オタクの迷宮

海外記事を元ネタにエンタメ情報を発信したり、映画・舞台・ライブの感想、推し活のつれづれなどを呟く気ままなブログ。

アメリカ版コンピューターおばあちゃん〜「テルマがゆく❗️93歳のやさしいリベンジ」


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 相鉄線ゆめが丘駅前のシネコン「109シネマズゆめが丘」で「テルマがゆく❗️93歳のやさしいリベンジ」観賞。

 

 ヲタクも今年で古希。あれ?映画がシニア料金になったと思ってウキウキしてたらあっという間に…。身体が思うように動かなくなって、海馬も前頭葉も働くなった時どう生きたらいいか、常に考える今日この頃。今まで自分のお手本といえば、東京オリンピックの時聖火ランナーを務めた当時100歳の女性(今はわかりませんが、その当時はまだ理髪店で働いてらした)、「世界最高齢プログラマー」若宮正子さん、「日本最高齢フィットネスインストラクター」筋肉ばあばこと瀧島未香さん、そして(フィクションの世界だけど)日本の歌〜明治生まれという高齢でありながら、かくしゃくとして博学、英語もペラペラ…という「コンピューターおばあちゃん」だったけど、今回テルマおばあちゃんが1枚加わりました❗️

 

 テルマさんは93歳。部屋の壁中にぎっしり詰まった本、掃除マニアで家の隅々がきちんと片付けられているところを見れば、彼女の生活レベルが一目でわかります。そんな彼女が今ハマっているのは、たった1人の可愛い孫ダニー(フレッド・ヘッキンジャー)に教えてもらうPCのお勉強。……しかし彼女の平穏な日々も、携帯にかかってきた1本の電話によって破られてしまいます。目に入れてもいたくない当の孫ダニーからの電話。なんと車で妊婦と接触してしまい、ケガをさせて今は刑務所の中だと。保釈金が1万ドル必要だからすぐ振り込んでくれと言うのです。ほんの数日前に一緒にPCの勉強をしていた孫がいきなり今は刑務所……ってよくよく考えればオレオレ詐欺だってすぐわかりそうなもんだけど、いくらしっかり者のテルマさんでも、孫のダニーに関しては話が別、日頃の分別も冷静な判断力もどこかに吹っ飛んじゃうようで……。まあでも、ヲタクも自信ないなぁ…。最愛の孫(注・13歳男子)をダシにされたら、オレオレ詐欺に引っ掛かっちゃう可能性なきにしもあらずかも…。

 

 しかしテルマさんの凄いところは、フツーの孫可愛さのおばあちゃんと違って、目には目を歯には歯を、自分自身の力で騙し取られたお金を取り戻そうと立ち上がるところ。しかもしかもそのお手本は「ミッション:インポッシブル」のイーサン・ハント(トム・クルーズ)❗️さてさてテルマさんの知力体力人間力経験値コミュ力総動員した復讐譚の顛末は……⁉️

 

 なんと言っても、副題でもわかるように、彼女のリベンジの仕方が知恵と優しさとユーモアに溢れてるとこが◎❗️テルマさん自身も、自分の年齢を再認識して人に頼る大切さを知りはするんだけど、やっぱり独立独歩の気概を持ち続けていることがわかるラストも素晴らしい。

 

 最近、「私はもうトシだから…」が口ぐせになってるそこのアナタ❗️泣いて笑ってタメになる「テルマがゆく❗️93歳のやさしいリベンジ」を見て元気とヤル気をもらいましょう(笑)

 

★今日の小ネタ……やっぱりフレッド・ヘッキンジャーLOVE
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  ちょっとヘタレだけど優しいおばあちゃんっ子、テルマさんの孫ダニーを演じているのがハリウッドのライジングスター、フレッド・ヘッキンジャーくん。ヲタクは実は「グラディエーターII」のジャパンプレミアで、彼と間近でお話しました〜。ダニー役は素顔の彼と近いんじゃないかな?優しくて口調が物静かで照れ屋さんな人でありました。これからも孫だと思って応援してるからね❗️(笑)


「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」レッドカーペットイベントに行ってきた❗️ - オタクの迷宮

女は誰でも秘密を持っている〜「秋が来るとき」(フランソワ・オゾン監督)


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 「KINOシネマみなとみらい」にて、フランソワ・オゾン監督の最新作「秋が来るとき」観賞。ヲタクは今年3月に開催された「横浜フランス映画祭」で本作品上映会の申し込みをしたものの抽選に見事に外れ、涙を呑んだ痛恨の1作でございます。(オゾン監督は来日してトークショウに出席)今年のフランス映画祭はくじ運なかったなぁ…。舞台挨拶付きの上映、応募した5作品中当選したのは「キャッツ・アイ」1作のみ。例年にも増してヲタクのくじ運がなかったのか、はたまた映画祭の知名度が爆上がりで倍率が凄いことになっていたのか……。

 

閑話休題

 

 今年80才を迎えたミシェル(エレーヌ・バンサン)。 それまで暮していたパリの喧騒を離れ、自然豊かな田舎で余生を送ろうと、緑溢れるブルゴーニュで一人暮らしをしています。 秋の休暇を利用して訪れた娘と孫に、自然を生かした食事をご馳走しようと腕を振るったキノコ料理。しかしそんなミシェルの心尽くしも、娘のヴァレリーリュディヴィーヌ・サニエ)が食中毒で病院に運び込まれたことをきっかけに全てが水の泡に。ヴァレリーは母親に叫びます。「私を殺そうとしたでしょ❗️」娘の言葉に息を呑むミシェル。そしてヴァレリーはパリの自宅に戻った直後、謎の死を遂げるのです。

 

 衝撃的なオープニングからヴァレリーの不審死を経て、登場人物の過去や愛憎関係が少しずつ明らかにされ、ミステリータッチで物語は進行していきます。果たしてミシェルは娘に対して一瞬でも殺意を抱いたのか?ヴァレリーの死は自殺?事故?それとも……。ミシェルと親友の息子ヴァンサン(ピエール・ロタン)の本当の関係は?ミシェルが溺愛する孫のルカがヴァンサンに寄せる感情は?……ナゾはナゾを呼び、しかも肝心な部分(ミステリーだとすれば謎解き部分)は他のオゾン監督の作品群と同様明確には呈示されず、私たち観客が想像力を働かせて(自分独自の)結論を導き出す他ありません。「スイミングプール」のように、実際に起きた事実なのか妄想の産物なのかはっきりしない場面も多々ありますし。


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※それぞれに秘密や昏い過去を抱える登場人物たち。(左上から時計回りに)①謎の死を遂げるヴァレリーリュディヴィーヌ・サニエ)、②ヴァレリーの母親で、多くの秘密を抱えるヒロイン、ミシェル(エレーヌ・バンサン)、③ミシェルの親友マリー・クロード、④マリー・クロードの息子でミシェルを慕うヴァンサン(ピエール・ロタン)、④ヴァレリーの息子(ミシェルの孫)ルカ、⑤ヴァレリーの死に疑問を抱きミシェルを追い詰める女刑事。

 

 それにしてもヲタクが個人的に創り上げたストーリーやヒロインのキャラ設定は、「女性には生まれつき母性が備わっている」、「血は水よりも濃い」……といった俗説を真っ向から否定するもので、自分はかなり皮肉屋のペシミストだな……と改めて自己認識して、あんまり気分良くなかった(笑)まっ、所謂「女らしさ」を最大活用して男たちを繰り、ある意味したたかに生き抜いてきたヒロインの生き方が個人的にちと苦手……っていうのもあるんだけど^^;

 

 

ところで「秋が来るとき」日本版ポスターには、「探しに行きましょう これからの人生を」の一文が。アイシングしたお菓子みたいなセンチメンタルなキャッチコピーですが、そこはそれオゾン監督作品なんで^^;他の作品同様、女性に対する風刺や皮肉、ブラックユーモア満載な作品に仕上がっております。今作品でヒロイン、ミシェルの娘ヴァレリー役を演じたリュディヴィーヌ・サニエも、こう語っています。

(オゾンは)非常に先進的なエスプリを持った監督だと思います。だいたい「80歳のヒロイン」なんていうと、孫たちに菓子を作ってくれるようなチャーミングなおばあちゃんでオープンマインドで......そんなステロタイプなキャラクターを思い浮かべませんか? でもオゾン監督はそうじゃない。80年を生きてきた過去があって、矛盾もあれば失敗もあれば成功もしてきた。そんな複雑な人間性を持った、ひとりの女性として撮ろう、という意気込みを感じるんです。

 日本のキャッチコピーに釣られて観に行ったら痛い目見ますよ(笑)そろそろそんなステロタイプから卒業して欲しいですよね。

 

 

 オゾン監督は、ヲタクが密かに「映画史上いぢわるジイさんの二大巨頭」と呼んでいるうちの1人。ちなみにもう一人のいぢわるジイさんはアルフレッド・ヒッチコック監督。ヒッチコックミソジニー入ってて、ストーリーテラーとしては抜群に面白いけど女性を見る目はかなり冷たくサディスティック。一方オゾン監督の場合、女性の狡さやしたたかさ、嫉妬、虚栄心…等々をリアルに描いてはいるけど、根底にはどこか優しさが仄見える。オゾン監督はゲイを公表しているから恋人はムリだけど、ぜひお友だちになりたいタイプ(笑)

 

 どんな平凡な人生に見えても、100人の女には其々、100通りの秘密がある。客席は予想通り7割方シニアの女性。この作品を観賞しながら、来し方を顧み、人には決して言えない秘密を心の裡で反芻し、ミシェルのように(これは墓場まで持っていこう)と、各人静かな決意を固めたのだろうか。……え?ヲタクにもそんな秘密があるのかって?……それこそヒ・ミ・ツでしょ❗️(笑)

