オタクの迷宮

映画・ドラマ・舞台レビュー、ケルト文化、滅びの美学、推し活のつれづれまで── 観て、感じて、考える。 "好きなモノ・人"についてしか語らない偏愛のブログ。そして今日もどこかで、ヲタクが迷走中。

🎬️洋画レビュー

映画『落下音』〜むせかえる死の匂いと、少女たちに受け継がれる記憶

「KINOシネマ横浜みなとみらい」にて、『落下音』鑑賞。 〜これは、ひとつの家に染みついた「死の記憶」を巡る物語〜 舞台はドイツ・※アルトマルク地方のとある農場付きの巨大な屋敷。そこは代々ひとつの家族によって継承されています。そしてこの作品は、同…

『ハムネット』——喪失は、やがて物語になる

——これは、母が“喪失”を通して、芸術に触れ、魂が救済された瞬間の物語。 上大岡のTOHOシネマズ上大岡にて、『ハムネット』(2025年 クロエ・ジャオ監督)初日鑑賞。 ⋯そう、アイルランド出身の女優ジェシー・バックリーが、見事アカデミー主演女優賞を受賞…

史上最もアバンギャルドな花嫁『ザ・ブライド❗️』はなぜこんなにも危険で美しいのか❓️

これは、“作られた女”が、自分の人生を奪い返し、真実の愛を見つける物語。 相鉄線ゆめが丘駅前のシネコン「109シネマズゆめが丘」で、『ザ・ブライド❗️』(主演 ジェシー・バックリー&クリスチャン・ベール、監督 マギー・ギレンホール)鑑賞。 ★衝撃のオー…

フランス映画祭『新凱旋門物語』〜フランスに愛され、フランスに捨てられた男の悲劇

今日はヲタク、横浜の田舎町からはるばる花の東京は渋谷のど真ん中へ------。 第33回フランス映画祭(3/19〜22)の参加作品である『新凱旋門物語』(ステファン・ドゥームスティエ監督)のチケット、激戦の中Get❗️(2席だけ残ってたんです) 宿泊先のJR東日…

愛すべき最低野郎の青春『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』感想

相鉄線ゆめが丘駅前のシネコン「109シネマズゆめが丘」にて、ティモシー・シャラメ主演『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』初日❗️ 2日後にアカデミー賞受賞式が迫っているから、発表前に見れて良かったぁぁ。毎年この時期になると、このブログの中で、…

アカデミー賞直前❗️ヲタクが選ぶ“この人に取ってほしいで賞”

もうすぐアカデミー賞受賞式。 とはいえ、例年通り日本未公開作品も多く、映画評論家のような受賞予測はヲタクにはできません。なので今回は——「ヲタクが選ぶ“この人に取ってほしいで賞”」を勝手に発表します(笑) ◆主演男優賞イーサン・ホーク(『ブルー・…

芸術家の愛は残酷-----『センチメンタル・バリュー』感想

「KINOシネマ横浜みなとみらい」にて、ヨアキム・トリアー監督の新作『センチメンタル・バリュー』鑑賞。 主演はレナーテ・レインスヴェ。ヨアキム・トリアー監督×レナーテといえば、レナーテがカンヌ国際映画祭主演女優賞に輝いた『わたしは最悪。』の黄金…

『ブルームーン』感想〜天才ロレンツ・ハートの“最後の夜”

横浜地下鉄ブルーラインセンター南駅前のシネコン「109シネマズ港北」にて、リチャード・リンクレイター監督の新作映画『ブルームーン』を鑑賞。 1943年11月。冷たい雨のそぼ降るニューヨークの八番街。作詞家ロレンツ・ハート(イーサン・ホーク)は、酔っ…

海外の目に映った日本の優しさ〜『レンタル・ファミリー』感想

桜木町駅前のシネコン「ブルグ13」にて、『レンタル・ファミリー』鑑賞。 日本で暮らす、売れないアメリカ人俳優フィリップ(ブレンダン・フレーザー)。彼が、人生の大事な時期に友人や家族(役)をレンタルする会社にスカウトされ、LGBTの恋人と海外で結婚…

35年の時を飛び越えるロック〜IMAX『Rolling Stones – At the Max』鑑賞

1991年に初公開されたローリング・ストーンズのコンサート映画『Rolling Stones – At the Max』が、全国のIMAXシアターで1週間の限定上映❗️ 最終日にやっとこさ間に合った⋯ 今作品は、1990年の「Steel Wheels/Urban Jungle」ツアー中に撮影されたのですが、…

