ヨーロッパ映画
「KINOシネマ横浜みなとみらい」にて、映画「グランドツァー」鑑賞。ポルトガルの鬼才ミゲル・ゴメスが、コロナ禍の渦中に制作期間4年をかけて完成させ、第77回カンヌ映画祭で監督賞を受賞した作品です。 ★ざっくり、あらすじ 1918年、ビルマ(現ミャンマー…
動画配信サイト「U-NEXT」にて、イタリアの鬼才ルカ・グァダニーノ監督の新作『クィア/QUER』鑑賞。 「クィア」とは、同性愛者の侮蔑的な呼称で、元々は「(常識と)異なること、奇妙なこと」を表す言葉。時は第二次世界大戦直後の1950年代、自らを「クィア…
「KINOシネマ横浜みなとみらい」にて、「パルテノペ」観賞。イタリアの巨匠パオロ・ソレンティーノ監督が、自身の故郷である南イタリアの街ナポリを舞台に、神秘的な美しさを持つ1人の女性の、究極の理知と魂の解放を求めて彷徨う数奇な半生を描いた作品。 …
「驚くべき映画体験」と、最愛の推しが言ったから。観に行ってきたよセバスチャン、「ガール・ウィズ・ニードル」(デンマーク)桜木町駅前のシネコンブルグ13へ。 セバちゃんが言うように、まさに……驚き…というか衝撃の映画体験。しかもこれが実話だなんて…
「KINOシネマ横浜みなとみらい」にて、「ゲッベルス ヒットラーをプロデュースした男」観賞。ナチス政権下では、「国民啓蒙・宣伝大臣」という特異な役職に就き、「史上最悪のデマゴーグ」と呼ばれた独裁者ヒットラーを陰で支えたと言われるパウル・ヨーゼフ…
早速引き続きの順位発表です❗️ ★第5位 Netflix「Outfit アウトフィット」 1950年代のアメリカ、シカゴ。小さな紳士服の仕立屋を営むレオナルド(マーク・ライランス)。彼は英国人で、サヴィル・ロウ(メイフェアにある有名紳士服店が居並ぶ通り)で腕を磨いた「…
早いもので、2024年もあと僅かになろうとしている今日この頃。ヲタクは昨日のクリスマスイブが仕事納めでした。昨年の年末は、体調不良になった方の代わりにシフトに入ったので30日まで仕事だった…(泣)今年は静かな年末年始を迎えられそう……というわけで、…
U-NEXTにて、ポーランド映画「フィリップ」(2023年)鑑賞。 1941年、ポーランド・ワルシャワのゲットー(第二次大戦時、特に東欧諸国でユダヤ人が強制的に隔離・居住させられた区域。強制収容所もそれとみなされる)にしつらえられた舞台で、恋人サラとコン…
キノシネマみなとみらいにて、『チャイコフスキーの妻』鑑賞。 チャイコフスキーの才能に一目惚れ、彼に猛烈アタック、晴れて妻の地位をゲットするも、実は男色家だったチャイコフスキーに蛇蝎のごとく嫌われ、ついには精神を病んでしまって、後年は「世紀の…
「KINOシネマ横浜みなとみらい」にて、『墓泥棒と失われた女神』鑑賞。 時は1980年代のイタリア・トスカーナ地方。刑務所から出所したばかり(らしい)イギリス男アーサー(イタリア語読みはアルトゥール……ジョシュ・オコナー)が列車に揺られ、山の中腹を不…
桜木町駅前のシネコン「ブルグ13」にて、『関心領域』鑑賞。 ヒットラーの片腕として、事実上ホロコーストの1番の責任者といえる、悪名高きアウシュビッツ収容所所長ルドルフ・ヘス(クリスティアン・フリーデル)。彼は収容所のすぐ隣に邸宅を構え、妻(ザ…
4Kデジタルリマスターで蘇ったスイスの至宝、ダニエル・シュミット監督作品第2弾は、『季節のはざまで』。 スイスの山中奥深く、ひっそりと佇む古いホテル。かつて経営を任されていた祖父母と共にこのホテルで少年時代を過ごしたヴァランタン(サミー・フ…
スイスの至宝と称されるダニエル・シュミット監督の『デ ジャ ヴュ』がデジタルリマスター4K版で蘇った❗ ジャーナリストのクリストフ(ミシェル・ヴォワタ)は、17世紀に生きた革命家※ゲオルク・イェナチュの墓を発見し、遺骨と遺品を持ち帰ったという学者…
前世はアイルランド人だったのでは?と勝手に妄想しているオタク。アイルランドが舞台で、しかも全編セリフはケルト・ゲール語という、正真正銘のアイルランド映画が公開された……ということで、早速観に行ってきました❗横浜は黄金町のミニシアター「ジャック…
横浜黄金町のミニシアター「ジャック&ベティ」で、ベルギー映画『Here』鑑賞。 ヲタクはかつて丸5年間、ベルギーで暮らしたことがあるので、(あー、あのレンガ造りの家ベルギーっぽい!)とか、街の中心を離れるといきなり森になるベルギーの風景…etc.を…