 

女の秘密はヴェールのようなものだ。
なにかを隠すのではなく、
美しく見せるためだ。

長谷川如是閑

 

そう❗️けだし名言なり(笑)

この言葉を謹んでオゾン監督に贈呈しよう。

 

★今日の小ネタ……リュディヴィーヌ・サニエ


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※22才の時の出演作「スイミングプール」(上)シャーロット・ランプリングに一歩も引けを取らぬ演技でした。

 

 なんと言っても本作の1番のサプライズは、「スイミング・プール」以来オゾン作品は実に21年ぶりというリュディヴィーヌ・サニエの登場でしょう。映画製作や演技の方向性の違いから、互いに疎遠になっていた時期もあったようですが、今作ではそんなブランクを微塵も感じさせない存在感を発揮しています。

 

サリー・ホーキンスを返せ〜〜「パディントン3 消えた黄金郷の秘密」

 
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 はいっ、みんな大好きパディントン、待望の第3作、「消えた黄金郷の秘密」

 

 今作では、パディントンの命の恩人であり育ての親であるルーシーおばさんが入居していたペルーの「老クマホーム」から突然ナゾの失踪を遂げたため、パディントンとブラウン一家が「ルーシーおばさん捜索隊」を結成、そこにインカ帝国の黄金郷(エル・ドラド)伝説が絡んで、あっと驚く大冒険旅行を繰り広げます。

 

 英国一の愛されヒーロー、パディントンシリーズだけあって、ゲスト(特にヴィラン役)が超豪華なのはいつも通り。ヴィラン役が誰か……ってここで言っちゃうとネタバレになっちゃうから言いませんが、サスガのオーラでございましたことよ。第1作のニコール・キッドマン、第2作のヒュー・グラントにも勝るとも劣らない名優……とだけ言っておきましょう。


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※相変わらずイケオジの極み…みたいなアントニオ・バンデラスですが、第2作目のヒュー・グラント同様ちょっとおとぼけで憎めないキャラ。こんなアントニオも好きさ(笑)

 

 

 元祖セクシーイケメン、アントニオ・バンデラスが代々黄金探しに取り憑かれた男の役で、先祖代々のメンバーと共に1人なんと6役を演じ、なかなかの怪演・迷演?ぶりを見せてくれます。また、ブラウンさんの新しい上司で「リスクはチャンス」が口ぐせのバリキャリにヘイリー・アトウェル❗️…そう、只今絶讃上映中の「ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング」でイーサン・ハントのバディ、瞬殺女スリのグレースを演じている女優さん。出番は僅かながら、グレースに負けず劣らずのハンサム・ウーマンぶりでめっちゃカッコいい٩(♡ε♡ )۶


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※「ファイナル・レコニング」同様、今作でもオトコマエなヘイリー・アトウェル

 

 それにしても、パディントンシリーズを観終わって、ヲタクはオリジナルでパディントンの吹替を担当しているベン・ウィショーの声フェチだとつくづく思い知ったわ(笑)パディントンの声に集中してるうちについベンの顔が2重写しになっちゃって……(^_^;)何なら顔だけ出したクマのカブリモノでベン自身に演じてもらっても良かったんじゃないかってゆう(……あくまでもヲタクの超私的な意見、もとい妄想です、念のため 笑)


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パディントンの声を演じるベン・ウィショー英国アカデミー賞、ローレンス・オリビエ賞ノミネート常連の演技派です。

 

 そして最後にもう一つ、

なぜブラウン夫人がサリー・ホーキンスぢゃなくなっちゃったのぉぉぉ〜〜❗️❗️

 

 人間の言葉を喋れるクマがペルーくんだりから出てきて、ロンドンの街に溶け込んじゃうっていうシュールなトンデモ設定が観ている私たちにすんなり受け入れられるのは、サリー演じるブラウン夫人の、いつまでも童心を忘れない、夢見る少女のまま大人になったようなキャラが重要なカナメだったと言うのに……。新ブラウン夫人を演じるエミリー・モーティマーには何の恨みもございませんが、彼女の演技が非常にリアリスティックで、想像力を働かせて楽しむ余地を与えてくれないというか……(泣)今回ブラウン夫人がイケオジのハンター(アントニオ・バンデラス)にちょっとクラっときちゃう設定なんだけど、そういう行動ってブラウン夫人のキャラにはそぐわないのよ、絶対。サリー・ホーキンスが続投してたらそんなことにはならなかったハズ(断言)


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※ブラウン夫人(サリー・ホーキンス)とパディントンの温かな心の交流がシリーズの見所の1つだったのに……(泣)

 

 キャスト変更の裏事情はわからないけど、もし、もしパディントン4が将来製作されるとしたら、サリー・ホーキンスに復帰して欲しい、絶対。どこにどう届くかはわからないけど、いちパディントンファンとしてブログの片隅で呟いときます(笑)

 

 そしてそして、ラストにアノ人がカメオ出演❗️これってもしかして、第4作への導入部かな❗️❓️

 

 

シアーシャ・ローナンがおめでた👶〜ジャック・ロウデンがパパに❗️


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※世界一素敵なカップル、英国アカデミー賞レカペのジャック・ロウデン&シアーシャ・ローナン

 

 我が推しジャック・ロウデンの最愛の奥様、シアーシャ・ローナンが第1子妊娠との嬉しいニュースが飛び込んで来ました❗️

 

 約10年前、BBCのドラマ「戦争と平和」でジャックに沼オチして以来ヲタクは、彼の役者としての成長を見守り、2018年の映画「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」共演をきっかけにシアーシャ・ローナンとの交際が始まってからは1人の男性としてプライベートな幸せも掴んで欲しいと願っていたから、6年という長い交際期間を経て(日本にも2人してお忍び旅行に来てくれたのよね٩(♡ε♡ )۶)昨年7月に2人がスコットランドエディンバラで正式に結婚した時には、密かに祝杯を挙げたものでした。そしてそして今度は待望の赤ちゃんが〜〜❗️……ヲタクはもうすっかり母親気分で^^;、勝手に舞い上がってます(笑)推しのキャリアが上昇していくのはもちろんのこと、プライベートでも幸せな人生を歩んでいけるよう陰ながら応援できるって、推し活冥利に尽きる……とヲタクは思っているから。

 

 シアーシャはご存知のように子役時代からその才能を広く世間に認められ、史上最年少でアカデミー賞にノミネートされたほどの大スターだから、2人の結婚当初ヲタクは、子育てより役者としてのキャリア優先の人なのかな……と勝手に思っていたの。でもつい最近雑誌のインタビューで彼女が、「私は小さい頃から十分な成功を収めてきた。だから結婚した今は、子どもが欲しいの。女優のキャリアからは少しの間離れるかもしれないけど、演技の世界には、いつかは戻って来れる。何の問題もないわ」って話してるのを読んでひどく感心したんです。女優としてのキャリアと家庭生活を、自然体で両立させようとしている彼女の賢明さに。さらに彼女は故郷のアイルランドを離れ、夫であるジャックの実家があるスコットランドで現在生活しているのですが、

「子供の頃、『Death Defying Acts』という映画の撮影でエディンバラに数日間滞在したことがあるんだけど、ふと脈絡もなく『いつかここで暮らすことになるかもしれない』と思ったの。その通りになった今、スコットランドを第二の故郷と呼べるのがとても嬉しいわ。『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』を撮影して以来、ずっとスコットランドが大好きだから」とも語っています。子どもの頃から華やかなスポットライトを浴び続けてきた彼女なのに、その素顔は一般の女性のように、いやそれ以上に、良い意味で「普通」。今ではヲタク、ジャックと同じくらいシアーシャ推し(笑)

 

 もちろんそんなシアーシャにジャックはもう、出逢った時からベタ惚れ(笑)彼はシアーシャを「スクリーン上でもスクリーンの外でも、生まれつきのパワーの持ち主であり、恐れ知らずで大胆、素晴らしいリーダーでもある」と絶讃し、一方シアーシャも、ハーパーズバザー誌のインタビューで「私が心から尊敬する彼からそんなふうに言ってもらえるなんて、どんな偉い人から誉められるより嬉しいわ❗️」と語ってます。

 

あーーもう、ごちそうさまっっ(笑)


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BBCドラマシリーズ「戦争と平和」(2016年)で、帝政ロシアの青年貴族を演じたジャック(上)と、「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」(2018年)でスコットランドのメアリー女王(シアーシャ・ローナン)の夫役を演じた時のジャック(下)。優しげな表情はそのままながら、わずか2年ですっかり大人の男の貌(かお)に。愛とはこんなにも人を変えるものでしょうか…。

 

 役者としても1人の人間としても素晴らしいジャックとシアーシャのパワーカップル。シアーシャの繊細な演技がスクリーンでしばらくの間見られないことはちょっぴり淋しいけど、2人の最強のDNAを受け継いだベビーがこの世に誕生することは、ある種の奇跡であり、神の恩寵と呼ぶべきものとヲタクは思ってる(←本気)

 

