オタクの迷宮

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周りから「笑わない、喋らない男」と言われていたセバスチャン・スタンを救ったのは……。


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 ルーマニアからオーストリアを経てアメリカへ渡ってから苦節30年、ついにゴールデン・グローブ賞主演男優賞を受賞するまでに至ったセバスチャン・スタンゴールデン・グローブ賞ではマブダチのファルコン(2代目キャプテン・アメリカ)ことアンソニー・マッキーがプレゼンターを務めていて、壇上から「俺たちまだ友だちだぜ」ってセバちゃんに向かってハートマーク作って隣のハリソン・フォードを慌てさせてました(笑)

 

 アンソニーはセバちゃんがインタビューを受けている最中にも乱入(笑)セバちゃんはそんな彼に、「『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のプレスツアーを始めたばかりの頃、俺は「コイツは笑わないしなんにも喋らないヤツ」って周りから言われてて…。アンソニーと一緒なら俺も元気が出るんじゃないかって。それから笑顔を絶やさずにいられたのも、みんなアンソニーのお陰なんだ」と思わず本音を……(泣)すかさず「お、そうか、じゃあ今夜はずっと喋ろうぜ」と返すアンソニー。ヲタク、2人のそんな様子を見ていて、泣きそうになった😭

 

 いやだってさ、12才の時にアメリカに移住したセバちゃんだから、米語は彼にとっていまだにNative Languageではないんじゃないか……ってヲタクは思うの。ヲタクには溺愛中の12才の孫(男子)がいるけど、彼はすでに、かなり高難度な日本語の文章の読み書きができる。母国語の基礎がほぼ完ぺきに身についた12才の時点で、いきなり周りが外国語だらけのアウェーな環境に放り込まれたら……。しかもセバちゃんは転校先の学校で、「訛りがひどい」ってイジメられた経験もあるわけだしさ……。

 

 アメリカ人ってとにかくsmall talkが大好きで、たとえば相手が時事ネタやトレンドの話題を絡めたジョークをかましてきた時、こっちが気の利いた返しができれば人間関係がグッと深まって次に繋がるんだけど、できないと(なんだ喋っててもつまんないや、この人)って顔されて、そこで終了ちーん、って感じ(笑)ヲタクがベルギー(のオランダ語圏)に住んでいた頃、ベルギー人って基本寡黙で人見知り、日本人に似た国民性だから普段の日常生活ではそれほどストレスなかったんだけど、オランダ語学校で知り合ったアメリカ人女性とのお付き合いは正直言って少々……しんどかった(ゴメンナサイ)常にハイテンションで面白おかしい会話の応酬を要求されているような気がして^^; 今考えれば、若くて未熟だったヲタクは、彼女に対して過剰適応をしていたのかもしれないけど。ゴールデン・グローブ賞の受賞式のスピーチで、真田広之さんの生真面目なスピーチより浅野忠信さんのほうが断然ウケたのは、そういうアメリカ人の嗜好にピッタリだったからだと思う。

 

 (浅野さんのユーモアがアメリカ人に大ウケだった一方で)ゴールデン・グローブ賞の会場でインタビューに答えてるセバちゃんは、かなり自らを鼓舞してテンション上げて、オールアメリカンを演じてる気がしたなぁ。…ヲタクがどうしてそう思うかと言うと、昨年末、東京コミコンアフターパーティの撮影会で実際にヲタクが会った時のセバちゃんは、シャイで生真面目で、どちらかといえば英国人、ベルギー人、オランダ人、ドイツ人など、ヨーロッパの北のほうの人たちに近い印象を受けたから…。あの時の彼のほうが、素に近かったんじゃないだろうか。彼自身も撮影がヨーロッパで行われた映画「355」のインタビューで、「(ウィーンに住んでいた頃の)ドイツ語はもう忘れちゃったけど、まだルーマニア語は話せるよ。今回の撮影でヨーロッパを訪れて、落ち着いた街の雰囲気に触れ、やはり自分のルーツはヨーロッパにあると感じた」と語っていたし。

 

 今回のゴールデン・グローブ賞受賞で、俳優としても製作者としても超一流だと認められた(受賞対象となった「A Diffrent Man」では製作総指揮も兼任)セバちゃん。もはや周囲に対して、必要以上に自分自身を適応させる必要なんてない。「笑わない、喋らない」の何が悪いの、営業マンじゃないんだし(笑)俳優として完璧な仕事をすればいいだけでしょ。これからは素を出して生きればいいと思うゾ。そのままであなたは充分魅力的な人なんだから。(「アナと雪の女王」より 笑)


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※仕事帰りにたまに寄るカフェでウィンナコーヒー飲みながらブログ書いてます。そう言えばセバちゃん、ママのお仕事の都合でルーマニアを出国した8才から12才まで4年間はウィーン暮らしだったんだな〜って。ルーマニア語→ドイツ語→英語と、少年には言語的にかなり過酷な環境だったよね。それを克服して、言葉の魔術師の側面も持ち合わせる俳優業のトップに上り詰めたセバちゃんは凄い❗️

 


ファルコン&ウィンターソルジャー、ゴールデン・グローブ賞で再会する - オタクの迷宮