オタクの迷宮~映画と舞台と音楽と Chaos-α

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

宮本浩次~『選ばれてあることの恍惚と不安と二つ我にあり』


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(ワイマールにあるゲーテとシラーの像…From Pixabay)

  連休最後の宵、いまだに1月4日のエレカシ新春ライブ、さらには10日の大阪フェスティバルホール生中継の興奮冷めやらぬヲタクですが…。ふとTVの画面を見れば『世界ふれあい街歩き』(NHKBSプレミアム)、今日はドイツのワイマール❗(ワイマールとは『聖なる泉』という意味)はい、ご存知宮本浩次さんが師と仰ぐドイツの文学者、ゲーテの街。街のそこかしこにはゲーテの格言が刻まれ、ゲーテとシラーの銅像の下で高校生たちがおしゃべりを楽しんでいる、そんな街(「え?ゲーテ?なんか本書いたひと」っていう高校生が可愛かった😅)とたんにヲタクの妄想癖が緊急発動(笑)最近、妄想の沸点が低すぎて困るわ😅

 

  1月4日の東京国際フォーラムでも、WOWWOWの生中継(大阪フェスティバルホール)でも強烈な印象を残した『悪魔メフィスト』。聖なるものと、世の中のあらゆる知識・実体験・快楽を手中にしたい(最高のものを手中にしてみたい)欲望という相対するものに引き裂かれ、メフィストフェレスに魂を売ってしまうファウストの苦悩は、なぜかいつも宮本さんの姿に重なる💕

 

  急性の難聴という病に倒れ、手術を経て復活、結成25周年のさいたまスーパーアリーナ公演という一大イベントに臨もうとしていた頃の宮本さん。その頃ヲタクは日本に住んでいなかったのでその得難い体験を共有することは出来なかったけれど、たしか音楽雑誌のインタビューで、「ファウストをもう一度読み返してる」っておっしゃっていたことが印象に残ってる。病を克服して、あれだけヘヴィだった喫煙も断ち、世界のあらゆること、目にする些細な日常のできごとにも感動して生きる悦びに震える一方で、立ち塞がる巨大なイベントへの不安に苛まれ俊巡する宮本さん…。ファウストと共に、やはり宮本さんがお好きな作家太宰治のあの言葉~『選ばれてあることの恍惚と不安と二つ我にあり』(元々は、フランスの詩人ヴェルレーヌの詩から太宰が採ったもの)が、脈絡もなく脳裏を掠めたりもした😅

 

  あなたはかけがえの無いオンリーワンなんだよ他人と自分を比較するのは止しなさい、と優しく諭されても励まされても、やっぱり人間は生きてる限り、一番になりたい欲望から逃れることは出来ない。試験を受ければ一番取りたいし、会社でも同僚蹴落として上司に気に入られたい成績上げたい、愛する人には誰よりも一番愛し返されたい😅なぜならこの世に生まれてきたということは1つの奇跡であって、人間みんな『選ばれし者』だから。でも勝者が一人いればその他大勢は敗者、敗れた時の喪失感はハンパない。だからこそ、あれだけ溢れる才能を持ちながらも自らの理想に叶わず敗れ去り、もがき苦しみ、のたうち、それでも何度も立ち上がって『俺よもう一度立て❗Let's go❗』と自らを鼓舞する宮本さんの姿に心底共鳴するし、励まされる。

 

  折しも今日は成人の日。若者にも私たち同年代の者にもシニアにも、宮本さん、生きてる限り歌い続けて、厳しい現実に立ち向かう勇気を下さい😊

 

『その夢を失くして、

生きてゆけるかどうかで考えなさい』

ゲーテ