オタクの迷宮

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

2022年

2022年オタクが選ぶ洋画ベスト10プラス1~後編

見ているだけで元気になったり、知らなかったことが学べたり、生きる勇気が貰えたり……。今年も私たちに、数々の素敵な贈り物をしてくれた映画たち。そんな映画の中から、10プラス1の映画を選んでみました。先日UPしました前編に引き続き、今日は後編でござ…

今年の映画納めは『そばかす』で。

KINOシネマ横浜みなとみらいで、映画『そばかす』鑑賞。今年、映画館で観る映画は、これが最後かな。映画納めは『そばかす』で~🎵 恋愛や性に全く興味が湧かない、いわゆる「アロマンティック・アセクシュアル」の女性がヒロインだから、正攻法で描くと、かな…

2022年 オタクが選ぶ洋画ベスト10プラス1~前編

見ているだけで元気になったり、知らなかったことが学べたり、生きる勇気が貰えたり……。今年も私たちに、数々の素敵な贈り物をしてくれた映画たち。そんな映画の中から、10の映画を選んでみました。(実際はどうしても絞り込めず、日本映画同様、プラス1と…

おシャレな会話と小ネタとサスペンスと~Netflix『ナイブズ・アウト~グラスオニオン』

待ちに待った『ナイブズアウト~グラスオニオン』Netflixで配信開始~✨✨ 第1作目の『ナイブズアウト/名探偵と刃の館の秘密』(2019年)は、ちゃんと映画館で公開されたんだけどな。第2作目も、ストーリーの斬新さやキャストや舞台設定のゴージャスさを考える…

X'mas~お正月に見たい!ハッピーなロマコメ3選~『ハッピーニューイヤー』『ノエルの日記』『フォーリング・フォー・クリスマス』

もうすぐ楽しいクリスマス✨ 続いて楽しいお正月~ しかし上がる気分とは裏腹に、ここ数日は強烈な寒波が日本列島を覆い、凍えそうに寒いが続いています。景気も悪くてお財布の中身も寒い……そこで今日は、観るだけでほっこり温かくなり、ハッピーな気分になる…

2022年 オタクが選ぶ日本映画ベスト10プラス1~後編

く ★さかなのこ (沖田 修一監督) あー、これ、個人的にもう、好きでたまらない映画。かなりリピートしました(笑)ご存知、「さかなクン」(もはや彼自身が1つのアイコン化しています)の半生を、あの、のんが男性として演じるというアイデアの凄さ、不思議さ。…

2022年 オタクが選ぶ日本映画ベスト10プラス1~前編

今年も早いもので、あと2週間で大晦日。トシをとると1年、いや1ヶ月、いや1日の経つのが早いことそんな中、ヲタクの乾いた?心を癒してくれた映画作品たち。今日はそんな作品をご紹介したいと思います。順位なんてとてもつけられないので、順不同です。 ★…

素顔のラミン・カリムルー~『トゥモロー・モーニング』

横浜のミニシアター「ジャック & べティ」で、ミュージカル映画『トゥモロー・モーニング』鑑賞。 今日のヲタクのお目当ては、ラミン・カリムルー! 若干28才にしてアノ『オペラ座の怪人』に抜擢されたラミン・カリムルー!ヲタクも10年前位にロンドンで『オ…

フェミニズム・ホラーとでも言うべき?~『MEN / 同じ顔の男たち』

桜木町駅前のシネコン「ブルグ13」にて、『MEN / 同じ顔の男たち』(A24 アレックス・ガーランド監督)鑑賞。 ロンドンに住むハーパー(ジェシー・バックリー)は、離婚話がこじれた末に、アパートの階上の部屋から落下する夫ジェームズを目撃、さらには鉄の柵に…

『天上の花』と舞台挨拶(ジャック & べティ横浜)

横浜黄金町のミニシアター、ジャック & べティで『天上の花』鑑賞。日本近代詩の祖とも言われる萩原朔太郎の息女・葉子の小説『天上の花~三好達治抄』の中から、特に、朔太郎の弟子のような存在である三好(東出昌大)と朔太郎の奔放な妹慶子(入山法子)との短…

