オタクの迷宮

海外記事をもとにしたエンタメ情報から、映画・ドラマ・舞台の感想、推し活のつれづれまで── ヲタ視点で気ままに綴るエンタメ雑記ブログ。 今日もどこかで、ヲタクが迷走中。

救いなき独白、それでも人は繋がりたい――NT Live『フリーバッグ』覚書

 今日は大晦日、2025年12月31日。朝も早よから、横浜の田舎から花の池袋にやって参りました❗️

 

 来年1月一杯で閉館の運びとなるシネ・リーブル池袋にて、「最後のNTLive(ナショナル・シアター・ライブ)」と銘打ち、これまで好評を博したNTLiveの名舞台を日替わりで上映しているのです。

 

 本日の演目は『フリーバッグ』❗️…そう、英国で一大ブームを巻き起こし、それが海外にも飛び火してエミー賞はじめドラマ部門を席巻したドラマ『フリーバッグ』のベースとなった、フィービー・ウォーラー=ブリッジの一人芝居。彼女は舞台でもドラマでも脚本・主演を務めており、その才人ぶりには舌を巻きます。

 

★あの大人気ドラマの原作

 ドラマの中のフリーバッグは、美人でスタイルばつぐん、洋服のセンスもイケていて、一見自信満々に見えます。男たちはそんな彼女の外見だけを見て近よってきて、安易に肉体関係を結ぶわけですが、フタを開けると彼女は、自己嫌悪や過去のトラウマ、対人関係の不器用さに悩んでいる設定。(フリーバッグとは、「みすぼらしい」の意)

 

 ニンフォマニアックに見えるのも実は、人とがっぷり四つに組んだディープな関係を結ぶのが怖いから。一夜の温もりさえあれば寂しさを埋められる…っていう。そんな彼女の自意識過剰さや不安が、現代の女性の心にめっちゃ響いたんですよね。

 

さて、舞台のほうは-------

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フィービー・ウォーラー=ブリッジ

驚異の一人芝居

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 モルモット・カフェを親友のブーと立ち上げた後、経営が行き詰ってにっちもさっちも行かなくなったヒロインのフリーバッグが、企業の面接を受ける場面からストーリーは始まります。なんと彼女は面接官に色仕掛け❓️という古典的な方法で迫るもあえなく撃沈、それをきっかけに、彼女が自らの過去と現在を語る「壮大なる1人語り」が始まります。

 

 ここでは書くのをはばかるほど禁忌の下ネタ、人種差別、コンプラ違反、動物虐待の大洪水。それをギャグ化して語り尽くすので、思わずヲタクバカ笑いしてしまってふと我に帰って(あ、あれ❓️今思わず笑っちゃったけど、倫理的道徳的に大丈夫だったかな)と思う場面もしばしば。なんだか自分が抑圧している差別観や不道徳性を掘り起こされちゃったみたいでさ。夫や友人と見に来なくて良かったよ…。

 

 でもその大洪水の中から、フリーバッグの抱える心の闇や圧倒的な孤独感が透けて見えて、めっちゃ息苦しい。特にヘベレケになって、今は再婚相手と暮らしている父親の家に夜中に押しかけ、父親に向かって「私は強欲で、倒錯、自己中心で、無関心で、冷笑的、堕落した、男顔の、倫理観の欠けた女なのよ❗️」と泣きながら叫んだ後、「娘じゃなかったら欲情する❓️」と尋ねる場面など、枚挙にいとまがないほど😭

 

 フィービー・ウォーラー=ブリッジ
これは演技ではなく、ほとんど告白だった。

 ドラマではフリーバッグの自己破壊衝動が随分ソフトに描かれていたし、笑いに紛れて見過ごしていた点も多かったけど、舞台は一人芝居なので、彼女の救い難い心象風景が剥き出しに描かれていてインパクト大。

 

逃げ場は殆んど---------無い。

 

 でもそんな中にも、ラスト面接後の場面では、微かな希望の光が描かれます。自分自身を丸ごと認めた時、初めて他人と本当の繋がりが持てる------脚本を書いたフィービー・ウォーラー=ブリッジが言いたかったことはこれだったのかと。

 

 今は池袋から横浜に帰る電車の中。この舞台を、2025年の大晦日に日本で観られた意味を、私はずっと考えています。

 

★NTLiveの『フリーバッグ』、日本ではもう観れないけど…。

 

 NTLiveの『フリーバッグ』、実は日本での上映契約が本年度で終了し、本日シネ・リーブル池袋での上映が最後となりました。

 

 NTLiveの舞台はもう日本で観ることはできませんが、ドラマ『フリーバッグ』(シーズン1&2)は、Amazonプライムビデオで絶賛配信中。

 

 映像なので台詞もかなり書き直されていて、ヒロインの人物像もかなりマイルドな印象。現代社会を風刺する辛辣なコメディタッチ。

 

 フリーバッグの突拍子もない行動にびっくりしたり笑ったり-----でも、最後には彼女の、(やっぱり誰かを真剣に愛したい、そして愛されたい)という魂の叫びにホロリとする、数々の賞を総ナメにしたのも納得の素晴らしいドラマシリーズです。

お正月休みにぜひ❗️

 

★本日のオマケ…ホット・プリースト(イケてる神父)アンドリュー・スコット爆・誕❗️

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 愛の迷子だったヒロイン・フリーバッグも、ドラマのシーズン2でついに真剣な恋のお相手に巡り合います。それがなんと、カトリックの司祭という大いなる皮肉🥲

 

 可愛くて男前で、慎重で大胆で、真面目でフザケてるホット・プリーストを演じたのは、ヲタク激推し、アンドリュー・スコット。神父だからって、こんな魅力的なイケメンに恋しなくてどーする❗

----------って思わず叫び出したくなるくらい(笑)

 

なもんで、ヲタク的にはシーズン2は特におススメです😉

 

★以前ヲタクがドラマ『フリーバッグ』に感動して書いた、渾身の❓️ドラマレビューはコチラ👇️

https://www.rie4771.com/entry/2023/07/16/%E9%9D%A2%E7%99%BD%E3%81%86%E3%81%A6%E3%80%81%E3%82%84%E3%81%8C%E3%81%A6%E6%82%B2%E3%81%97%E3%81%8D%E3%80%8E%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%B0%E3%80%8F%E3%81%8B%E3%81%AA%E3%80%82

 

inter alia ――その他すべてのことの中で、母であるという選択 NTLive『インター・エイリア』感想」

横浜線鴨居駅近くのシネコン「109シネマズららぽーと横浜」にて、NTLive(ナショナル・シアター・ライブ…英国の人気舞台を映像化して、世界中の映画館で上映する試み)『インター・エイリア』鑑賞。

 

◆「インター・エイリア」の意味

 まずは題名になっている「インター・エイリア(inter alia)」ですが、ラテン語で「とりわけ」「中でも」「その他のことの中で」という意味で。特に契約書や法律分野で、多くの事柄の中から特に重要なものを例示する際に使われます。「i.a.」と略されることもあり、転じて、現代英語では、働く女性が仕事と家庭生活を両立させる中で、多くの「その他のこと(家事、育児、心の負担など)」をこなしている状況を象徴する言葉としても使われています。 

 

 まさにこの現代的用法から生まれたNTLiveの舞台は、理屈ではなく、“身体と心に刺さる舞台”であり、ヲタクにとっては過去の痛恨の出来事をまざまざと思い出すきっかけになったのでした。

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★ざっくり、あらすじ

 ヒロインのジェシカ・パークス(ロザムンド・パイク)は、法曹界の古き因習改革を目指す聡明なロンドン刑事裁判所の判事。一方、無類のカラオケ好きという気さくな人柄で、家事に仕事に家族のサポート…と目まぐるしい毎日を送っていました。

 

 そんなある日、ジェシカを絶望の淵に追い込むような衝撃の出来事が起こります。なんと最愛の一人息子のハリー(ジャスパー・タルボット)がパーティで、同級生をレイプしたかどで逮捕されてしまったのです。

 

★優秀な職業人であると同時に良き妻、良き母であれ…という呪縛

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 ハリーが幼少期、公園で彼を遊ばせながら仕事の電話をしている間、ちょっと目を離した隙に、ハリーが行方不明になったことがありました。(どのくらい目を離してた❓️私は母親失格ね、ダメな母親)と自分を激しく責めながら息子を探し回り、やっと見つかった息子を抱きしめて号泣するロザムンド・パイクの演技には、仕事をしながら子育てをした経験のある女性なら、胸が締め付けられることでしょう。

 

 ハリーの行方不明事件がきっかけとなり、「仕事も、家事も、夫婦関係も、子育ても完璧にこなさなければ」というジェシカの生真面目さは益々加速、今日も裁判の合間に「探してるシャツがないんだよ❗️」とイラつくハリーの電話に必死に答え、帰ればスーツ姿のまま料理を作りアイロンがけをし、夜は夜で、夫の要求に偽りのオーガズム演技で応えるのでした😭

 

 判事という仕事柄、ハリーには特に性的ハラスメントを避けるよう機会を見つけては教育してきたジェシカ。そんな彼女が、よりにもよってハリーがレイプ事件の加害者として逮捕されたことを知った時の驚きと絶望は----------。

 

 テーマは重いですが、「子育てあるある」がコミカルに描かれているシーンも多々あり、客席からは度々笑い声が。

 

---------そしてジェシカの必死な姿を観ながらヲタクの脳裏には、忘れかけていた、いや故意に心に封印していた「あの出来事」が蘇ってきたのです。

 

