(Vatican from Pixabay)
明日(11.23.2019)ローマ法王フランシスコが来日され、核廃絶を求めて、広島・長崎をご訪問されます。特に現法王は、カトリックの中でも厳しい戒律と軍隊式の過酷な布教活動で知られるイエズス会の出身。
じつはヲタクの出身大学はイエズス会の設立。ヲタクは英文専攻だったので、所属する科のアメリカ人やイギリス人の先生は全員神父様でした。宣教の為に来日し、30年も40年も日本に滞在されている方々です。カトリックの神父様ですから、もちろん妻帯は許されていません。
入学して驚いたのは、先生方の生活の質素さ。生活のスペースも、教授館の狭い1K程度の部屋に書物がうず高く積まれていて、学生3人で訪れても、1人しか部屋に入れない(笑)入学当時、他の私立大学に比べるとワタシの大学は格段に授業料が安かったのですが、先生方の生活の様子、セーターの肘にあいた小さな穴を見た時、妙に納得したものです。
長崎が焼野原になり、1人の少年が、息を引き取った弟をおぶいひもで背負い、真一文字に口を引き結んで火葬の順番待ちをしている有名な写真。現法王がそれを核廃絶のメッセージとして各国に配布したのは有名なエピソードです。
法王フランシスコは、カトリック教会の腐敗を正そうとする改革派の急先鋒。法王の出身であるイエズス会。免罪符の濫用等で腐敗したカトリック教会に反発して起きたのがルターやカルヴァンの宗教改革で、結果プロテスタントに繋がっていくわけですが、カトリック教会内部にも、これではいけない、カトリック教会内部を改革しなければという動き(反宗教改革)が起こりました。その先頭に立ったのがイエズス会です。宣教師たちは、アフリカの密林をかきわけ、インドの草原を渡り、命懸けで布教しました。日本に初めてキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルもイエズス会の出身です。
ワタシ自身は無信仰な人間で、特にカトリック教徒でもありません。…でも、戦争の記憶はおろか、世界で唯一の被爆国であるという重大な事実でさえ、(私を含め)その記憶が風化しつつある今、その悲劇を忘れず、その為に今も祈りを捧げ、平和への行動を起こそうとしている方がいて下さるという事実は、しっかり心に留めておこうと思うのです。
ローマ法王 訪日〜被爆地へのメッセージ〜
— NHK生活・防災 (@nhk_seikatsu) 2019年11月20日
11月23日から4日間の日程で日本を訪れるローマ・カトリック教会のフランシスコ法王。ローマ法王としては38年ぶりの来日で、被爆地・長崎や広島を訪れる予定です。法王来日に関する話題をまとめています。
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