オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

『熱狂❗ヤヴォルカイ兄弟〜華麗なるロマ音楽の世界(みなとみらいホール)

 
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 みなとみらいホールで、ヤヴォルカイ兄弟のコンサートを鑑賞……というより、観客一体型の「It's Showtime❗」に参加してきました❗(笑)

 

 ロマ音楽伝承を旨とする家庭に育ち、ロマ音楽を血とし肉として育ったヤヴォルカイ兄弟。ウィーン国立音楽大学卒業という、輝かしい正統派の音楽教育を受けても、その身体に流れるロマ音楽の土着の源流、滾る血はもはや止められない……って感じです。演奏の前に、プロデューサーとピアノ伴奏を兼ねる サンドロ・クトゥレーロ氏が聞きどころをユーモアたっぷりに説明して下さり、ヴァイオリンのシャンドル・ヤヴォルカイ氏は舞台の上を縦横無尽に走り回り、果ては客席に降りてきて演奏してくれる……という出血大サービス。ここはみなとみらいホールではなくて、もしかしてブタペストの街角の酒場…?(^_^;)2009年には弟アダムと共に、ウィーンの誉れ高き音楽賞「ウィーン・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」(クラシック音楽界のエミー賞と言われているらしい)を受賞したほどのクラシック音楽界の精鋭とは仮の姿、その実態は流浪のロマのヴァイオリン弾きであったか…(笑)

 

 私たち観客も参加型のコンサートなので、チェリストである弟さん主導で手拍子を打つのですが、曲がだんだん高速になっていくので、ついていくのが大変(笑)手拍子にも技術がいるって、初めて知りました(^_^;)お3方とも観客を乗せるのが上手くて、手拍子どころか、ひょっとしたら舞台に上がって踊らされるんじゃないか……ってくらいの勢い(笑)


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※今回のセトリ。『カルメン幻想曲』や『チャルディッシュ』、『ツィゴイネルワイゼン』(ロマ(ジプシー)の音楽という意味)を筆頭に、ヴァイオリンもチェロも超絶技巧が必要な曲ばかり。ピツィカート、グリッサンドハイポジションの嵐でございます(笑)。お二人の、人間技とは思えない超高速で動く指先を見ているだけでも楽しい。

これまでは『リベルタンゴ』はヨーヨー・マ、『カルメン幻想曲』は「超絶技巧の貴公子」ステファン・ミレンコヴィッチ一択だったけど、今日の兄弟のチェロとヴァイオリンのコラボもめっちゃ良かった❤

 

 ネットで調べたら、ハンガリー料理店でお食事付きのディナーショウがあったみたいですね。あー、そっちが良かったなぁ。トカイの貴腐ワインでもぐびぐび飲みながら手拍子(笑)それ、いい❗次回は絶対、そっちにしよう。

 

 明日3月17日(金)は東京オペラシティコンサートホール(19時開演・全席指定4,000円)、3月18日(土)昭賢学園まえばしホール(14時開演・全席指定4,000円)、3月19日(日)仙台電力ホール(14時開演・全席指定4,000演奏)の予定。席はまだあるみたいですので、お近くの方はぜひ❗(……あの内容で4,000円はお得です😉)

 

 ★今日の小ネタ〜ロマ音楽について

 ロマ(現在は、ヨーロッパから中近東にかけて移動生活を営む人々のことをジプシーではなくロマと呼びます)音楽は、特にヨーロッパでは、イコールハンガリーの代表的な音楽というイメージが出来上がっています。ある意味、誤解とも言えるのですが……。本日ヤヴォルカイ兄弟が演奏した、リストの「ハンガリー狂詩曲」やブラームスの「ハンガリー舞曲」などがその代表的な例と言えるでしょう。(リストやブラームスは、「ロマ」の同義語としてハンガリーを使用しているのです。)