★心に封印していたあの出来事

 ヲタクは夫の仕事上の都合で、娘たちが4歳と2歳の時にベルギーの田舎町に引っ越しました。娘たちは近くの現地校に通うこととなり(社会保障の整ったベルギーでは、2歳から公立の保育園も無料なのです)、ヲタクはそれまで出産・育児で中断していた実務翻訳の仕事を再開しました。当時はまだパソコンなどはなく、原稿作成はワープロの時代。出来上がった原稿をFederal Expressで翻訳会社のアメリカ支局に送ることになりました。久しぶりの仕事再開に胸躍らせたヲタク。

 

 -----------しかし、ことはそうスムーズには運びませんでした。

 

 娘たちは慣れない教育環境に馴染めず、心配した保育園や学校の先生からヲタクはしょっちゅう呼び出され😅、また冬は殆んど陽が照らず、氷点下10℃まで下がる厳しい気候に頻繁に風邪を引いて熱を出す日々。結局、足りなくなった時間を夜中に仕事して取り戻すという日々が続きました。

 

 締め切りも押し迫ったある日、長女は風邪を引いて熱を出し、学校を休みました。徹夜でやれば明日のFederal Expessの第1便には間に合うか…と、頭の中で計算したものの、思わず「なんでこんな時に熱なんか出すのよ」と呟き、その瞬間、自らの身勝手さに愕然としました。子供たちだけでなく、ヲタクもまた心身ともに限界に来ていたのかもしれません。

 

 結局ヲタクはこの日を境に新たな仕事は断り、長い長い仕事休みに入ったのですが----------

 

★『インター・エイリア』ヒロインの決断は----❗️❓️(ここからはネタバレが含まれます、注意)

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 本作の舞台は、ハリーが同級生からレイプのかどで告訴されてから怒涛の展開を見せます。女性を尊重することを繰り返し説いてきた筈の息子が実は、相手が酔ったことにつけ込んで事に及んだことを知った時の彼女の絶望はいかばかりだったでしょうか。真実を見極めたいとハリーに詰め寄るジェシカに、自らの社会的地位を失うのを恐れる夫から、「ハリーが自分の行為を自ら認めない限り、有罪にはならない。判事の立場を忘れて母親になれ❗️」という残酷な言葉を浴びせられ、揺らぐジェシカ。

 

 救いようのない展開に、しかし、一筋の光が。息子のハリーがジェシカに「僕は取り返しのつかないことをして、相手の子を傷つけた。罪を認めて自首したい」と告白したのです。そして「これから警察に行く。ママついてきてくれる❓️」と…。もうこの場面で、ヲタク号泣😭

 

ジェシカに言ってあげたい。

あなたが仕事に、家庭に、必死で頑張ってきたことは決して無駄じゃなかったよ。

あなたの変わらぬ愛があったからこそ、息子は過ちを素直に認めることができた。

法律の世界に生きてきたからこそ、息子の決断を、母親の盲愛ではなく、正しく判断し、認め、受け入れることができた。

あなたは立派なお母さんであり、素晴らしい職業人よ❗️と---------

 

このことでジェシカはきっと、裁判所判事というキャリアは失うかもしれません。しかしラストで、暗い公園の中探し回っていたハリーを見つけるシーンに、母子の多難な未来の先の一筋の光を見たのはヲタクだけでしょうか❓️

 

◆今日のオマケ〜情緒回復してくれたオースティン

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 『インター・エイリア』素晴らしい(…けどちょっぴり重い😅)舞台にボーッとしてTOHOシネマズから階段を降りてきたら、な、なんとららぽーと横浜の出口にブライトリング(スイスの老舗時計メーカー)のアンバサダーを務めるオースティン・バトラーがぁぁぁ。思わずスマホでパチリ😍

 

今日ららぽーとで観て良かった〜。

 

来年2026年1月9日(金)には、ダーレン・アロノフスキー監督とタッグを組んだクライム・アクション映画『コート・スティーリング』も公開されるもんね❗️新年早々オースティンとデート(笑)

楽しみだわ。

 

 

 

 

 

アガサ・クリスティの“離婚トラウマ”が滲む傑作〜ミステリーチャンネル『ゼロ時間へ』

 

 12/21にミステリーチャンネルで放映されたドラマシリーズ『ゼロ時間へ』(全3話)鑑賞。

 

 はいっ、ご存知原作はアガサ・クリスティの同名ミステリー小説で、英国海峡を臨むデヴォン州の絶壁に聳え立つ豪壮な邸宅で起こる、恐ろしい殺人事件の顛末を描くクローズドミステリーです。

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これは“完全犯罪”の話❓️いや違う❗️
愛と未練と支配が絡み合った

歪つな人間関係の物語だ

 

◆ざっくり、あらすじ

 舞台は、1936年のイギリス。英国テニス界のスター選手であるネヴィル・ストレンジ(オリヴァー・ジャクソン=コーエン)が、妻オードリー(エラ・リリー・ハイランド)から不倫のかどで訴えられ、裁判所で泥沼の離婚劇を繰り広げているショッキングな場面から始まります。(当時の英国には婚姻訴訟法があり、女性の側も不倫を理由に離婚と損害賠償を求めることができました。しかしその代わり、社会からの白い目に晒される代償を背負わなくてはならなかったのです)

 

 オードリーと離婚後、ネヴィルは不倫相手のケイ(ミミ・キーン)とのハネムーン先として、叔母のレディ・トレシリアン(アンジェリカ・ヒューストン)が暮らすガルズポイントを選びます。しかしそんなある日街角でばったりと元妻であるオードリーに遭遇したネヴィルの心には彼女への未練が沸き起こり、「妻でなくても友人に戻って欲しい。一緒にガルズポイントで夏を過ごそう」と誘うのでした。

 

 一族の莫大な財産を一手に掌握、近所でも権力を振るう独裁者のレディ・トレシリアンは一家を長年支えてきた弁護士と遺言書の書き換えに着手していましたが、ネヴィルたちが邸宅に到着した直後、凄惨な殺人事件が発生。外からの侵入は不可能であったことから、当時邸宅にいたネヴィルとケイの夫婦、元妻オードリー、レディ・トレシリアンの野心家の付添人や、ある事件をきっかけにネヴィルを憎む従兄(ジャック・ファーシング)、ネヴィルの謎めいた従者に容疑がかかるのですが…。

 

◆ここが見どころ

・1930年代英国の時代背景

 まず第一に、アガサ・クリスティの他の作品同様、1930年代英国における離婚の難しさ、特に妻側が被る心の傷が描かれている点が挙げられるでしょう。1930年代のイギリスでは離婚は非常に困難で、社会的・法的に大きな制約がありました。特に「有責主義」(不貞や虐待などの明確な離婚原因が必要)と教会(イングランド国教会)の強い影響で、離婚は「恥ずべきこと」とされ、当事者は社会から疎外され、再婚も難しく、王室行事への参加も制限されるなど、非常に厳しい状況だったのです。

 

 実は原作者のアガサ・クリスティも離婚経験者(原因は夫の不倫)。離婚時にはひと月にも及ぶ失踪事件を起こしています。(アガサ自身、その間どこで何をしていたのか、終生口にすることはありませんでした)今作にも、男女間の愛の危うさや夫婦の絆の脆さが描かれ、アガサ自身の離婚時のトラウマがいかに大きかったかをうかがい知ることができます。大人気ミステリー作家として名声を欲しいままにしていたアガサも、1人の女性としては満たされない人生だったのかもしれません。

 

・デヴォン州の絶景

 アガサ・クリスティのミステリーと言えば、その舞台となる英国の風景描写の美しさが特徴。今作の舞台となるデヴォン州はアガサの生まれ故郷で、英国でも特に風光明媚な観光地として知られており、ドラマの中で度々登場する透明感のある紺碧の海の美しさは息を呑むほど。

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 この美しすぎる風景が、登場人物たちの心の闇をいっそう際立たせる。それが、ミステリーの大家アガサ・クリスティが私たちに仕掛けた、「大いなる罠」のような気がしてなりません。

 

◆この人に注目❗️

 絶大な権力を振るう女当主役に超ベテランのアンジェリカ・ヒューストン。これ以上の適役はないと思えるほどの怪演❓️ぶりですが、ヲタク的に今日特にご紹介したいのがこの人、女当主レディ・トレシリアンに心理的に追い詰められ、主人公ネヴィルとの確執により精神を病んでしまう繊細な従兄を演じたジャック・ファーシング❗️

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『ゼロ時間』(上)『スペンサー ダイアナの決意』(下)のジャック・ファーシング。(ダイアナ妃を演じたのはクリステン・スチュワートで、彼女はアカデミー賞主演女優賞にノミネートされました)

 

 チャールズ皇太子との関係の破綻に悩む故・ダイアナ妃の苦悩を描いた映画『スペンサー ダイアナの決意』(2021年)で、当のチャールズ皇太子を演じたお方。Netflixのドラマ『ザ・クラウン』でチャールズ皇太子を演じたジョシュ・オコナーは、優柔不断さからダイアナ妃との関係に亀裂を生じ、悩む皇太子の人間性に焦点を当てて演じていましたが、一方『スペンサー ダイアナの決意』でジャック・ファーシングが演じたチャールズは、「次期国王」であることのみを追求するひじょうに冷徹な感じで、これではダイアナ妃が精神を病むのも当然かな⋯といった雰囲気でした。今作ではチャールズ皇太子とは正反対の、独裁的な叔母に怯える内向的な青年役をきめ細やかに演じていました。

 

 ご本人は、オックスフォード大学で美術史を学び、ロンドン音楽アカデミー(LAMDA)で演技を習得した正統派。これから「来る❗️」んじゃないかな〜〜と、ヲタクは思ってます。

 

 ヲタク、原作も読んでいますが、細かいキャラ設定などいろいろ改変されていて、(あれっ、私原作読んだっけ❓️)って一瞬思っちゃったほど(笑)原作をすでに読んでいらっしゃる方もじゅうぶん楽しめると思います。

