オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

衝撃で始まり、イヤミスで終わる!?~Netflixドラマ『彼女のかけら』

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  いやもう、冒頭の衝撃はハンパないですよ❗ヲタク、寝る前に見たもんだから、イヤな夢見ましたもん(笑)

 

  Netflixで、サスペンスドラマ『彼女のかけら』観賞。

 

  アンディ・オリバー(ベラ・ヒースコート)は警察署で事件の通報を受ける通信係。仕事に情熱がなく、将来に希望も持てず、淡々と積み重なる日常。しかし同居する母ローラ(トニ・コレット)とは仲が良く、今日も地元のレストランで共にアンディ30才のバースディを祝っていました。ところが、そのレストランで、少年による銃乱射事件が発生❗アンディは制服姿だった為警官と誤解され、少年から銃口を突きつけられます。アンディが恐怖に身をすくめ、目を瞑った瞬間、脱兎の如く飛び込んで来た母ローラが、手のひらを少年のナイフで貫通させられたにもかかわらず(この場面、リアルすぎて腰がフニャフニャになります😅)、素早くナイフをもぎ取り、少年の喉元を躊躇なく掻ききったのです‥‥‥‥❗

 

平凡な女性だと思っていた母の想像を越えた行動。(その一連の動作ときたらまるで『GIジェーン』のデミ・ムーアか、『アトミック・ブロンド』のシャーリーズ・セロンか、ですよ😅)瞬く間に彼女は「時の人」となり、マスコミが押し寄せます。しかし母ローラは、頑なにそれを拒みます。自分の存在をひた隠しにしたいかのように‥‥。

 

  そしてある夜のこと、彼女たちの家に暴漢が押し入り、アンディはフライパンで男を殴り、気絶させます。狼狽えるアンディにローラは、「ここにいるのは危険❗あなたの命が危ない。車でキャロルトンの貸倉庫「ゲッティゴー」へ行き、そこで車を乗り換えなさい」と指示します。不安で爆発しそうになりながら辿り着いた貸倉庫には、車と、スーツケースにぎっしり詰まった札束、そして母の贋の運転免許証が何枚も‥‥❗

 

いったいお母さん、あなたは何者なの❓

 

それはアンディにとって、母の実像を明らかにする長い長い旅の始まりでした。最後に、彼女にとって驚くべきどんでん返しが待っているとも知らずに‥‥‥‥。

 

  イヤミスとも言える結末ですが、見終わった後ある種の爽快感があるのは、ヒロイン・アンディの自分探しの旅が、彼女の成長物語にもなっていること。冒頭では、ヤル気なし、将来の展望なし、根性なし、ないないづくしの30歳で登場する彼女ですが、危機的状況に陥る度に知恵を絞って果敢に切り抜け、

それって、ママより大胆不敵な行動ぢゃん❗

と突っ込みたくなる場面も(笑)

 

  トニ・コレット、ヲタクは『ナイトメア・アリー』で見たばかりだけど、さすがの安定演技😊なんかこう‥‥人生酸いも甘いも噛み分けたオトナな役が似合いますよね。エグゼクティブ・プロデューサーも兼ねているんですね。Netflixでは『The Sinner~隠された理由』のジェシカ・ビールといい、女優さんが製作に積極的に関わるケースが多いですけど、女性の視点でキャスティングや脚本家選びもなされていて、斬新でいいですよね❗また、アンディ役のベラ・ヒースコート、ヲタクお初ですが、近寄り難い美女というよりキュートなタイプ、日本で人気が出そうですよね。

 

また注目すべき点は、制作会社が『ゴーンガール』『ビッグ・リトル・ライズ』のプロデューサー、ブルーナ・パパンドレアが設立したMade Up Storiesであるということ。パパンドレアってたしか、ニコール・キッドマンのマブダチで、『ビッグ・リトル・ライズ』でもそうだけど、HBOドラマ『フレイザー家の秘密』でもタッグ組んでますよね。「イヤミスの女帝」、って感じ。今言ったドラマや映画全部見てるし、最近見始めたやはりNetflixの『ある告発の解剖』もMade Up Storiesの製作だとか😮知らなかった‥‥。よほどのイヤミス好きらしいな、じぶん(笑)

 

アメリカの南部ジョージア州アトランタ生まれで、故郷を舞台にミステリ小説を書き続ける人気作家、カリン・スローターの最新作をドラマ化しただけあって、緊迫感、緊密なストーリー構成、どれをとっても素晴らしい良質なサスペンスです。