはパターノースター(ドアがない連続循環型のエレベーター)が設置されている設定。古い物を大切にするヨーロッパでもさすがに稼働している国は少なく、ドイツとチェコでのみ現存しているようです。そう言えば旅行系ユーチューバーの「無職旅」さんが、チェコでパターノースターに乗ってみた……っていう動画をUPされてましたね。

 

 

推しの結婚〜ジャック&シアーシャ、おめでとう❗️


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 2018年『ふたりの女王〜メアリーとエリザベス』で共演して以来6年間に渡って密かに愛を育んできたジャック・ロウデンとシアーシャ・ローナンがついにゴールイン〜〜〜ぱちぱちぱちぱち👏👏👏ジャックの愛するスコットランドのエディンバラの市役所に婚姻届を出したようですね。シアーシャはアイリッシュだけど、ジャクロのスコットランド愛がより勝っていたものか(笑)

 

 6年間、ジャクロはインスタに多数のシアーシャの写真をアップしてきました。……しかし大スターである彼女の立場を慮ってか、写り込んでいるのは、指先だったり、後ろ姿だったり、影だったり……(笑)

 

 ところが昨年だったか、ジャクロは今までアップしていたシアーシャの写真を削除してしまって……。(……あんなにアツアツだったのにまさかの破局❗️❓️)って、ヲタクずいぶん気を揉みました。(まるで息子の恋愛の行末を心配する母親気分www)しかし考えてみれば、その時が、ラブラブの恋愛関係から、真剣に結婚を考え始めた過渡期だったのかも……。

 

 ジャクロもシアーシャも映画オタクで、アイルランドの寒村で開催された小さな小さな映画祭を手伝いに行ったこともあるよね。また、自然愛好家でもある2人。デートの場所も、クラブや高級レストランではなく、スコットランドの小さなパブだったり、オークニー諸島やアイスランドの火山等の山登り(笑)去年お忍びで日本に来た時も、箱根の金時山に登っていたね。富士山やアルプスじゃなくて金時山ってとこが、2人「らしい」。ジャクロと一緒の時のシアーシャはおっきなリュックを自分で背負って、すっぴんの三つ編み姿。きっとすれ違った人も、あのシアーシャ・ローナンだとは気づかなかったことでしょう。

 

 いちファンとして推しには自分の納得のできる仕事をして欲しいし、プライベートでは、もし愛する人と巡り会えたなら結ばれて幸せになって欲しい。

 

 ジャクロとシアーシャも人生において最高のパートナーを得て、これからもますます素晴らしい作品を世に送り出してくれることでしょう。

 

ジャック&シアーシャ、本当におめでとう❗️

 

 

 

 

狂乱のドイツ・ジャズエージ〜『バビロン・ベルリン』シーズン1


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 最近見始めたらハマってしまったのが、ドイツのミステリードラマ『バビロン・ベルリン』。こんなにヲタクの嗜好❓️にピッタリのドラマ、なんで見逃していたんだろう……と不思議なくらいで、一気にシーズン1全8話(2017年)を見終わってしまいました。

 

 ドラマの舞台は、1929年初めのベルリン。世界大恐慌(1929年10月)前夜であり、ヴァイマル共和国が終焉を迎えようとしていた時代。第一次世界大戦の敗北によって成立したとはいえ、国民主権、男女平等、生存権の保障など、民主主義の手本とされたヴァイマル共和政が、なぜかくも脆弱だったのか。その原因には諸説ありますが、このドラマを見ているうちに、何やら見えてくるものがありました。

 

 主人公は、故郷のケルンからベルリンの風紀課に異動してきた、ゲレオン・ラート警部(フォルカー・ブルッフ)。実はラートは、ケルン市長から、ベルリンの娼舘で密かに撮影された市長自身のポルノフィルムの発見と処分を命じられていたのです。ラートの父親はケルンの警察署長で、異動の差配も父親によるものでした。父親はラートに、間近に迫るケルン市長選までに解決するよう、強くせまります。移動先のベルリン警察風紀課で、彼の新たな上司となったのら叩き上げのヴォルター上級警部。彼は早速ラートを夕食に招待したり、下宿先を紹介したり……と、人の良さげなふうを装いながら、じつは闇の風俗営業を黙認する代わりに賄賂をもらっていたり、右翼系秘密結社※「黒い国防軍」の一員であるなど、ラートにとって敵か味方か、いまいちナゾの多い人物。ドラマ中黒い国防軍が、元首相で当時外務大臣だったシュトレーゼマンの暗殺を計画していたことなども描かれています。(実際のところ、ヴァイマル共和制の申し子と言うべきシュトレーゼマンは、1929年10月に脳出血で急死)

※黒い国防軍……第一次世界大戦敗戦後のドイツは、1919年のヴェルサイユ条約によって厳しい軍備制限を受けることになりましたが、それに不満を持つ高級将校たちは、民兵義勇兵を募り、密かに軍事訓練を行って戦力の維持を図りました。ヴェルサイユ条約に反する非合法の戦力を総称して、黒い国防軍と呼びます。


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※1920〜30年代に流行した中折れ帽が似合うゲレオン・ラート役のフォルカー・ブルッフ。いつもは苦虫を噛み潰したような顔をしているラート警部ですが、ナイトクラブでひとたびジャズが流れると狂ったように踊り出す……かなりのギャップ萌えです(笑)

 

