Netflixにて、リミテッド・シリーズの英国ミステリー「ミッシング・ユー」観賞。ヒロインが、AppleTV+の人気スパイドラマ「窓際のスパイ」で、めっちゃクールでカッコいいMI5のエージェントを演じているロザリンド・イレイザーだし、原作がハーラン・コーベン(英国のミステリ作家。最近トレンドなのかネトフリと相性がいいのか、彼の作品が5作くらいドラマ化されてます)だったから、間違いないと思い、全5話イッキ見してみました。
失踪者捜査課の警部カット・ドノヴァン(ロザリンド・イレイザー)は、11年前に悪名高いシリアルキラーによって殺害されたとされる父親の死に納得できず、再捜査を望んでいました。さらにその父親が殉職した直後、父親も認めていた最愛の婚約者ジョシュが突然失踪、彼女は11年間深い心の傷を負ったまま仕事に没頭する日々を送ってきたのです。そんなある日のこと、友人から「いいかげん新しい人生に踏み出さなきゃ」と背中を押されたカットは、軽い気持ちで登録したマッチングアプリに、なんと11年前突然彼女の前から姿を消した婚約者ジョシュの写真を発見します。カットは彼の突然の失踪の真相を探るべく動き出しますが、それは彼女が今追っているセレブ失踪事件と随所で奇妙に交差していき、その謎が徐々に明らかになるにつれ、11年前の父親殺害事件の恐るべき真実も姿を現してきて……‼️
何せ「ジョシュ失踪事件」、「カットの父親殺害事件」、「セレブ失踪事件」という過去と現在を繫ぐ大きな3つの謎が、ヒロインのカットを軸にして絶妙に絡み合い、ラストまで一気に見せるストーリー展開は見事で、ヲタクは休みの日に(今日は3話くらいにしておこう……)と思いつつ、ついつい先が気になって、ラスト5話までイッキ見しちゃいました(^o^;
しかし……しかしですよ、ラストのどんでん返しがなぁ…。謎解き自体は◎なんだけど、それに対するヒロインの反応が……うーーん、(キミ、18才の乙女かよ❗️ベソベソ泣くんじゃない❗️)ってツッコミ入れたくなるくらい、黒人女性でありながら警部にまで上り詰めた女性キャリアにはとても見えなかったのがザンネン‼️
※カットの部下で天才ハッカー役を演じているのが、英国のライジングスター、チャーリー・ハンブレット。…そう、デイジー・リドリー(「スター・ウォーズ」のレイ役)の元カレっすね。
ハーラン・コーベン作のミステリー、ヲタクが読んだことあるのは「捜索者の血」1作のみ。幼い我が子を撲殺した罪で服役中の父親(しかし冤罪)。息子は実は生きていて、それを知った父親は刑務所の看守の協力のもと、脱獄して真実を追い求める……っていうストーリーなんだけど、本作「ミッシング・ユー」同様、警察官とか刑務所の看守という公的立場にある者が、「家族愛」や「友情」のためにやすやすと法律を破って、(どんなにのっぴきならない事情があるにせよ)犯罪者の逃亡を幇助する……という設定にイマイチ入り込めなかったっけ(^o^;
どうもヲタクは、「フーダニット」よりもむしろ、犯罪を犯す者の心理に興味があるようで…。だから北欧ミステリーに惹かれるのかな。人間ドラマなんてしちめんどくさいことは必要ない、純粋に謎解きが楽しみたい……という方には、多くの伏線も最後にはしっかり回収、さらには過去と現在が複雑に絡み合うストーリー構成とスリリングな展開で十分楽しめる作品になっています。
※スティーヴ・ペンバートン。役名がタイタス(アンドロニカス)で、彼が溺愛している犬の名が(エドガー・アラン)ポー。さすが英国ミステリー、シャレが効いてる。
英国ミステリーらしく、ヒロインのロザリンド・イレイザーを初めとして、キャストは英国映画・ドラマ界の演技派揃いですが、特に目を引くのが、ドラマの中で恐怖の真正サイコパスを演じているスティーヴ・ペンバートン。英国の有名コメディアンで「リーグ・オブ・ジェントルマン(紳士同盟)」の一員でもある彼。ヲタク推しのデヴィッド・テナントが10代目を演じた「ドクター・フー」にもたしか出てたよね。……この人、今回の役はめっちゃコワイ。コメディ得意な、いかにも人の良さそうな風体の人がサイコパス演じると迫力あるよね。人間不信になりそう(笑)