 

 アガサ・クリスティはやはり「謎解き」と同時に、「人間」を描く作家なのだと、改めて思い知らされる一作でした。

 

★『ゼロ時間へ』はミステリーチャンネル・オンデマンドで配信中❗️

【見逃し】アガサ・クリスティー ゼロ時間へ 第1話配信中(2025.12.23 - 2026.01.03)
【見逃し】アガサ・クリスティー ゼロ時間へ 第2話配信中(2025.12.23 - 2026.01.03)
【見逃し】アガサ・クリスティー ゼロ時間へ 第3話配信中(2025.12.23 - 2026.01.03)

 

 

 

年末恒例🎬2025年 ヲタクの心を撃ち抜いた映画ベスト10(邦画編)

年末恒例🎬
2025年、ヲタクの心を鷲掴みにした映画たち。

洋画が「世界の今」を映すなら、邦画は「この国の深層」を映す鏡。
2025年、日本映画が突きつけてきた痛みと誇りを、本気で選びました。

 

第10位 『ゆきてかへらぬ』

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知の巨人・評論家の小林秀雄岡田将生)と、夭折した天才詩人・中原中也木戸大聖)。そして、その2人に愛された女優・長谷川泰子広瀬すず)。3人の間に展開する、摩訶不可思議な恋愛模様を描いた作品。広瀬すずの爛熟した魅力、岡田将生のクズっぷりが、まるで麻薬のように観ている私たちを侵食する。

 

第9位 『盤上の向日葵』

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 過酷な境遇から這い上がった天才棋士の光と翳を繊細に演じ切った坂口健太郎。大ベテランの渡辺謙とがっぷり4つに組んだ大熱演は、もはや単なる「イケメン俳優」なんて呼ばせない❗️

 

第8位 『おい、太宰』

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 昭和5年にタイムスリップ、太宰治松山ケンイチ)とその恋人・矢部トミ子(小池栄子)の心中を必死で止めようとする現代のサラリーマン(田中圭)。観ている私たちには天国、演じる役者には地獄の全編ワンカットコメディ。やっぱり三谷幸喜は日本コメディ映画の帝王❗️

 

第7位 『8番出口』

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 地下道という「密室」に閉じ込められた主人公(二宮和也)が、その無限ループの恐怖から脱出しようと悪戦苦闘する、不条理なサバイバルホラー。ニノの卓越した演技力も相まって、酸欠になりそうな圧迫感が観客を襲う。

 

第6位 『遠い山なみの光

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 1980年代のイギリスと終戦直後の長崎を行き来しつつ、被爆した人々の痛み、当時の日本の混乱の中で必死で生きる女性たちの姿、そして平和への切なる願いを郷愁に込めて、しかも幻想的に描き出した佳作。ヒロイン3人(広瀬すず二階堂ふみ、吉田羊)の佇まいが美しい。カズオ・イシグロの同名小説の映画化。

 

第5位 『(LOVE SONG)』

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  「BL映画」というステロタイプのレッテルを貼るのが恥ずかしくなるくらい、主役の2人がピュアで真っ直ぐで⋯。異国の地タイを舞台に、ひたすらにお互いを思いやる様子が胸を打つ。何より、W主演の森崎ウィン向井康二の清冽な魅力が見どころ。

 

第4位 『爆弾』

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 誰にも気にも留められず、誰にも愛されなかった男が、冷たい世間に放った「爆弾」と言う名の「慟哭」。「日本の『ジョーカー』」とも言うべき主人公「スズキタゴサク」を演じた佐藤二朗の怪演が凄まじい。

 

第3位 『悪い夏』

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 市役所の生活福祉課に勤務する真面目で気弱な青年(北村匠海)が、ふとしたきっかけから生活保護受給者のシングルマザー(河合優実)と関わりを持ち、闇落ちしていくノワールミステリー。主役2人はもちろん、共演の窪田正孝伊藤万理華も強烈な印象を残す。随所にシニカルなユーモアも。

 

第2位 『愚か者の身分』

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 幼少期の虐待、貧困、家族の病気……様々な理由から、半グレ組織の手先になって、戸籍の売買という「愚か者」の犯罪に手を染めていく若者たち。しかしそんな境遇でも、どこか純な心を失わない主役の青年を演じた北村匠海は、間違いなく日本演劇界若手のフロントランナー❗️

 

第1位 『国宝』

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 これはもう改めて語る必要もないでしょう。公開後半年で、邦画史上最高の興行収入を記録した、ストーリー、演出、キャスティング、演技アンサンブル……全てが完璧に構築された、歴史に残るであろう超大作。

 

 ヲタクは『国宝』を観て、久しぶりに「日本映

画に育てられてきた自分」を誇らしく思いました。

 

2025年〜邦画総評

 こうしてみると、貧困、社会の格差、制度の欠陥、歴史、伝統、そして日本人としての誇り----------

日本映画が突きつけてきた様々なテーマに心揺さぶられた1年だった気がします。

 

 2026年も、そんな映画たちと誠実に向き合っていきたいと思っています。

 

中国軍レーダー照射とMCU『キャプテン・アメリカ』——映画が映す日本の現在地

 中国機による自衛隊機に対するレーダー照射事件が起きてから、早や半月が経ちました。

 

 これって(いつでも撃ち落としてやるぞ)の合図だから、30分もの間それに耐えた航空自衛隊F15のパイロットの方たちには最上級の敬意を払いたい。領空侵犯措置を講じる⋯という大事なミッションを帯びて飛んでるから、いくら生命の危機に晒されても、パイロットは逃げ帰るわけにいかないのよ😭小泉防衛大臣がそこんとこバシッと言ってくれたから良かったけどね。

 

中国軍によるレーダー照射は、外交問題以前に「現場の命」を脅かす、いかなる理由があっても許されざる行為なんです❗️

 

 ヲタクは父親が大日本帝国海軍兵学校→海上保安庁警察予備隊自衛隊の前身)→海上自衛隊と歩んだ人で、自衛隊員は日々命を賭して任務を遂行していることを実感してるから(自衛官は入隊時に「危険を顧みず任務を遂行する」旨の「服務宣言」をします)今回の中国軍の行為にはさすがにハラワタ煮えくり返りました。小学生の頃自衛隊の官舎で暮らしていた頃、隣に住んでいた同級生のお父さん(航空自衛隊パイロット)が訓練中に海に墜落して重傷を負い、生死を彷徨った事件があって⋯その時の、同級生をはじめご家族の様子とかも見てるからね⋯(中西君、元気してる❓️)

 

 事前通告したとかしないとかの問題じゃない、とにかく、あってはならない事案。

 

 この事案に対してトランプ大統領が同盟国たる日本を擁護しない、いざとなったら日本を見捨てる気だ⋯って騒いでる人がいるけど、まあ⋯ほら、トランプさんは商売人で、アメリカ産の大豆を中国に買ってもらいたい⋯とか、頭の中は損得勘定で一杯なんで😅ヲタク的にはあんまり彼が明確にこの件について日本支持を表明するとかは期待できないと思っているんだよね、現実問題として。

 

 でも先日、少なくとも「制度」としてのアメリカは⋯

 米連邦議会上院に続いて下院も、共和・民主両党の議員が日本と中国の関係悪化を巡り、中国を非難し日本を支持する共同決議案を提出、トランプ大統領に対し、日本などの同盟国とともに中国の威圧的慣行に対処するよう求めました。

 

 ヲタクは、これがアメリカ政府の総意だと思ってます。

 

閑話休題

 

ここからは安全保障オタク❓️😅ではなく、映画オタクの話

 

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 前置きが長すぎたけど、これからが「オタクの迷宮」の本題(笑)今回の件で思い出したのがMCUキャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド」のワンシーン。合衆国大統領サディアス・ロス(ハリソン・フォード)と日本の首相(平将大)は無二の親友同士。しかしある事件がきっかけでロスは日本の首相の信頼を失い、結果自衛隊機と米軍機が一触即発の最悪の事態に。(国のトップ同士の感情のもつれ、疑心暗鬼が一瞬で戦闘状態に⋯というストーリー展開がリアルでゾッとした)

 

 その時ロスが叫んだ言葉が⋯

日本は大事な同盟国なんだ❗️

こんなことがあってはならない❗️

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※左から日本の首相(平将大)、キャプテン・アメリカアンソニー・マッキー)、合衆国大統領(ハリソン・フォード)。キャプテン・アメリカが日本の首相に日本語で挨拶するシーンが話題になりました。

 

 今回の米国議会上下院の超党派宣言を聞いて、この場面を思い出したヲタク。ケヴィン・ファイギは「これからMCUにおける日本の立ち位置をもっと大きくしたい」って言ってるし、今年の東京コミコンでヲタクの熱烈推しのセバスチャン・スタンも「『サンダーボルツ*(ニュー・アベンジャーズ)』第二弾はぜひ日本で撮影したい」って言ってくれたしね〜😆

 

 映画はその時々の世界情勢、政治、文化を映す鏡のようなもの。独裁政権の暗雲が迫りくる中、東アジア民主主義の砦を守る役割を否が応でも担わなくてはならない日本の現実を見る時、やはりアメリカとの同盟関係は強固なものにしていかなくてはならないとヲタクは思っています。そう考えると、『キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド』が呈示してくれたテーマの持つ意味は、とても大きい気がしてならないのです。

 

 スクリーンの向こうの物語と、空の上で任務に就く人たちの現実が重なった時
この映画は娯楽ではなく、今を生きる私たちへの問いになるのだと、強く感じた瞬間でした--------

 