ジャック、シアーシャ、本当におめでとう❗️

フランスでは珍しいイヤミス〜Netflix「黒い森 殺人事件」


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 久しぶりのお休み。かなり昨日の仕事疲れを引き摺ってるし外は雨だし、こんな日は気晴らしにミステリードラマでも観るに限る。それも長いのじゃまた夜遅くまでついつい観ちゃって疲れの上塗りになるから、短いリミテッドシリーズで。……と言う訳で観始めたのがWOWOWオンデマンドのフランス&ベルギー合作ミステリー「黒い森殺人事件」。ヲタク的にフランスミステリーと言えば、「フランス絶景ミステリー」や「パリ殺人案内」、「アストリッドとラファエル」「バルタザール法医学者ファイル」みたいな、さくっと観終わるイメージだったので、「黒い森殺人事件」の底に潜む重いテーマ、後味の悪さに愕然としました。もっと体調のいい時に観れば良かった……^^;思い返してみれば、フランスミステリーでも「12日の殺人」とか「落下の解剖学」みたいなイヤミスあったわねぇ……。どちらかと言えば北欧や英国ミステリー寄りの。ベルギーが1枚噛んでるから雰囲気違ったのかな❓️

 

 フランスとドイツの国境近くにある広大な黒い森(シュヴァルツヴァルト)。ドイツ側の軍用地で、十二体もの他殺遺体が発見されます。サイコパスシリアルキラーか?軍絡みの陰謀?それとも何かの宗教的儀式?捜査を担当することになったのは、ドイツ州刑事局若手の切れ者エリックと、叩き上げの苦労人で引退間近のフランツ。その2人に協力を申し出たのが、フランスの検事で、今は事故の後遺症で休職中のカミーユ・アルトマンでした。犠牲者の中に近所の友人の夫がいたことから、家族の心配をよそに事件解明にのめり込んでいくカミーユですが、彼女が休職を余儀なくされた自動車事故が実は、連続殺人事件と深い関係があることが次第に明らかになり……❗️

 

  ミステリードラマとしては骨格がしっかりしており、見応えがある作品ですが、何せテーマが重い、重すぎる(^_^;)「12日の殺人」や「落下の解剖学」同様、コロナ禍以降フランス国内で深刻化していると言われている、夫から妻に対するDV、女性が受ける性的被害が取り上げられているからです。ドラマのラスト、フランスで起きているDV及び性的被害の割合がテロップで流れるのですが、その多さに愕然とします。


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※検事として素晴らしい能力を持つカミーユ(エレーヌ・ドゥ・フジュロール)ですが、ミソジニストの上司に職場復帰をことごとく妨害されます。うーーん、フランスよお前もか^^;

 

 フランスではDVや性的被害の延長線として、約2日に1人の割合で、女性が夫や恋人などに殺される“Féminicide(フェミニシッド)”(「女性殺人」の意、英語では「フェミサイド」)が起きており、欧州でも1、2位を争うほど多いと言われています。ヲタク的に、明らかな女性蔑視を動機とし、女性が女性であるゆえに殺される、ある特殊なメカニズムを持った犯罪」であるフェミサイドと言えば、アフリカや中東、インドを想起していましたが、女性たちが自立し、個人主義が確立しているかのように見えるフランスでも近年ジリジリと増加しているという事実に暗澹たる気持ちにさせられます。ドラマの中でも、主役のドイツ人刑事2人とカミーユの夫以外、揃いも揃ってクズばかりでウンザリ(^_^;)

 

 最終章第4話のタイトルが「ワルキューレ」なのですが、彼女たちが我が身を守るためにはワルキューレになるほか方法がなかったのか?……苦い余韻が残る結末。「ミステリーとはエンターテイメントではなく、社会に潜む深刻な問題を抉り出す役割を持つ」という北欧ミステリーの定義をそのまま踏襲したようなドラマと言えるでしょう。

 

1人でも多くの人に観て欲しい作品ではありますが、ぜひ体調のよろしい時にね(笑)

 

★今日の小ネタ

・黒い森(シュヴァルツヴァルト

ベルギーに住んでいた頃、スイスへ旅行に行く途中黒い森を延々とドライブしましたが、何せ出逢うのは野生動物ばかり。あんまり車も通らない道なのよね…。ハンドル握りながらふと、(ここでもし事故にでも遭ったらどうなっちゃうんだろう)と考えて恐ろしかったけど、カミーユの事故シーンには思わず怖くて震えました。


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※鬱蒼とした常緑樹林が果てしなく続く黒い森(シュヴァルツヴァルト)。深刻なテーマとは裏腹に、美しい自然もこのドラマの見どころの1つ。

 

★フランスのジャポニズム

最近のフランスの映画やドラマ観てると、フランス人の親日家ぶりに驚くばかり。このドラマでもフランツ刑事の一人娘が日本の大学に留学している設定で、「気をつけて」って言うパパに「大丈夫❗️日本は世界一安全な国だから」と答える娘。…嬉しいけど、なんだかこそばゆい(笑)

 

 

 

 

 

絶讃の嵐❗️〜ジャック・ロウデン✕モーガン・フリーマン「The Fifth Step」


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A two-hander bristling with knotty provocation and ribald comedy“ ------Guardian

様々な挑発、猥雑さに満ちた、コミカルで破壊的な2人芝居だ。(ガーディアン)★★★★

 

Lowden and Freeman have terrific chemistry. Two actors at the top of the game“-------Evening Standard

ロウデンとフリーマンの相性の良さは驚くばかりだ。彼らは2人とも最高の演技を見せてくれる。(イブニング・スタンダード)★★★★

 

Raw, excruciating, and alarmingly funny.“ --------Daily

Mail

生々しく強烈、そして驚くほど面白い。(デイリー・メール)★★★★

 

 我が推しジャクロことジャック・ロウデンがロンドンの@Sohoplaceシアターで絶讃上演中の「第5段階The Fifth Step」。

 

 アルコール依存症から立ち直るため、患者たちの回復自助共同体「アルコホーリクス・アノニマス(AA)」に参加し始め、早速※スポンサー探しを始めた若い男性ルカ(ジャック・ロウデン)。彼はそこで、何年もこのプログラムに参加している中年男、ジェームズ(マーティン・フリーマン)と知り合います。ルカにとってジェームズは当初、12のステップ(完璧な断酒に至る段階)を達成するための理想的な男性のように見えました。ジェームズに対して、次第に精神的に依存し始めるルカ。しかし、お互いを知り始めるにつれ、次第にその関係性は険悪なものとなっていき……❗️

 

 上に述べたように名だたる英国の各紙が大絶賛❗️しかも四つ星付けてるし。英国は日本みたいに忖度の持ち上げ記事なんて絶対に書かないので、これはもう超一流の芝居だとお墨付きを貰ったと思って良いでしょう。さらに嬉しいのは、ゲイリー・オールドマンレスリー・マンヴィルデヴィッド・テナントら同業の役者たちがこぞって駆けつけ、感動してくれたこと。毒舌で有名、英国アカデミー賞授賞式で米国のトランプ大統領をイジり倒して放送カットになってしまったデヴィッド・テナントはインタビューで「魅惑的な芝居だ。2人の演技はまさにファンタスティックだぜ」って答えてくれて、AppleTVのスパイドラマでジャクロと共演中、今では年の離れたマブダチ状態のゲイリー・オールドマンは「2人とも絶好調だな、最高❗️おいみんな、絶対観に行けよ」だって(笑)


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※「The Fifth Step」に魅了されたデヴィッド・テナント(上…あなたの「マクベスも最高だったわ❗️」)、ゲイリー・オールドマン(下・左)、レスリー・マンヴィル(下・右…ゲイリー・オールドマンの最初のパートナーです)

 

 あーーっ、生きてるうちにジャクロの舞台をロンドンに観に行きたいっっ❗️


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※ジャクロのこんなシーンも。実はミュージカル?(笑)


「ジャック・ロウデンはone trick ponyだよ(笑)」(マーティン・フリーマン) - オタクの迷宮

 

 

 

 

 

 

 

 

バディものだったっけ❗️❓️〜「岸辺露伴は動かない 懺悔室」


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 待ってました、「岸辺露伴は動かない」映画版第2弾❗️肥大した知識欲のためにメフィストフェレスに魂を売ってしまったあのファウスト博士を思わせる異端のダークヒーロー、岸辺露伴。人と人外の者、彼岸と此岸の間を、最強の武器「ヘブンズ・ドア」で軽々と行きつ戻りつする岸辺露伴。⋯⋯そういう意味では、かつてペストの蔓延により死神が大鎌を振るった美と退廃の都ヴェネツィアこそ、彼にとって最も相応しい舞台。

 

 ベネチアを訪れた岸辺露伴高橋一生)は、訪れた教会で神父と間違われ、何故か仮面を被って顔を隠した紳士(井浦新)の恐ろしい告解を聞くことに⋯。それは、紳士がかつて自身が犯した大罪のため、「幸せの絶頂を迎えた時に“絶望”を味わう」という呪いをかけられたというものでした。そしてその呪いは今、彼の最愛の娘(玉城ティナ)にまで触手を延ばしていると彼は言うのですが⋯⋯。

 

 

 「懺悔室」のそこかしこに匂う死と絶望のメタファーは、イタリア貴族の末裔だった監督ルキノ・ヴィスコンティによる「ベニスに死す」を彷彿とさせましたね。露伴も作品中で度々ヴェネツィアにおけるペストの猛威に言及しますし、「ベニスに死す」の主人公(ダーク・ボガート)は、ハンガリー貴族の美少年(ビョルン・アンドレセン)に恋焦がれ、街を彷徨い歩いた挙げ句、ペストに感染して絶望の裡に死んでいくのですから⋯⋯。海上からサン・マルコ寺院を臨むショットもあり、(あー、このアングル「ベニスに死す」と同じだわ❗️)と心の中で叫んで悦に入りましたことよ(笑)

 