 ラートのポルノフィルムの捜査は物語のきっかけに過ぎず、ソ連からベルリンに密輸列車に到着した頃から大勢の登場人物が出たり入ったり❓️(笑)サスペンスタッチの群像歴史ドラマの様相を呈していきます。その列車の1両には、反革命スターリン打倒を目指す「赤い砦」というベルリンのトロツキストたちが、イスタンブールに潜伏するトロツキーのもとへ届けようとしている金塊が積まれていました。実は、ゲレオンが住むことになった下宿の前の住人が「赤い砦」のリーダーであるカルダコフで、ラートの留守中忍び込んだ「赤い砦」のメンバーがソ連の秘密警察から連れ去られるところをラートは偶然目撃します。連れ去られたメンバーはその後運河で遺体となって発見され、身体には拷問の跡が……。ラートは否応なく、ドイツ対ソ連の政治的陰謀が絡んだ、この複雑な事件に巻き込まれていくことになります。


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※部下想いの上司を装うヴォルター上級警部(ペーター・クルト)の裏の顔は……❗️❓️

 

 一方、このドラマにはシャルロッテ(リヴ・リサ・フリース)というもう1人の主人公が登場します。貧しい大家族の唯一の働き手である彼女は、昼はベルリン警察で日雇いの事務仕事、夜は「モカ・エフティ」で娼婦をして日夜を問わず働いていますが、実はその少女のような華奢な容姿に似合わず、ドイツ初の女性刑事になりたいという大いなる野望を隠し持っています。そんなある日、第一次世界大戦の前線で戦った後遺症でPTSDの発作を起こしたラートを助けたことから彼との交流が始まり、「赤い砦」メンバー殺害事件にラートが関わるようになってからは、彼の「押しかけ助手」をすることになりますが……❗️


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※ヒロインを演じるリヴ・リサ嬢は、1920年代に流行したドイツ表現主義の映画(『メトロポリス』、『ノスフェラトゥ』、『カリガリ博士』など)に登場してきそうなクラシカルなお顔立ち。

 

 何しろ、ドイツドラマ史上最高の制作費を投入されただけあって、当時のベルリンの街並みや風俗(カフェ、レストラン、公衆浴場など)、実在したナイトクラブ「モカ・エフティ」のゴージャスな内装などが忠実に再現されており、それだけでも十分見応えがある上に、当時台頭していた左翼勢力と警察の攻防、トロツキストソ連秘密警察の暗躍、ナチスの登場を予見させるような「黒い国防軍」の不気味な台頭など、歴史&ミステリ好きの人ならハマること請け合い♫


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メーデーの、警察と共産党主義者たちの睨み合い。結局この後銃撃戦に発展、多数の死傷者を出すことに。人海戦術による映像のド迫力が凄い。

 カルダコフには「モカ・エフティ」で男装で歌い聴衆を魅了するスヴェトラーナという愛人がいるのですが(彼女の容姿は、マレーネ・ディートリッヒを仿佛とさせます)、実は彼女はロシア革命で没落した伯爵家の令嬢で、父親が革命を逃れて隠した金塊を再び手にしようと陰謀を巡らせます。彼女が歌う『Zu Asche zu,Staub(灰へ、塵へ)』という曲が、ベルリン・ジャズエージの狂乱と絶望、耽美と退廃を象徴しているようで印象的です。


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※「モカ・エフティ」でのパフォーマンスで聴衆を興奮のるつぼに陥れるロシア貴族の末裔・スヴェトラーナ。後ろで踊る黒人ダンサーたちの髪型と衣装は、当時ヨーロッパで「黒のヴィーナス」と持て囃されたジョセフィン・ベイカーとそっくり。また、スヴェトラーナに陶酔していく聴衆の様子が、後年ヒットラーの演説に熱狂するさまに似ていて、ちょっと背筋が寒くなります。

 主人公のラートがPTSDを患っていることは先に述べました。当時シェルショックは神経細胞に損傷を受けたものと考えられていました。治療法としては脳への電気ショックが行われ、副作用として重篤認知障害が起こり、生きる意欲を失って廃人同様となることがままありました。前線を思い出すと震えが止まらなくなるラートは副作用を恐れ、当時はまだ異端であったフロイト主義者の精神分析医による催眠療法を受けているのですが、治療に使用されるバルビツールの量がかなり増えてきていて、ヲタク的にはちょっと心配。人体実験されそうだよね……。


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※大勢の男たちを翻弄する最強のファム・ファタル、スヴェトラーナを演じるのは、リトアニアの女優セヴィリヤ・ヤノシャウスカイテ。

 

 原作の「ゲレオン・ラート警部」シリーズ(フォルカー・クッチャー作)は、ヴァイマール共和国終焉直前1929年からナチ時代と第二次世界大戦へなだれ込む10年間を、ベルリンを舞台に描く壮大なシリーズだそうです。……ということは、原作は10作あるということですね。本国での熱狂ぶりを見ると、このドラマもシーズン10まで続いていきそう(ワクワク)楽しみです❗️

 

★今日の小ネタ…ジョセフィン・ベイカ


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 パリのフォリー・ベルジェール劇場で、当時19才のジョセフィンは、作り物のバナナをぶら下げた腰蓑(バナナ・スカート)だけの姿で、激しく腰を揺らすダンスを踊り、パリっ子の度肝を抜きました。あのジャン・コクトーが本人に「君がバナナのスカートを纏えば、とってもドレッシーだと思うよ」と発案したことがきっかけだそう。アメリカでの人種差別に辟易してフランスに渡った彼女はフランスに帰化ナチスに徹底抗戦したレジスタンスの闘士としても有名で、戦後は母国アメリカの公民権運動や日本の戦災孤児の援助等惜しみなく尽力した偉大な女性でした。2021年11月、パリにある国家的偉人の殿堂パンテオンに、黒人女性で初めて祭られることになりました。