Netflixにて、『第10客室の女』鑑賞。取材のため、セレブの集まる豪華ヨットに乗船したジャーナリスト(キーラ・ナイトレイ)が、航行中目撃した殺人事件の謎を体当たりで解いていく……というサスペンス映画です。92分と、最近の映画にしては短めですが、畳み掛けるような息詰まるストーリー展開に、華やかなヨットの中にも潜む社会の分断や貧困問題……といった社会的な要素もからめ、ハラハラドキドキ一気に見せます❗️
★ざっくり、あらすじ
ヒロイン・ローラ(キーラ)は、クルド人問題など、女性の地位向上を切り口にした記事で名を馳せる社会派ジャーナリスト。そんな彼女が、白血病ステージ4で死を待つばかりの富豪アンネのため、夫のリチャード(ガイ・ピアース)が寄付金を募るために計画したチャリティ航海を取材することになりました。乗客は世界に名だたるセレブばかりで、居心地の悪さを感じつつ取材を進めるローラでしたが、そんなある夜、隣室の第10客室から金髪の女性が何者かの手により海に突き落とされるのを目撃します。湾岸警察が呼ばれ大規模な捜索が行われますが、元々第10号室は無人。スタッフも、ローラの言う風体の金髪女性が乗船した記録は無いと言い張るのです。
以前の取材で殺人現場を目の当たりにし、トラウマを負っているローラ。誰も自分の言うことを信じてくれない。あの夜の出来事は、果たして私の不安定な心理状態が引き起こした妄想なのか❗️❓️彼女は孤独な闘いに次第に追い詰められていきますが……。
⚠️ここからネタバレあり❗️⚠️
ゴージャスな船に乗ったセレブリティの間で殺人が起き、注目されるは富豪の夫婦……とくれば、アガサ・クリスティのファンならすぐに『ナイル殺人事件』を思い出すことでしょう。自分の目撃した殺人事件を誰も信じてくれない恐怖……というのは、クリスティを軸に多少ヒッチコックみもありつつ。
はいっ、ヲタクは前半40分で犯人がわかりましたよ(笑)あっでもね、クリスティと違うところは、この映画、殺人事件のネタバレしてからが本当の見せ場なんです❗️殺人事件の裏に蠢く巨大な陰謀。それをジャーナリストのローラがどう暴いて公衆の面前に晒し、その陰謀に巻き込まれた薄幸の人物をヒロインのローラがいかに救い出すかが手に汗握るサスペンス展開になるので……。クリスティのヒロインたちは、自らの過酷な運命によよと泣き崩れるだけですが、イマドキ、サスペンスのヒロインは転んでもタダじゃ起きませんから(笑)……なんで、うっかりこのネタバレ読んじゃった人も安心して観て〜。絶対、面白いから(笑)
★やっぱり、キーラ・ナイトレイでしょ❗️

10年くらい前までは、妖精のようなたおやかな美女……というイメージで破竹の快進撃だったキーラも、既に40歳。30歳以降、役の選び方に迷いがあったのか一時精彩を欠いていた時期がありましたが、2020年の映画『彼女たちの革命前夜』あたりから吹っ切れたのか、不正や権力と真っ向から戦う強い女…のイメージで大復活。今回もその路線で激しいアクションにも体当たりで挑戦してます。
不正や権力と真っ向から戦う強い女……といえば、同じNetflixのスパイドラマシリーズ『ブラック・ダヴ』❗️政治家の妻として潜入活動を行う女スパイを生き生きと演じていたキーラ。ラストシーンは、(こりゃNetflix、第2シーズンへヤル気まんまんだな)と思ってたけど、あれから全然続報入って来ず……。ネトフリさん、一体全体どーなってるの〜〜❓️『第10号室の女』と『ブラック・ダヴ』だけでネトフリ版「キーラの戦う女シリーズ」が出来るのに(笑)
キーラだけでなく、ガイ・ピアース、『マザーレス・ブルックリン』でエドワード・ノートンに見込まれ、非常に印象的な役柄を演じていたググ・バサ=ロー、『愛を耕すひと』(主演・マッツ・ミケルセン)のアマンダ・コリンなど、共演陣も豪華です。
