 それにしても泉くん(飯豊まりえ)、NHKTVシリーズ最初の頃は、素っ頓狂なウザい女でしかなかったのに(暴言、お赦し下さい⋯by懺悔室)回を追うごとに彼女の類稀なる人間力が露わになり、今はすっかり露伴先生にとってかけがえのない最強のバディ。今回の「懺悔室」でも、「絶望って「死ぬこと」なんですかね❓️」という泉くんの発した何気ない一言が、父によってことごとく「幸せになることを阻まれてきた」薄幸な女性を救おうと必死な露伴の突破口になるんだものね。これから泉くんの存在感はさらに増し増しになっていくかと思われます(断言)。

 
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※仲良くイタリア・オペラを観賞する2人。この時彼らが観ていた「リゴレット」が、作品の重要なモチーフとなっています。

 

 5年前に初めてNHKでドラマが放映されて以来、「岸辺露伴は動かない」シリーズで共演し続けついにゴールイン、ジョジョ婚と謳われた2人。今回の作品のプロモのためにメディアの前に現れた2人は、ベタベタと甘すぎるわけでもなく、さりとて自意識過剰でピリピリしているわけでもなく、絶妙な距離感と阿吽の呼吸で、素敵なカップルでしたね❗️٩(♡ε♡ )۶⋯⋯でも、どちらかと言えば、泉くんを地で行くみたいな飯豊まりえの天真爛漫さに高橋一生がゾッコンみたいにみえる(笑)芝居に関しては超ストイックで完璧主義、「気難しい」というウワサもチラホラの高橋一生をこんなに骨抜きにしちゃうなんて(笑)岸辺露伴と泉くんの関係性そのままに、飯豊まりえは高橋一生にとって最強のバディなのね、きっと。「公私混同映画」「興行成績は苦戦」なんてやっかみ記事がネットに出てたけど、何が悪いの(笑)古くはリチャード・バートン&エリザベス・テーラーポール・ニューマン&ジョアン・ウッドワード、最近ではトム・ホランド&ゼンデイヤ⋯⋯と、熱々カップルがスクリーンでも素晴らしい演技を披露している例は海外ならいくらでもあるのに⋯⋯。日本のマスコミや観客は心が狭いのかな?(^_^;)


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※美と退廃の都ヴェネツィアを舞台にストーリーは展開します。

 

 まっ、そんな有象無象の声はスルーして、末永く「岸辺露伴」シリーズでお二人のゴールデンコンビっぷりを見せつけちゃって下さい(笑)

 

 

 

アンドリュー・スコットを追いかけて栃木へ来た〜ナショナル・シアター・ライブ「プレゼント・ラフター」


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 はるばる来たぜ、栃木県〜〜❗️宇都宮線沿線の小山(おやま)駅にある由緒正しきシネコン「小山シネマロブレ5」。(なんでも1995年創業で、シネコンのはしりらしい。5、というのはスクリーンの数。当時は5でも画期的だったんでしょうね)我々世代だと、「おやま、あれま、おやまゆうえんち〜〜🎵」ってCMソングが耳にこびりついてるんですがね(笑)アンドリューの「プレゼント・ラフター」を上映してくれるだけでもヲタクは最大限の感謝と敬意を払いますよ。電車賃だけで8,000円もかかったけど(今日は行き帰りグリーン車に乗っちゃったんで^^;)、それがなんだ❗️ウェスト・エンドの舞台を観に行こうと思ったら100万円近くかかっちゃうんだから⋯。シネマロブレさんにもナショナル・シアター・ライブさんにも足を向けて寝られません。

 

 それにしても良い時代になったもんです。全国各地の映画館の上映時間が居乍らにしてわかり、しかも切符まで買えちゃうなんて⋯。ヲタクには苦い思い出があって、忘れもしません中学3年の夏休み。周囲は高校受験で血眼になってるっつーのに、その頃夢中になってた映画「アラビアのロレンス」を、その頃住んでた川崎市から熱海まで観に行ったという⋯⋯。しかもそれにはオチがあって、その日はたまたまその映画館、「親子のための夏休み映画大会」で、愛しのロレンスは上映してなかった⋯(泣)しかもしかも1人で行けばいいものを、映画好きの2人の友人を半ば強引に連れて行ったのです。ああ、アイゴン、ナベちゃんゴメンナサイ。あなたたちの優しさのお陰で、ヲタクは今日も無事にオタク道を暴走中です(笑)

 

閑話休題

 

 舞台はイギリスのロンドン、1900年代前半。ギャリー・エッセンダイン(アンドリュー・スコット)は大人気、脂の乗り切った舞台役者。まさに今、笑いが止まらない(プレゼント・ラフター)絶頂期なはず。ところがところが、人生ままならない。人気者であるが故に、ワンナイトラブの相手からも「結婚してくれ」と猛烈に言い寄られ、チェーホフカブレのオタク作家に「新作を読んでくれ」と追いかけ回され、仲間うちの恋愛沙汰に否が応でも引きずり込まれる。一方では、絶頂期の先に見え隠れする「老い」の陰に怯える日々。秘書のモニカと別居中の妻リズが毒舌を吐きながらも彼を支えてくれているにも関わらず(この2人の、自己中男にイラつきながらも同盟組んで励まし合う「女縁」なカンケイがヲタクは好き)、ギャリー本人は実は※バイセクシャルという皮肉。さりとて、友人のジョーから7年越しの熱烈な求愛を受けても受け入れることが怖くて出来ず……。そんな大人子ども、(しょーがないなぁ)と呆れても憎めない、ピーターパン症候群の中年男の右往左往と、スターとしてスポットライトを浴びながら真実の愛を得られない哀愁と孤独を、アンドリューはとびっきりの愛嬌で、羽のように軽いユーモアを滲ませて、この上なく魅力的に演じてくれます❗️

ノエル・カワードがこの戯曲を書いた1930年代には英国で同性愛は違法だったため、演出のマシュー・ウォーチャスがギャリーのセクシュアリティ設定を書き換えてますね。パーティーで会ったイケメン海軍士官のスタイルを語る時のギャリーの眼がヤバイです(^_^;)素に戻ってた❓️アンドリュー(笑)


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※ギャリーの愛❓️を求めて必死な男たち。ストーカーチックな劇作家志望のオタク、モールくん(上…ルーク・タロン)と、7年越しの秘めたる情熱をぶつけてくるジョー(下…エンゾ・シレンティ)。

 

 ヲタクがアンドリュー沼にハマったのは今を去ること10年前、ベネさまを大人気俳優に押し上げたドラマ「シャーロック」。でもヲタクは、ベネさまよりだんぜんアンドリュー演じたモリアーティ教授推しだったのよー。アンドリューはシリアス、コメディ、歴史モノ何でもござれで、役柄もサイコパス(「シャーロック」、「007スペクター」)から冷徹なヤンエグ(「否定と肯定」)、詐欺師(「リプリー」)、ロマコメの相手役(「フリーバッグ」)、悲劇の主人公(「異人たち」)…と、演じる役柄も多種多彩なオールマイティ俳優だけど、特にヲタクは彼の、スラップスティックな笑いの中に、時折人生の哀愁を漂わせるコメディ演技が大好きなので、今回の「プレゼント・ラフター」、「フリーバッグ」の「ホットプリースト(イケてる神父の意)」を押しのけて、ベスト1に躍り出たかも。


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※かつての恋愛感情はすっかり冷めているものの、戦友同士のような奇妙な友情で結ばれてるギャリーとリズ(インディア・ヴァルマ)の関係がヲタクはけっこう好き🎵

 

 観客席からは常に笑いが絶えず、ヲタクも始終バカ笑いしてしまいました。辛口で知られる「インディペンデント」紙からも

アンドリュー・スコットほど多彩な演技の引き出しを持っていて、狂気じみた心理状態をコミカルに演じきれる人はいない。

と絶賛された彼の演技、機会があったらぜひ❗️


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※シネマロブレのポスター。2020年のを使い回してるとこが哀愁あって良き(笑)


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この際紹介してしまおう❗️ヲタクの選んだアンドリューのイケてるショット5選。左上から時計回りに

①ヒロインの憧れの神父「ホットプリースト」を演じたドラマ「フリーバッグ」(シーズン2に出演)

②ポール・メスカルとの切ない恋が号泣モノ「異人たち」

③エリート弁護士役「否定と肯定」(この映画では、やはりヲタク推しのジャック・ロウデン(アンドリューの左)がパラリーガル役だったので、ヲタクにとっては神作品なんです。しかも2人ともメガネ男子❗️は、はなぢが…… 笑)

④「007スペクター」の冷血ヴィラン(推しのベン・ウィショーがQ役で出てるから、この作品も神❗️笑)

出世作「シャーロック」のモリアーティ教授

 

★今日のおまけ

 宇都宮線グリーン車に乗っていい気になってブログ書いてたら、大宮駅で線路沿いに白煙が上がったとかで、ヲタクの乗った電車は大宮駅で運転停止に…(泣)埼京線に乗り換え、池袋で副都心線に乗り換えたのはいいけど、池袋の地下を走った走った…。何とか最寄り駅発の終バスに間に合いました、ぜーはーぜーはー。「アラビアのロレンス」の時といい、ヲタクの推し活にはハプニングが付き物みたいです(笑)

 