◆『キャプテン・アメリカ ブレイブニュー・ワールド』のレビューはコチラ👇️

https://www.rie4771.com/entry/2025/02/20/%E3%82%84%E3%81%A3%E3%81%B1%E3%82%8A%E3%82%A2%E3%83%8E%E4%BA%BA%E7%99%BB%E5%A0%B4%E3%80%9C%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%EF%BC%B8%E3%80%8C%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%97%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%BB

 

 

年末恒例🎬2025年 ヲタクの心を撃ち抜いた映画ベスト10(洋画編)

年末恒例🎬
2025年、ヲタクの心を持っていった映画たち。

成功も、美しさも、理想も──そこからこぼれ落ちた人間たちの物語に、2025年の私は何度も心を撃ち抜かれた。

 

洋画ベスト10、今年も本気で選びました❗️

◆第10位 『スーパーマン

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 アメコミオタクが選ぶ、今年のDCユニバースぶっちぎりの1本。なぜぶっちぎりかと言えば、スーパーマンの宿敵レックス・ルーサーを、従来のマッドサイエンティストではなく、「行き過ぎた理想主義者」として人間味溢れる人物像に造型したニコラス・ホルトがあまりにも素晴らしく、今年のDCユニバースを1段引き上げたからです。

 

◆第9位 『サンダーボルツ*(ニュー・アベンジャーズ)』

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 本年度DCぶっちぎりが『スーパーマン』なら、MCUぶっちぎりはコレ❗️落ちこぼれのワルたちが一発逆転、世界を救うための大勝負に出る。いつもクールに決めてる😎ウィンター・ソルジャーことバッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン)が、メタルアーム(義腕)をスポッと抜いて食洗機で洗うお茶目な場面は、アメコミ映画史上1、2を争う名シーンです(いや、ホント 笑)

 

◆第8位 『ナイブズ・アウト ウェイク・アップ・デッドマン』

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 現代版アガサ・クリスティ『ナイブズ・アウト』シリーズの第3作。主人公の名探偵ブノワ・ブラン(ダニエル・クレイグ)が益々イケオジぶりを発揮。一方、色と欲が蠢く現代社会で、神の使いとして、信仰と倫理の担い手役を全うしようとする神父役ジョシュ・オコナーの演技が秀逸。

 

第7位 『落下の王国

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 幻の名作(怪作❓️)が4Kスクリーンで堂々復活❗️主人公を演じたリー・ペイスの堂々たる体躯が、極彩色の万華鏡的世界に映える。ターセム・シン監督の、体を張って映画という「落下の王国」の黄金時代を築き上げた先達(バスター・キートンハロルド・ロイド)に対する深いリスペクトが胸を打つ。

 

第6位 『ワン・バトル・アフター・アナザー』

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 カッコ悪いレオナルド・ディカプリオにも萌え(笑)愛する娘のため、チキンな父ちゃん震えながら❓️立ち上がるの巻。貧富の差、銃社会の恐怖-------鬼才ポール・トーマス・アンダーソン監督が、乾いた笑いの中に「アメリカの今」を抉り出す❗️

 

第5位 『ブラックバッグ』

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 スパイ夫婦(ケイト・ブランシェットマイケル・ファスベンダー)、究極の心理戦。たとえ夫婦でも恋人でも、騙し合い、裏切り合い、殺し合うスパイ同士のリアル。海外の認知戦、情報戦はここまで来ているのか--------❗️得体の知れない恐怖が私たちを襲う。

 

第4位 『フォーチュン・クッキー

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「どうしようもなく、幸せになりたい」アフガニスタン移民のヒロイン(アナイタ・ワリ・サダ)の、切実な叫びに涙が止まらない😭今もアフガニスタン脱出時のトラウマに苦しむ、彼女の傷ついた心を癒す誠実なアメリカ青年(ジェレミー・アン=ホワイト)、はっきり言って最高(笑)

 

第3位 『バード ここから羽ばたく』

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 胸に染みるヒューマンドラマが続きます。世界は美しい、たとえそこに過酷な現実が待っていたとしても。英国の貧民街で、力強く「今」を生き抜く少女の、ある夏の1ページ。ヒロインを演じたニキヤ・アダムスの衝撃のデビュー作。父親役を演じたバリー・コーガンは、あの大作『グラディエーター2』を蹴ってこの作品を選んだ。

 

第2位 『顔を捨てた男』

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 たとえ顔を変えても自分からは逃げられない、「違う人間」にはなれない──。セバスチャン・スタンが主演&製作総指揮を務めた、自己肯定の難しさとルッキズムを鋭く抉るA24心理スリラーの傑作。セバスタはこの作品の神演技で、見事ベルリン国際映画祭&ゴールデン・グローブ賞の主演男優賞をW受賞。

 

第1位 『ANORA アノーラ』

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 ストリップダンサーで稼いでる私だけど、シンデレラを夢見て何が悪いの❗️❓️

 その性的魅力で社会の底辺からのし上がろうとするアノーラ(マイキー・マディソン)ですが、その行く手には様々な障害が待ち受けて…。格差社会の壁を体当たりでブチ破ろうとするニューヒロイン誕生に、拍手を送らずにはいられない。社会的弱者たちに向けるショーン・ベイカー監督の視線が、限りなく温かい。

 

★2025年の洋画〜総評

 こうして改めて見てみると、2025年はヲタクにとって、「成功/理想/美しさ」からこぼれ落ちた人間を描いた作品、そして世界の今、世界のリアルを描いた作品に、強く心を掴まれた一年だったような気がします。

 

 心を揺さぶられた映画たちと、2026年も誠実に向き合っていきたいと思います。

 

【朗報】NHKよるドラ『ひらやすみ』全20話一挙放送決定❗️何も起こらない日常が、心を救う

みかんを食べながら観たい、何も起こらない物語

 NHKよるドラ『ひらやすみ』が、
2026年のお正月に第1回〜第20回一挙放送されることが決定しましたぁぁ〜〜❗️
ぱちぱちぱち👏


◆忙しすぎる年末に、静かに効いたドラマ
 独り暮らしの身寄りのないおばあちゃん(根岸季衣)から、ちっちゃな平屋を譲り受けたフリーターのヒロト岡山天音)。


 そこに、美大生のいとこ・なつみ(森七菜)が転がり込んできて、2人の、取り立てて何も起こらない日常が始まります。


 ヒロトとなつみ、そして彼らを取り巻く人々(吉岡里帆吉村界人ベンガル)。その関係性はどれも穏やかで、少し不器用で、優しい。

 

 煩雑で多忙な日々を送る私たちに、
このドラマは一服の清涼剤をもたらしてくれました。

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◆砂漠に落ちる一滴の水のように
ヲタクはさすがに夜遅くリアルタイムでは観られず、U-NEXTのNHKプラスでまとめて視聴。

 

 それがもう、仕事や家事でカラカラに乾ききった心に、まるで砂漠に落ちる一滴の水みたいに沁みたの。この忙しい師走を、なんとか乗り切れたのは『ひらやすみ』のおかげ。
……いや、ホント、マジで(笑)


◆『ひらやすみ』は、あらすじが書けないドラマ
この「オタクの迷宮」、映画やドラマのレビューには、だいたい「ざっくり、あらすじ」をつけるんだけど――
『ひらやすみ』は、それが書けない〜〜〜っっっ(笑)

 

それより思い出されるのは、
・阿佐ヶ谷の街、陸橋から見下ろす坂道の楽しさ
・平屋の、使い込まれた畳の光沢のある色
・夏の朝、光にそよぐ葉の美しさ
ヒロトが捌いたシマアジの、つやめいた切り身

・どうにかなりそうでどうにもならないヒロトよもぎ吉岡里帆)の仲

ヒロトがばあちゃんのお見舞いに持っていった白     い紫陽花(ばあちゃんはそれを密かに押し花にして、ばあちゃんの死後ヒロトがそれに気づく⋯っていう展開🥲)
・かつサンドを作る時、かつをソースに両面浸すのと、ソースをさっとかけてカラシをつける2種類を作るばあちゃん(根岸季衣)のさりげない心遣い

――そんな些細なことばかり。
 

 そしてその中に料理の極意や、ひいては人生の機微を悟っていくヒロトの、何とも言えない表情。

 

……もう、それだけでいいのよ。

 

◆記憶を呼び覚ます「平屋」という装置

それにね、『ひらやすみ』に出てくるあの平屋が、
主人の実家に、外観も家の中も、ものすごく似てて⋯⋯。

 

 主人の両親が元気だった頃、幼い娘たちを連れて帰った夏休み。
縁側でスイカを食べたこと。
庭のキウイや八朔を収穫したこと。
風が運んでくる匂いや、
木漏れ陽の眩しさと一緒に、
懐かしい記憶が次々と蘇るの。

 

◆だからこの一挙放送は、ただの再放送じゃない
みかんを食べながら、家族で『ひらやすみ』を観て、みんなで一緒に、ほっこりする。

 

きっと、いいお正月になるよ(笑)

 

◆『ひらやすみ』一挙放送スケジュール(保存版)
📺 NHK総合
2026年1月1日(木・祝)
 夜11:25~翌午前2:27〈第1回~第12回〉
2026年1月3日(土)※2日深夜
 午前0:10~2:11〈第13回~第20回〉
📱 NHK ONE(新NHKプラス)
👉 1月3日(土)午前2:11〜 全話配信予定❗️

白唐紙の男・町田啓太に眩惑される-----『10DANCE』覚書

 Netflix発の話題作『10DANCE』は、観る者の視線と感情を静かに支配してくる映画。

 