Netflixでスペイン発のミステリー『INFIESTO インフィエスト』鑑賞。 スペイン発ミステリーと言えば思い出すのが、去年観た同じくNetflixの『神が描くは曲線で』。『神が〜』は典型的なイヤミス作品で、観終わった後、横で観ていた夫が「うー、なんて結末だ…
横浜は黄金町のミニシアター「ジャック&ベティ横濱」にて、『フリークスアウト』鑑賞。 ※泣いてばかりの弱虫マティルデがラストに大変身を遂げるクライマックス、見逃さないで❗ 第二次世界大戦下のイタリア。ユダヤ人のその名もイスラエルは、貧乏サーカス…
KINOシネマ横浜みなとみらいにて『マッド・ハイジ』鑑賞。 一言で言えば…… 🎵雪の山なっぜ〜、血の色に染まってるの❓ 🎵アルムの木なっぜ〜、首が刺さってるの❓ 🎵教えて おじいさん 教えて おじいさん 🎵教えて〜〜ア・イ・ツの殺し方🔪🗡 ……てな映画でした❗ アルプスの…
U-NEXTで『ヒューマン・ボイス』(ペドロ・アルモドバル監督)鑑賞。30分の短編ながら、密度の濃い、一人の女性の人生がその短い時間にギュッと凝縮されたような作品。 ※冒頭のシーン、バレンシアガの真紅のドレスを纏うティルダはまるでフランドル派の絵画の…
昨日に引き続き、Indie Wireに掲載されたクリスティアン・ジルコ氏というライターの方の記事「ロバート・エガース監督の好きな10選」について。 最近ヲタクの中で、「新作が公開されたら真っ先に映画館に駆けつけたい」監督No.1と言えばロバート・エガース監…
今回ご紹介するのは、「映画で巡る四都物語」音楽の都ウィーンです。ヲタクもヨーロッパに住んでいた頃、夏休みを利用してウィーンを訪れました。パリやロンドンはあまり治安が良くなくて、絶対夜足を踏み入れてはいけない地域はあるし、ボーッとしていると…
『アラビアン・ナイト 三千年の願い』を見て、御年63歳というのに、変わらぬ知的な美しさにまたぞろティルダ・スウィントン熱が……(単純 笑)でもって、彼女の過去の作品を見返したりしている週末。なので今日は、世界でも名だたる監督たちからのオファーが…
ギレルモ・デル・トロ監督の名作『パンズ・ラビリンス』が3月10日から全国の映画館50館で1週間限定上映されるそうです。「デル・トロ監督の作品の中でも一二を争う名作が再び映画館で〜〜、やったーー❗」と小躍りしたのもつかの間、その理由は「日本国…
Netflixオリジナルの映画『神が描くは曲線で』鑑賞。いや〜、久しぶりに※イヤミスの典型みたいな映画見たわ〜〜❗ ※そのものズバリ、読んだ後あるいは観た後、イヤな気持ちになるミステリーのこと。人間の狂気や、心の闇の部分に焦点を当てているため、ナゾ解…
デカダンスとは…… 退廃主義。頽唐(たいとう)派ともいう。衰微、衰退を意味する語で、ギボン著『ローマ帝国衰亡史』(1776~88)に読まれるように、ローマ帝国が爛熟(らんじゅく)から衰退、破滅に向かう過程の病的で享楽主義的文芸の風潮をさすことば。19世紀…
東京国際映画祭で、ジョアン・ペドロ・ロドリゲス監督(ポルトガル)の『鬼火』(ワールド・フォーカス部門)鑑賞。なぜこの作品をヲタクが珍作と呼ぶか❓……そりゃもうアレですよ、アレ(笑)自慢ぢゃないけどヲタク、半世紀以上生きてきて、こんなに沢山の男性のア…
ヲタクじつは、今年の4月、ロバート・エガース監督の『ノースマン / 導かれし復讐者』の日本公開が決まった時、キャストやストーリーの概略を読んで、「『ノースマン』がなんだかヤバいことになっている」という記事を書いたんですが、今回「東京国際映画祭…
サスペンス、スリラーには目がないヲタク。あんまり勘の鋭いほうぢゃないけどそれでもかなりの量の推理小説は読んでるし、映画も見てるから、なんとなーく結末読めることが多くなって、(チックショウ、騙されたっ❗)って地団駄踏むことってそんなになくなって…
もい❗(フィンランド語でこんにちはの意) フィンランドオタクのヲタクです 笑 いつもヲタクがご紹介するフィンランドを舞台にした作品と言えば、ダークでデスパレートなミステリ(『刑事ソフィア・カルピ』)や、ぶっ飛んだヘビメタコメディ(『ヘヴィトリップ~…
Netflixの新作スリラー『ヒヤシンスの血』(ポーランド)。北欧サスペンスと同様、東欧サスペンスもまた、ただただ謎解きをマニアックに楽しむよりは、その底に、社会的な諸問題や、歴史の暗部を摘発する意図がある場合が多い。この映画も、同じNetflixのサス…