色悪と伝法肌〜藤原竜也✕土屋太鳳「マクベス」彩の国さいたま芸術劇場

 
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 やって来ました❗️横浜の田舎町から彩の国さいたま芸術劇場へ。ヲタクにとって、思えば10年ぶりのこの劇場、忘れもしません、故・蜷川幸雄演出の「ジュリアス・シーザー」以来(蜷川さんが亡くなる2年前)。今回マクベスを演じる藤原竜也はその時アントニウスを演じ、吉田鋼太郎がキャシアス、そしてジュリアス・シーザー横田栄司でした。日本のシェイクスピア劇には不可欠な役者、横田さん。ナレーターとしては復帰されたようだけど、舞台はまだムリなのかな……。「マクベス」のバンクォー役なんて横田さんのための役のような気がするけど。横田さんの、よく声の通る、滑舌の良い台詞回しが聴きたい。吉田鋼太郎藤原竜也横田栄司の黄金の3ショットが見たいの。


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※ヲタクはこの劇場の、美術館のような静謐な雰囲気が大好きです。

 

 

 シェイクスピアって不思議な作家で、懐が深いというかカオスというか思想が無いというか、演出家や演者、さらには観客に「こういう風に解釈してくれ」ってメッセージが何も無い感じ。シェイクスピアその人も作品群も、全てが大いなる謎なのです。ストーリーもテーマもいかようにも解釈できるし、キャラ造型も自由自在。だから井上ひさしも「天保十二年のシェイクスピア」なんて壮大なパロディ作品が作れた。今までヲタクが観た「マクベス」を振り返ってみても、2015年の映画(主演/マイケル・ファスベンダーマリオン・コティヤール)、2021年の映画(主演/デンゼル・ワシントンフランシス・マクドーマンド)、御大・蜷川幸雄の「NINAGAWAマクベス」(主演/市川正親✕田中裕子)、2024年ロンドンの舞台(主演/デヴィッド・テナント✕クシュ・ジャンボ)……と、これホントに同じ戯曲を演じているのかと疑いたくなるほど多種多彩な作品群となっています。

 

 ……だからヲタクはシェイクスピア作品を観る時は、あたかもじぶんが不思議の国に迷い込んだアリスみたいな気分になる。今日シェイクスピアは、そしてシェイクスピアに魅入られた演出家やあまたの演者たちは、果たして私たち観客をどんなワンダーランドに招き入れてくれるのか❓️さあ、お手並み拝見❗️

 

 1階の前から10番目の良席でラッキー❗️おまけに1番通路側の席で、蜷川スタイルを踏襲して演者たちも神出鬼没、あらゆるドアから出てきて客席を縦横無尽に走り回るから、藤原竜也のマントがその度に顔を掠めてうしし(←バカ 笑)そう言えば、市村正親さん親子がヲタクのナナメ前に座ってらしたわ。お父様がパンフを指さして熱心に説明されているのを、ニコニコ聞いてる息子さんが可愛かった。それにしても息子さん、お茶碗くらいしかない小顔でスラリとした長身。新人類出現だよね……。

 

閑話休題

 

 さて、「マクベス」を語る前に押さえておきたい事柄は、エリザベス朝時代(16世紀)のイングランド、いわば都会っ子の文化人だったシェイクスピアにとって「マクベス」の舞台となる中世(11世紀)のスコットランドは、禍々しい呪術が跋扈し、無論キリスト教の宗教観や近代的な倫理観など役立たずの、血で血を洗う未開の土地……というイメージだったであろうということ。言わば、現代人の私たちがロバート・エガース監督の「ノースマン 選ばれし復讐者」を見て、あまりの血生臭さに卒倒しそうになるようなもん(笑)「マクベス」にも、反乱分子マクダフの妻子を、乳幼児に至るまで殺害する凄惨な場面が出てきます。近代人の私たちから見ればなんて極悪非道…と身震いしますが、敵対する王族や反乱分子の子孫は根絶やしにしないと必ず復讐され、将来王位を簒奪される恐れがあるため、中世ヨーロッパではそれが普通だったんですよね。……なのでシェイクスピアマクベスを、後世私たちが思うような残虐非道な人物として描いてはいないんじゃないか…とヲタクは思う。

 

 マクベスマクベス夫人もね、本来は手を汚さずに望むものが手に入る特権階級で、お坊ちゃまとお嬢ちゃまなわけです。シェイクスピアの一連の史劇を観てみれば、英国の王位を巡る争いがいかに血塗られたものだったかがわかろうと言うものですが、マクベス夫妻は天から与えられた特権に満足せずさらなる野心を抱き、不用意にもその手を名君の血で穢してしまいます。大罪を隠すために次々とさらなる殺人を犯し、錯乱の末身も心も破滅へとひた走る悲劇。

 

 ヲタク的にはマクベス夫妻って、まるで「裏ロミジュリ」に見えてしかたないの。マクベス夫妻は身の程知らずの野心のためにスコットランドの荒野で、そしてロミジュリは熱に浮かされた一時の恋煩いのためにイタリアはヴェローナで身を滅ぼしていくのです。……若者たちが一時の気の迷いから暴走し、自ら滅んでいくのは、分別ある年寄りからすれば愚かなことかもしれない。でもだからこそ、その脆さ儚さ、滅亡していくその一瞬の光芒は、抗えない魅力に満ちている。

 

 そういう意味では、それこそロミオや「天保十二年のシェイクスピア」のきじるしの王次、ハムレットを当り役とする藤原竜也は、マクベスにぴったりだと思う。しかも歌舞伎の、特に鶴屋南北が描く「色悪」の愛嬌、ユーモアを滲ませて秀逸。ワルなのに憎めない、こんな母性本能掻き立てるマクベス、初めてかも(笑)そして土屋太鳳。意外にもドンピシャだった。「NINAGAWAマクベス」田中裕子の妖艶な悪女っぷり、あるいは儚げな妖精のように女の弱さを武器にマクベスを絡め取るマリオン・コティヤール、はたまた強権で弱気な夫を捻じ伏せるフランシス・マクドーマンドやクシュ・ジャンボとはまたひと味違う、伝法な姐御肌のマクベス夫人。歌舞伎に出てくる「切られお富」とか、「土手のお六」みたいな……ね❓️(笑)シェイクスピアはキャラ造型も自由自在、演出家のさじ加減1つで「遊べる」戯曲なんで、今回のマクベス夫人も大いにアリだと思いました。

 
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※破滅へとひた走る2人……藤原竜也と土屋太鳳。

 

 

 そしてそして特筆すべきは、吉田鋼太郎、海津義孝、稲荷卓央による3人の魔女❗️禍々しくて下品で猥雑で可愛らしくて最高(笑)意表を突かれましたね。3人が、狂言回しの道化のような役割を担っているんです。上で述べたように、エリザベス朝のスコットランドと言えば、魑魅魍魎が跋扈する未開の地。そんな世界を具現できるのは、やはり超アングラな人たち……寺山組の海津義孝、唐組の稲荷卓央❗️ヲタク個人的に篠井英介毛皮のマリー✕海津さんの下男コンビがゾクゾクするほど好きだったし(美輪さんよりね……小声)、稲荷卓央には来月スズナリの「少女仮面」でまた会えるグッドタイミング。この蠱惑のトリックスター・トリオを形成した演出家・吉田鋼太郎の慧眼に脱帽です。


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マクベスと3人の魔女。左から稲荷卓央吉田鋼太郎、(藤原竜也をおいて)海津義孝。お面つけずに素顔で良かったのに。みんな可愛いんだから(笑)

 

 蜷川さんが亡くなってからずっと藤原竜也の舞台観ていなかったんだけど(ヲタクは蜷川さんの薫陶を受けた舞台人・藤原竜也が好きだったの^^;)でも今年に入ってファンクラブにも再入会したことだし、「マクベス」観てフジタツ熱再燃しちゃったので、これからまた彼の舞台追っかけるかも。でもアレね、フジタツアントニウス(「ジュリアス・シーザー」)みたいな小賢しい謀略を張り巡らすちっちゃい男より、パッと咲いて花と散る、侠気のある桜みたいな役のほうがやっぱり似合う。個人的にフジタツの華麗な殺陣が大好きなので、合戦場面が多かったのは嬉しかったワ。鋼太郎さん、わかってらっしゃる(笑)

 

★今日の小ネタ…やっぱりコンプラなのね。

3人の魔女のセリフ、「綺麗は汚い、汚いは綺麗」はイマドキやっぱり「良いは悪い、悪いは良い」になっちゃうのよね……。また、魔女のお告げ……「女の股から生まれた者は何人もマクベスを倒せない」を鵜呑みにして安心するマクベスですが、ラスト、マクベスの首を取るマクダフは帝王切開で産まれていた(つまり、股を通っていない^^;)……ってオチがあるんだけど、「股」って言葉は使えないらしくって「女から生まれた者」に直されてるから、どうも最後のオチにパンチが効かない。シェイクスピアの戯曲って、その猥雑で下卑た言葉遣いと、一方では宝石のような詩的表現の対比が面白いと思うんだけど。

息もピッタリ❗️フローレンス・ピュー&アンドリュー・ガーフィールド〜「We Live in Time この時を生きて」

 
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 日本公開を間近に控えたA24の映画「We Live in Time」。KINOフィルムズのYouTube公式チャンネルに、2人のトークが配信されているのですが、これがめっちゃ面白い❗️「好きな食べ物」や「恋愛においてこれはYESあるいはNO❓️」「出逢いが印象的なロマンス映画」など、テーマを決めてお喋りしている様子が凄く楽しそうで、2人の息ピッタリな感じがこちらにも伝わってきます。アンドリュー・ガーフィールドってどちらかと言えば生真面目で陰キャなイメージなんだけど、フローレンスの気さくで物怖じしない雰囲気に引っ張られてるのか❓️終始ニコニコ。恋愛映画はやはり2人の普段の雰囲気が大事なのよ〜。「ロミオ+ジュリエット」の時のレオナルド・ディカプリオクレア・デーンズみたいに現場で犬猿の仲だった……なんて情報が漏れてきちゃうと、観ているこっちもシラケちゃうもん(笑)

