オタクの迷宮

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

愛ある異邦人ウェス・アンダーソン~『フレンチ・ディスパッチ』


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 どこかの国の、どこかの時代の、誰かの物語😊そしてテーマはきっと…「Amour」♥️ウェス・アンダーソンワールド全開です❗ 同監督の『グランド・ブダペスト・ホテル』が大好きな人なら、今回の作品もきっと好きになるはず。かく言うヲタクもその一人ですが…😅

 

  フランスにある架空の街アンニュイ・シュール・ブラゼ。この街で発行されている雑誌「フレンチ・ディスパッチ」。その名物編集長アーサー・ハウイッツァー・Jr(ビル・マーレイ)が心臓マヒで突然亡くなり、彼の遺言通り、雑誌は彼の死をもって廃刊が決定します。才能あるライターの発掘に長け、妥協を許さぬ雑誌作りに誇りを持っていた彼は、自分の死によって雑誌が他人の手に渡り、その独自性が失われることを誰よりも恐れたのでしょう。余談ですが、ハウィッツァー、英語読みだとハウザーですが、チラシ等にはドイツ読みになっているので、ヲタクもそちらを踏襲しますね。「ユダヤアメリカ人っぽい」って理解でいいのかな❓

さて、ハウィッツァー編集長へのはなむけともなる最後の追悼号を、一癖も二癖もあるライターたち(ティルダ・スウィントン、フランシス・マクドーマント、ジェフリー・ライト)がこれまでのライター人生を賭けて渾身の記事をモノにし、私たち観客はそれを映画という形式で読む」ことになるわけです。

 

映画の冒頭で、記者役のオーウェン・ウィルソンがアンニュイの街を紹介してくれるんだけど、こういうパリに似た街と彼って、どうしても『ミッドナイト・イン・パリ』(ウッディ・アレン監督)思い出しちゃう😅

 

  雑誌…ですから当然オムニバス形式です。書き手の個性に溢れた、3つの記事が次々と展開していきます。

①『確固たる名作』

  美術評論家ベレンセン(ティルダ・スウィントン)がアートギャラリーの講演で話し始めたのは、およそその場に相応しくない、残虐な殺人罪で収監されている画家ローゼンターラー(ベネチオ・デル・トロ)と、彼のミューズである看守(レア・セドゥ)、そしてローゼンターラーの才能に惚れ込んだ画商(エイドリアン・ブロディ)の摩訶不思議、奇妙キテレツな関係。

 

  まずもってレア・セドゥの初登場が、デル・トロのモデルになって様々なポーズをとってるシーンで、まんま「ヴィーナスの誕生」。ハイ、一糸纏わぬお姿です😅彼女もさすがフランス人女優ですよね。抵抗ないのね。フランス映画ってみんなバンバン脱いじゃいますよね。(その点アメリカ映画ってピューリタニズムの名残なのか、けっこう性の描き方保守的)…でもヲタク的には、彼女の看守の制服姿のほうが100倍セクシーに感じます♥️

 

  ヲタクイチ推し、ティルダ・スウィントン。『グランド・ブダペスト・ホテル』の時はちょっと可哀想な特殊メークだったけど、今回は美術評論家に相応しい知的美人なお姿。(但し角度によってはサッチャー首相に見えなくもない😅)まっでも、ティルダさまのこと、作品の為なら、あるいは志をひとつにするマブダチの監督のためなら、どんな姿にでもなっちゃうもんね😉(さすがに『サスペリア』(ルカ・グアダニーノ監督)の一人三役 & 特殊メークにはのけ反ったけど)

 

②『宣誓書の改定』

パリの五月革命をモデルに、ライターのルシンダ(フランシス・マクドーマント)が、学生運動のカリスマ・リーダー、ゼフィレッリ B(ティモシー・シャラメ…なんて色っぽい闘士かしら😍)の宣誓書の作成を手伝うおはなし。そこに、ゼフィレッリを熱烈に愛するジュリエット(リナ・クードリ)が乱入してきて三つ巴…。

 

革命が舞台でも、やっぱりテーマはAmour♥️シャラメがウェス・アンダーソン作品初参戦…っていうのが信じられない位、アンダーソンワールドにハマりすぎるほどハマってる。ヲタクの妄想の脳内では、シャラメがアメリカ人で英語喋ってるのがどうしても違和感があって……フランス語かイタリア語話してそう。名前からしてシャラメだもん(笑)

 

リナ・クードリのカッコがめちゃくちゃ可愛い。フレンチロリータっぽくて、若い頃のブリジット・バルドーみたい😊

 

③警察署長の食事室

警察署長(マチュー・アマルリック)のお抱え天才シェフ、ネスカフィエ(スティーヴン・パーク)を取材するため、署長の食事室に招かれたグルメな記者のローバック(ジェフリー・ライト)。しかし、食レポを始めようとした矢先、署長の一人息子が誘拐されたことでストーリーは一転、アクション映画みたいな展開に😮激しい銃撃戦とカーチェイスが勃発し、そして…

 

ラスト近く、ローバックとネスカフィエ(アジア系)が「異邦人の哀しみ」を語り合う場面があるのですが、ウェス・アンダーソンが自分の気持ちを投影してるのかな❓とちょっと思った😊アメリカはテキサス州に生まれ、マッチョ文化に馴染めず、フランスに憧れて、今はフランス在住のアンダーソン監督。でも…でもね、フランス(特にパリ)って、異邦人が生きるにはツラい場所のような気がする。恋い焦がれて追いかけても、すり抜けて行ってしまう美女…みたいな。それでもきっと、監督は書かずにはいられないのね。フランスへの熱烈な恋文を。

 

 ところで、誘拐犯(エドワード・ノートンカイゼル髭と衣装が『グランド・ブダペスト・ホテル』と殆ど同じに見えたけど…まさかの着回し❓笑)の情婦役シアーシャ・ローナンが喋ってた言葉って「なーんちゃってフランス語」なのよね❓字幕が出ないってそういうことよね❓さすが、英語、米語あらゆる方言を話し分ける天才シアーシャ💕

 

…って、なんだかツラツラ小ネタ語りみたいになっちゃってスミマセン😅…まっでも、しょーがないか。映画自体が小ネタの集積みたいなおはなしだものね(笑)