意識の流れの涯に~映画『夜、鳥たちが啼く』

桜木町駅前のシネコン「ブルグ13」で城定秀夫監督の『夜、鳥たちが啼く』鑑賞。土曜日のこととて、桜木町はどこを向いても人、人、人。そんな休日の賑わいの中で、薄暗い映画館の片隅、賑かさとは真逆の映画を見る。うっわ~、暗いわぁ、陰キャだわぁ、映画…

時には少女のように~Netflix『チャタレイ夫人の恋人』のエマ・コリン

『ザ・クラウン』で、英国王室というある意味伏魔殿のような場所に飛び込み、愛のない結婚に悩み、傷つきながら必死で未来を模索するダイアナ元皇太子妃を繊細に演じ、見事ゴールデングローブ賞を受賞したエマ・コリン。そんな彼女が、戦場で負傷し性的不能…

心身共に痛くなる~『あのこと』(フランス)

KINOシネマみなとみらいで、本年度ヴェネチア映画祭金獅子賞受賞のフランス映画『あのこと』鑑賞。……見終わって、なんだか身体のふしぶしが痛い(緊張して身体が硬直してたのか?)、心もついでに痛い。 これは大学生のアンヌ(アナマリア・ヴァルトロメイ)が一…

新たなるスタア誕生!~映画『幻滅』のバンジャマン・ヴォワザン

フランスの文豪オノレ・ド・ヴァルザック原作の『幻滅』を堂々映画化、2時間半に及ぶ大作ですが、全く長さを感じさせない、さすがセザール賞7冠!ヲタク的にはフランス映画というと、人生の断片を独自の視点で切り取った、ミニシアター向けの小品が基本的…

バンジャマン・ヴォワザンがヤンチャだった『フランス映画祭オープニングセレモニー』と映画『エッフェル』

※セレモニーの後、エッフェル塔建設を描いたドラマティックな映画『エッフェル』が上映されました。主演のロマン・デュリス(左)と監督のマルタン・ブルブロン。ブルブロン監督は大作『三銃士』の監督に抜擢されたそうです。そして、映画の中でイケおじサクレ…

『グリーンナイト』A24~アーサー王伝説のアンチヒーロー!?

あの有名なアーサー王と円卓の騎士の物語の中で、ぜんぜん有名ぢゃない(笑)サー・ガウェインのおはなしです。 若き日のガウェイン(デーヴ・パテル)はアーサー王の甥という立場でありながら、騎士になる気もなく、娼館に入り浸りで朝帰りの毎日(なんか、ハル…

『ミセス・ハリス、パリへ行く』幾つになってもオシャレは大事♥️

※みなとみらいは早やクリスマス仕様に。 KINOシネマ横浜みなとみらいで『ミセス・ハリス、パリへ行く』鑑賞。 舞台は1957年、ロンドン。 第二次世界大戦で出征した夫を待ちながら、家政婦の仕事をかけもちして日夜働いているミセス・ハリス(レスリー・マンヴ…

『ある男』~演技のアンサンブルが見事な映画

冒頭から、安藤サクラの絶品の「泣き」の演技。カンヌ映画祭、当時審査委員長を務めた名優ケイト・ブランシェットに、「私、今度泣く演技をする時には、(『万引き家族』の)サクラを参考にさせてもらうわ」と言わしめたほどの安藤サクラ。この冒頭のシーンだ…

『ザ・メニュー』グルメ・ブームへの痛烈な皮肉?

横浜駅ビルNewmanにあるシネコン「Tジョイ横浜」で、『ザ・メニュー』鑑賞。 大西洋に浮かぶ孤島にある高級レストラン・ホーソン。料理の神とも崇められる天才スローヴィク(レイフ・ファインズ)がシェフを務めるホーソンは、予約が取れないことで有名でした…

『帰らない日曜日』~英国的な、あまりにも英国的な映画

U-NEXTで『帰らない日曜日』鑑賞。 1920年代の英国。第一次世界大戦の傷痕が、いまだ人の心に深く残っていた時代。孤児院出身のジェーン(オデッサ・ヤング)は、大戦で二人の息子を亡くしたニヴン夫妻(おそらくジェントリ階級……英国演劇界のもはや重鎮、コリ…

『ザリガニの鳴くところ』~謎を解くカギは湿地の中にある

桜木町駅前のシネコン「ブルグ13」で、映画『ザリガニの鳴くところ』鑑賞。 時は1960年代のアメリカ・ノースカロライナ州。「ザリガニの鳴くところ」という異名をとる湿地帯で、富裕な家の生まれで街の人気者チェイス(※ハリー・ディキンソン)の変死体が発見…

『ドント・ウォーリー・ダーリン』~まんまと騙されたーっ!

