オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

音を楽しむお正月🎍〜ウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団コンサート


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コンサートが始まる前に、赤レンガ倉庫辺りを初さんぽ。

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 横浜みなとみらいホールで、ウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団による「ウィンナワルツ・ニューイヤーコンサート」を鑑賞。

 

 っていうか、…鑑賞というよりもむしろ、演奏の合間に挟まれる楽しいおしゃべりや、楽団の方たちが工夫して下さる様々な趣向に大いに笑い、一緒に手拍子を打って、まるでウィーンの新年のお祭りに参加したみたい。

 

 ウィーンフィルハーモニー管弦楽団出身で、ライプツィヒ歌劇場の初代常任指揮者、新ウェストファーレンフィルハーモニー管弦楽団の総音楽監督、英国BBCコンサートオーケストラの首席客演指揮者を歴任した※ヨハネス・ヴィルトナー氏が指揮をとる同楽団。ウィーンっ子にとってヨハン・シュトラウス2世のワルツやポルカは魔法の音楽。その魔法に身を任せて踊りを踊ればみんな笑顔になれる、幸せになれる。そんな「魔法の音」を、新年早々みなとヨコハマに連れてきてくれた彼ら。

ヴァイオリンを弾きながら指揮をする…というヴィルトナー氏のスタイルは、ヨハン・シュトラウス1世と2世親子が得意としたパフォーマンスそのままです。

 

 ヨーゼフ・シュトラウスシュトラウス2世の弟…音楽一家だったんですね)作曲のポルカ『騎手』ではヒヅメの音、ワルツ『オーストリアの村つばめ』では鳥の啼き声が入り、『鍛冶屋のポルカ』では、一人の団員さんが大きな前掛けと鳥打帽という鍛冶屋の格好に着替えて演奏するなど、お正月らしい様々な工夫が凝らされていました。

 

 『ピツィカート・ポルカ』が始まろうとする時、先程の鍛冶屋役の方がすっくと立ち上がり、日本の駅員さんふうに「ヨコハマ〜ヨコハマァァ〜」と声高に叫んだので、(んんん?)と思っていたら、一曲早すぎたんでした(^_^;)次の『テープは切られた』(シュトラウス2世の弟エドゥアルト作曲の高速ポルカポルカシュネル)用のパフォーマンスだったんです(笑)やり直した時、かなり照れくさそうだったのもご愛嬌(笑)

 

 プログラム演奏の終了後、アンコールで『ラデツキー行進曲』のほか、日本の『お正月』をどこの管弦楽曲かと思うほど荘厳に演奏して下さり、ヴィルトナー氏の流暢な日本語での挨拶には感動❗


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 30年近く前になりますが、ヨーロッパに赴任している頃、夏休みにウィーンに旅行した時のことが思い出されます。野外のコンサートで、やはりシュトラウスのワルツやポルカを聴いたんですが、特に仕切りもなく、若い学生さんやバックパッカーの人たちが、近くの木々の下で立って聴いてるんですね。(その場合はもちろん無料です 笑)ポルカの時は同じように手拍子をしながら。閉鎖的な空間で「鑑賞」するのではなく、音楽とは共に「音を楽しむ」もの。そんなスタイルが、さすが「音楽の都ウィーン」だと感心したものです。お金があってもなくても、その気になれば音を楽しむことのできる、真に豊かな環境。

 

 そんな音楽の都からやってきた管弦楽団のコンサートは、茶目っ気たっぷり、共に笑い、手拍子をとり、ワルツの調べに乗って身体が自然に動き出す、楽しい楽しい、いかにも福を呼んでくれそうなコンサートでした🎵

 

こいつぁ、新春(はる)から縁起がいいや❗

 

★ついしん

 2023年のオープニングコンサートらしく、開演前と幕間に雅楽と中国獅子舞のご披露がありました。

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雅楽道友会による雅楽「還城楽」(ヘビを見つけ、それをつかまえるさまを軽妙に表現したもの)。年若い少年たちが演奏しており、若い世代がこのような伝統芸能を継承しようとする姿に感動しました。


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※唐山龍獅総会による中国獅子舞(ライオンダンス)。とても愛嬌のある獅子舞で、これを新年に見ると、無病息災、家内安全、商売繁盛のご利益があると言われています。これで我が家も一年安泰だわ(笑)