 Netflixの『10DANCE』を観てからと言うもの、主役を演じる町田啓太の、隠微…とも言える男の魅力に眩惑されてしまったヲタク😅

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 Netflix発の話題作『10DANCE』は、競技ダンスという極限まで身体を管理された世界を舞台にした、主人公のダンサー2人(町田啓太✕竹内涼真)の愛と支配の物語です。

 

 『10DANCE』の中の町田啓太は、かの有名な文豪・谷崎潤一郎が、名著『陰翳礼讃』で認めた「日本古来の陰翳の美」を、その存在そのもので具現しているかのよう。

 

 谷崎は『陰翳礼讃』の中で、全てを煌々とした白日の下にさらけ出す西洋文化とは違い、日本文化の粋は、和風建築の黒光りする柱や漆器の艶、行灯の滲むような薄明にこそあると語っています。

 

 『10DANCE』は、ラテンの血を引く自由奔放なダンサー(竹内涼真)と、幼少期から社交ダンスの帝王となるべく育てられた天才ダンサー(町田啓太)の、愛と闘いの物語。竹内涼真の場合、ハバナの燦々とした陽光が振り注ぐシーンが多いのですが(それがまた、彼の艶めいた褐色の肌によく似合う)その一方で、町田啓太の登場シーンはほぼ夜であることに気づきました。それがそのまま、演じる2人の対比-----

竹内涼真=陽・外への開放

町田啓太=陰・内なる抑圧

へと繋がって行くことに。

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 全てを飲み込んでいく夜の杳がりは彼の、白皙の肌を否が応でも際立たせているのです。ヲタクはふと、谷崎潤一郎がやはり『陰翳礼讃』の中で、西洋紙と白唐紙の違いについて語っているくだりを思い出しました。

 

<同じ白いのでも、西洋紙の白さと奉書や白唐紙の白さとは違う。

 

<西洋紙の肌は光線を撥ね返すような趣があるが、奉書や唐紙の肌は、柔かい初雪の面のように、ふっくらと光線を中へ吸い取る。

 

ああそう❗️

 

 感情の昂りを抑圧する強固なストイシズム、暗闇から浮き上がる白皙の顔(かんばせ)、計算し尽くされた起居動作---------彼はまさに白唐紙の美しさ。町田啓太という陰翳を纏った稀有な役者の「魔力」が、『10DANCE』の官能世界に、まるで墨の色がじわじわと滲んでいくように侵食していく。

 

 こんなささやかな発見に、密かにほくそ笑むヲタクなのでした――しばし、彼の映る画面から目を離せないまま。

 

汗と欲望と抑圧――Netflix『10DANCE』が描く男たちの愛のかたち

 Netflixにて、映画『10DANCE』鑑賞。

 

 プロのダンサーかと見まごうばかりの白熱のダンスシーン、混じり合う汗と情熱の高まりの中、美しい男たちの愛と官能がぶつかり合う-----❗️

 

『10DANCE』は、閉じた恋愛ではなく、共に高みを目指す男たちの物語であり、競技ダンスを題材にした“大人のブロマンス映画”です。

 

 カメラが寄っても引いても“誤魔化しが効かない”競技ダンスを、プロ級の身体性と表現力で成立させた町田啓太と竹内涼真にまずは拍手喝采を❗️

 

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★ざっくり、あらすじ

ダンスラテン部門の日本チャンピオン・鈴木信也竹内涼真)。彼は母親からラテンの血を引き、競技そのものより、ダンスと音楽を楽しむ享楽主義者でした。彼が数年前から密かに注目し、その動向を追い続けている男がいました。それが、ボールルームダンス部門の日本覇者であり世界2位の杉木信也(町田啓太)でした。


 そんなある日、鈴木の前に杉木が現れ、「〈10ダンス〉でチャンピオンを共に目指さないか」と唐突に言い出します。〈10ダンス〉とは、ラテン5種(サンバ、チャチャチャ、ルンバ、パソドブレ、ジャイブ)

ボールルームダンス5種(ワルツ、タンゴ 、ウィンナワルツ、 スローフォックストロット、クイックステップ )の両方を習得し、全10種目を1日で踊り切って競い合う……という、「ダンスの10種競技」とも言える過酷な競技。同じ名前を持つ者同士とは言え、性格も、ダンスへの取り組み方も、人生観も水と油、全く相容れない2人。

 

 鈴木は迷いますが、杉木の熱意にほだされ、ついに鈴木のパートナー田嶋アキ(土居志央梨)、杉木のパートナー・矢上房子(石井杏奈)も巻き込んでの共同練習が始まります。両極端の2人はしばしばぶつかり合い、このまま関係も断ち切れるのではないか…と思われるような危うさの中で、辛うじて練習は続いていきますが…。

 

 しかし、クリスマスも近いある夜、その危うい均衡は突如破れて、抗えない愛の嵐が彼らを襲い……❗️

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★2人の異なる愛の形

 互いのダンス技術を磨き合う中で、どうしようもなく惹かれ合う2人。彼らの、言わば「愛の軌跡」がこの作品の1番の見どころなんですが、プラトニックな思いや理屈を飛び超えて、本能の赴くまま相手に欲情してしまう鈴木(竹内涼真)と、鈴木の情熱を一旦は受け入れたものの、心の整理がつかずに逡巡する杉木(町田啓太)……この対照的な愛の形がそのまま彼らのダンスに相通じるものがあって、非常に面白いストーリー展開になっています。

 

 ヲタク個人的には、幼少期から社交ダンスの帝王になるべく徹底的に紳士教育を受け、自らの欲望を抑圧して生きてきた杉木(町田)推し😍

 

 鈴木(竹内)に「ラテンをマスターするために俺の筋肉の動きを見ろ」って言われて、彼の裸の、うねうねとくねる上半身の筋肉をじっと見つめ、自分の裡に明らかに湧き上がってくる情欲を必死で押し殺している、杉木の苦悶に満ちた表情にめっちゃ萌えたわ(笑)イケメンの、苦痛に歪む表情ってめっちゃセクシー。

 

しかしそれを敏感に感じた鈴木は

<ワルツが上品な求愛なら、ラテンは剥き出しのエロティシズム。相手を舐めてシャブってイかせる

…って挑発するのよね。罪な男(笑)

 

 競技中に相手とぶつかる事故を起こしてしまい錯乱状態に陥ったパートナーの房子(石井杏奈)を、精神的に守りきれなかったという忸怩たる思いに苛まれる杉木(町田)。何せ彼は、社交ダンスの覇者となるためには、全身全霊で理想の紳士たるべき…という強迫観念に常に囚われているから。

 

 そんな彼に対して、「(なんだそんなことで悩んでたの)つまんねー」と言い放つ鈴木(竹内)に罪悪感と無力感から解放され、彼に強烈に惹かれている自分に気づいて、杉木が町中を必死で追いかけるシーンにもぐっときたわ……。杉木って判りにくい面倒くさいヤツなんだけど、ヲタクは、冷徹なペルソナ(仮面)を被った掴みどころのない男が好きなの。簡単に解けちゃうパズルって面白くないんだもん(笑)

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※杉木に対する慕情を抱きながらも(落ちこぼれの自分をパートナーに選んでくれた杉木先生に恩返しをしなければ)と一途に思い込む矢上房子(石井杏奈)のいじらしさ(写真上)、そして男女の枠を超え、共に高みを目指す田嶋アキ(土井志央梨)の姐御肌(写真下)。女優さんたちの熱演にも大注目❗️

 

★『10ダンス』はBLじゃない、濃密ブロマンスの世界

 ヲタクの持論によれば、互いに相手のことしか見えずに、どんどん閉鎖的な「2人の世界」に陥っていくのがBL(ボーイズ・ラブ)。ボーイズっていうくらいだから、精神的におこちゃまなんよ。だから「ふ〜たり〜のため〜世界はあるの〜🎵」で周り見えなくなっちゃう😅

 

 しかし一方、※ブロマンスは、共に切磋琢磨し合い、共通の目的(あるいは共通の敵)に向かって戦いを挑んでいく同士的愛情。ヲタク今まで見た中で、最高のブロマンス映画は『裏切りのサーカス』(2011年イギリス)(互いに激烈なライバル心と愛情を契いながら、苛烈なスパイ合戦に身を投じていく男たちのドラマ)だと思っていたけど、今回の『10DANCE』、その牙城に迫りつつあるわぁ。

 

ブロマンスとは

深い友情、強い絆、ソウルメイトのような特別な関係、かけがえのないバディ感を指し、通常は性的な関係は無いものと言われています。『10DANCE』の2人はさらに濃密な「成熟した大人のブロマンス」と言えるのでは❓️(ヲタク論による 笑)

 

★こ、この続きは❗️❓️

杉木「『10ダンス』の会場で会おう❗️」って…🤯🤯

そこで終わるんかーーーい❗️(笑)

後編❓️はもう撮了してるの❓️それともこれから❓️

ま、まさかこれで終わりじゃないわよね❓️

 

後編が前提なら、
せめて制作状況の匂わせが欲しかったよ…。

(ヲタクの叫び、全視聴者の叫び😂)

 



変顔上等、捨て身上等❗️ 『新解釈・幕末伝』は“笑うための幕末オールスター映画”だ

JR川崎駅直結のシネコン「TOHOシネマズ川崎」にて、福田雄一監督の『新解釈・幕末伝』鑑賞。

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 主役の西郷隆盛坂本龍馬を演じるのは、福田監督作品の常連…ってゆーか、もはや盟友と言っても過言ではない佐藤二朗ムロツヨシ

 

 激動の幕末、ペリー来航をきっかけに開国を迫られる日本。尊王攘夷の急先鋒・長州藩が追放された「八月十八日の政変」を経て、坂本龍馬の奮闘により日本の未来を変えた「薩長同盟」をクライマックスに、大政奉還に至るまで、『新解釈・幕末伝』は、涙と笑いと感動に包まれて、日本の年末年始を駆け抜ける❗️

