オタクの迷宮

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

それはそれは激しい愛のロマンスなのだ❗~横浜シネマリン『魂のまなざし』

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  なぜこの映画を見ようと思ったかと言えば、元々単純にフィンランドが好き‥‥というのと、ヲタク的に音楽映画の名作として5本の指に入ると信じている『ヘヴィ・トリップ~俺たち崖っぷち北欧メタル❗』で主人公トゥロを演じていたヨハンネス・ホロパイネンが出演している‥‥という単純な動機から😅とはいえ、ヒロインであるフィンランドの国民的画家、ヘレン・シャルフベックについてなんにも知らないのでは‥‥と思い、映画を観賞する前に公式HPに行ってみました😊公式HPの概要には以下のように書かれていました。

 

 近年世界的に注目を浴びるフィンランドの国民的画家ヘレン・シャルフベックの、画業と人生を決定づけた1915年から1923年の時代を描いた映画です。シャルフベックは、ロシア帝国支配下にあったフィンランドに生まれ、祖国の独立と内戦を経て封建的な世界が崩壊していく過程と歩調を合わせるように、画家として、女性として、一人の人間として自律的に生きていきます。

 

ふむふむ‥‥🤔これはきっとあれね、嫁いで子を産み育てるのが女性の本懐と言われた時代、しかもロシア帝国の支配という二重の差別と抑圧を乗り越え、自らの芸術観を貫いた女性の話だわ、きっと。‥‥そう、テレンス・デイヴィス監督の映画※『エミリ・ディッキンソン~静かなる情熱』みたいに。

※ディッキンソンは、生涯自宅の敷地外へは出ず独身を貫き、ひたすら詩作を続けたアメリカの詩人。死後その高い芸術性が認められた。

‥‥なーんて先入観を持って見始めたら‥‥

 

とんでもないわ❗

ハーレクインロマンスも真っ青の激しい愛の物語だったのよ❗

 

‥‥ちなみに、映画を見終わった後にネットの感想や口コミ読んだけど、ヲタクと同じ感想を持った人は殆どいないようだ(笑)

‥‥でも良いの。「オタクの迷宮」は、管理人が思った通りに書き散らす暴走ブログだから、気にせず書きます(笑)

 

  ヘレン・シャルフベック(ラウラ・ビルン)は、フィンランドの片田舎で、誰に認められることもなく、ひたすら情熱の赴くままに絵を描き続けていました。そんなある日、ヘルシンキの画商ヨーナスが一人の青年を伴って現れ、彼女の2百点弱にも上る作品を全て買い取り、展覧会を開催したいと言い出します。しかも同行の青年エイナル・ロイター(ヨハンネス・ホロパイネン)は彼女のファンで、展覧会も元々は彼のアイデアなのだと。森林保護官で、自らも絵筆を取る19才も年下の、息子ほども年の違う青年は、ヘレンを熱い憧憬を持って見つめてきます。頑なだったヘレンも次第に彼に対して心を開いていき、いつしか、「絵の手ほどきをする」という名目で、キャンバスを並べて共に絵筆を握るようになります。ヘレンのアトリエで、彼の海辺の別荘で‥‥。しかし、ヘレンが自分の財産をはたいてエイナルにノルウェーへの絵画遊学を勧めてから彼らの間には見えない溝ができはじめ‥‥。

 

  ヘレンの恋情を知ってか知らずか、ヘレンとの間に存在したのは友情なのだと言い張り、18才の少女と婚約しながら一方では「あなたを尊敬している。友情は失いたくない」と、生真面目な顔をして言い放つ若い男の身勝手さ、憎らしさ。しかし、こちらが放った激しい怨みの言葉に、さも心外だと、傷ついたような眼をして見つめてくる彼に、「私が理不尽だったわ。ごめんなさい。」と思わず声をかけてしまう初老の恋人の弱さ、情けなさ。

 

  ラブロマンスもの❓とは言え、時代が時代ですから殆どリアルなキスシーンなどは出てきませんが、ヘレンを演じるラウラ・ビルンの、ぎりぎりまで抑圧された心情表現が巧すぎて😅特に、上半身裸のエイナルが自らの肖像画に絵筆を入れている、その背後から手を添える時のヘレンの表情ときたら❗欲望と畏れ、希望と諦め、情動と羞恥‥‥彼女と一緒になって、こっちも心臓飛び出そう(笑)

 

 へレンという人は文筆の才もあったようで、エイナルに宛てた手紙の中の‥‥

私は今、屹立した孤独に囲まれています。

(キャンバスの)布越しのあなたとの愛の記憶も、次第に薄れていってしまっている。

‥‥等々、まるで詩人のような恋の名セリフもたくさん❗

 

  ヘレンは、エイナルとの苦しい恋愛や母親との確執による人生の苦悩を経て、ある諦観に達し、次第に独自の芸術観を確立するようになります。その「自己確立」へのプロセスは、時代や性別、職業に係わりなく、今を生きる私たちにも多くの示唆を与えてくれるものと思います。そのまま風景画になりそうな、フィンランドの美しい自然も必見です。

 

★今日の小ネタ

  ヨハンネス・ホロパイネンくん、『ヘヴィ・トリップ~俺たち崖っぷち北欧メタル❗』の時は、ヘヴィメタのボーカルだから黒髪の超ロン毛だったけど、地毛はバターブロンドだったのねぇ~。よくよく見るとベビーフェースだから、今回の役にピッタリでしたね。