オタクの迷宮~映画と舞台と音楽と Chaos-α

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

スタイリッシュな狂気~長谷川博己 in 『獄門島』

 原作も読んで、ドラマでも映画でも何度も見て、ストーリーは既にアタマに叩きこまれている横溝正史の『獄門島』。

 

  そんな『獄門島』映像化作品の中でも、スタイリッシュで画面が美しくて、虚無と狂気を孕んだ斬新な金田一耕助像が見事に造型されたヲタクいち押しと言えばこれ❗2016年に放送されたNHKのドラマ『獄門島』が、本日再放送されました。

 

  太平洋戦争を生き延び、過酷な戦場体験によって生きる目的を失い、虚無感に苛まれながらも、「新しい生を生き抜くために」凄惨な事件の謎解きにのめり込んでいく新たな金田一耕助像を見事に作り上げたのが、長谷川博己

 

  ラスト、犯人と対峙するハセヒロの、謎解きへの狂気めいた激情から、「生きることの哀しみ」へと転化し、一筋の涙が頬を伝う演技は見ものですぞ、各々がた😊

(犯人役の役者さんの演技も素晴らしいので、圧倒的な演技合戦の様相を呈しておりまする)

 

  横溝正史江戸川乱歩と言えば、古い因習の中に潜むおどろおどろしさや、恐怖と耽美の融合とも言える描写が特徴とされていますが、その根底には、戦争の残酷さに対するプロテストが流れているような気がしてなりません。

(戦争で四肢を失った男の悲劇『芋虫』(江戸川乱歩)や、重要なモチーフとして復員兵が登場する『獄門島』『犬神家の一族』(横溝正史)など、戦争の傷痕が題材になっている作品は多い)

そんな底流のテーマを、鮮やかに演出してみせたのはまさにお見事❗

 

  そして、敗戦直後の昭和レトロな衣装や美術を忠実に再現していながら、テーマ曲にマリリン・マンソンの『Killing Strangers』(ベトナム戦争をテーマにした曲)を持ってくるあたり、ニクイよね、センスいいよね😉NHKのドラマって、なにげに斬新🎵ヲタク的には、映画『帝一の國』(旧制高校を思わせるような、やはり昭和レトロな世界が舞台でした)のオープニングで、ヘヴィメタが大音量で流れ出した時と同じような衝撃でした。なんかこう…背中のザワザワが止まらない…みたいな。

 

これ、NHKオンデマンドで見れるんでしょうか❓見れるようでしたら、皆さんぜひ❗

(ツイッターで、来週までNHKプラスで見ることができると教えて頂きました😊)