 

 口八丁の人タラシ・坂本龍馬ムロツヨシ)、自分のことをぼくちん…いやもとい、「タカモリ」呼ばわりする西郷隆盛佐藤二朗)、ムッツリス◯ベの勝海舟渡部篤郎)、なぜかボンビーでいつも茶屋遊び代で揉めている新選組の近藤(小手伸也)、土方(松山ケンイチ)、沖田(倉悠貴)、剣を取ったら日本一…だけど、生真面目すぎて、何かあって狼狽えるとすぐに奇声を発して変顔になる厨二病みたいな岡田以蔵(岩田克典)、寺田屋事件おりょう広瀬アリス)のマッパ見て鼻血ブーになる三吉慎蔵(染谷将太)……等々、クセの強さが過剰摂取レベルの「福田組オールスターズ」による、笑いの乱戦状態です😅

 

 ヲタク的に「笑いのツボベスト3」は、「薩長同盟」締結時の桂小五郎山田孝之)の、西郷どんを前にした決死の土下座攻勢(チャップリン並みの身体能力の高さに脱帽 笑)、龍馬の「船中八策」をヒップホップノリで「安易〜〜🎵」と言い放つ後藤象二郎賀来賢人)、寺田屋事件・マッパのおりょう広瀬アリス)のオドロキのキレっぷり……かな❓️😂

 

 それにしても福田監督、イケメンに変顔させるの好きねぇ。がんちゃん(岩田剛典)の変顔、『斉木楠雄のΨ難』の吉沢亮以来じゃないかしら。福田監督に鍛えられた吉沢亮、直後にNHK大河ドラマの主役に大抜擢、今では映画『国宝』の大ヒットで国民的俳優に。がんちゃんがNHK大河ドラマの主役を務める日も近い❗️❓️(笑)

 

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 「浅い」とか「笑えないギャグ」とか、主に「映画ツウ」を任じる人たちに批判浴びがちな福田作品だけど、ヲタクはね、今回の『新解釈・幕末伝』にはめっちゃ福田監督の「映画愛」を感じたよ❗️そして、忙しい年末に向けて毎日を必死に生きてる我々一般ピーポーを少しでも笑かしてやろう、っていう監督と、キャストたちの、変顔だろうが自虐だろうが、役者のイメージを壊すことすら厭わない捨て身の覚悟――それは、危険なスタントも自分でこなして、観客を笑顔にするために命を張った無声映画時代のチャールズ・チャップリンバスター・キートンハロルド・ロイドと同じ覚悟だよね。

 

 客席はほぼ満席。ヲタクを含めて世の中こんなに、何もかも忘れてバカ笑いしたい人たちがいるのねぇ。

 

だから——

 

楽しくなくっちゃ、映画じゃない❗️ね❓️福田監督(笑)

 

笑いのない一日は、無駄にした一日である」

      by チャールズ・チャップリン

 

 

 

 

 

人生はやり直せない。でも、抱きしめ直すことはできる ――コゴナダ監督『ビューティフル・ジャーニー』感想

もし、あの時の自分にもう一度会えたとして――
人生はやり直せると思いますか?

 

 相鉄線ゆめが丘駅前のシネコン「109シネマズ横浜ゆめが丘」にて、コゴナダ監督の『ビューティフル・ジャーニー』鑑賞。

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 A24の『アフター・ヤン』を観て、その叙情性と、人の喪失感を包み込む温かな視線にすっかり監督作品のファンになったヲタク、今回の作品は「待ってましたぁぁ〜」という感じ。主演のコリン・ファレルは『アフター・ヤン』の心優しいお父さん役から引き続き、ココナダ監督とコンビを組みました。そして相手役がなんと、キラキラ煌めく✨️マーゴット・ロビー❗️

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「おっ、ペンギンマンとハーレイ・クインの共演ぢゃん」って叫んだそこのアナタ、アメコミオタクすぎるでしょう(笑)

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※作品中の2人を見て、彼らがDC映画の最凶ヴィラン、ペンギンマン(左…コリン・ファレル)とハーレイ・クイン(右…マーゴット・ロビー)を演じたなんて信じられる❓️🤯

 

★ざっくり、あらすじ

 友人の結婚式前日、駐車違反で車を使用禁止にされてしまったデヴィッド(コリン・ファレル)は、街のとあるカーレンタル業者に立ち寄りますが、そこには奇妙な二人組(ケヴィン・クラインフィービー・ウォーラー=ブリッジ)がいて、カーナビつきの60年代サターンを借りろと異常にしつこく❓️勧めてきます。彼らはこの大人の寓話の中で、「謎めいた案内人のような存在」であり、「現実と幻想の境目にいる人物たち」だと言えるでしょう。

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※2人の時空旅行の不思議な水先案内人を務めるのは、大ベテランのケヴィン・クライン(右)と、ドラマ『フリーバッグ』で英国人女性の「リアル」を体当たりで演じたフィービー・ウォーラー=ブリッジ(左)

 

 渋々彼らが押し付けた❓️車を借りたデヴィッドは、結婚式で知り合い、心惹かれたサラ(マーゴット・ロビー)と共に、カーナビが導くまま、あてのない旅に出ることに。彼らの行く先々には、「ドラえもん」のどこでもドアみたいな不思議なドアが立っており、それらを開けると、2人が10代の頃、心に深い傷を負った出来事-----「ハイスクール時代の失恋」(デヴィッド)「愛する母親の死」(サラ)へと時間を飛び超えてワーーープ❗️🤯2人は再び人生をやり直そうとしますが……


そこに待っていたのは、
“過去を書き換える物語”ではありませんでした。

 

★人生、やり直しは出来ないけれど…

 この映画は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のように過去を変えることによって未来を変える……といったSFとは違います。彼らは過去に戻っていくけど、「事実」は1つも変わりません。しかし今、40代でトラウマを抱えながらも心理的に成熟した彼らは、若い頃の苦い体験を受け入れ、自分自身を許し、新たな未来へ向かって歩んでいくのです。『ビューティフル・ジャーニー』とは、過去も現在も含め、世の中の不条理や様々な喪失感、自分自身の存在をも全て丸ごと受け入れるための「心象風景への旅」なのかもしれません。

 

 年末の多忙さにふと、心も荒みがちな今日この頃。そんな時は、大人のためのファンタジック・ロードムービー『ビューティフル・ジャーニー』で心癒されましょ🎵

 

★『ビューティフル・ジャーニー』が好きな方は、3年前のココナダ監督の作品『アフター・ヤン』もおススメ❗️↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

オタクの迷宮〜風のそよぎ、葉のゆらぎ〜A24『アフター・ヤン』

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★「オタクの迷宮」〜今日の小ネタ

ミュージカル『努力しないで出世する方法』

 デヴィッドがハイスクール時代に戻って、主人公のJ ピエールポント・フィンチ氏を演じたのが、ブロードウェイ・ミュージカルの名作『努力しないで出世する方法』。コリン・ファレル、めっちゃダンス上手いし、歌も巧いんですけど〜〜❗️本人が歌ってるのかしらん。それにしても上手すぎ🤯

『埋もれる殺意〜3年の悔恨』(シーズン6)は復活の一作〜失われかけた“らしさ”が戻ってきた❗️

 WOWOWオンデマンドにて、BBCのミステリードラマシリーズ『埋もれる殺意 3年目の悔恨』(シーズン6)鑑賞。過去の未解決殺人事件(コールドケース)を掘り起こし、優れたチームワークで解決に導く、地味だけれど緻密なストーリー構成を誇る『埋もれる殺意』シリーズも、早やシーズン6(遠い眼)。シーズン1から夢中で見てきたヲタクですが、いやいや月日が経つのは早いですねぇ…。

 

 シーズン4のラスト、主役でありドラマの象徴でもあったキャシー警部(ニコラ・ウォーカー)が衝撃の事故死😭大人気シリーズももはやこれまでか…と思いましたが、すぐにまさかのシーズン5が放映されたのにビックリ🫨大人気だったニコラ・ウォーカーさん降板のウラには何かオトナの事情があったんかな。(ニコラさんは『海上警察アニカ』で、ボートぶっ飛ばして現在奮闘中 笑)シーズン5で新たに登場したリーダーのジェシカ(通称ジェス…シニード・キーナン)は未解決事件には興味ないわ、気性がキツくていつも仏頂面、キャシーの相棒だったサニー(サンジーヴ・バスカー)がさんざん引っ張り回される展開に😅なんだか『埋もれる殺意』らしさがなくなっちゃったなあ…と思っちゃったの。地道な捜査と群像劇の積み重ね、そこから生まれる静かな衝撃――それが薄れてしまった印象で。

 

今回のシーズン6は見ようかどうしようか迷ったんだけど…。

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見て正解だった❗️『埋もれる殺意』シリーズらしさ、戻ってきてたよ(嬉)

ジェスもヤル気出してきたし(笑)

 

★今回のあらすじは…

 ロンドン郊外のホイットニー湿原で発見されたバラバラ遺体。それは、ロンドンでパブや主に移民対象のアパートを数軒経営するジェラルド・クーパーという中年男性のものでした。彼はコロナ禍のロックダウンでパブの経営が立ちいかなくなり、多額の借金を抱えていたため、2021年に失踪、テムズ川に投身自殺した…と判断され、捜査が打ち切られていたのです。

 

 ビショップ署のメンバーが捜査を進める中、ジェラートの妻ジュリエットが語る「理想の夫像」とはうらはらに、ジェラルド本人は浮気性で吝嗇家、しかも陰謀論を信奉するような極右思想に傾倒していことが明らかになり…❗️

