オタクの迷宮

海外記事を元ネタにエンタメ情報を発信したり、映画・舞台・ライブの感想、推し活のつれづれなどを呟く気ままなブログ。

アンドリュー・スコットを追いかけて栃木へ来た〜ナショナル・シアター・ライブ「プレゼント・ラフター」


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 はるばる来たぜ、栃木県〜〜❗️宇都宮線沿線の小山(おやま)駅にある由緒正しきシネコン「小山シネマロブレ5」。(なんでも1995年創業で、シネコンのはしりらしい。5、というのはスクリーンの数。当時は5でも画期的だったんでしょうね)我々世代だと、「おやま、あれま、おやまゆうえんち〜〜🎵」ってCMソングが耳にこびりついてるんですがね(笑)アンドリューの「プレゼント・ラフター」を上映してくれるだけでもヲタクは最大限の感謝と敬意を払いますよ。電車賃だけで8,000円もかかったけど(今日は行き帰りグリーン車に乗っちゃったんで^^;)、それがなんだ❗️ウェスト・エンドの舞台を観に行こうと思ったら100万円近くかかっちゃうんだから⋯。シネマロブレさんにもナショナル・シアター・ライブさんにも足を向けて寝られません。

 

 それにしても良い時代になったもんです。全国各地の映画館の上映時間が居乍らにしてわかり、しかも切符まで買えちゃうなんて⋯。ヲタクには苦い思い出があって、忘れもしません中学3年の夏休み。周囲は高校受験で血眼になってるっつーのに、その頃夢中になってた映画「アラビアのロレンス」を、その頃住んでた川崎市から熱海まで観に行ったという⋯⋯。しかもそれにはオチがあって、その日はたまたまその映画館、「親子のための夏休み映画大会」で、愛しのロレンスは上映してなかった⋯(泣)しかもしかも1人で行けばいいものを、映画好きの2人の友人を半ば強引に連れて行ったのです。ああ、アイゴン、ナベちゃんゴメンナサイ。あなたたちの優しさのお陰で、ヲタクは今日も無事にオタク道を暴走中です(笑)

 

閑話休題

 

 舞台はイギリスのロンドン、1900年代前半。ギャリー・エッセンダイン(アンドリュー・スコット)は大人気、脂の乗り切った舞台役者。まさに今、笑いが止まらない(プレゼント・ラフター)絶頂期なはず。ところがところが、人生ままならない。人気者であるが故に、ワンナイトラブの相手からも「結婚してくれ」と猛烈に言い寄られ、チェーホフカブレのオタク作家に「新作を読んでくれ」と追いかけ回され、仲間うちの恋愛沙汰に否が応でも引きずり込まれる。一方では、絶頂期の先に見え隠れする「老い」の陰に怯える日々。秘書のモニカと別居中の妻リズが毒舌を吐きながらも彼を支えてくれているにも関わらず(この2人の、自己中男にイラつきながらも同盟組んで励まし合う「女縁」なカンケイがヲタクは好き)、ギャリー本人は実は※バイセクシャルという皮肉。さりとて、友人のジョーから7年越しの熱烈な求愛を受けても受け入れることが怖くて出来ず……。そんな大人子ども、(しょーがないなぁ)と呆れても憎めない、ピーターパン症候群の中年男の右往左往と、スターとしてスポットライトを浴びながら真実の愛を得られない哀愁と孤独を、アンドリューはとびっきりの愛嬌で、羽のように軽いユーモアを滲ませて、この上なく魅力的に演じてくれます❗️

ノエル・カワードがこの戯曲を書いた1930年代には英国で同性愛は違法だったため、演出のマシュー・ウォーチャスがギャリーのセクシュアリティ設定を書き換えてますね。パーティーで会ったイケメン海軍士官のスタイルを語る時のギャリーの眼がヤバイです(^_^;)素に戻ってた❓️アンドリュー(笑)


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※ギャリーの愛❓️を求めて必死な男たち。ストーカーチックな劇作家志望のオタク、モールくん(上…ルーク・タロン)と、7年越しの秘めたる情熱をぶつけてくるジョー(下…エンゾ・シレンティ)。

 

 ヲタクがアンドリュー沼にハマったのは今を去ること10年前、ベネさまを大人気俳優に押し上げたドラマ「シャーロック」。でもヲタクは、ベネさまよりだんぜんアンドリュー演じたモリアーティ教授推しだったのよー。アンドリューはシリアス、コメディ、歴史モノ何でもござれで、役柄もサイコパス(「シャーロック」、「007スペクター」)から冷徹なヤンエグ(「否定と肯定」)、詐欺師(「リプリー」)、ロマコメの相手役(「フリーバッグ」)、悲劇の主人公(「異人たち」)…と、演じる役柄も多種多彩なオールマイティ俳優だけど、特にヲタクは彼の、スラップスティックな笑いの中に、時折人生の哀愁を漂わせるコメディ演技が大好きなので、今回の「プレゼント・ラフター」、「フリーバッグ」の「ホットプリースト(イケてる神父の意)」を押しのけて、ベスト1に躍り出たかも。


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※かつての恋愛感情はすっかり冷めているものの、戦友同士のような奇妙な友情で結ばれてるギャリーとリズ(インディア・ヴァルマ)の関係がヲタクはけっこう好き🎵

 

 観客席からは常に笑いが絶えず、ヲタクも始終バカ笑いしてしまいました。辛口で知られる「インディペンデント」紙からも

アンドリュー・スコットほど多彩な演技の引き出しを持っていて、狂気じみた心理状態をコミカルに演じきれる人はいない。

と絶賛された彼の演技、機会があったらぜひ❗️


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※シネマロブレのポスター。2020年のを使い回してるとこが哀愁あって良き(笑)


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この際紹介してしまおう❗️ヲタクの選んだアンドリューのイケてるショット5選。左上から時計回りに

①ヒロインの憧れの神父「ホットプリースト」を演じたドラマ「フリーバッグ」(シーズン2に出演)

②ポール・メスカルとの切ない恋が号泣モノ「異人たち」

③エリート弁護士役「否定と肯定」(この映画では、やはりヲタク推しのジャック・ロウデン(アンドリューの左)がパラリーガル役だったので、ヲタクにとっては神作品なんです。しかも2人ともメガネ男子❗️は、はなぢが…… 笑)

④「007スペクター」の冷血ヴィラン(推しのベン・ウィショーがQ役で出てるから、この作品も神❗️笑)

出世作「シャーロック」のモリアーティ教授

 

★今日のおまけ

 宇都宮線グリーン車に乗っていい気になってブログ書いてたら、大宮駅で線路沿いに白煙が上がったとかで、ヲタクの乗った電車は大宮駅で運転停止に…(泣)埼京線に乗り換え、池袋で副都心線に乗り換えたのはいいけど、池袋の地下を走った走った…。何とか最寄り駅発の終バスに間に合いました、ぜーはーぜーはー。「アラビアのロレンス」の時といい、ヲタクの推し活にはハプニングが付き物みたいです(笑)