 

 さてさて動画配信の2人、「好きな食べ物」では、アンドリューが「僕は親日家だから」と堂々と宣言してくれて(笑)「ラーメンよく作るよ」ですって。それにフローレンスがすぐノッてきて「あー、ラーメンね❗️食べたくなっちゃった。これから食べに行く❓️私は豚骨が好き」だそう。ツウですね〜。そういえばフローレンス、数年前実のお兄ちゃんとお忍びで日本に来た時はブドウと餃子食べまくってたよね。

 

 ちょっと意外だったのは、恋愛での質問でひとめぼれは絶対あり得ないって断言していたこと。2人ともビジュアルより人間性がキモのようです(^_^;)また、「三角関係もアリ」だそう。アンドリューがちょっとため息つきながら、「(そうなったら)仕方ないよね……」って呟いていたのにはちょっと笑えた。もしかして実体験❓️(笑)


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※本年度のアカデミー賞オリジナル脚本賞のプレゼンターとして仲良く登場、息の合った様子を見せたフローレンス・ピューとアンドリュー・ガーフィールド

 

 印象的な恋愛映画の第1位は2人とも「ノッティングヒルの恋人」(1999年)で意気投合。あ〜〜、わかる❗️ロマコメの金字塔だもんね、あの映画。でも、この映画を1位に選ぶあたり、やっぱり2人の英国愛は凄いな、と思う。(ハリウッドでの活躍が続くフローレンス・ピューですが、オックスフォード出身の英国人ですし、アンドリューはお父さんがユダヤアメリカ人、お母さんが英国人なので、アメリカとイギリスの二重国籍者です)

 

……とまあ、かように息ピッタリなフローレンス・ピューとアンドリュー・ガーフィールドが主演する映画「We Live in Time この時を生きて」は、6月6日公開です❗️


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※2人がロマンス映画No.1に選んだ映画「ノッティングヒルの恋人アメリカの大スター(ジュリア・ロバーツ)とロンドンの冴えない書店の主人(ヒュー・グラント)の恋の行方は……❗️❓️

 

★「We Live in Time この時を生きて」のあらすじはコチラ⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩


フローレンス・ピュー、アンドリュー・ガーフィールドを絶賛〜「We Live in Time」 - オタクの迷宮

安心してください、生きてますよ(^_^;)〜「ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング」

 
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 相鉄線ゆめが丘駅前のシネコン「109シネマズゆめが丘」にて、「ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング」をスクリーンXで観賞。

 

 ヲタクの自宅の徒歩圏内にスクリーンXを擁するシネコンができてからというもの、マーベルやDCのアメコミ、OO7シリーズ等はスクリーンXで観る❗️と固く心に誓ったヲタク。MIシリーズも勿論その範疇に入るため、行ってきました109シネマズの先行上映へ❗️イーサンが今回のミッション遂行のため、海底深く沈没したロシアの潜水艦に侵入するシーンがあるのですが、3面スクリーンの臨場感・没入感ハンパなくて、トムと一緒にあやうく潜水病(減圧症)になるとこでした(笑)いやホント。

 

 なにせMIシリーズなんで、ストーリーをくどくど説明するのは控えますね。面白いに決まってるんだから(笑)ただ今回は、ラスボスがサイバー・ヴィランなんで、肉弾相打つトムのアクションとちょっと乖離があって感情移入しにくい面があったかも。ヒーロー映画には、観ている側の感情を揺さぶるような憎々しい敵役が必要なのよね。前作から引き続き登場のガブリエルはちょっと小者感ありすぎてイーサンの相手には役不足なのが否めないし(^_^;)

 

 今までは、昏い過去を背負う孤独なヒーローのイメージだったイーサン・ハントが、今回はさすがに年取ったせいか、チームをマネジメントしてるのが面白かった。……で、今回のチームの面々が、長年の仲間ベンジーサイモン・ペッグ)とルーサー(ヴィング・レイムス)に加え、瞬殺女スリのグレース(ヘイリー・アトウェル)、前作でイーサンに助けられ、今作ではイーサンチームの一員となる女殺し屋パリ(ポム・クレメンティエフ)、アラスカに左遷された元CIA職員ダンロー(ラルフ・サクソン)と彼が現地で結婚したイヌイットの奥さんの癒し系カップル…と、それぞれが愛すべきキャラたちばかりだし、特に女性陣がオニ強い(頭もいい)。副題は「ファイナル・レコニング」じゃなくて、「イーサンと愉快な仲間たち」にしたほうが良かったんじゃ❓️年老いて仲間に頼ることを覚えたイーサンもステキだったよ、うん。いつもここぞと言う時に腰砕けになるベンジーが、すぐ沸点に達して「コロス❗️」ってフランス語で口走るパリに、「いつも君は表現が直截的だ…」と呟く場面には思わず吹いた(笑)

 

 題名が「ファイナル」だし、みんな見納め見納めって騒いでるし、もしかして不死身なイーサンも「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」のジェームズ・ボンドダニエル・クレイグ)みたいに人類の犠牲になっちゃうラストなんじゃないか、そうなったらヲタク、がっくりきて二三日引き摺るなー、ってハラハラしてたけど、やっぱりイーサンはイーサンでした(笑)ってゆーか、パラシュート燃えちゃってあの高さから落下して助かるって……。フツーじゃあり得ないけど、でも演じてるのがトム・クルーズだから。トムだったらもしかして不可能も可能にできちゃうかもしれない…って、奇想天外な設定を観客に有無を言わせず信じさせちゃうトム・クルーズ、やっぱり恐るべし。

 

 部下のマネジメントも習得、円熟の境地に入ったらしいイーサン・ハント。今回で「ファイナル」はもったいない気が……。次作は「リボーン・レコニング」でいいのでは❓️(笑)


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※「フォールアウト」ではCIA長官だったエリカ・スローン(アンジェラ・バセット)が今作ではなんと大統領になって再登場❗️MCU「ブラック・パンサー」でもそうだけど、めっちゃカッコいいんだよなこの人。ハンサム・ウーマンって感じ。

 

★今日の小ネタ

ポム・クレメンティエフ


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 妖精みたいな華奢な容姿に激しいガチアクション、ギャップ萌えの極みなポム・クレメンティエフ。前作「デッド・レコニング」から引き続き、最強の女殺し屋パリを演じています。一昨年(2023年)の東京コミコンのトークショーでは、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」マンティス役のイメージが強いためか、彼女に向かって「キュート」を連発するMCさんにちょっと不満顔。「キュートって子供っぽくてカワイイって意味よね❓️私の年でそれはちょっと…」って答えてました(コミコン当時ポムは37才)。素顔は落ち着いた大人の女性でしたね。

 

②ダンローさん(ラルフ・サクソン)

 トム・クルーズが上映前の日本のファン向けメッセージの中で、「今作はこれまでのミッションの集大成」って語ってたけど、ある意味ウィリアム・ダンローさんがそのキーパーソンだとヲタク思うんですよね。そう、ダンローさんと言えば30年前、第1作目でイーサンがCIA工作員機密リストを盗み出した時(あの有名な宙吊りシーンね)、その責任取らされてアラスカに左遷されちゃった人(^_^;)

 

 今回いろんな人から「君は今まで1人の愛する人を救うために全世界の人々の命を危険に晒してきた」って責められて落ち込むイーサン。そんな彼が、ダンローさんから「僕はアラスカに飛ばされ、お陰で愛する人と巡り会い、この地で真の生き方を見つけられたんだ。ありがとう、イーサン」って言われて、ちょっと気持ちが救われるのよ〜〜。今作の功労賞はダンローさんに贈呈しよう(笑)それにしてもトムとダンローさん演じるラルフ・サクソンって同じ年代じゃないかって思うんだけど、サクソンさんが年相応でトムが全然年取らないからまるで親子みたいに見える(^_^;)……つくづくトム・クルーズってバケモンだよ。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これを読めばあなたもパディントン通(笑)〜「パディントン1&2」のおさらい


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 当の英国人よりも英国紳士らしいクマ、パディントンを主人公としたパディントンシリーズ第3作「消えた黄金郷の秘密」いよいよ公開〜〜❗️……と言ってもヲタク自身、まだ観に行けてないのでエラそうなことは言えないんだけど(^_^;)……と言うのも、ヲタクは英国英語フリークで(特にトムヒやベネさまみたいなイングリッシュイケメンが話すキングスイングリッシュならBGM代わりに1日中聴ける(人´∀`).☆.。.:*・゚)、そのうえ推しのベン・ウィショーが第1作からパディントンの声を担当しているため、そもそもパディントンシリーズを吹替で観る選択肢が無い。ところがヲタクの住む神奈川県でパディントンの字幕版を上映しているのはなんとKINOシネマみなとみらいのみ(残念すぎる…)しかも1日1回の上映…って(泣)仕事との兼ね合いが難しい……。

 

 …って無益なグチはこのくらいにしまして、今日は「パディントン3 消えた黄金郷の秘密」を観てみたいけどまだ1&2を観たことがない、観たことはあるけど内容忘れちゃった……という方々の為に、パディントンと、彼を取り巻く愛すべき登場人物たちの相関図を中心に、1&2のおさらいをすることにいたしましょう。

 