桜木町駅前のシネコン「ブルグ13」で、『ドント・ウォーリー・ダーリン』鑑賞。 見終わってから振り返ると、何とまあ皮肉な題名をつけたんでしょうね、監督のオリヴィア・ワイルドは「ドント・ウォーリー」どころぢゃねーよ❗って感じ(笑) 頭脳明晰な女性が、…

『響け!情熱のムリダンガム』~もしかして『RRR』よりアツい?

※日本版ポスター。熱血少年マンガの表紙みたい。この泥臭さ、嫌いじゃない(笑) あー、相変わらず熱い、熱いぞ❗インド映画(笑) 横浜は黄金町のミニシアター「ジャック & べティ」で、『響け❗情熱のムリダンガム』鑑賞。 舞台は南インド、タミルナードゥ州都…

『ブラックパンサー /ワカンダ・フォーエバー』~じつはオコエ隊長推し♥️

黒曜石の肌に白く煌めきながら滴り落ちる汗、獲物を捉える鋭い視線、戦いに臨む時の強靭なムチのようにしなる身体。しかしその強靭な身体は、いざ戦いに勝利すれば、太古の時を刻む音楽に乗って、柔らかに、セクシャルに変化する……。『ブラックパンサー / ワ…

東京国際映画祭『アシュカル』(チュニジア)~廃墟マニアにはたまらない

チュニジアの鬼才、ユセフ・チェビ監督の長編デビュー作。 舞台は、チュニジア共和国の首都チュニス郊外にある『カルタゴの庭』。ザイン・アル=アービディーン・ベン=アリー政権下で富裕層向けに開発が進められた地域でしたが、ジャスミン革命でによってそ…

『窓辺にて』~監督と演者の幸せな邂逅

上映が終了した時、客席からさざ波のような拍手。そして「今泉監督が1階におりますので、声をかけて下さい」とのアナウンスがあって、ビックリ1階に下りて、ホールにいらっしゃるのかと思ってキョロキョロしたけど、そこは無人(笑)あ、あれ?アナウンスは…

映画『アムステルダム』を見て

桜木町駅前のシネコン「ブルグ13」で『アムステルダム』鑑賞。桜木町駅から新しくできたロープウェイ入口を通って行くんだけど、いつも時間に追われて乗ったこと、ないんだよね。いつか、乗ってみたい😅 第一次世界大戦で出会った男二人と女一人。男たちはヨー…

ミュージカルコメディ『鬼火』(東京国際映画祭)~近来まれに見る珍作

東京国際映画祭で、ジョアン・ペドロ・ロドリゲス監督(ポルトガル)の『鬼火』(ワールド・フォーカス部門)鑑賞。なぜこの作品をヲタクが珍作と呼ぶか❓……そりゃもうアレですよ、アレ(笑)自慢ぢゃないけどヲタク、半世紀以上生きてきて、こんなに沢山の男性のア…

『ノースマン /導かれし復讐者』が、やっぱりヤバいことになっていた

ヲタクじつは、今年の4月、ロバート・エガース監督の『ノースマン / 導かれし復讐者』の日本公開が決まった時、キャストやストーリーの概略を読んで、「『ノースマン』がなんだかヤバいことになっている」という記事を書いたんですが、今回「東京国際映画祭…

東京国際映画祭『ラ・ハウリア』~見てはいけないものを見た感

昨日(10月24日)にオープニングセレモニーが行われた第35回東京国際映画祭。ヲタクにとっては鑑賞第1作目の映画が、この『ラ・ハウリア』(フランス・コロンビア)。ラテンビート映画祭と銘打って上映される作品群のうちの1つですが、なんだかしょっぱなから…