オタクの迷宮~映画と舞台と音楽と Chaos-α

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

栄一 vs.市郎右衛門父子に泣けた『青天を衝け第11回~横濱焼き討ち計画』

『SPUR』6月号の、吉沢亮さんと栄一のとっさま役の小林薫さんの対談を読んだばかりで小林薫さんご本人の優しさとダンディぶりにクラっと来たヲタク😅…だからってわけじゃないけど、今日の『青天を衝け』第11回は、なぜかとっさま目線で栄一のこと見守っちゃったよ(笑)…でもって、ラスト、いよいよ横濱の外国人居住地襲撃を実行に移すため、とっさまに「この中んちから、俺を勘当してくれ」と手をついて頼み込む栄一。むろん命を捨てる覚悟の上です。

自分たちだけの幸福に安穏としているだけではダメだ、「命を賭けて大義の為に行動してみたい」と言う栄一にとっさまは…

 

強情っぱりのお前のことだ。俺が何を言おうが、しまいには思うようにするんだんべ。もうお前という息子はいないものと思って、10年若返って働くことにすらい。

 

 …もうさ、とっさまはあの時代、楽々隠居をしていい年だぞ。なんて男気のあるセリフなんぢゃ。そしてさらに…。

 

俺は、どんなにまつりごとが悪かろうが、百姓の分は守り通す。それが、俺の道だ。

栄一、お前はお前の道を行け❗

ひゃーっ、カッコいいぞ市郎右衛門❗

惚れてまうやろーーーっ❗

栄一の、人生最大の師は後にも先にもとっさまなんだ…ってことがしみじみ理解できたなぁ。

 

  …ところで今夜の栄一はと言うと、吉沢さん自身が「11回、12回は、栄一にとってかなり重要な回」と仰る通り、彼自身いろいろと心が揺れ、人生の岐路に立たされた回だったよね…😢

 

  江戸に戻ろうとする長七郎(満島真之介)に熊谷の宿で追い付き、「命など惜しくない」と叫ぶ長七郎に、「それは無駄死にだ。命ある俺たちにはまだ、為すべきことがあるはず」と、命あってナンボの尊さを説いたはずの栄一。それなのになぜ、次第に長七郎と同じ心境に至ることとなったのか?

 

  それはやはりね、長男市太郎を、満一才にもならぬうちに麻疹で失うという体験をしてしまったからだろうなぁ…。人生初めて体験する、最愛の人との別れが、幼い我が子だなんて、辛すぎる😢突然もぎ取られてしまういのちの儚さを知ってしまった栄一。そのどうしようもない喪失感を振り切るように、攘夷倒幕運動にのめり込んでいく栄一の姿に、涙したことよ。

 

  しかし、栄一がいくら頭脳明晰で将来を見据える力があるとは言え、やはりそこは若さゆえの未熟さ、そして平民の悲しさ。その頃は長州や薩摩藩が次々と異国の軍との戦いに敗退し、攘夷運動はもはや時代に逆行する砂上の楼閣となりつつあった。それとも知らず、嬉々として大志の名のもとに(しかもモデルは『里見八犬伝』ってだいじょぶなんかい…)政府転覆の計画を練る栄一や喜作の姿は…ヲタクのような年寄りから見ると、キリキリ胸が痛む😢それはたとえて言うなら、太平洋戦争で、ベトナム戦争で、出口の無い負けいくさだった実際の戦況を知らされず、「お国の為に」あたら若いいのちを散らしていった日本やアメリカの大勢の若者たちの姿に重ねてしまうからだろうか…。

 

  それにしても、栄一たちの「横濱焼き討ち計画」、どんな顛末を迎えるのだろうか?ハマッ子のヲタクからしたら、正直言って早く取り止めにしてほしいワ😅