魂の同一化か、共依存か?フェネル版『嵐が丘』IMAX感想

相鉄線ゆめが丘駅前のシネコン「109シネマズゆめが丘」にて、IMAX版『嵐が丘』鑑賞。 没落した名家の令嬢キャサリン・アーンショー(マーゴット・ロビー)と、貧しい孤児ヒースクリフ(ジェイコブ・エロルディ)は、幼い頃から兄妹同然に育ち、成長するにつ…

排除の快楽——ヨルゴス・ランティモス監督『ブゴニア』が映す現代の病理

横浜地下鉄ブルーライン上大岡駅前のシネコン「109シネマズ上大岡」にて、ヨルゴス・ランティモス監督の最新作『ブゴニア』鑑賞。第98回アカデミー賞では、作品賞、主演女優賞ほか計4部門にノミネートされた問題作…いやもとい、稀に見る怪作❓️であります。 …

アイツらは森にいる❗️――アイルランド土着ホラー『FRÉWAKA/フレワカ』

川崎駅から歩いて5分のシネコン「チネチッタ川崎」にて、アイルランド発のホラー『FRÉWAKA/フレワカ』鑑賞。米映画批評サイト「Rotten Tomatoes」で、なんと批評家スコアが驚異の96%(2025年11月時点)を獲得した注目作です。 『FRÉWAKA/フレワカ』のタイ…

世代は移ろい、家は続く――『ダウントン・アビー グランドフィナーレ』が描いた英国の矜持

横浜駅直結のシネコン「Tジョイ横浜」にて『ダウントン・アビー グランドフィナーレ』鑑賞。 『ダウントン・アビー』(ダウントン・アビー、原題:Downton Abbey)は、2010年9月26日から2015年12月25日までイギリスのITVで放送された大人気歴史ドラマです。 …

 オースティン・バトラーはなぜ、こんなにも「放っておけない男」なのか❓️『コート・スティーリング』鑑賞記

地元相鉄線ゆめが丘駅前のシネコン「109シネマズゆめが丘」にて、『コート・スティーリング』鑑賞。 正直に言います。 この映画、観る前から嫌な予感しかしませんでした。 だって主演が オースティン・バトラー ですよ?あの、誠実そうな顔と、放っておいた…

なぜ今ジェシー・バックリーなのか?前哨戦制覇の理由が分かる映画5選+番外編

アカデミー賞前哨戦とも言われるクリティクス・チョイス・アワード主演女優賞受賞という快挙を成し遂げたジェシー・バックリー。 日本ではまだ「知る人ぞ知る」存在かもしれませんが、映画・舞台・ミュージカルを自在に行き来し、役ごとにまったく別の顔を見…

炎と灰のパンドラへ——『アバター  ファイアー・アンド・アッシュ』は“戦い”ではなく“神話”である

相鉄線ゆめが丘駅前のシネコン「109シネマズゆめが丘」にて、スクリーンX版『アバター3 ファイアーアンドアッシュ』鑑賞。ヲタクの「2026年映画事始」はアバターでございます ★ざっくり、あらすじ〜『アバター』と『アバター ウェイ・オブ・ウォーター』 宇…

中国軍レーダー照射とMCU『キャプテン・アメリカ』——映画が映す日本の現在地

中国機による自衛隊機に対するレーダー照射事件が起きてから、早や半月が経ちました。 これって(いつでも撃ち落としてやるぞ)の合図だから、30分もの間それに耐えた航空自衛隊F15のパイロットの方たちには最上級の敬意を払いたい。領空侵犯措置を講じる⋯と…

年末恒例🎬2025年 ヲタクの心を撃ち抜いた映画ベスト10(洋画編)

年末恒例2025年、ヲタクの心を持っていった映画たち。 成功も、美しさも、理想も──そこからこぼれ落ちた人間たちの物語に、2025年の私は何度も心を撃ち抜かれた。 洋画ベスト10、今年も本気で選びました❗️ ◆第10位 『スーパーマン』 アメコミオタクが選ぶ、…

人生はやり直せない。でも、抱きしめ直すことはできる ――コゴナダ監督『ビューティフル・ジャーニー』感想

もし、あの時の自分にもう一度会えたとして――人生はやり直せると思いますか? 相鉄線ゆめが丘駅前のシネコン「109シネマズ横浜ゆめが丘」にて、コゴナダ監督の『ビューティフル・ジャーニー』鑑賞。 A24の『アフター・ヤン』を観て、その叙情性と、人の喪失…

