オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、鑑賞後の感想を呟いたりしています。今はおうちで珈琲片手に映画やドラマを観る時間が至福。

『エターナルズ』~新たな叙事詩の始まり


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   世界を消滅させることで、新たなユートピアを作ろうとしたラスボス、サノスの野望は潰えて、平和が戻ったかにみえた現代世界。ところがそこに、人類の新たな脅威として、デヴィアンツが立ちはだかります。彼らはじつは、紀元前5000年のメソポタミアの時代から存在していた原初的なヴィランであり、それ以来何千年もかけて、エターナルズと呼ばれた不老不死の戦士たちが彼らと戦い続け、ついには絶滅させた筈でした。デヴィアンツはなぜ生き返り、さらに強大な力を持ち始めたのか?有史以来未曾有の戦いの前にして、エターナルズのリーダー格であるイカリス(リチャード・マッデン)とセルシ(ジェンマ・チャン)は、今はそれぞれが一人の人間として暮らしている昔の仲間たちを訪ね歩き、再集結して共に戦おうと説得しますが…。

 

  彼らエターナルズは、太古の昔にはその超能力ゆえに人間たちから神とも崇め奉られたわけですが、科学の発達とともに人類は彼らに匹敵する力を持ち始めます。だとすれば、彼らの存在意義はどこにあるのか?彼らのアイデンティティとは何なのか?新たな戦いの火蓋が切られた時エターナルズは、彼らの存在意義を根底から揺さぶられるような衝撃の事実を知らされることになるのでした……❗

 

  これ以上語るとネタバレになっちゃうので、ストーリーに関してはこれくらいにするとして😅

 

  DCコミックス(スーパーマンバットマン)や、マーベルの中でもアベンジャーズのメンバーのようなスーパーヒーローものとは違って、どちらかと言えば「ロード・オブ・ザ・リング」のようなファンタジーギリシャ北欧神話アーサー王伝説のような味わい。コミカルなキャラも、ボリウッドで活躍してるエターナルのキンゴ(クメイル・ナンジアニ)が孤軍奮闘(笑)全体的にダークなトーンで、あまりアメコミっぽくない(主要な男性キャストも英国系だし)、ストーリーが宿命論とか世界終末説(ラグナログ)に基づいているから、好き嫌いは分かれるかも。(ラグナログ、といえばマイティ・ソーだけど、ほら、ソーの場合は本人がおバカキャラだから  笑)口コミも賛否両論真っ二つ…ですよね😅個人的にはめっちゃ好みですが。

 

  私たちの暮らす現代社会がこう多様化し、複雑になってくると、フィクションの中で、ヒーローもヴィランも金太郎飴みたいにどこ切っても善と悪…という単純な勧善懲悪の世界を描くことはなかなか難しいのかもしれない…と、一抹の寂しさを胸に、ヲタクは一人呟いてみるのです。

 

  しかし一方で作品のテイストは違っても、『アベンジャーズ』同様、一人一人のキャラ立ちがスゴくて、それぞれが主役を張れるくらいめっちゃ魅力的なのは『エターナルズ』も全く同じ❗

  

  エターナルズたちは、そのキャラ造型の際、それぞれ相応しいネーミングをされています。まずはヲタクいち推し、ドルイグくん。演じるはバリー・コーガン♥️『聖なる鹿殺し』の怖~いサイコパス、『ダンケルク』のヒーローに憧れながら叶わず、悲劇的な最期を遂げる少年…等々、一癖も二癖もあるキャラを演じ分ける若き演技派。余談だけど、ヲタクの推し、ジャック・ロウデンのマブダチで、彼のこと「カレシ」呼ばわりするくらい仲がいいんだよね😍今作では、人をマインドコントロールする超能力を持ち、人類を平和にしたい気持ちが暴走して、アマゾンの密林に擬似宗教的なコミュニティを作って立て籠ってしまうナゾのエターナル役。バリーが演じるからにはさぞかし拗れ男子かと思いきや…

めっちゃええ子やん❗\(^o^)/

(あっ、これもちょっとネタバレ❓😅)

ドルイグ(Druig)はドルイド(Druide)のモジリだよね❓たぶん。

ドルイド教は古代アイルランドケルト族の宗教だから、アイリッシュのバリーが演じるのも、むべなるかな。キャスティングもちょこちょこ小ワザが効いてる。自由自在の飛翔能力を持つイカリスはギリシャ神話のイカロス(「イカリスなのに翼がないね」ってセリフも😅)、ギルガメシュは世界最古と言われる叙事詩そのまま、また、最強の女戦士セナ(Thena…アンジェリーナ・ジョリー)も、「アテナ(Athena…ギリシャローマ神話の知恵と戦いの女神)からAとっただけ」ってじぶんで言ってたし。

 

  他にも、なんでこんなにヲタク好みの俳優さんたちが揃っているのか❓って感じで。創造主から託された使命と、ヒロインであるセルシ(ジェンマ・チャン)への愛に引き裂かれる憂愁のヒーロー、イカリスにリチャード・マッデン。冷たさの中にも哀しみを湛えた瞳、鼻にかかったセクシーな声。戦場でのPTSDに苦しみながら愛する人を守り抜くSP役を演じた、あのBBCの名作ドラマ『ボディーガード~守るべきもの』思い出すわ…😍セルシを巡る三角関係、イカリスの恋敵❓役にキット・ハリントン❗そうこのツーショット、『ゲースロ』ファンならこたえられないでしょう❓

 

  ヲタク贔屓のマ・ドンソク(アメリカ名はドン・リー)兄ィは、「気は優しくて力持ち」なギルガメシュ役でマブリーな魅力大爆発♥️

(可愛いエプロンつけてパイ作りに励む、お約束のサービスシーンもアリ)

 

  お久しぶりねのアンジェリーナ・ジョリー、さすがのオーラむんむんで、『アクアマン』のニコール・キッドマンや『マイティソー』のケイト・ブランシェットに負けじと、まるでバレエのような華麗なるアクションを披露してくれます(うっとり)ニコール&ケイトのお二人さんはあまりにもオニ強くてビビったけど😅アンジーのセナは精神的な病を抱え、脆さを併せ持つ存在として描かれており、役柄に深みを持たせています。

 

  エンドクレジットの後に次作の予告編が流れるのはマーベル映画のお約束ですが、今回は顔見世興行的だったキット・ハリントンが、エクスカリバーみたいな先祖伝来の劍を持ち出し、これからキーパーソンとしてストーリーにガチで絡んできそうな気配。そしてそしてラスト、酒飲みのエルフみたいなキャラ引き連れて、ハリー・スタイルズがまさかの☆@/.#〈〉$の弟役でご登場❗

 

  最後に"Eternals will return."って出たけど、ヲタク的には"Please return ASAP❗"ってキモチよ😊