今日はヲタク、横浜の田舎町からはるばる花の東京は渋谷のど真ん中へ------。
第33回フランス映画祭(3/19〜22)の参加作品である『新凱旋門物語』(ステファン・ドゥームスティエ監督)のチケット、激戦の中Get❗️(2席だけ残ってたんです)
宿泊先のJR東日本ホテルメッツ渋谷から会場のル・シネマ渋谷宮下まで歩いて15分かかりました。さすが花の大東京は広いのう😅

理想を貫いた男はなぜ、破滅したのか❓️
1983年。時のフランス大統領ミッテランが推進する国家プロジェクトが立ち上がり、フランスの威信をかけた新モニュメントの建設計画が発表されます。しかし、大方の予想を裏切って、設計者として抜擢されたのは、無名で、しかもデンマーク人の建築家ヨハン・オットー・フォン・スプレッケルセン(クレス・バング)でした。イタリア産大理石を使ったキューブ型アーチと、そのふもとに雲のような屋根が浮かぶ大胆なデザインを提示し、理想の実現に邁進する彼でしたが、予算の問題や政治的な圧力等、様々な困難が振りかかり-----------。
監督はステファヌ・ドゥムースティエ。作品は第78回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品され、第51回フランス・セザール賞では8部門にノミネートされました。
一言で言えば、自宅と4つの教会しか設計経験のなかった無名の新人スプレッケルセンが国際コンペで一躍スポットライトを浴び、時の大統領ミッテランに認められたものの、彼の理想が現実になろうとした矢先、選挙で左派のミッテランは大敗、閣僚は右派の緊縮財政派ばかりになったことで、スプレッケルセンは強力な後ろ盾を失ってしまいます。------まあ、メディチ家の庇護を失って没落したボッティチェリや、パトロンのスペイン王を失って失意のうちに死んだゴヤみたいなものですね。
スプレッケルセンはあまりにも正直過ぎ、自らの才に自信を持ちすぎたために、その後坂道を転がり落ちるように破滅へと突き進み、悲劇的な結末を迎えるわけですが------。
愛国心に満ちたプライド高いフランス人が、自国のシンボルである新凱旋門の設計をデンマーク人に任せ、さらにはその人の生涯を映画にするなんて…❓️❓️と思ったんですが、ラストを見て納得(笑)
結果的に、自らの設計にこだわりすぎるあまり超高額なイタリア産大理石を勝手に契約しちゃうなど暴走ぎみなスプレッケルセンと対立、政府からの圧力と何とか折り合いをつけて、新凱旋門の建設を現実化しようと奮闘するフランス人建築家ポール・アンドリュー(スワン・アルロー)のほうが大人イケメンに見えちゃうし😅、何とか予算を工面しようと奔走する担当官僚(グザヴィエ・ドラン)は、スプレッケルセンのワガママに翻弄されて何だか気の毒に見えちゃうし…で、デンマークの人がこの映画見たらどんな感想を持つのかいな❓️と、ちょっと気になっちゃいました(笑)
★ステファヌ・ドゥムースティエ監督、舞台挨拶

※ステファヌ・ドゥムースティエ監督(左)と、音楽を担当したオリヴィエ・マルグリ(右)。マルグリは作品中、スプレッケルセンの友人の画家役で、俳優としても出演されています。
この映画のストーリーは、ジャーナリストのロランス・コセが手掛けた小説『新凱旋門物語 ラ・グランダルシュ』が原作だそうですが、キャラ設定は監督のオリジナルだそう。
…なので、スプレッケルセンさんとフランス政府側に相当の軋轢があったのは事実なんでしょうけど、彼が途中で「私の設計が汚された❗️私はフランス政府に騙されたんだ。訴訟を起こす❗️」って叫び出すのにはビックリ🤯結局マネージャー役の彼の奥さんが止めに入ってそれは無しになるんだけど…。大統領官邸に「ミッテランに会わせろ〜」とか言って押しかけたり、拒否されると一晩中入口に座り込んじゃったりで、かなりの迷惑おじさんに。呆れた奥さんも家出てっちゃうし😅
ああいうエピソードが事実なのか、それとも監督のフィクションなのか気になるところです。
質問コーナーで手を挙げて聞いてみたかったけど、何となく気まずい雰囲気になりそうで止めときました(笑)
★そしてグザヴィエ・ドラン

※眼鏡男子で、いつもの妖しい色気封印、シゴデキの若手官僚になり切ってたグザヴィエ・ドラン(左)と、『落下の解剖学』で苦境に陥ったヒロインを守る騎士のような弁護士役がめっちゃカッコよかったスワン・アルロー(右)奇跡のツーショだわ(笑)
ストーリー展開やキャラ造型は、ヲタク的にはちょっとモヤっとした所はあったけど、でもいいの❗️今日のヲタクの1番の目的は、グザヴィエ・ドランさまの近影を拝むことだったから(笑)
2009年、弱冠19歳で、映画『マイ・マザー』の脚本・監督・主演を務め、世界にグザヴィエ旋風を巻き起こした彼。その後創作意欲は衰えることを知らず、ヴェネツィア、カンヌ国際映画祭で数々の賞を受賞した早熟の天才。-----ああそれなのにそれなのに、3年前の2024年、突如監督業の引退を宣言。俳優は続けると言ってくれたものの、2023年『幻滅』(ヲタクはこの時もフランス映画祭で鑑賞)で、主人公(バンジャマン・ヴォワザン)の先輩ジャーナリスト役を演じて以来音沙汰なし😭
それでも3年ぶりのドランさまは、過去の作品における危うい色気を封印、理想と現実の狭間で新凱旋門の建設に奔走する若手官僚をエネルギッシュに演じて、新境地を拓いた感。監督業の重圧から解放されたからか、演じることを純粋に楽しんでいるように見えましたね。
天才監督ドランではなく、天才俳優ドランが爆誕してました❗️
本作『新凱旋門物語』は、7月17日〜一般公開されます。
凱旋門やエッフェル塔と違い、近代的な建物に埋もれてイマイチ観光名所になりきれていない感のある新凱旋門(グランダルシュ)。ヲタクもパリには2度行ったけど、存在も知らんかった…(ゴメンナサイ😅)
しかしこの映画を見て、(裏にはこんなに人間くさいドラマがあったのか…)とみんなが認識すれば、また見る目が違って、新たな観光名所になるかも…です。
★今日の小ネタ…サンジェルマン・フィズ
フランス映画祭の間だけかな❓️ル・シネマ渋谷宮下のカフェにお洒落なカクテルが登場。その名も「サンジェルマン・フィズ」。エルダーフラワーリキュールを炭酸で割った、春らしいフローラルなカクテルでした。

映画の合間に楽しむ非日常。
飲めば気分はパリジェンヌ(笑)