それはSNSの物語ではない ——アリ・アスター『エディントンへようこそ』が描く、男の執愛と暴走

恐怖の銃撃戦は、愛から逃げた男の“些細な嫉妬”から始まった—— アリ・アスター節サクレツ、A24の怪作がついに日本上陸❗️ ★ざっくり、あらすじ 時は今を遡ること2020年、アメリカ・ニューメキシコ州の小さな町エディントン。折しも町はコロナ禍の厳しいロック…

名探偵ブノワ・ブランが益々魅力的に❗️〜『ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン』考察

Netflix発・現代版アガサ・クリスティとも言える『ナイブズ・アウト』シリーズ第3作――『ウェイク・アップ・デッドマン』が、いよいよ配信開始〜〜〜、ぱちぱちぱち。 第1作の『ナイブズ・アウト:名探偵と刃の館の秘密』からヲタクは、カッコつけマンなのに…

『トップガン マーヴェリック』再鑑賞:スクリーンXで炸裂した“あの新人たち”の現在地

相鉄線ゆめが丘駅前のシネコン「109シネマズゆめが丘」(ヲタクの自宅からは徒歩圏内❗️)にて、あのトム・クルーズ主演の言わずと知れたアクション超大作『トップガン マーヴェリック』鑑賞。もちのろん、ヲタクも公開された2年前には熱狂したわけだけど、…

120点❗️ジェレミー・アレン・ホワイトが魅せたスプリングスティーン心の旅路『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』

海老名駅のシネコン「109シネマズ海老名」にて、『ブルース・スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』鑑賞。 ★ざっくり、あらすじ 冒頭から、「我慢しろ」「強くなれ」「泣くな」と叫び続ける、所謂「トキシック・マスキュリニティ(有害な男らしさ)」を誇…

映画『視える』レビュー:美と狂気が交錯する、アイルランド邸宅ホラーの傑作

その夜、アイルランドの漆黒の闇の中に、何かが「視えた」──。 みなとみらいMark Isのシネコン「ユナイテッドシネマみなとみらい」にて、ゴシックホラー『視える』鑑賞。 監督はアイルランドの新鋭ダミアン・マッカーシー。2024年のサウス・バイ・サウスウエ…

『爆弾』レビュー:誰にも愛されなかった男が、世界に放った叫び──宮本浩次『I AM HERO』が響くラスト

相鉄線ゆめが丘駅前のシネコン「109シネマズゆめが丘」にて、映画『爆弾』鑑賞。そもそもヲタクがこの映画を観ようと思ったきっかけはとにもかくにも、熱烈推しの、日本の誇るシンガーでありアーティストである宮本浩次さんの新曲『I AM HERO』がこの映画の…

Netflix『フランケンシュタイン』感想:デル・トロが描く“美と恐怖の融合”、そして人外の愛

怪物が自らを赦すという奇跡──デル・トロ版『フランケンシュタイン』が描く異形の魂の救済 Netflixオリジナル、ギレルモ・デル・トロ監督の『フランケンシュタイン』鑑賞。 原作はご存知、英国の作家メアリー・シェリーの書いた『フランケンシュタイン、ある…

『ベイビー・ガール』感想:CEOの孤独とバロックな愛──ニコール・キッドマンが魅せた“支配と救済”のドラマ

Amazon Prime Videoにて、『ベイビー・ガール』鑑賞。ジャンルとしては「エロティック・サスペンス」に分類されてます。遥か昔、中学時代、密かに想いを寄せてたクラスの男子に「オマエといると男同士みたいで話しやすい」と言われ、その後の男女交際パター…

市原隼人、食の美学ここに極まれり!『おいしい給食 炎の修学旅行』レビュー

相鉄線ゆめが丘駅前のシネコン「109シネマズゆめが丘」にて、映画『おいしい給食 炎の修学旅行』鑑賞。 ★ざっくり、あらすじ〜甘利田、修学旅行でもお約束の暴走❗️(笑) 1990年、函館。給食をこよなく愛し、生徒たちの友情も未来も、共に美味しい給食を食べ…

グレン・パウエルが可愛すぎる!Netflix『恋するプリテンダー』が令和ロマコメの頂点

令和のラブコメ映画史上No. 1となる大ヒットを記録、全世界での興行収入はなんと$2.16億ドル超え(約327億円)を達成した映画『恋するプリテンダー』をNetflixで鑑賞(日本公開は2024年5月) 令和ラブコメ史上No.1と謳われるだけあって、正直言って…… めちゃく…