オタクの迷宮~映画と舞台と音楽と Chaos-α

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三者三様の面白さ~BS12(トゥエルビ)『アガサとイシュタルの呪い』『アガサと真夜中の殺人者』

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(第2エピソードの舞台となるバグダッド…From Pixabay)

  ヲタクが毎週楽しみにしていた、ミステリ作家アガサ・クリスティの実人生と殺人事件の謎解きを絡めた三部作がついに大団円を迎えましたぁ~❗(ぱちぱちぱち👏👏👏)第1話の『アガサと殺人の真相』については先日アップした記事で書きましたので、今日は第2話と第3話のお話しです😊

 

第2話『アガサとイシュタルの呪い』

  通常こういったシリーズものだと、主演は同じ俳優さんが務めるものですが、1話ごとに、アガサ・クリスティ本人をそれぞれ違う女優さんが演じているんですよね。エピソードの作風もそれぞれガラリと違っていて、見終わってみると、なかなか新しいアイデアで面白かったです😊もっとも、第1話で若々しくアクティブなイメージだったアガサが、第2話では、実際には数年のタイムラグだったのに、演じる女優さん(リンゼイ・マーシャル)が一気に老けた感じになっていたのにはちょっとビックリしましたけど(笑)…でも今振り返ってみると、イラクバグダッドに出かけた先で、ウル遺跡で発掘作業に携わっていた14才年下の考古学者マックス・マローワン(ジョナ・ハウワー・キング)と恋に落ち、ついには結婚するアガサ、彼女の当時の感情の揺れや不安、恋人の若い情熱に対する戸惑いなどを表現するにはピッタリなキャスティングだったのかなぁ…と。ウル遺跡周辺で起きる連続殺人の謎に挑む、アガサとマックス。中東を舞台にしたポワロもの『メソポタミア殺人事件』や『殺人は癖になる』、そしてメアリ・ウェストマコット名義で書いたロマンス小説『春にして君を離れ』を上手くミックスしたようなストーリー展開になっていましたね。再婚相手となるマックスのキャラが、若くてイケメン、考古学者なんでお勉強はできるんでしょうけど世間知らずのポンコツで、アガサがほっとけなくなっちゃう感じが微笑ましくてツボでした(笑)

 

第3話『アガサと真夜中の殺人者』

最終話は、ユーモアが散りばめられていた前2作とはうって変わって、ダークで陰鬱、殺人方法も残酷、ちょっとしたフィルム・ノワールイヤミスの味わい😅

 

  第二次世界大戦下のロンドン、アガサ(ヘレン・バクセンデイル)は新作のスパイ小説が出版差押えとなり、アメリカから印税は入らず破産寸前。背に腹は代えられず、用心棒トラヴィス(第1話で容疑者の1人として登場した)と共にとあるホテルにやって来ます。ポワロものの新作の版権を中国人実業家に売却する為でした。ところが実業家と交渉の最中、ロンドン大空襲が起こり、その時にホテルに滞在していた人々は全員、地下のシェルターに閉じ込められることに。そこで何者かにアガサの原稿が盗まれてしまいます。しかしその盗難事件は、一連の凄惨な連続殺人事件の、ほんの序章にしか過ぎなかったのです。

 

  アガサお得意の『クローズドサークル』ミステリ再び…です。第二次世界大戦が背景にあるせいか、人間の心の暗部に焦点を当てたストーリー展開ですね。結末も救いのない感じでしたが、ダークなミステリ愛好家にはおススメ😉

 

  小ネタとしては、出版禁止処分になったスパイ小説の話がちらっと出てきます。これは、平凡な夫婦トミーとタペンスがスパイ騒動に巻き込まれてしまう一連のシリーズ第3作目『NかMか』のこと。(第1作『秘密機関』第2作『おしどり探偵』)実際にアガサは、ブレッチリーパーク(戦時中ロンドンにあった暗号解読機関。アラン・チューリングがリーダー。ベネ様主演の『イミテーション・ゲーム』参照)から、ドイツのスパイ嫌疑をかけられたことがあったらしい😅その話は、第3話の重要な伏線にもなっています。

 

  トミーとタペンスシリーズはBBCで2度ドラマ化されていて、新しいほうは『トミーとタペンス~二人で探偵を』の邦題で放映されました。好奇心旺盛、向こう見ずな妻タペンスと、イヤだイヤだと言いながら妻の言いなりになって大事件に巻き込まれてしまう温厚な夫のトミー。二人の掛け合いが楽しい🎵英国の大人気番組『リトル・ブリテン』で有名な喜劇俳優のデヴィッド・ウォリアムズがトミー役を演じています。ヲタクはこのシリーズ、昔U-NEXTで見たのですが、さっき調べてみたら、今は配信中止になってるみたいですね😢それこそこの際、BS12(トゥエルビ)で放映してくれないものだろうか…アガサつながりで(笑)

 

アガサ・クリスティ社は一切関係していない」(笑)今回のシリーズ、小ネタ満載、クリスティの人生って著作に負けず劣らず波瀾万丈だったんだなぁ…と改めて再確認、ファンとしてはとっても楽しいシリーズでした♥️