 

★シーズン6の見どころ

 シーズン5では、ビショップ署の新たなリーダー、ジェスのプライベートライフ語り❓️(しかも、夫がジェスの実の妹と不倫しちゃったという救いがたい展開)に時間が割かれてしまい、ミステリーの醍醐味が薄れた感があったのですが、今回はちゃんと軸足戻ってます(笑)ビショップ署のメンバーが進めていく捜査の進捗状況と並行して、被害者の関係者たちの現在と過去が描写され、それが次第にジグゾーパズルのようにハマっていって、事件の全容が明らかになる…という『埋もれる殺意』ならではの独特の展開が、ヲタクは大好きなの😍カタルシス、ハンパない。

 

★社会派ミステリーとしての側面

 また、『埋もれる殺意』シリーズのもう一つの特徴である、社会派ミステリーとしての側面もバッチリ❗️

 

 今作でも、大学で歴史の講師を務める被害者の妻ジュリエット(ヴィクトリア・ハミルトン)が、参考資料として挙げた書物が白人が書いたものばかりだというそれだけの理由で、ブラック・ライブズ・マター(BLM)運動に傾倒する女子学生(しかも白人❗️)から謝罪を強要される場面や、アフガニスタンからの不法移民が「英国は俺たちを騙したんだから、俺たちがこの国に来てこの国の法律を破っても問題ないんだ」と叫ぶ場面等は、今英国が抱える深刻な問題を浮き彫りにしています。

 

そしてさらに、このシリーズが巧いなぁ…といつも思うのは、これらの問題を「主張」ではなく「事件の背景」として自然に織り込んでいる点。

 

★今作のゲストにはあのヴィクトリア・ハミルトンが

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 毎回ゲストの豪華さでも評判になる『埋もれる殺意』シリーズ。今回のゲストの中でも特筆すべきは、英国のトップ女優ヴィクトリア・ハミルトン❗️日本の視聴者の方々の中には、「同じくBBCの長寿ドラマで、英国俳優総出演と言っても過言ではない『ザ・クラウン』シーズン1・2で、エリザベス皇太后を演じていたお方ですよ」と言えば、(ああ、あの…)と思われる方もいらっしゃるのでは❓️

 

 元々は舞台出身で、ローレンス・オリヴィエ賞、アメリカに進出してトニー賞など、栄えある賞を総ナメにした名女優。『埋もれる殺意〜3年の悔恨〜』でも、夫との亀裂に悩み、強すぎる母性ゆえに、かえって1人娘や自らを抜き差しならない袋小路に追い詰めてしまうという、複雑な女性像を見事に演じきっています。

 

★シーズン7も制作決定

 早くもシーズン7が制作決定で、長寿ドラマになる予感しかない『埋もれる殺意』シリーズ。

 

 シーズン7では、ご主人との関係が好転してるといいね、ジェス。…でもねぇ、いくらご主人が浮気者のクズ夫で許せないからと言っても、彼の携帯こっそり見るなんてことしちゃダメよ。家庭は捜査の現場じゃないんだからね(笑)……だけど、「鉄の女」に見えたジェスも実は、『埋もれる殺意』にふさわしい人間臭いキャラだったんだな…と感じさせてくれるシーズン6でした😆

 

 

それはSNSの物語ではない ——アリ・アスター『エディントンへようこそ』が描く、男の執愛と暴走

恐怖の銃撃戦は、愛から逃げた男の“些細な嫉妬”から始まった——

アリ・アスターサクレツ、A24の怪作がついに日本上陸❗️

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★ざっくり、あらすじ

 時は今を遡ること2020年、アメリカ・ニューメキシコ州の小さな町エディントン。折しも町はコロナ禍の厳しいロックダウンの真っ最中。ゴーストタウン化した町には、抑圧された住民たちの不満と不安が激しく渦巻いていました。そんな中、町の保安官ジョー(ホアキン・フェニックス)は、巨大データセンターの建設とメガソーラーによって町の経済復興を図ろうとする市長テッド(ペドロ・パスカル)とマスクの着用を巡る言い争いから激しく対立、(街を救えるのはオレだけだ❗️)とばかり突如として市長選に立候補します。実はジョーの妻ルイーズは、ティーンエイジャーの時にテッドの子を妊娠、堕胎したトラウマを抱えており、ジョーはやり場のない嫉妬と怒りをテッドに抱いているのでした。

 

 ジョーとテッドが激しい選挙戦を繰り広げる中、テッドが自分が経営するバーからホームレスを追い出した映像が切り取られてUPされ、「市長が社会的弱者を差別した」としてSNSで大炎上、それを利用してジョーはテッドを誹謗中傷し、追い詰めます。一方、当のルイーズは、やはりYouTubeでいわれのない陰謀論で人々を煽るカルト集団の教祖ヴァーノン(オースティン・バトラー)にのめり込み⋯❗️

 

アリ・アスター節、サクレ

 愛する相手と正面切って対峙することから逃げ、フェイクニュースに踊らされて一線を踏み越えた男の悲喜劇。彼の憎悪はさらにSNSという媒体を通じて、まるで町に蔓延するコロナウィルスのように人々の間に広がっていきます。まさにアリ・アスター的「悪夢のような世界」(by 監督と初タッグを組んだペドロ・パスカルの言)が、まるで石ころが坂道を転がるように急展開していくのです。

 

 ヲタクも5年前のコロナ禍の息苦しさを思い出したけど、ほら、日本人って、良くも悪くもマスク着用も"お上のお達し通り"従順に実行、実質的にロックダウンみたいな極端な政策はとらなかったし、銃所持も違法だから、この作品みたいにロックダウンの鬱屈感から最後は住民同士が銃撃戦になる…なんて展開はちょっと違和感を感じる人はあるかも。ただ、この作品中で描かれた、家族や友人の間ですら直接対峙することを避け、仮想空間で憎悪を募らせる現代人共通の病理には、頷ける点が多々あるのではないでしょうか。

 

★小心な男の心理を演じさせたらピカイチ、ホアキン・フェニックス

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 保安官というアメリカンマッチョを装っていながらそのじつ、自己肯定感が低くて、妻のご機嫌をとることに汲々としている情けない男。『ジョーカー』もそうでしたが、そんな役を演じたら右に出る者がいないホアキン・フェニックス、最初から最後まで出ずっぱりの大熱演で、ラストには立派なイ◯モツまでご開帳。アリ・アスター監督って少々趣味悪し(笑)まっでもこの露悪こそ、監督が“男の自尊心”を解体するための最終兵器なのかもね。

 

★カルト教主のオースティン・バトラーが怪しすぎ(笑)

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 出演シーンは少ないながら、作品の中で最もインパクト強かったのは、ホアキンよりもむしろ、エマ・ストーンを骨抜きにするカルト教主を演じたオースティン・バトラーと言えるのではないでしょうか。カルト教主とか、一般ピープルを洗脳しちゃうカリスマみたいな怪しげな役ってさ、見るからにくせつよなホアキン・フェニックス(『ザ・マスター』)より、普段役柄上もインタビューでも清廉潔白なイメージのトム・クルーズ(『マグノリア』)やダン・スティーブンス(『ギレルモ・デル・トロの驚異の部屋』)、そして本作のオースティン・バトラーみたいな好青年たちが演じたほうが破壊力凄いのよ(笑)エマ・ストーンの気持ちわかるわぁ。オースティンだったら洗脳されてみたいもん(⇐注:危険思想のため、映画鑑賞はくれぐれも自己責任で 笑)

 

 オースティン・バトラーと言えば、殆ど無名の存在から、バズ・ラーマン監督に見出されて映画『エルヴィス』でキング・オブ・ロックンロール、エルヴィス・プレスリーを驚異の完コピ、一躍ハリウッドの次世代フロントランナーに躍り出た人。『エルヴィス』のプロモで来日した時もシャイで素直な、(良い意味で)普通の人⋯という感じ。そんな彼が『砂の惑星 2』のサイコヴィランや本作のような怪しげなカリスマ等、対極の役を演じる時にこそ、生き生きと耀くような気がするのはヲタクだけ❓️

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 そしてそしてエマ・ストーン❗️今回はやけに大人しいな、出演シーンも少ないし…(笑)って思って見ていたら、ラストのどんでん返しで口あんぐり😅アリ・アスター監督が彼女をキャスティングしたのはこの一瞬のためだったのか…(納得)『レオン』のゲイリー・オールドマン並みの衝撃です。エマ・ストーンファンはお楽しみ❓️に😉

 

 

名探偵ブノワ・ブランが益々魅力的に❗️〜『ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン』考察

 Netflix発・現代版アガサ・クリスティとも言える
『ナイブズ・アウト』シリーズ第3作――『ウェイク・アップ・デッドマン』が、いよいよ配信開始〜〜〜、ぱちぱちぱち。

 

 第1作の『ナイブズ・アウト:名探偵と刃の館の秘密』からヲタクは、カッコつけマンなのにちょっとオトボケで憎めない、ダニエル・クレイグ演じるブノワ・ブランの大ファンなので、この日を今か今かと楽しみにしていたんですが、2時間半の長丁場もあっという間。予想通り、いや予想以上の面白さ❗️ヲタクの私見なんですが、ダニエル・クレイグってジェームズ・ボンドみたいなキメキメの役より、『ナイブズ・アウト』シリーズや、『ローガン・ラッキー

 

 ナイーブでピュアな主人公が殺人事件に巻き込まれて容疑者扱いされ、その時にブラン探偵が颯爽と現れてポアロよろしく灰色の脳細胞をフル回転させて見事にナゾを解き、主人公を救う⋯という点は、前2作と同様の展開になっています。

 

