オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

オトボケ探偵ダニエル・クレイグ大活躍~『ナイブズ・アウト』

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ロッテントマトで驚異の 満足度97%❗間違いない❗相応しい面白さ❤️

 

  このポスターの撮り方、そして、人里離れた豪奢な館で大富豪にしてミステリー作家のハーラン(クリストファー・プラマー)が不審な死を遂げ、容疑者はその夜内輪のパーティーで集まっていた親族と使用人…というクローズドサークルミステリー的あらすじを見ると、アガサ・クリスティーのオマージュかなぁ…と思いながら見始めたんですけど、これがまた似て非なる…なんですな😅

 

  各方面で絶賛されている謎解きとプロット、随所に見られるシニカルなユーモアはもう第一級品なんだけど、何しろ見事なのは、移民問題や極右、ヘイト問題など、『この世界のいま』をミステリーと融合させたこと❗タイカ・ワイティティ監督が『ジョジョ・ラビット』で、同じテーマを少年の心の成長と絡めて描いたように😊

 

  世の中のあらゆる富と名声を手にした老人。しかしその子供たちは欲のカタマりで、財産問題が勃発、富裕層の腐敗が暴かれる…というのはアガサ・クリスティーがさんざん使ってきたプロットだし、ミステリーあるあるなんだけど、彼が心の拠り所にしているのが訪問看護師で、アナ・デ・アルマス演じるマルタ(しかも彼女のお母さんは不法入国者)というところがいかにも今ドキ。で、このヒロインがいつもの薬の瓶を取り違え、ハーランに致死量の鎮静剤を打ってしまったところから、この巻き込まれ型ジェットコースターミステリーの幕が開きます。富豪役が名優クリストファー・プラマー❗偏屈な老人なんだけど、そこはかとない優しさと孤独を滲ませて秀逸。また薄幸のヒロイン役の アナ・デ・アルマスが素晴らしい。(この方、007の新作でまたダニエル・クレイグと共演するようで楽しみです❗)この二人の演技が、奇想天外、ブッ飛んだ展開にリアリティを与えているんです。

 

  もうすぐ007公開のダニエル・クレイグ。ブノワ・ブランなんてふざけた名前の(なんでフランス人の名前なのか、それこそ謎。あっ、第2のポワロってこと❓ああ見えてベルギー人❓😅)狂言回し的なトボケた探偵役でイイ味出してます😊この人はボンドみたいなクールでスタイリッシュな役より、どこか気のいいオジサン役のほうが似合うような気がするなー。邦題には『名探偵』って付いてるけど(いや最終的には名探偵だってわかるんだけど)なんとも気が抜けててイイです😊(映画の中でも、「このケンタッキー訛りの田舎者が❗」なんて、ヒドイ言い方されちゃってます😅)

 

  久しぶりにマーベルのキャップことクリス・エヴァンスも見れたし、ドン・ジョンソン(あの傑作TVドラマ『マイアミバイス』のソニー役❤️ダコタ・ジョンソンのパパ)や、往年の大スター、トニー・カーティスの娘ジェイミー・リー・カーティスなど、ちょっとクセのある懐かしの名優たち総出演で楽しいですよ。

 

 これ、シリーズ化してくれないかなぁ。『ブノワ・ブラン名探偵シリーズ』❗ボンド役も終わっちゃうことだし(笑)