オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

韓国エンタメおそるべし、Netflixおそるべし~『愛の不時着』

 アンニョンハセヨ~👋😃最近ずっと、『愛の不時着』のお陰で寝不足だったヲタクです(笑)ハラハラドキドキ、ストーリー展開が巧みで眼が離せない韓国ドラマ、ヲタクには少々トラウマがありまして。その昔『シークレットガーデン』っていうドラマにハマって(あ、そういえばこの時も主演はヒョンビンさんだった。今気づいた)、翌日大事な仕事が入ってるって言うのに、貯めてた録画を夜通し見ちゃったんですね。…で案の定、仕事でミスっちゃいまして。今振り返ってみれば、自分の実力不足を寝不足のせいにしていただけかも…なんですが😅まあともかく、それ以来韓国ドラマはさりげなく避けるようになっちゃいました。ハマったら最後日常生活に支障をきたすと思って(笑)ところが今回はさすがに第4期韓流ブームなんて言われてるし、巷でも大騒ぎだし、「サンデーモーニング」の浜田敬子さんや、アノ橋下徹さんもハマったというし…で、『愛の不時着』、ついに禁を破って見ました❗見終わって…

 

いやもう、この脚本書いた人、天才すぎる❗

 

  あらすじはあちらこちらで記事になっているから省きますが、もうね、南北の政治から格差による社会の分断、財閥問題、秘密のベールに包まれた北朝鮮の人びとの暮らし、親子の儒教的密着、女性の自立…等々、私たちが関心を持っている全ての要素を内包しつつ、コメディあり、人情話あり、アクションあり、サスペンスあり、ロマンスあり…の、豪華絢爛一大エンターテイメントになってるんです。

 

  韓国財閥の令嬢であり、有能なCEOでもあるユン・セリ(ソン・イェジン)が、不慮のパラグライダー事故で、なんと非武装地帯を越境して北朝鮮に不時着したところから、この奇想天外かつ感動的なストーリーが展開します。ヲタクみたいに超凡人でも、セリが北朝鮮軍のリ・ジョンヒョク中隊長(ヒョンビン)に発見され、彼の家に匿われることになったあたりから、(この二人の間にはきっと、許されないロマンスが生まれるのよね?リ中隊長はあの手この手でユン・セリを南に返そうとしてるけど、韓国ドラマのことだから、紆余曲折あって、肝心なところでジャマが入って、そう上手くはいかないわよね…)なーんてところまではなんとか想像できる😅

ところがところが、ちっちっち(・ε・` )

ドラマの中盤でなんとセリは無事に韓国へ帰国できちゃいます😅

このドラマが凄いのは、それからが真のクライマックスだということ。着地点が、「韓国に戻って、人も羨むようなお金持ちの生活に戻ってめでたし、めでたし」とか、「北朝鮮に残って愛を貫く」とか、どっちにもならなかったのがね。全く想定外のストーリー展開、思わぬどんでん返し❗うーーん、ヤられた(笑)

 

  このドラマ、「北朝鮮をバカにしてる」って北朝鮮の上層部は激オコだったらしいけど、どーして?(-ω- ?)財閥の冷たい親族関係の中で、人を信じられなかったセリが、本来彼女の持つ人間性を取り戻していくのは、北朝鮮のリさんの無垢な優しさ、純粋さであり、弟のようにカワイイ中隊員たち、そして村の長屋の、お節介であったかいおかみさんたちのお陰だった…っていう設定だよ?これ以上のリスペクトって、あります❓物質文明の申し子セリが、貧しいけれど人間味溢れる人たちに癒されていく過程は、まるで落語の人情話、まるで山田洋次監督作品の味わいで、私たち日本人にも馴染み深い😊

 

  ちょっとネタバレになっちゃいますが、二人はセリの北朝鮮不時着以前に、実はスイスでそうとは知らずに運命の出逢いを果たしていた…という設定。この伏線が、あっと驚くラストに繋がっていくのですが、二人が選択した愛の結末が、巷では「ハッピーエンドなのか?はたまた切ないアンハッピーエンドなのか?」で議論を呼んでるらしいですね。いやー、個人的には最高のハッピーエンド、究極の愛の理想形だと思うけど、これはそれぞれの立場や恋愛観によって評価が分かれるところでしょうね😅

 

ハラハラドキドキ、ストーリー展開が気になる面もあるけれどそれ以上に、主役二人の感情表現の巧みさ(特に、ソン・イェジンの表情の豊かさは国宝級😊)や、一つ一つのセリフの刺さり具合、膨大な数の人物が登場するのに端役の一人一人に至るまでキャラが素晴らしく立ってること…等々で、イッキ見するよりむしろ、1話1話を大事に見たい、愛すべき作品になっています。そしてヲタクは、この作品、アタマの中の「個人的リピリスト」にしっかり保存しました(笑)

 

 超スピードで進化し続ける、今やハリウッドを凌ぐ勢いの韓国エンタメ界、そしてそして、このデリケートな側面を持つドラマの製作を実現したNetflix(Netflixだからこそ、実現できたと思う😌)、おそるべし❗