オタクの迷宮~映画と舞台と音楽と Chaos-α

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

こんな先生がいてくれたら…ドラマ『ここは今から倫理です。』

  風変わりな倫理の教師、高柳(山田裕貴)と、高柳の授業を選択している数少ない生徒たち(高校三年生)とのふれあいが、30分という短い時間一つのエピソードにぎゅっと凝縮され、綴られていきます。

 

  しょっぱなから高柳は虚無的な眼差しで「倫理という学問は、学ばなくても将来、困ることはない学問です。生活でふれることは少ないし、実用性もありません。この授業が役に立つ仕事はほぼ、無い」と言ってのけます。驚く生徒たちに高柳は、「ここで学んだ知識が役に立つとすれば、死を目前にした時とか…。一人ぼっちでどうしたらいいかわからない時に必要になる」と畳み掛けていくわけですが、それを聞いている生徒たちが(確かに自分にも、孤独で、迷って、何の為に生きているのかわからなくなる瞬間がある)と気付いていく。その、一人一人の表情を追うシーンが秀逸。そして高柳は最後に、「倫理は(学校では)選択科目かもしれないが、人生では必修科目です」と断言します。ひょー、カッコいいな、高柳先生。ヲタクも高校時代、こんなふうに先生から論理的に説得されてみたかった(笑)理屈で納得できたら、もっと頑張れたのに😅

 

  「学校は、パワハラモラハラセクハラ、でもなけりゃ真逆の卑屈で自信喪失教師の巣窟だっ。だけど、高柳先生だけは違う❗」と、高柳を人生の師と仰ぎ、理想の教師を目指す男子生徒の谷口恭一(池田優斗)。しかしそんな彼の憧憬の念も、高柳が街の喫煙所にいるところを見て、あっさり消えさってしまいます。「しかるべき換気設備を備えた、条例に定められた喫煙所で自発的に喫煙するのがなぜ悪いんですか?」と、理路整然と質問する高柳に、谷口は「だってボク、タバコキライだし。身体に悪いし」としどろもどろ😅うーーん、一本とられましたよね、高柳先生に。「正義」とか「愛」とか「思い遣り」を標榜しながら、その底に自分の経験値や好き嫌いのバイアスが潜んでいることに気づかず、物事の是非を断定していることって、ヲタク自身もやりがちなことだなぁ…。

 

  高柳先生は、自分の考えを決して押し付けることなく、「対話」によって悩みを抱えた迷える生徒たちの本音を引き出し、(自分は何を問題としているのか。自分は本当はどう生きたいのか。)一人一人に自ら気付かせていくのです。ううむ、高柳先生ってあまりにもヲタク好みの男性像だわ。映画もお好きのようだし、めちゃくちゃ気が合いそう(笑)しかも好きな映画が『ローマの休日』って…か、可愛い😍

 

  またね、高柳先生を演じる山田裕貴くんの演技が巧みで、ビックリです😮ヲタクは『青のSP』のオトボケ警官役の裕貴くんと並行して見てるもので、彼の演じ分けの見事さに感服至極😊

 

愛こそ貧しい知識から豊かな知識への架け橋である…マックス・シェラー

 

善なるものは吾これを善とし

不善なるものも吾またこれを善とす…老子

 

不安は自由のめまいだ…キルケゴール

等々、その回ごとのテーマに相応しい哲学者たちの名言の数々。

 

生徒さんたちと一緒に、毎回ヲタクもお勉強させてもらってます❗