パディントンを巡る愉快な登場人物たちをご紹介
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左上の①主人公パディントン(声/ベン・ウィショー)……もともとはペルーで生まれたみなしごグマのパディントン。養母のルーシーおばさんが「老クマホーム」に入居したのをきっかけに、おばさんの長年の憧れの地であるロンドンにやって来ました。ルーシーおばさんの薫陶よろしく、ロンドンに住む誰よりも紳士的に成長したパディントンですが、実際に見るロンドンは予想を裏切られることばかり。しかし、ひょんなことからブラウン一家の一員として生活するようになったパディントンは、持ち前のコミュ力の高さと優しさで住民たちと友情を築き、街の人気者になっていきます。


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パディントンの声を担当するヲタクの推し、ベン・ウィショーは、舞台ではローレンス・オリヴィエ賞、映画やドラマでは英国アカデミー賞総ナメの超演技派。ヲタクの1番好きなビジュアルは、ダニエル・クレイグ版007のQ役(メガネ男子、LOVE)KINOシネマ公式YouTubeはベンのインタビューを配信中で、パディントン役に対する彼の真摯な姿勢を窺い知ることができます。

 

そしてパディントンから右回りに……

 

②ミスター・ブラウン(ヒュー・ボネヴィル)……若い頃はワイルドで鳴らしたブラウンさん。(回顧シーンでブラウンさんがデニス・ホッパーばりのカッコして、流れるBGMはステッペンウルフの「ワイルドで行こう」、思わず吹きました 笑)しかし子どもたちが生まれてからというもの、とたんに心配症の口うるさいパパに変身、思春期を迎えた子どもたちからかなりウザがられることに。演じるは、「ダウントン・アビー」の世界的大ヒットで知名度爆上がりした、グランサム伯爵様役ヒュー・ボネヴィル。

 

③ブラウン家の長女ジュディ……クールで、典型的な現代っ子。口ぐせは「キモい」。特に男性には容赦なく、父親のブラウンさんはじめ紳士の典型のようなパディントンさえも彼女の毒舌のえじきに(笑)

 

④ブラウン家の親戚で家政婦役のバードおばさん(ジュリー・ウォルターズ)…掃除マニアで観察力が鋭く、子どもたちが反抗期を迎えるにつれ、ブラウン家のメンバーそれぞれの気持ちがバラバラになりつつあるのを心配しています。おばさんはパディントンの優しさと前向きさが、家族を変えてくれると期待しますが…。

 

⑤隣人のカリーさん(ピーター・カパルディ)……気難しい差別主義者で、移民でしかもクマ❗️笑のパディントンを事あるごとに街から追い出そうとし、ブラウン一家と対立します。演じるのはスコットランドの至宝、ピーター・カパルディ。彼もベン・ウィショー同様、シリアスもコメディも何でもござれのオールマイティ俳優です。

 

パディントンと仲良しな骨董屋の主人グルーバーさん(ジム・ブロードベント)……パディントンと同じ移民なのに、何故か英国の歴史には誰よりも詳しい(笑)

 

⑦ブラウン家の長男ジョナサン…成長期ゆえ、2では別の俳優さんに代わってます。発明好きのオタクで、2ではオタクであることを隠して「Jディー」という愛称のカッコつけマンになっていましたが、パディントンの危機を救うためオタクの本領を発揮、「自分らしい生き方」を見つけることに。

 

⑧ミセス・ブラウン(サリー・ホーキンス)…絵本の挿絵画家で夢見る夢子さん、パディントンに負けず劣らずの癒し系、ブラウン夫人を演じるのは、英国の誇る名女優、ヲタク大好きサリー・ホーキンス。「ブルー・ジャスミン」や「シェイプ・オブ・ウォーター」でアカデミー賞にもノミネートされています。今作のようなコメディ演技はもちろんのこと、シリアスものでもどこかホンワカしたユーモアを感じるところが彼女の最大の魅力。

 

 パディントンシリーズの最大の魅力は、移民でしかもクマというマイノリティの代表みたいなパディントンが、ブラウンさんをはじめとする街の誰よりもジェントルマンであること。英国のコメディらしく、設定そのものに皮肉が効いているんですよね。もう一つ、ロンドンという街は、多様性を受け入れる懐の大きい街なんだ……という製作者側のさりげないメッセージが伺える点。ヨーロッパ赴任時代、ヲタクはヨーロッパの様々な街を訪れましたが、確かにロンドンが1番気楽に生活できたかも。ロンドンっ子ってアメリカ人と違って気軽に話しかけてこないしむやみにスモールトークなどしない、最初は冷たく思えるんだけど、何か質問すれば丁寧に答えてくれるし、こちらの心の中に不用意に踏み込んでこない距離の取り方はヲタク的にはとても心地よかった。

 

 パディントンシリーズには、必ずパディントンを窮地に陥れるヴィランが登場するのがお約束(1ではサイコな剥製マニアのニコール・キッドマン、2では俳優兼こそ泥❓️のヒュー・グラント)。でもこのヴィランたち、どこかおマヌケで憎めないのもミソ。今回のヴィランアントニオ・バンデラスらしい。公式サイトに「アントニオ・バンデラスの怪演」って書いてあったから楽しみ❗️……そしてそして、ルーシーおばさんが入所している「老クマホーム」の院長役で、満を持して御大オリヴィア・コールマン登場❗️

 

……もうこれは、あなたもわたしも「パディントン 消えた黄金郷の秘密」観に行くっきゃないね❗️(笑)

 

 

 

 

「驚くべき映画体験」と君が言ったから〜「ガール・ウィズ・ニードル」


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 「驚くべき映画体験」と、最愛の推しが言ったから。観に行ってきたよセバスチャン、「ガール・ウィズ・ニードル」(デンマーク桜木町駅前のシネコンブルグ13へ。

 

 セバちゃんが言うように、まさに……驚き…というか衝撃の映画体験。しかもこれが実話だなんて。観終わっても、小刻みな震えが止まらない。会場が明るくなっても、しばらく席を立てなかった。


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 第一次世界大戦後の混乱の中、子供を出産したものの貧困その他の理由で育てられない女性に対して「里親を見つけてあげる」と言って、生まれたばかりの乳児35人を殺害したというダウマという女性の事件を題材にしたもの。福祉天国、世界でも有数の国民の幸福度を誇るデンマークで、僅か100年前にこのような凄惨な事件が起きていたとは……。

 

 本作のヒロイン、カロリーネ(ヴィク・カーメン・ソネ)は、第一次世界大戦に出征した夫が戦地で行方不明となり、死亡認定がされない為に戦死者の寡婦年金も支給されず、縫製工場の日雇いで僅かな金を稼ぎ、爪に火をともすような毎日を送っていました。そんな中、工場長を務める男爵家の跡取りと恋愛関係となり、妊娠するも、工場長の母親に猛反対され、工場も解雇されてしまうカロリーネ。お腹にいる赤ちゃんの父親はなんと、「ごめんなさい。軽い気持ちだったんだ、別れてくれ」とメソメソ泣くばかり。絶望の中、公衆浴場で無理矢理流産しようと鉄の棒を手に取ったカロリーネでしたが、失敗に終わり(この場面、特に女性は要注意。ヲタクはフランス映画「あのこと。」を観た時に本当に下腹部に痛みを感じた疑似体験を思い出した 泣)、出血して痛みにうめく彼女に、菓子店を経営しているというダウマという中年女性が優しく声をかけてきます。「子どもが生まれたら、私のところへ連れて来なさい。金持ちの養子先を探してあげるから」闇の中で一筋の光を見つけたように顔を輝かせるカロリーネ。その先に、耐え難い地獄の日々が待っているとも知らずに。

 

 映画を観続けるうち、工場長のだらしないクズっぷりを筆頭に、赤ちゃんをダウマの菓子店に連れてくる悲痛な母親たちの陰に隠れて顔が見えない、あまたの男たちに対して沸々と怒りが湧き怒ってきます。聖母マリアじゃあるまいし、いたいけな赤ちゃんたちには父親が必ずいるんでしょう❓️若い母親たちが、生まれたばかりでお乳が足りずに掠れた声で泣き叫ぶ乳児を抱きしめ、自らも血の涙を流しながら街を徘徊する間、その子の父親はどこでどうしているの❓️工場長みたいに「ぼくちん軽い気持ちでいたしちゃったんだよねー。失敗だったよ、しくしく」ってママのスカートの陰に隠れてメソメソしてるの❓️

 

 映画のラスト近く、被告人席に立って「こんな社会で、どの母親がまともに子どもたちを育てられるっていうんだよ❓️私はあの子たちを助けてやったんだ。表彰されてもいいくらいだ」と叫ぶダウマ。もちろん彼女が犯した大罪は赦される余地のないものだということはわかってる。さりとてヲタクは彼女に対して、当時の街の人々がしたように、鬼畜よ人非人よと石を投げつけることも出来ないのです。……これは100年前、ヨーロッパの片隅で起きた、過去の事件ではない。長く続く戦禍の中で、独裁政権が引き起こした構造的な貧困の下で、生まれた子どもに母乳をやることもできない、絶望的な眼差しをした若い母親たちが、世界のここかしこにまだ大勢居るはず。

 

 胸が締め付けられるような、観終わった後に暗澹たる気持ちになるような作品でしたが、救われたのは観客席の8割がたが大学生と覚しき若い人たちだったこと。中にはカップルも居ましたね。こういう作品を観て、ああいう若い世代が、いのちの大切さや子育てについて、新しい命を送り出すためにより良い社会を築くことの重要性を知ってくれたら……。

 

 日本もまだまだ捨てたもんじゃないゾ。……そんな想いを胸に、映画館を後にしたヲタクでした❗️

 

 

ゴシック・ホラーを極めたロバート・エガース〜「ノスフェラトゥ」

ついに、ついに、ロバート・エガース監督の新作「ノスフェラトゥ」公開〜〜〜❗️今日は初日で、早速初回を観に行って参りましたよ、KINOシネマみなとみらい。

 

