オタクの迷宮

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『(LOVE SONG)』レビュー:君に捧げるLOVE SONG、それはボクの祈り──

桜木町駅前のシネコン「ブルグ13」にて、森崎ウィン×向井康二の共演で最近話題の映画『(LOVE SONG)』鑑賞。

 

 タイの大人気BLドラマ『2gether』のチャンプ・ウィーラット・トンジラー監督が、森崎ウィン×向井康二のフレッシュなコンビを主演に迎えて描くBLロマコメの決定版、ついに爆・誕❗


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★ざっくり、あらすじ

 化粧品会社で研究員のソウタ(森崎ウィン)は、新製品の共同開発のため、企画部の上司・タカクラ(及川光博…タイでもミッチー節サクレツ😂)と共にタイへ赴任します。そして首都バンコクで、偶然にも幼なじみで初恋の相手でもあるカイ(向井康二)と再会を果たします。カイはバンコクでカメラマンとして働きながら、昔からの夢である音楽活動を続けていました。カイを想う気持ちは今でも変わらないものの、自分に黙って大学を中退し、音信不通になってしまったカイをどこかで許すことができず、傷ついた心が癒えないままのソウタ。

 

 大学時代にカイが書きかけていまだに未完だという(LOVE SONG)。その曲がついに完成し、カイがフロントマンを務めるバンドのライブで初披露すると聞いて、胸を痛めるソウタ。なぜなら以前から、LOVE SONGを最初に歌うのは、愛する人の前で……と、カイ自身の口から聞いていたからです。きっとカイは、大学時代に付き合っていたGFをタイに呼び寄せるに違いない……と思い込み、ソウタは悩んで悶々としますが、素直に自分の気持ちをぶつけることができません。

 

 一体カイの(LOVE SONG)は誰に捧げたものなのでしょうか❓️

果たしてソウタは、正直な気持ちをカイに告げることができるのか❓️

 

 切なくもどかしく、だけど、カイとソウタが大好きなタイのクレープみたいに甘々なロマコメです😍(LOVE SONG)が完成した時、それは初めてカッコ()がとれて、秘めていた気持ちが花咲く時。果たしてそれはいつ…❗❓

 

★ピュアで可愛い主役の2人

 思い込んだら命がけ(笑)一途な乙女モード爆裂の森崎ウィンと、なかなか感情を露わにしない謎めいたイケメン向井康二が織りなすのは、まんま少女漫画の世界観。(もちろんラスト、なぜカイがソウタにつれない態度をとっていたのか、伏線が一気に回収されて、私たち観客は彼のいじらしさに涙腺崩壊するしくみ 笑)

 

★こんなBL待ってたよ(笑)

  ヲタクの観てきたBL映画って、古くは『ブエノスアイレス』とか『さらば、わが愛』とか、最近では『異人たち』『クイア/QUEER』とか、みーーんな同性を好きになったが故に社会の差別とか宗教上の呪縛とかで悶々と悩んでて、ヲタクは観てて辛くなるものが殆どだった😭

 

 だけど、どうでしょう、この映画は「BL映画」というレッテルを貼るのが恥ずかしくなるくらい、主役の2人はどこまでもピュアに真っ直ぐにお互いを思いやっていて、そしてその歓びを何の衒いもなく全身で表現してる。

 

そうよ、こんなBL……いやもとい、ロマコメが見たかったのよ❗️

 

 まあ、舞台になるのが、東南アジアでは珍しく──性的マイノリティー(LGBTQ)カップルに寛容な国として知られているタイ──で、だからこそ実現した作品世界なのかもしれないけど。(本作品は日タイの合作で、監督は世界的なBLブームを牽引したドラマ「2gether」の立役者であるチャンプ・ウィーラチット・トンジラー)

 

 日本も早く、こんな映画が自然体で作れるような、そんな社会になったらイイな。その時こそ、私たち、ボクたちの(LOVE SONG)もまた、完成するはず🎵