オタクの迷宮~映画と舞台と音楽と Chaos-α

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ジャクロくんの繊細な演技を堪能~Netflix「最悪の選択」

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(Photo of Scotland from Pixabay)

ジャック・ロウデン主演、Netflixオリジナル映画「最悪の選択(原題はCalibre=銃の口径の意味)」観たさに、30日間無料お試しに登録したワタシ。今回のアカデミー賞で話題になった「ローマ~ROMA」も観たいので、たぶんそのまま入会の運びになると思いますが…😅

 

  舞台はスコットランド(言わずもがなですが、「ふたりの女王~メアリーとエリザベス」の舞台といっしょ🎵)妊娠中のフィアンセと同棲中のヴォーン(ジャクロくん)のところに、15年来の友人マーカス(マーティン・マッキャン)が鹿狩りの旅行に彼を連れ出す為、車で迎えに来るところから話は始まります。ヴォーン(ジャクロくん)はあまり気乗りがしない風情。まずもってヨーロッパでは、妊娠中のフィアンセを残して男二人で旅行なんて考えられないんだけど😅車中の会話で、どうも二人はずっと友人以上の関係で、寄宿学校以来ヴォーンはマーカスに支配され続けており、今回のヴォーンの出来ちゃった婚に対しても、マーカスは口では「良かったな」と言いながら、内心面白くない様子が見てとれます。この二人が英国の寄宿学校以来ずっと友人、っていうのがキモで(映画『アナザーカントリー』の世界ですな)、いろいろ想像できちゃうわけですね😅

 

  森の奥深く、ヴォーンがマーカスに言われるがままに鹿を撃った時、そのすぐ後ろには少年が…😭そして駆けつけた父親が激昂して、やはり手にしていた銃口をヴォーンに向けた時、マーカスが少年の父親を背後から撃ち殺してしまいます😭

 

  ヴォーンは父親が倒れた時、すぐさま吐いちゃうんですが、その前後のジャクロくんの演技は凄かった。事態が飲み込めずに浮かべる泣き笑いの表情も。ヴォーンは警察に自首すると主張しますが、マーカスの「そもそもお前が銃を借りて撃つのも禁じられてる。俺はお前を守るために撃ったんだ❗刑務所暮らしなんかゴメンだ。警察には行くな、死体は森に埋めるんだ」と言われ、今までの力関係そのままに、引きずられて行くのですが、その選択は当然、最悪の結末へと突き進んでいきます。

 

  レストランで出された鹿肉を見て、たまらずトイレに駆け込むヴォーン。泣きながら吐き続けて、どうしてこんなことになったのか、受け入れられない絶望、恐怖、不安、自己嫌悪に苛まれる姿がもう真に迫っていて、こっちが号泣したくなっちゃう(泣)惨事の起きた夜。ベッドに横たわるジャクロくんのその寝姿がですね、なんかこう、脅えた幼児みたいな感じで、こういう時は大人でもこうなるだろうなっていう。彼自身のアイデアなのか、演出の力なのかわからないけど、とにかく巧い。

 

  少年の頭に残っている銃弾。そこから足がつくからとナイフで取り出そうとするマーカス。「そんなこと、(倫理的に)許されない…。小さい子どもなんだよ❔」と弱々しく呟いても、「(いつもみたいに)あっち行ってろ❗」と怒鳴られるばかり。その時の、ジャクロくんの卑屈な表情がちょっとツボ😅だって、インタビューの時の、けっこうオレ様系の感じとあまりにも違うんだもん(笑)

 

  最後、究極の選択を迫られるヴォーン。人間が極限状態に置かれた時の弱さと狂気を余すところなく表現する、ジャクロくんの演技力を堪能できます❗

 

  マット・パーマー監督が脚本を書き上げるのに9年を要したという本作はエディンバラ国際映画祭でプレミア上映され、同映画祭の最優秀英国作品賞に選出されました。批評家からも高評価を得ているようです😊1時40分の短い作品ですが、一瞬の判断が坂道を転がるように最悪の結果を招くという他人事では済まされない怖さ、ヨーロッパの過疎の村の独特な社会構造等々、単なるスリラーとは分類しきれない、考えさせられる要素が詰まった佳作だと思います。

 

  なんてったって、ジャクロくんは主演だから当然最初から最後まで出ずっぱり❤️今までは動画配信サイトで、「ダンケルク」「否定と肯定」「戦争と平和」…出演シーンだけリピートしちゃってたワタシですが😅そんな必要ないものね~。その意味でも、5時31日公開、ザ・スミスのヴォーカル、モリッシーに扮した「England is mine」楽しみすぎる❗