TOHOシネマズで「女王陛下のお気に入り」鑑賞。
王座にあっても所詮はただの人間なのね…のドロドロを、きわめてリアルに、きわめてシニカルに描いたのがアカデミー賞候補作品「女王陛下のお気に入り」
その時代は正に常人には雲の上の「天上人」だったであろう貴族たちの、自分の権力欲を満たし、あるいは保身の為の虚々実々の駆け引きと壮絶な足の引っ張りあい。時はスペイン継承戦争でフランスと戦いのまっただ中の英国王朝。美食が祟って痛風持ち、杖に頼ってもよろよろとしか歩けない、優柔不断で臆病で、劣等感のかたまりのようなアン女王(オリヴィア・コールマン)。そんな女王に取り入り、女王の陰で思うがまま権勢を振るう鉄の女、レディ・サラ(レイチェル・ワイズ)。そこに割り込んだのが、没落貴族の娘で、策略と嘘と女の魅力を駆使してサラを陥れ、女王の一番のお気に入りにのしあがっていくアビゲイル(エマ・ストーン)
いやー、この今をときめく女優3人の熾烈な演技合戦、凄まじいっす。戦争の行く末を巡ってレディ・サラと対立、アビゲイルをスパイとして利用しようとする青年貴族ハーリー(ニコラス・ホルト)も、人を人とも思わない、どーしよーもないゲス男なんだけど、この女性たちの三つ巴の争いから比べたら、カワイイもんです😅ニコラス・ホルト、当時の伊達男の習慣で白塗り&カツラ、最初誰だか分からなかった…。あのトム・フォード(「サバイバル・ウェディング」編集長のウンチクに登場)初監督作品「シングルマン」、湖のような蒼い瞳の爽やかイケメン、今いずこ。笑
ワタシ的に言えば、賞はエマ・ストーンにあげたいですかね。今で言う「あざとい系」女子なんだけど、あの天使みたいな可愛い顔で優しくてか弱いフリして、その裏側が…恐い、恐すぎる((( ;゚Д゚)))「LaLaランド」や「マンマ・ミーア」見てエマのファンになった人(特に男性)は、ビックリ仰天かも。でも、今回のアカデミー助演女優賞、エマ・ストーンとレイチェル・ワイズ、二人で候補になってるんですよね?どっちか一人に決まったら、ヤバくないですかね😅