オタクの迷宮

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

白皙の美青年・間宮祥太朗~映画『破戒』


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ヲタクじつは、NHKドラマで川端康成の『雪国』(主演・高橋一生)を観た時、

次第に読者を失い、過去に埋もれつつある文豪たちの作品。

どうかこれからも、名作を掘り起こし、映像化して欲しいと、願ってやみません❗

‥‥と、感想ブログの最後に書きました。

その願いが、こんなに早く実現するなんて。それも、こんなに素晴らしい形で。

 

  信州の部落出身の瀬川丑松(間宮祥太朗)は、父からの戒め‥‥「絶対に自分が※穢多であることを悟られるな。(そのために)誰にも心を許すな」を胸に、自らの出自をひたすら隠して生きてきました。苦学の末に師範学校を出て、尋常小学校の教師になって、子供たちから慕われるようになった今でも‥‥。秘密を抱える彼は、師範学校時代からの親友(矢本悠馬)にもシンから心を開けず、想い人の女性、志保(石井杏奈)にも自らの気持ちを明かすことができません。そんな彼の憧れは、部落出身であることを堂々と公表し、思想家・活動家として社会の差別と戦う猪子蓮太郎(眞島秀和)でしたが、猪子を襲った悲劇をきっかけとして、丑松はある決意を固めます。それは‥‥。

穢多‥‥江戸時代,士農工商の下位に置かれた賤民階級。中世以来の隷属民や激しい社会変動で没落した人びとからなり,幕藩体制維持のため,封建的身分制の最下層に位置づけられた。非人道的に身分・職業・住居を固定されて,皮革・死刑執行・斃馬牛の処理にあたらされた。(ことバンクより引用)

 

 この映画の要は言うまでもなく、主演の間宮祥太朗。監督の前田さんがいみじくも

この役は間宮さん1本押しでいきました。何が一番の決め手になったのかというと美しさですね。これは皆さん納得していただけると思いますが。

と語っているように、明治の香りのする白皙の美青年が、緑滴る信州の自然を背に端然と佇む姿は、それだけで一幅の絵画のよう😍

 文机に居ずまいを正して座っている丑松の、後ろ姿を捉えたショットが多かった気がします。座り方ひとつで、その人となりを表現することって、できるんですね。そしてそして、間宮くんのすっと伸びた背筋や、肩のカーヴ、うなじのまあ、美しいこと。

 

ヲタクは恥ずかしながら間宮くんの、静かな、静かな哀しみの演技に中盤から号泣しっぱなし😅またね、相対する情熱の女(ひと)、石井杏奈がいいんですよ。彼女の初登場シーン、与謝野晶子のあの「熱き血潮に触れもみで」『みだれ髪』の歌集を読んでるんですね。後の彼女の丑松に対する心情、そしてラストのクライマックスの伏線になってる。ニクイです。(その後、二人で『君死にたまふことなかれ』を読むシーンも胸きゅん(‥‥死語❓😅)モノ♥️)石井杏奈さんと言えば、『砕け散るところを見せてあげる』の、酷いいじめを受けながらも決して自分自身を見失わない少女の役が鮮烈でしたが、今作品も、凛とした気概を持ち、裡に静かな情熱を秘めた明治女性の役がとても魅力的でした❗独特の雰囲気を持った方で、これから銀幕でもっと彼女の演技を見れたらいいな😊

 

  最初二人が出会うシーン、丑松が下宿するお寺の窓から桜の花びらがひらり、またひらりと入って来て、「あ、さくらが‥‥」って言って、二人が一緒に目で追って心通わせるっていう‥‥。なんかね、激しいラブシーンなんかよりよっぽどドギマギしちゃいましたよ(笑)

 

 全編殆どツラく苦しいお話ではあるんだけど、終盤、学級の子供たちとのふれあいや志保との関係を通して、微かな希望の光が射し、それはきっと、丑松や彼の教え子たちの人生をこれからも照らしてくれるんだろうなぁ‥‥と思わせる清々しいラスト。丑松の人生の師とも言える猪子は、「部落への差別がなくなってもきっと、別の差別が生まれる気がする。だから俺は闘う」と語っていました。悲しいかな、今現代にいる私たちは彼の予言が的中していることを知っています。‥‥でも、この作品は私たちに、決して諦めることなく、一歩一歩進んでいきなさいと励ましてくれる。丑松がそうであったように。

 

  名作は100年経っても決して色褪せないことを証明してくれた今回の作品。ぜひ、一人でも多くの人に届きますように😊

 

★おまけ

間宮くんの「書生ルック」に注目❗‥‥って記事があったけど⏬⏬⏬⏬めちゃくちゃ似合いますね😍『坊っちゃん』とか『姿三四郎』とか『豊饒の海』書生時代の本多とか、演じて欲しい~❗