オタクの迷宮

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「次は日本で撮りたい」──セバスチャン・スタンの願いと、日本ロケを阻む現実:連載①

セバスチャン・スタンはなぜ「次は日本で撮りたい」と語ったのか?

 ハリウッド映画の日本ロケが難しい理由と、それでも日本が選ばれる魅力をヲタク視点で徹底解説。

昨年12月の東京コミコンで、
セバスチャン・スタンが、ファンに向けてこんな言葉を投げかけました。

 

ニュー・アベンジャーズ(サンダーボルツ*)2』(MCU)の続編は、ぜひ日本で撮影したい。みんな、声を上げて。

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その場のサービスやリップサービスには聞こえなかった。
むしろ、かなり本気の“お願い”に近い響きだったと思います。


でも——
その願いがすぐに叶うかと言えば、答えは残念ながら NO 😭

 

 過去にも、『ブラック・レイン』で日本ロケを敢行したリドリー・スコット監督が、手続きの煩雑さにネをあげて「もう2度と日本では撮影しない❗️」と発言した黒歴史が…。そんな過去があるためか、あの遠藤周作の名作『沈黙 サイレンス』の映画化時ですら、マーティン・スコセッシ監督は台湾を撮影場所に選んだのです。


なぜ、日本での映画撮影は、ここまで難しいのか。

 

今回ヲタクは、セバスタの言葉をきっかけに、ヲタクなりに調べてみました。

 

なぜ日本での映画撮影におけるハードルの高さ、その理由はひとつではありません。
しかも「日本が映画を歓迎していない」わけでもない。
問題は、極めて「日本的な」制度と慣習にあります。


◆壁その① 撮影許可バラバラ問題
日本でロケをしようとすると、まずここでつまずくらしい。


道路 → 警察  
歩道・公園 → 自治体  
駅 → JRや私鉄  
建物 → 管理会社+オーナー  
周辺住民への説明 → 制作側が個別対応

 

 ワンシーン撮るだけで、10カ所以上の窓口を回ることも珍しくないみたい😅
一方、ハリウッド撮影慣れている韓国には専門窓口のロケーションオフィスが一括で調整してくれるのが当たり前。(※この点については、後続回で詳しく書く予定です)

 

 いくらリドリー・スコットマーティン・スコセッシ級の巨匠でも、この日本の構造そのものは突破できません。リドリー・スコットが悲鳴を上げたのも宜なるかな⋯(泣)


◆壁② 夜・人混み・騒音が撮れない
 映画的に一番おいしいのは、夜の街。(『ブラック・レイン』でもそうでした。何せ題名が『ブラック・レイン』だし 笑)
ネオン、雑踏、雨、クルマのライト。


でも日本では、
夜間撮影は制限だらけ
騒音規制が厳しい
通行止めは最小限

 

 もちろんこれらは、海外からの旅行客からすれば、静かで整然とした日本の良さではあるのだけれど——

 

 そこには「日本らしい風景」ほど撮影が難しいという大いなる矛盾が生まれるのです。

 

 映画は時間との勝負。
数時間で撮れない場所は、最初から選択肢から外れてしまうのです。

 

壁③ 決定打は、税制優遇がほぼ無いこと
実はこれが最大の壁❗️

 

 多くの国では、映画を「産業」として扱い、制作費の20〜40%を税控除、しかもそれを経済政策の一環として国や自治体が積極的に誘致するという仕組みがあります。投資拡大のチャンスと捉えてる。

 

 一方、日本は映画を「文化事業」として扱う傾向が強く、予算規模も小さいのです。

その結果——
舞台は日本、
撮影はカナダや韓国、ハンガリー
というケースが後を絶たない😭

 

 「ニューアベンジャーズ」のメンバーである親日家のセバスタやフローレンス・ピューがいくら「日本で撮りたい」と言っても、スタジオ側がGOを出しにくい最大の理由が、ここにあるのです。

 

壁④ 「もし何かあったら…」という空気
日本の現場で、よく聞く言葉。
「万が一のことがあったら…」
通行人が転倒したら?
建物が映ってクレームが来たら?
SNSで炎上したら?

誰が責任とってくれるの?


責任の所在が曖昧なまま、
“やらない選択”が最も安全になってしまう。
これは誰かの怠慢ではなく、
撮影現場以外でもよく言われる、日本社会の構造そのものと言えるでしょう。


それでも、セバスタは「日本で」と言った

日本には、
CGでも、セットでも、どうしても再現できないものがあるから。

 

都市と自然の得も言われぬ美しい融合
ネオンの喧騒と静寂の同居
一見無秩序に見えて、そこには秩序がある街

 

だからこそ、
『ニュー・アベンジャーズ(サンダーボルツ*)2』
の続編を、日本で撮りたいと願ったのだと思います。

 

日本は「撮りやすい国」じゃない。
でも——
それでも撮りたいと思わせるだけの魅力がある国。

 

じゃあ、私たちは何ができる?
正直に言えば、
明日いきなり制度が変わるわけじゃない。
でも、
声が可視化される
「需要がある」と示せる
行政や企業が動く理由になる

 

セバスタが言った
「声を上げて」
それは、決して無責任な言葉じゃない。


だから私は、今日も声を上げる
セバスチャン・スタンの願いが、
いつか現実になる日を信じて。

 

東京コミコンの会場でヲタクは心の中で呟いた。

——おせーて、セバスタ。
どこに声、上げたらいい❓️(笑)

 


でもさ。
こうして感じて、調べて、考えて、語ることも、
きっとその一歩なんだと思ってる。

 

次回②『それでも日本は変われるのか❓️』に続きます❗️