 ブノワさん、前2作ではマッチョな短髪だったけど、今回はサイドパートの長髪で、探偵というより大学教授って感じ。知性的な雰囲気を醸し出してます。

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★ざっくり、あらすじ

 若きジャド神父(ジョシュ・オコナー)は、行き過ぎた正義感から教区内で暴力事件を起こし、ニューヨーク州北部の閉鎖的な田舎町にある「絶えざる不屈の聖母教会」に左遷❓️されてしまいます。ところが教区を仕切るウィックス司教(ジョシュ・ブローリン)は、物欲まみれのどうしようもない俗物で、数少ない支持者たちから多額の寄付金を巻き上げて私服を肥やしていました。

 

 副司祭として、ウィックスから搾取され、繰られている支持者たちの魂を救おうと孤軍奮闘するジャド神父でしたが、ある日、ウィックスが説教前の小部屋で、背中に深々鋭利な刃物で貫かれ、血塗れとなった遺体で発見されます。部屋は完全なる密室。しかも刃物の先には、ジャド神父の私物である「悪魔(ディアボロ)の頭」が❗️一転して容疑者となり、SNSに情報が流出してしまったことから、世間の激しい非難を浴びるジャド神父。そこに、地元警察の協力者として、あの伝説の名探偵ブノワ・ブラン(ダニエル・クレイグ)が乗り込んでくるのですが⋯。

 

 冬の陰鬱な空の下、寒風吹きすさぶ古びた教会、ゴシックホラーみ満載のおどろおどろしい雰囲気。密室で起きた「不可能犯罪」のナゾを、果たしてブランは解くことができるのか⋯❗️❓️

 

★1番の見どころは、演技派俳優たちの激突❗️

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画像左上から右回りに、ジョシュ・オコナー、ダニエル・クレイグアンドリュー・スコットグレン・クローズ

 

 ある特定の場所(密室)で起きた殺人事件のナゾを解くクローズドミステリーのお手本のような本作では、何と言ってもキャスト同士の丁々発止の演技合戦が見もの。特に主人公の、元ボクサーで試合中に相手を死なせてしまった罪悪感に苦しみながらも、神の愛を信じ、自らの使命を貫こうとする若き神父を演じたジョシュ・オコナーが素晴らしい❗️特にラスト、犯人の告解に向き合う彼の演技は必見。涙なしでは見れない名シーンです。

 

 今回ダニエル・クレイグは抑制の効いた演技で、ジョシュ・オコナーのピュアな清冽さを盛り立てているように感じましたね。ヲタク激推し、アンドリュー・スコット😍今回出番は少なかったけど、主役脇役ちょい役何でもござれの芸達者な彼、売れっ子作家の悲哀と滑稽さを軽妙に演じていました。本当に上手い役者さんというのは、アンドリューのように、作品における自らの立ち位置を瞬時に掴み、演技のアンサンブルの中で最適解の演じ方をする人だと思う。⋯愛してるワ、アンドリュー(笑)グレン・クローズ姐御は、サスガの存在感で、「鬼気迫る」とはこのこと。

 

 ⋯そう言えば、舞台はニューヨーク州郊外なんだけど、ダニエル・クレイグもジョシュ・オコナーもアンドリュー・スコットも全員英国の俳優。今回みたいなゴシックホラーみの強い作品には、ゴシックホラー本場のイギリス人のほうがお似合い⁉️(笑)

 

★ブノワ・ブランはゲイ設定

 第2作の『グラス・オニオン』で、ブノワがゲイで同性婚をしている⋯という衝撃の事実が明らかになりました。そしてなんと、パートナーはあのヒュー・グラントだったんですから、ヲタク思わずのけぞっちゃいましたよ(笑)今回はヒューの出番はなくて残念。

 

 今回の作品では無神論者のブノワが、ひたすら神を信じるピュアなイケメン神父にラブラブな様子を、ダニエル・クレイグがちょっとした手の動きとか、視線で表現していて、ヲタクなんだかドキドキしちゃった。え❓️深読みしすぎじゃないかって❓️そんなことないわ〜、だって『クイア QUEER』でダニエル・クレイグが演じたジャーナリストのリーが、若き想い人ユージーン(ドリュー・スターキー)を見つめる、切なさと恋情が入り混じった視線と同じだったもの❗️何せ今回のお相手も、アノBL映画の名作『ゴッズ・オウン・カントリー』のジョシュ・オコナーだからねぇ。バリバリソッチ系でしょ(笑)

 

 このように本作品、正統派ミステリーであることに加えクィア・コーディング

 ※性的少数者であると明示的ではなくても、そのように解釈できるような様々なサブテキスト要素(コード)を埋め込むこと

の謎解きも楽しめて、まさに「ひと粒で2度オイシイ」(⇐ふ、古い❓️^^;)

 

 クリスティやディクスン・カーの流れを汲む正統派ミステリーとしても、
役者が激突する演技アンサンブル映画としても、
そしてクィア研究の視点から観ても、
いろいろな楽しみ方ができる副層的な作品と言えるでしょう。

 

 

 

 第4作が待たれる❗️(⇐もうすっかりその気 笑)

 

〜『ウェイク・アップ・デッドマン』を観る前に、前2作をおさらいしておこう❗️〜

★第1作『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』レビュー

https://www.rie4771.com/entry/2020/02/07/%E3%82%AA%E3%83%88%E3%83%9C%E3%82%B1%E6%8E%A2%E5%81%B5%E3%83%80%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%B0%E5%A4%A7%E6%B4%BB%E8%BA%8D%EF%BD%9E%E3%80%8E%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%96

★第2作『ナイブズ・アウト グラス・オニオン』

https://www.rie4771.com/entry/2022/12/24/%E3%81%8A%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AC%E3%81%AA%E4%BC%9A%E8%A9%B1%E3%81%A8%E5%B0%8F%E3%83%8D%E3%82%BF%E3%81%A8%E3%82%B5%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%81%A8%EF%BD%9ENetflix%E3%80%8E%E3%83%8A%E3%82%A4#google_vignette

迷う宮本浩次も、光をくれる宮本浩次も。『ROCKIN’ ON JAPAN』完結編を読んで

 『ROCKIN’ ON JAPAN』宮本浩次3号連続インタビュー完結編の感想を綴るレビュー。SHELTERと武道館を終えた宮本さんの“揺らぎ”と、ファンとして受け取った希望について書きました。

 

 ◆3号連続インタビュー、ついにフィナーレへ

『ROCKKIN’ ON JAPAN Vol.589 2026年1月号』の宮本さんインタビュー❗️
2025年11月号から3カ月にわたって続いたゴージャス連載の最終回。
ファンとしてはワクワクしつつ、ちょっと胸がざわつく場面もあったりして……😅

 

盟友・山崎洋一郎さんによるインタビューは、下北沢SHELTER日本武道館で行われた「俺と、友だち」プロジェクトのスタートアップ・ライブが成功裏に終わった直後に収録された模様。

(ちなみにヲタクは、ファンクラブ抽選すら外れたので、その“伝説級プレミア度”は身に染みてわかっております😂)

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「俺と、友だち」ライブ後に語られた“手応え”

宮本さんは、この2本のライブについてこう語ってます。

> 「SHELTERと日本武道館はすごく自信を持ってできた2本なんですね。
自分が思ってることをかたちにすることの総決算というか。」

 

さらに、

> 「ファンや世間一般の人が)自分を信じてくれていると感じられた」

 

 ◆しかし…読者を不安にさせる“茫洋”のひと言

ところが山崎さんが「新しいスタートを切るためのトライだったのでは?」と聞くと…

> 「始める時はそうだったんだよ。でもいざ終わってみるとなんだか茫洋とするっていうか(笑)」

 

「茫洋」という言葉に、読んでるこっちの胸がザワワ。
完璧主義で、常に自分を更新し続けてきた宮本さんだからこそ、こういう“宙ぶらりんの揺れ”が訪れるのはむしろリアルなんだろうな、とは思うけど……。

そして極めつけに——

> 「小銭も貯まったし、生きてくくらいはなんとかなるし、老人だからもういいか、みたいなのもあるんですよ」

 

いやいや宮本さん、それはダメ🤣
山崎さんも即「だめ❗️」と叱ってました(笑)

 

完璧主義者ゆえの迷い。けれど、あなたの歌は誰かの光

ヲタクは思うのよ。
宮本さんのアーティストとしての“生みの苦しみ”は、ヲタクみたいな凡人には到底わからないほど苛烈なんだろうけど——
あなたの歌声は、日々を必死に生きる一般ピープルにとって、人生の灯台みたいな存在なんだよって。

 

 ヲタク自身、ヨーロッパ赴任中に遊びに来た夫の母が急性心筋炎で倒れ、異国で半年介護した時、支えになってくれたのは『悲しみの果て』だった。

あの曲があったから心折れずにいられた。

今でもライブで聴くと必ず泣いちゃうくらい、私の人生の一部。

だからね宮本さん、
「老人だからもういっか」じゃ絶対ダメ❗️
あなたの歌を必要としている人は、まだまだ山ほどいるんだから。

 

 ◆そして現在。光はちゃんと差してきている

……と、記事を読んで心配しまくっていたヲタクですが、
最終的には何も心配いらなかった(笑)

・来年度の「俺と、友だち」全国ツァーの日程発表❗️
・久々のインスタ更新で「また会おう❗️」と宣言❗️

そう、それそれ。
ミヤジはいつだって最後に希望を置いていってくれる。

 

ヲタクの決意:来年も全力で追いかける❗️

ヲタクは来年、武道館は当然として、仙台まで追っかける予定。
そのために仕事もガンガン前倒しで入れてるんだから、頼むぜミヤジ。

 

最高の歌を聞かせてよ❗️
また会おう❗️