 エガース監督が、ドイツ表現主義時代の名作「ノスフェラトゥ」(監督 F.W.ムルナウ)をリメイクするというビッグニュースが飛び込んで来たのがちょうど3年前。ヲタクは元々ムルナウ版「ノスフェラトゥ」のファンだったし、「ウィッチ」(主演 アニャ・テイラー=ジョイ)、「ライトハウス」(主演 ロバート・エガース)、「ノースマン」(主演 アレクサンダー・スカルスガルド)を観てエガース作品に夢中だったから、このニュースに狂喜乱舞したことを覚えています。…で、新たな情報が入る度に興奮してブログの記事書きまくって、今数えたら、「ノスフェラトゥ」とエガース監督関連の記事だけで15もあったよ。どれだけ楽しみにしてたんだ、じぶん(笑)


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 ゴシック・ホラーの代表とも言える吸血鬼映画の魅力は「恐怖と美の融合」であり、吸血鬼にとって「血を吸う」行為は自らの命を繋ぐというよりはむしろ、求愛の表現と捉えられる……と常々ヲタクは思っているのですが、さすが「ウィッチ」や「ライトハウス」のエガース監督、それを大スクリーン上に極限まで高めてみせた❗️その証拠に、本作品は妙齢の美女(リリー・ローズ=デップ)が自ら「Come to me❗️」とノスフェラトゥ(ドイツ語で吸血鬼の意)を招き入れ、愛を交わした後に体を激しく震わせる衝撃的なシーンから始まります。つまりは、一方的に吸血鬼にストーキングされるか弱い美女であったこれまでのヒロインたちとは対極で、彼女は自ら吸血鬼の花嫁となったことが示唆されるのです。

 

 1838年、ドイツのヴィスブルグという名の架空の街。冒頭の美女の名はエレン・ハッター(リリー・ローズ=デップ)。彼女は結婚したばかりの夫トーマス(ニコラス・ホルト)と幸せに暮らしていました。ところが不動産業を営むトーマスは、カルパチア山脈(西のチェコから東のルーマニアまで連なる全長 1,500 km の山岳地帯)

にある自身の土地を売却したいという貴族オルロック伯爵(ビル・スカルスガルド)の不気味な居城に足を踏み入れた時から、2人の静かな生活は恐怖のどん底に陥れられることに…。トーマスの愛妻エレン(リリー・ローズ=デップ)は夫の留守中友人アンナ(エマ・コリン)の家に身を寄せますが、彼女は夜な夜な夢魔に苛まれるようになります。その夢は身の毛もよだつほど恐ろしいもので……。


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※英国イケメン揃い踏み❗️「妻は僕の留守を不安がっている。留守中妻を頼む」と、長年の友人フリードリヒ(アーロン・テイラー=ジョンソン…右)に最愛の妻を託すトーマス(ニコラス・ホルト…左)ですが、その後世にも恐ろしい惨劇が待ち受けていようとは…。



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ノスフェラトゥ(ビル・スカルスガルド…左)の磁力に、抵抗しながらも支配されていくエレン(リリー・ローズ=デップ)。

 

 しっかしエガース監督も「人外さん」好きだよね〜〜(^_^;)ギレルモ・デル・トロ監督とおっつかっつだわ(笑)ビル・スカルスガルドの演じるオルロック伯爵(ノスフェラトゥ)、外見は醜悪で恐ろしいのですが、何故か抗えない圧倒的なカリスマ的魅力を醸し出しており、ギレルモ・デル・トロ監督が造型した半魚人(「シェイプ・オブ・ウォーター」)やベールマン(「パンズ・ラビリンス」)と双璧をなすんじゃないか……と個人的には思いました。彼は「科学などまやかしの光に過ぎぬ。愛など、私の強大な力の前には塵同然」と、人間たちの無力さを嘲笑い、彼らの裡に潜む肥大化した欲望を餌に、次々と自らの奴隷と化していきます。ヒロインのエレンが、必死の思いで(妻会いたさに)オルロック伯爵の城から逃亡してきた夫に対して「(ノスフェラトゥのほうが)あなたより私を満足させてくれた❗️」って思わず口走るシーンには唖然としましたが…。いくらなんでもそりゃないだろ(笑)結局、エレンが最後にとった行動も、自らを犠牲にして街を救った……というよりもむしろ、自らの欲望、衝動に抗えなかったのだとヲタクは思ってる。ヲタクの読みが正しければ、エガース監督もよほどのペシミストだわ(笑)

 

 このオルロック伯爵役、最初はハリー・スタイルズがキャスティングされてたんだよね。ヲタクはその第一報を聞いた時、(どう考えてもハリーは無いだろ❗️)と内心突っ込んだんですが(笑)ビル・スカルスガルドの起用は大正解だったと思います。

 

 荒れ果てた古城、カルパチア山中でトーマスを迎えに来る無人の馬車、白い壁に映るノスフェラトゥの禍々しく黒い翳……等々、ムルナウ版をリスペクトしたかのようなシーンも多々あり、まさに美と恐怖の融合を堪能できる2時間。また、リアリズムを追求するエガース監督のこと、街を大量のネズミが走り回り(あれ、本物のネズミだったらしい。ヲタク推しのニコラスくん、ネズミの群の中歩かされてた……泣)、終息に向かいつつあるように見えて実は人々が感染の恐怖にまだ怯えていた当時の欧州の状況も克明に描かれており、歴史モノとしても興味深いです。

 
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※エガース作品らしく、キャストも超豪華。左からエガース作品常連のウィレム・デフォーアーロン・テイラー=ジョンソン、エマ・コリン、エガース監督、ヒロインのリリー・ローズ=デップ、ビル・スカルスガルド(素顔はこんなにイケメン❗️笑)、我が推しニコラス・ホルト

 

★今日の小ネタ…ロバート・エガース監督の時代考証

 エガース監督は時代考証に完璧を期す人で、「ノースマン 選ばれし復讐者」を観た時ヲタクは、古代ヴァイキングの血みどろの世界に完璧に没入した感があって目眩がしたほど。(「ノースマン」は、監修した3人の歴史家が、「これまでで一番、ヴァイキングの生活を史実に忠実に描いた映画」と太鼓判を押したほどでした。

 監督の完璧主義は「ノスフェラトゥ」でも遺憾無く発揮されており、女性のヒステリーやてんかんは「多血」のせいと診断され、大量の血を抜かれたり、痙攣を抑えるために阿片を常用、コルセットで身体を締め上げるなど、当時の非人道的な医療行為が忠実に再現されていて、なんともはや……。


「『ノスフェラトゥ』は最高に美しい物語」by ニコラス・ホルト - オタクの迷宮

セバスチャン・スタン&レオ・ウッドールが同性カップルに〜「Burning Rainbow Farm」



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※実在した同性カップルを演じるレオ・ウッドール(上)とセバスチャン・スタン(下)。

 

 連日、我が推しセバスチャン・スタンことセバちゃんの新作情報が押し寄せてきて歓喜のヲタクです❗️

 

 今回ご紹介する作品は、「Burning Rainbow Farm」。ディーン・カイパース著のノンフィクションの映画化で、米ミシガン州の田舎町に、大麻の合法化と環境保護を掲げるコミュニティ「レインボーファーム」を創設したトム・クロスリンとロリー・ローム同性カップルの実話だそうです。当初はファームで少数の仲間たちと静かに暮らしていた2人でしたが、彼らが開催するヘンプフェスティバル(大麻の合法化と平和を推進する祭典)に数千人もの支援者が集まり、社会的な影響を危惧されるようになってきた2001年、これまで彼らのコミュニティを黙認してきた地元当局に、2人は大麻栽培の容疑で逮捕されてしまいます。その後彼らが養子にして育ててきた11歳の息子を強引に引き離されて里親に預けられてしまったことで彼らは激怒、結果5日間にわたるアメリカ史上最悪の立てこもり銃撃事件に発展しました。

 

 今作のメガホンをとるジャスティン・カーゼル監督は本作について、

「憎しみに中指を立て、”これが私たちだ、よくも私たちから奪っていけるな”と宣言できる2人のはみだし者のラブストーリー。セバスチャンとレオという愛すべき勇敢なカップルを創り上げることにわくわくしています。2人の間の強い絆が忘れ得ぬ一作となるでしょう」と語ったとか。

 

 監督の談話を聞いているとかなりハードな、ゲイ版「俺たちに明日はない」的な血みどろストーリーになりそうだけど^^;、セバちゃんもレオもすっごく愛嬌があって人誑し的な魅力のある人たちだから、ハードでシリアスなだけじゃない、ひと味違った社会派ドラマになるんじゃないかしら。

 

 ヲタクとしてはセバちゃんの相手役がレオ・ウッドールだというのでもう、今からワクワク。つい最近「ブリジット・ジョーンズ サイテー最高な私の今」で、ブリジットのスィートな年下カレシを演じてそれこそ甘々な魅力を振りまいた彼。ヲタクはNetflixのドラマ「ワンデイ One Day」で彼の繊細な演技を観た時から目つけてたんで(笑)超嬉しい。それも最愛の推しセバちゃんとラブシーンだなんて……(人´∀`).☆.。.:*・゚


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※ラブシーンの上手さにも定評がある2人。「ブリジット・ジョーンズ サイテー最高な私の今」のレオ・ウッドールと、「ストレイドッグ」でニコール・キッドマンの恋人役を演じたセバスチャン・スタン

 

 映画館で観たら鼻血吹きそう。ティッシュ持ってかなきゃ(←バカ 笑)