オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

酔いどれ探偵参上❗〜北村有起哉『終末の探偵』

 
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横浜黄金町のミニシアター「ジャック&ベティ」で『終末の探偵』鑑賞。

 

 東京の場末で細々と探偵を生業とする連城新次郎(北村有起哉)。冒頭から地下の賭博場、ポーカーで負けが込んで勝った相手をブチのめし、自身も飲み過ぎでダウン(^_^;)このダメ探偵、他にも多額の借金を抱えているらしく、そこに付け込まれ、知り合いのヤクザ「笠松組」の恭一(松角洋平)から、縄張りで起きた放火事件の調査を頼まれます。首尾良く犯人を上げたら借金はチャラにする…という条件で。恭一は以前から笠松組とショバ争いを繰り広げている中国マフィア・バレットの関与を疑っているようでした。一方新次郎は、フィリピンパブで働く昔なじみのガルシア・ミチコ(武イリヤ)から、親友のクルド人女性の失踪事件の調査を依頼されます。一見関連性のないように見えた2つの事件が交わる時、そこには想像もしなかった黒い陰謀が浮かび上がり……。

 

 とにもかくにも、北村有起哉がカッコいいです❗…この人、こんなにスタイル良かったっけ?^^;

飲む、打つのトンデモ探偵(今回のストーリーでは、買う…は不明でした 笑)ですが、巨悪には命がけで立ち向かい、弱き者には限りなく優しいアンチ・ヒーロー❤(事務所の表札が紙に手書きってのがイイ 笑)しっかし、棒でアタマは殴られるわ、ナイフで切りつけられるわ、ボウガンで撃たれるわ、満身創痍なんですけど。(それにしてはあっという間に立ち上がる。ターミネーターか 笑)新ちゃん、身体だけは大事にしてね。※マット・スカダー見習って禁酒したほうがいいと思うよ。

アメリカの推理作家ローレンス・ブロックの『酔いどれ探偵』シリーズの主人公。マンハッタンの安ホテルを事務所兼住居として、口コミで訪れた客を相手に無免許で私立探偵を開業。シリーズの途中で禁酒教室に通うようになる。

 

 

 主人公の新次郎同様、ヤクザの恭一もバレットのボス・チェン(古山憲太郎)も、イキがってる割にはどこか抜けてて憎めないキャラ。笠松組とバレット、最後は恭一とチェンのタイマン勝負って…。しかもステゴロだよ?中坊同士のケンカかよー。おまけに恭一前歯折られて、チェンのこと「大したヤツだっ❗」って……、オイ❗(笑)

 

 新次郎や恭一の住む街は、恭一曰く「ゴミみたいな俺たちも受け入れてくれる」懐の深い街のようです😂事件が解決しても、チンピラ同士のケンカは止みません。今日も新次郎がいつもの店で刀削麵をズルズルすすっていると、ふっ飛ばされたチンピラが飛び込んできて、あやうくどんぶりに顔を突っ込みそうに……(笑)そんな街でも住めば都。愛すべき酔いどれ探偵・連城新次郎は、これからもずっと街のどこかで、酔っ払ってクダをまき、借金作って貸ビルの大家さん(高石あかり)にどやされながらも、弱きを助け強きを挫きつつ生きていくに違いありません。

……そんな彼の、第二幕を見てみたいと思うのはきっと、ヲタクだけではないはずです。

 

★今日のオマケ

麿赤児が街の団地の自治会長役でゲスト出演。いつもの毒はどこへやら、その好好爺ぶり、最初誰だかわからなかったよ(笑)横浜にも住民の半分が外国人…っていう公営団地があって、そこで知人が自治会の役員だったことあるから、ちょっと身につまされたな…。しかし知人の団地では外国人向けにそれぞれの言語による団地内放送を実施して、海外からの居住者の行事参加率が格段に向上したんですよ。(確かNHKのドキュメンタリー番組でも取り上げられたはず)日本の社会の様々な歪みを探偵物に絡める着眼点はユニークで良かったけど、ちょっとステロタイプだったかな?(^_^;)(小声)