オタクの迷宮~映画と舞台と音楽と Chaos-α

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

唯一無二の歌声にただ圧倒される❗~ジェシー・バックリー in 『ワイルドローズ』

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 チネチッタ川崎で『ワイルド・ローズ』。

 

  舞台はスコットランドバーミンガム。酔っ払った勢いで街のワルに言われるまま刑務所の塀の中にあるモノを投げ込んだローズ・リン=ハーラン(ジェシー・バックリー)。しかしその中身はヘロインで、幼い子どもたちがいるにも関わらず、彼女を待っていたのは12か月にも及ぶ実刑だった…。

 

  映画は、ローズが刑期を終えて自分の母親の家に8才の長女と5才の長男を引き取りに行くところから始まります。カントリー歌手を目指して小さなライブハウスで歌い続けて来たローズ。しかし当然その職も、彼女自身のたった一晩の愚行の為にパァに。昔から何度もローズの「夢」に煮え湯を飲まされてきたらしい❓母親は冷たくよそよそしく、子どもたちもすっかりローズの存在を忘れている。

 

  あちこち綻びだらけで始まった子どもたちとの新生活。ローズは生活の為に、ある裕福な家の通いの掃除人に。家の女主人スザンナ(ソフィー・オコネドー)は偶然聞いたローズの歌声のあまりの素晴らしさに感銘し、彼女にチャンスを与えようと、自分の持つ人脈を駆使して動き出しますが、その過程でローズは自分の本当の境遇や過去を明らかにするチャンスを失ってしまいます。それが思わぬ波乱の展開を呼んで…。

 

 この最初のエピソード、スザンナが彼女の歌声に一目惚れ(一聞き惚れ❓)して話がトントン拍子に進む…っていう設定だから、とにもかくにもジェシーの歌声がキモなんですが、彼女の歌声が想像以上に素晴らしくて、観ている私たちがスザンナにそこで感情移入しちゃうわけです😅

 

  アイルランド出身の女優ジェシー・バックリー、BBCの長編ドラマ『戦争と平和』(トルストイ原作)では、質素で信仰に篤く、静かな情熱を秘めた貴族の子女、また直近ではレネー・ゼルヴィガーが見事アカデミー主演女優賞を受賞した『ジュディ 虹の彼方に』、ロンドン興行でジュディを支える秘書役で印象的な演技を見せましたが、この初主演作でヲタク、ノックアウトされました(笑)映画全編にわたり流れる彼女の歌声、素晴らしいの一言ですが、特に最大のクライマックス、最後の数分間はもう、鳥肌モノ!!(⊃ Д)⊃≡゚ ゚

 

またねー、助演の女性たちが素晴らしいです❗天真爛漫で、自分も貧しい家庭の出だったことから純粋にローズを応援しようと奔走する、少女のハートを持ち続けるスザンナ役にソフィー・オコネドー。ドラマ『ホロウクラウン~嘆きの王冠』の、アンジュー家のマーガレット役の鬼気迫る演技が記憶に新しい。(リチャード3世役のベネ様を、ジュディ・デンチ、キーリー・ポーズと3人で責め立てる場面、さしものベネ様もタジタジでしたね😅)

 

  そして、ローズの生き方の危うさをハラハラしながら見守り、孫たちを思ってローズに時には厳しく、時には暖かい理解を示す母親を演じた、英国の至宝とも言うべき超ベテラン女優ジュリー・ウォルターズ

 

それにね、これ、フィルム4プロダクション製作の映画ですから。Film4Productionは英国のチャンネル4(若者、知識層、マイノリティを対象とした番組編成で知られる)傘下の映画制作会社。以前このブログでも記事書きましたけど、『トレインスポッティング』『スリービルボード』『女王陛下のお気に入り』『ファイティング・ファミリー』…。ヲタクとしては、フィルム4の製作…って聞いただけで見に行こうって思う、そんな信頼度の高い制作会社なんです😊

 

 素晴らしい歌声と共に、ローズの、決して夢をあきらめない女性の生き方、母親としての成長に涙する~ツイッターで昨日「仕事で壁にぶち当たった時に見たい映画~3位『ドリーム』、2位『否定と肯定』、1位『ビリーブ 未来への大逆転』」って書き込んだんですが、すいません、同率3位でこの映画お願いします❗(笑)