オタクの迷宮~映画と舞台と音楽と Chaos-α

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

知力・胆力・精神力~『青天を衝け / 論語と算盤』

  ヲタクは、戦う男が好きだ。

幾多の困難をモノともせず、自らの知力・胆力・精神力全て出しきって、決して諦めず戦い抜く男が好きだ。

 

  今夜の『青天を衝け』、渋沢栄一(吉沢亮)のカッコよさにクラクラしたよ(笑)人生ン十年生きてきて、刀でも拳銃でもない、算盤片手に戦い抜いた、こんなカッコいい男が日本に存在していたなんて、今の今まで知らなかった。なんという無知蒙昧。

 

  小野組が放漫経営がたたって破綻をしたため、設立したばかりの栄一の第一国立銀行は早くも経営の危機に瀕します。このまま行けば、全ての株を買い占めて経営を独占したい三井組、ひいては大番頭たる三野村利左衛門(イッセー尾形)の思うツボ。はたして栄一の打つ手はあるのか❓……とハラハラして見ていると、なんと栄一は、銀行の経営状況を大蔵省に全て開示して、「三井の独占か合本か」国に判断を任せるという、あっと驚く作戦に出ます。いわゆる「西欧式銀行検査」って、日本では渋沢が最初にやったんだね😮ヘタをすれば諸刃の剣になる恐れがあるところのこの英断❗会計監査って、いやいや受けるもんぢゃ、ないのね、彼にとっては。攻めの手段なんだ。カッコええのう…(*´ェ`*)自ら率先して受けるという発想の転換。栄一のやり方はいつも気持ちがいいんだよ、スカッとしてるんだよ。あー、渋沢さんの下で働いてみたかったな。仕事上なら楽しそうぢゃ。奥さんや愛人は大変そうだが(笑)

 

  吉沢さん、声の出し方、表情、立ち振舞いにも若い頃とは違う変化をつけて(体重も増やしてるよね❓)、ちょっとギラギラしてて😅「壮年・渋沢栄一」を演じ切っていますね❗ますます貫禄が出てきましたゾ。…なんか、名実共に「大河の顔」になってきた😮

 

    今夜は特に、イッセー尾形さんの『SPUR』12月号でのご発言…

吉沢くんは渋沢栄一を演じることに疑いがない。信じているんですね。その度合いがすごい。表向きは淡々として見えるけど、最初から最後まで渋沢栄一を信じ続けるんだという覚悟をすごく感じるんですよ。

を思い出しました。イッセーさんの言葉を証明するような胆の据わった演技❗

(…そう言えば、イッセー尾形さんとも今日でお別れ。望遠鏡で覗き屋してたあの日から(笑)吉沢さんとの掛け合いが大好きだったから、めっちゃ淋しい……くすん😢)

 

   今回の『青天を衝け』ではもう一つ、胸アツエピソードが。

政府の大事な輸出品である蚕卵紙が外国商人たちの陰謀で買い控えられ、結果大幅な値崩れを起こすという大問題が起こります。通商条約が足枷になって、政府は動けない。そこで目をつけられたのが、野に下り自由に動ける栄一。どんな方法で栄一がこの危機を乗り越えたのか、それは見てのお楽しみ😊アイデアマン栄一の面目躍如でございますよ。

 

  でも、いくら栄一が才に溢れた人であれ、無論一人で大事は成し遂げられはしない。栄一の大転換期、そこには必ず、様々な「人の縁(えにし)」が存在します。

 

 今夜も、さまざまな歴史的事件の裏に隠れた、不可思議な人と人の「縁」が紡がれていきます。養蚕業の危機を何とか乗り切ろうと知恵を絞る栄一や喜作(高良健吾)、惇忠(田辺誠一)のところに駆けつけるのが、なんと懐かしや~~、今では新聞記者に転身した福地源一郎(犬飼貴文)や栗本鋤雲(池内万作)❗調子こいてる異人たちに一泡吹かせてやろうという作戦に、喜作は

焼き討ちだい❗

十年ごしの、オレたちの横濱焼き討ちだい❗

と叫びます。そうだよ、喜作❗もはや刀や銃を振り回したり、焼き玉を投げたりしてる場合ぢゃない、戦うなら頭で勝負さ。ね❓生きててよかったよね、喜作😊

 

  …このエピソードは後に、西南戦争でかかった莫大な費用に対して栄一が苦々しく「なんと無駄なことを…」と呟く伏線になっています。しかし一方で、政治家として軍人として大きな器を有しながら、時代に取り残された西郷隆盛(博多華丸)の哀しみに焦点を当てることを忘れない脚本の妙。

 

  他にも、五代さま(ディーン・フジオカ)と大久保卿との心温まるエピソードや、慶喜公との再会など、登場人物にさまざまな角度から光を当てる、脚本の大森美香さんならではの描き方で、物語が進んでいきましたね。先日の土スタのインタビューで、「不器用な生き方をしている人に惹かれる」って仰有っていましたが、随所にそれが伺われます。

 

  折しもTVでは、衆院選の特番が流れていますが……。

(ちなみにヲタクは今日仕事だったので、期日前投票を済ませております😊)

 

 これから政治を目指す人は、ぜひ『青天を衝け』見てほしいな。近代日本が、いかにして成立したのか。日ノ本を強くしたい、より良くしたいと奮闘した大勢の人々。過去に学んでこそ、現在そして未来がある。渋沢栄一と同時代の人々の生き方は、必ず日本の未来を作るためのヒントをくれるはず😊