オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

グァダニーノ版「サスペリア」~何はなくともティルダ・スウィントン💕

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 ずーっと映画館で縁がなくて、観たいと思っていたリメーク版「サスペリア」❗U-NEXTで配信開始🎵

 

  結論から言いますと、本家とは全く似て非なるものに仕上がってます😅オリジナルは極彩色で、まるで夢魔の世界、観ながら「エログロナンセンス」という言葉が頭をよぎったものでしたが、今回は、そもそも舞台が1970年代ドイツ。第二次世界大戦後、勿論東西ドイツは分断され、ナチスの爪痕もまだ癒えていない時代。ドイツ赤軍のテロ活動なども、時代背景として描かれています。

 

  高名な暗黒舞踏集団(バレエじゃなくて😓)マルコスに憧れ、アメリカからはるばる入団試験を受けに来たスージー(ダコタ・ジョンソン)しかも季節は冬。陰鬱な空から雪が降りしきり、団員や教師たちが暮らしている建物は築100年以上は経っていそうな古さ😓広くて、「開かずの間」や地下室があったりして、ヨーロッパってホラー映画にぴったりなシチュエーションですよね(笑)

 

  暗黒舞踏の、しかも女だけの館。全員古い館で共同生活。それだけでも充分怪しいでしょう❔(笑)欧米のホラー映画には何度も神と対極の存在として悪魔、魔女が登場するのですが、神に対する帰依心が根底にあるから、悪魔や魔女に対する恐怖が増幅される…という図式があてはまるような気がするんです。我々日本人の「オバケが怖い」っていうのとは、ちょっと違うような…。

 

  しかし何と言ってもこの映画

ティルダ・スウィントンの独壇場です❗

 

  舞踏団のカリスマ指導者(⬅️これがもう、怪しいことこの上ない😓)、舞踏団の隠された秘密に疑問を持ち、探ろうとする老齢の精神科医(注・80才男性)、そして最後クライマックスの場面で現れる人物(⬅️美しいティルダの原型留めておりません😢)の、なんと三役を演じてます❗監督とティルダのタッグは「ミラノ、愛に生きる」「胸騒ぎのシチリア」に続いて3度め。監督は「ティルダならできると思ったんだよ(笑)。彼女とはしょっちゅういろんなことを喋っているし、本当に気の合う仲間なんだ」って仰有ってますが、ちとティルダ姐さんに頼りすぎなんじゃ…(笑)

 

  「君の名前で僕を呼んで」で、ギリシャ彫刻のようなアーミー・ハマーと、天才少年ティモシー・シャラメの官能的な美を最大限に引き出したルカ・グァダニーノ監督が、今回もダコタ・ジョンソンを初めとする少女たちの、恐怖に彩られたエロティシズム、そしてダコタとティルダの間にそこはかとなく漂う妖しげな雰囲気を巧みに表現しているような気がします。ダコタ・ジョンソンもね、昔は可愛い純な女の子、って感じだったのが、「フィフティシェイズ」シリーズで開発されたからね(笑)この二人、同監督の「胸騒ぎのシチリア」でも共演しているので、息ピッタリです😊

 

  ゴシックホラーと言えば、最近では「クリムゾンピーク」(主演・トム・ヒドルストン)、「ウーマン・イン・ブラック」(主演・ダニエル・ラドクリフ)など名作が思い浮かびますが、今回の「サスペリア」も、美しいカメラワークやダコタ・ジョンソンのひたむきな美しさ、ティルダ・スウィントンの人外ぶりで、スタイリッシュな作品に仕上がっています😊

 

  オリジナルの「サスペリア」ファンの方でも、最後に本家とは全く違うどんでん返しのラストが用意されているので、十分楽しめると思います

✌️