相鉄線ゆめが丘駅前のシネコン「109シネマズゆめが丘」にて、『ワン・バトル・アフター・アナザー』鑑賞。爆音と360度の包囲感に圧倒されるIMAX体験だったよ❗️
★ざっくり、あらすじ
コトの始まりは17年前。移民解放と人種差別撤廃を標榜する革命テロ組織の女闘士ペルフィディア(テヤナ・テイラー)の恋人ボブ(レオナルド・ディカプリオ)は、「オレは革命家だッ」と強がってはいても、本当は腰砕けのチキンで、ペルフィディアの後をくっついて活動しているだけ(^_^;)それでも彼らの間に可愛い女児ウィラが生まれてからは、ペルフィディアも家庭を大事にする……かに見えましたが、ある日突然彼女は、「家庭と革命は両立しない❗️」と宣言して家を出て行ってしまいます。幼いウィラと2人取り残されたボブは、必死でウィラを育てますが、17年経って、頭脳明晰・運動神経バツグンのJKに成長したウィラ(チェイス・インフィニティ)を見て気が緩んだのか❓️(笑)酒とヤク浸りのダメダメ父ちゃんに……。
しかしそんなある日のこと、17年前ペルフィディアが警察の追手を逃れるために犯したある「過ち」のせいで、父子はサイコパスな警察官スティーブン(ショーン・ペン)やKKKみたいな白人至上主義の秘密結社「クリスマスの冒険者」から命を狙われることになり、否が応でも「ワンバトル・アフター・アナザー」に身を投じていくハメになるのでしたが……❗️
★息つく暇もないアクションシーンの連続❗️
まさに題名が示す通り、あちこちで爆弾ボン❗️激しいカーチェイス、移民たちと警察の肉弾戦……と、息つく暇もありません(^_^;)
……しかしその芯を貫くのは、主人公のダメダメ父ちゃんボブの娘を思う気持ちの強さ、熱さ。本当は臆病なボブが、敵に拉致された娘を救うために勇気を振るって闘いに身を投じるさまはその必死さに泣いたり笑ったり😂
ウィラの空手の先生で、実はメキシコ移民のための地下組織のリーダー…という2つの顔を併せ持つセルヒオ役のベネチオ・デル・トロが飄々としつつめっちゃオトコマエで、カッコイイっす😍(レオ様がセルヒオのことを「センセイ、センセイ」と日本語で連呼するのが、なんだか……カワイイ 笑)粘着質100%のサイコパス警察官スティーブン役のショーン・ペンもサスガの存在感だし。
泣いて笑って撃ちまくって……でも最後に残ったのは、「愛」
PTAがこんなにストレートに、「愛」(家族愛、夫婦愛、同士愛)を語るの、初めてじゃない❓️

※お父ちゃん思いの健気なヒロインを演じた新星チェイス・インフィニティ。レオ様はじめ加齢臭漂う❓️出演者たちの中で、彼女の周りだけ爽やかな風が吹いていたような……(笑)
★レオ様はやっぱり、レオ様だった❗️
今回の、人が良いばっかりのダメダメとーちゃんの役どころ、往年のレオマニア(『タイタニック』公開後に頂点に達した、レオ様の熱狂的ファンの呼称)にとってはかなりのショックだったらしく(^_^;)SNS上では、「信じられない……『タイタニック』『ロミオ+ジュリエット』のままのレオ様でいて欲しかった……(泣)」という意見もチラホラ。
でもねー、レオ様はかなり早い時期からカッコ悪い役柄にも果敢に挑戦してたよね。石油王ハワード・ヒューズを演じてアカデミー主演男優賞にノミネートされた『アビエイター』(2004年)では、ヒューズが晩年、強迫神経症に陥った時期(部屋から出れない、風呂に入らない、髪は伸び放題、マッパで過ごす)なんてリアルすぎて怖かったし、Netflix『ドント・ルック・アップ』(2021年)でも、マスコミに持ち上げられて舞い上がるめっちゃ俗物な大学教授の役だった。
だけどヲタクはね、究極の美青年として持て囃されたレオ様より、若い頃の栄光をかなぐり捨てて、役のためなら出腹も厭わず、役者道に邁進する今のレオ様のほうが、ずっとカッコいいと思えるの。
今回の『ワンバトル・アフター・アナザー』は、これまではどちらかと言えばシリアスな演技を得意としていたレオ様が、コメディアンとしても稀有な才能を持っていることを証明した作品だと思います。アカデミー主演男優賞にもまたノミネートされるんじゃないかな。主演女優賞はもちろん、可愛くて強いヒロインを演じたチェイス・インフィニティで決まり❗️(笑)助演男優賞はショーン・ペンかベネチオ・デル・トロかどっちかな……うーーん。それとも『女王陛下のお気に入り』のレイチェル・ワイズとエマ・ストーンみたいにWノミネートで行っちゃう❓️
★PTAの狙いは❓️
資本主義が肥大化した末路たる拝金主義(『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』)、家族の機能不全(『ブギーナイツ』『マグノリア』…血の繋がりは家族を必ずしも結びつけるものではない。しかしそれならば、家族を家族たらしめるものは何なのか❓️)、人間不信が生み出す歪んだ愛の形・共依存(『ザ・マスター』、『ファントム・スレッド』)……といった現代社会の病巣を、その作品の中で鋭く追求してきたポール・トーマス・アンダーソン監督(通称PTA)。…かと思えば一転して70年代の青春グラフィティみたいな『リコリス・ピザ』も撮ってるしねぇ……。ヲタクは監督の作品たいがい観てるけど、作品が出る度に作風がガラッと変わって、同じ人が脚本書いてるとは思えない。不思議な人だ…。
底に流れるテーマは相変わらず重くて昏いけど(^_^;)、今作では、アクション・サスペンス・涙・笑い満載の超ド級エンタメに仕上げてきた❗️やっぱりこの人、天才(笑)KKK……というより、ナチス・ドイツの優生思想とホロコーストを想起させる「クリスマスの冒険者」にも、背筋の凍るような不気味さがあり、彼が作品で度々取り上げる、狂信の怖さ……みたいなものも感じられます。(ホラーみもあるってことか。最強ぢゃん 笑)早くも本年度アカデミー賞の呼び声高い本作品ですが、実際に観てみればそれも納得😍
……とまあ、いろいろウダウダ書いてきたけど、文句なしに面白いからみんなぜひ観て❗️