(Greenland from Pixabay)
世界を見よう、危険でも立ち向かおう
それが人生の目的だから
…をスローガンに掲げるアメリカの写真雑誌『LIFE』。そこで16年間にわたりネガの管理者としてコツコツ働いてきたウォルター(ベン・スティラー)。より高いポジション、より多いサラリーを求めて企業を渡り歩き、ステップアップが是とされるアメリカで、こんな長い間同じ企業に勤めるって珍しいケース😅
ウォルターはいつでもどこでも妄想モードに突入しちゃうので、周囲から小バカにされてるオタクくん(キモチわかるわ…。もちろんウォルターのほう 笑)自己完結の妄想癖は大いに理解できるのですが、なぜか彼、マッチングサイトに登録していて、同じ職場で毎日顔合わせてるシェリル(クリステン・ウィグ)に、匿名で交際を申し込んでる(…そこまでいくと、さすがにこの人大丈夫かな?と思う😅) そんな彼だけど、誠実で責任感の強い仕事ぶりから、『LIFE』随一のカリスマ写真家オコンネル(ショーン・ペン)からの信頼は絶大で、「今まで長年ありがとう」と、記念のお財布をプレゼントされるほど。
ところが彼の日常は、『LIFE』誌がデジタル化の波に押されてオンライン化され、ついに廃刊の運びになったことで一変することに。オコンネルが撮影した、最終刊に使う表紙のネガNo.25をすぐに持ってくるよう会議で上司に命じられたウォルター、保管庫を開けてたちまち真っ青に。なんと、No.25のネガだけがなくなっていたのです❗
いったいネガはどこに行ったのでしょうか?
オコンネルがネガを送るのを忘れて持ち歩いているのだと考えたウォルターは、オコンネルを追いかけようと思い立ちます。携帯も持ち歩かない超アナログ派のオコンネルの居場所を突き止めるには、直近に彼が撮影した写真から、今いる場所を類推するしかない。こうして、グリーンランド~アイスランド~ヒマラヤ山脈と、ウォルターの世界縦断、壮大なアドベンチャーが始まるのです。
(Iceland from Pixabay)
とにかく、次々と画面に現れる雄大な自然が素晴らしい❗
グリーンランドから大酒飲みのパイロット(ドラマ『トラップ~凍える死体』やファンタビのアイスランド人俳優オラフル・ダッリ・オラフソン。出番はちょっぴりだけどスゴイ存在感)のヘリに同乗し、ヘリから下を航行するアイスランド行きの船にまっ逆さまに飛び降りたり(もちろん北海の厳寒の海に落ちてしまい、サメに追いかけられる😅)、アイスランドでは火山の爆発に遭遇したり……とアクション要素も満載🎵いつも妄想モードなオタクくんなので身体能力はさほどないのかと思いきや、スケボーがめちゃめちゃ得意なウォルター、大自然の中をスケボーで大疾走でビックリ(笑)
ウォルターがヘリから船に飛び降りる時に、デヴィッド・ボウイの「Space Oddity」(宇宙に飛び立つトム少佐と管制塔の会話を歌った歌)が流れてヲタクのテンション爆上がり🎵遡って、グリーンランドの酒場、ウォルターがヘリに乗るのを迷っている時(何しろオラフソンのパイロットが酔っ払ってベロベロだからね 笑)妄想の中で😅シェリルが彼を励ます為に歌ってくれたのもこの歌です。
Ground Control to Major Tom
「管制塔よりトム少佐へ」
Ground Control to Major Tom
「管制塔よりトム少佐へ」
Take your protein pills and put your helmet on
「プロテイン服用後、ヘルメットを装着されたし」
果たしてウォルターはオコンネルに会うことができるのか?そしてネガNo.5はどこに?
(Himalayas from Pixabay)
雄大な大自然に目を奪われ、ウォルターの大冒険にハラハラドキドキ、そして ラストのオチに気持ちがほっこり。往年の大女優シャーリー・マクレーンが、何をやっても上手くいかない、誠実だけど不器用な息子をいつも温かく見守り、ピンポイントでベストなアドバイスをくれるステキなママを演じてサスガです。
コロナ禍の昨今、ウォルターみたいに大冒険には出かけてはいけないけれど、その気になってデジタル技術を駆使すればいくらでも、LIFEの精神でもある「世界を見る」ことはできる❗
さまざまな勇気をくれる映画😊