(将軍は)何をお望みで?
血湧き、肉踊る世界!
映画『キングダム』第1作で、ヲタクが1番衝撃を受けたのが、王騎将軍(大沢たかお)のこのセリフ。なんでそんなに衝撃を受けたかというと……
フツー、「血湧き、肉踊る」って、あくまでも比喩なのよ、比喩❗
試合などを前にして、心がたかぶり、勇気があふれ、全身に緊張感がみなぎることの喩え。
(コトバンクより)
しかししかし、第1作の王騎将軍は、それが単なる比喩ではなく、
コイツが言ってることは喩えなんかじゃない、文字通りの意味だ❗
恐ろしやぁぁぁーー。
と観る者をゾゾゾと総毛立たせるド迫力に満ちていました。オネェ言葉で「ウォンフォッフォ」みたいな妙な笑い方、一歩間違えばコメディになっちゃう可能性もあったのに……です(^^ゞ あの時つくづく、大沢たかおって凄い役者だわ…と舌を巻きました。
第1作、第2作では特別出演のような立ち位置だったけど、ついに第3作では「ンフフ、全軍、前進❗」の名セリフを吐きつつ秦国総大将として出陣、その流れを受けて今作ではもはや王騎の独壇場、『キングダム』は彼のためにある、ワーグナーの『ニーベルングの指輪』顔負けの「王騎オペラ」開幕の気配。
そんな「王騎オペラ」クライマックスは、あちらこちらでいろんな人が感動を語っているけど、やはり王騎と趙国のラスボス、龐煖(吉川晃司)の一騎打ちでしょう。ヒーローを追い詰めるヴィランは、ヒーローと同等の知恵と胆力を併せ持つ存在でなくてはなりません。龐煖はまさにそんな悪のカリスマの持ち主。吉川晃司はピッタリのキャスティングでしたね。ヲタク的には、吉川晃司といえば『るろうに剣心』、緋村剣心(佐藤健)の宿敵・鵜堂刃衛❗目から剣気を発し、相手の動きを封じ込めるという二階堂兵法の達人。カッコよかったよねぇ……(*˘︶˘*).。.:*♡今回の龐煖役も鵜堂刃衛に勝るとも劣らぬオーラを発しておりました。
役を演じるために1作目では14kgの増量をしていた大沢たかおは20kg体重を増やし(1作目の14kgだってじゅうぶん凄いのに…)一方の吉川晃司は、1か月間山にこもってアクション練習に励み(…幽☆遊☆白書❓^^;)、龐煖の戦いの哲学と彼のスピリットを習得したのだとか。2人の殺光線がスクリーンから放射されるようで、文字通り「痺れます」。
今作を見終わって、つくづくじぶんはこれまで、映画『キングダム』を通じて、王騎将軍の人生を追いかけて来たんだなぁ……と感じたわ。エンドクレジットが流れ始めたらとたんに気が抜けちゃって、次作(もしあるとしたら)を見るのは映画館じゃなくて配信になってからでもいっか……なんて一瞬思ったけど、いやいやそうじゃない❗もう一人、ヲタクがその行く末を見守り、応援したい人がいる❗…そう、それはこの御方👇
はいっ、ご存知飛信隊のムードメーカー、尾平くん(岡山天音)。「怖い、怖い」「ちぇ、なんでこんなことになっちゃったんだよー」と弱音を吐きながらも、誰よりも粘り強く戦い抜く彼。岡山天音くんは、尻もちつく場面が多いから、いつもお尻にパッドを入れてるとか…^^; 我々パンピー代表として戦場を駆け回る彼は、見ている私たちに、喜怒哀楽の感情を素直に表すことは、決して「弱さ」ではないことを教えてくれる。弟の尾到(三浦貴大)が、傷ついた信(山﨑賢人)を命を賭けて守り抜き、結果亡骸となって帰ってきた時の、「尾到はやるべきことをやりとげた。だから泣くんじゃなくて笑って褒めてやりたい」という天音くんのセリフ回しと、何とも言えない表情に、映画全編を通じてヲタクはいちばん泣かされました、ハイ。
……そう、彼の生きざまをこれからも見届けなくては。次作、お待ちしてます❗
※今作で1番我々を驚かせたのはこの人じゃないでしょうか。これまで王騎に影のように付き添ってきた副官・騰(要潤)。今作では彼が王騎の影などではない、王騎に匹敵するほどの怪物じみた能力を備えていることが初めて明らかになります。