オタクの迷宮

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イケメンしか出てこない〜華流ドラマ『君子盟』

-NEXTで、中国時代劇ドラマ『君子盟』(全29話)ついに配信開始〜〜!

 

 華流イケメンオタク?の間では以前から密かに評判になっていた『君子盟』。中国ドラマの場合、撮影が終わってから審査があるので、放送・配信されるまで1年程度期間が空きます。『君子盟』はそれ以上の時間がかかったようで、日本のCS衛星劇場で放映されたのが昨年(2023年)7月、そしてこの度晴れてDVDの発売、動画配信サイトで配信開始となったわけです。


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※竹を割ったような性格で、真実を解明するためには猪突猛進の張屏(左…ソン・ウェイロン)と、熾烈な朝廷の権力闘争に身を置き、冷血漢の仮面を被りながらも、実は魂の清らかさを失わない、まさに「蘭の貴公子」蘭珏(右…ジン・ボーラン)。

 

 「敵国に自国の機密情報を売り渡した」売国の罪で処刑された父の汚名を濯ぐ……という悲願を胸に秘め、雍(よう)国の朝廷で礼部侍郎という高い地位にまで上り詰めた蘭珏(らんかく…ジン・ボーラン)。幼い頃から父に「君子の心構え」を教えられて育った蘭珏にとって、父が売国奴などとは到底信じ難く、父の無実を証明することは、自分の命よりも大切なことだったのです。しかしそのために彼は、自身もかつての父と同様雍国の高級官僚でありながら、敵国で今は国交断絶状態にある南棟国と密かに通じなければならないという大きな矛盾を抱えていました。蘭珏は父が処刑された当時の状況を調べるため、南棟国宛に密書を送りますが、途中で金銭目当ての機密売買人洪羅に奪われてしまいます。蘭珏は知恵を絞り、隠密を使って密書を洪羅から奪い返しますが、偶然にも、その一部始終を見ていた貧しい挙子(科挙を目指す受験生)張屏(ちょうへい…ソン・ウェイロン)にそのからくりを見破られてしまいます。実は張屏は頭脳明晰、大理寺(最高裁判所)で働くことを夢見る、中国のシャーロック・ホームズとも言うべき、市井の名探偵だったのです。蘭珏が事件の黒幕と見抜いた彼は、真相を明らかにすべくある行動を起こしますが……。


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※左から、グオ・チョン、ソン・ウェイロン、ジン・ボーラン、ホン・ヤオの「イケメン四天王」笑

 

 性格も生い立ちも身分も全く違う張屏と蘭珏。初めは反目し合っていた2人が、朝廷に起きる奇々怪々な事件の数々や、科挙を巡るドロドロな陰謀等々……を共に解決するうち、互いに理解し合い、深い友愛の情を培っていく過程が胸アツ。まさに「君子盟(A League of Noblemen)」なのです!

 

 まあでも、本来中国はブロマンス(あるいはそれ以上(^_^;))の本場だもんねぇ〜。日本BL古典の代表作『菊花の約(きっかのちぎり)』(上田秋成作『雨月物語』のエピソードの一……衆道の契りを交わした恋人との再会の約束を守るため、約束の日の夜、自刃した男が幽霊となって現れる)は、中国の怪奇譚『古今小説』が元ネタだし…ムフフ。でも昨今の中国の情勢を鑑みると、よくこの内容で審査通ったなぁ〜って思うわ。彼らが解決していく事件の数々も、「吊り下げられたまま焼かれた美女の謎」とか、「優美な舞の途中で血色の霧が降り、身体中に亀裂が入って息絶えた踊り子怪死事件」とか、けっこうお耽美なのが多いんですよ。個人的には、こういう「美と恐怖」「(隠れ)エロとグロ」のアンサンブル、めっちゃ好きなんですけど。本編ももちろんですが、オープニングのモノクロ映像が、夢か現か幻か…って感じで素晴らしく美しい。張屏は「鏡花水月」っていう、人が普段無意識に抑圧しているトラウマや触れられたくない過去を引き出す術(まんまフロントの催眠療法みたいなもん^^;)の使い手なんですが、まるでそれを具現化したような幻想美溢れる映像です。



 なにせ、イケメン桃源郷とも言うべき贅沢時代劇。こんな国があったら住みたいわ(笑)しかしその代わり、女子といえば、朝廷で皇帝の代わりに絶大な権力を振るう皇太后をはじめとして、強くて怖くて一筋縄じゃいかない人たちばかり(^_^;)まっ、腐女子のハシクレとしては、おセンチなラブロマンスが織り込まれるより全然おっけー(笑)。


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※ミステリアスなイケメン辜清章(左…ワン・ドゥオ)は、物語後半の最重要人物!彼が登場してからストーリーは急展開。蘭さまを巡る恋愛……もとい、ブロマンス模様にドキドキ。

 

 何しろイケメン・パラダイスなんであちこち目移りする(^_^;)ヲタクも最初は、冷血漢を装いながらも傷つきやすい心を隠し持つ蘭さまか、はたまた直球勝負の正統派張屏か……って感じだったたんだけど、見ているうちに、蘭珏の盟友、王硯(おうけん…ホン・ヤオ)に目移りしちゃった。王硯は刑部侍郎(司法次官)の武闘派で、蘭さまひとすじ。朝廷の暗闘に巻き込まれた張屏を庇ったがゆえに皇太后の逆鱗に触れた蘭珏が捕らえられた時の王硯の取り乱しようときたら…。

 

イケメンには苦悶の表情がよく似合う(笑)

 

 前半でもじゅうぶんにイケパラなんですけど、後半になって、蘭さまの古い友人・辜清章(こせいしょう……ワン・ドゥオ)が登場、この2人の雰囲気がもう曰くありげで色っぽくてね、たまりませんわ(笑)それまでは謎解きいのちで、対人関係にはとんと疎く、少々コミュ障ぎみの張屏が、2人の様子を見て無意識に焼きもち焼く場面、ソン・ウェイロンの「年下の男の子」キャラ爆裂で可愛かった。ストーリー展開も三分の一位までは中国ドラマあるあるで少々ゆったりめですが、それ以降は風雲急を告げ、蘭さまの父の冤罪事件、張屏の出自と故郷の秘密、宮廷社会の暗黒……等々が絡み合い、ジェットコースター並みにイッキ見モードに突入するので、途中で見るのを止めないでね(^_-)

 

どこを切ってもイケメンしか出てこない『君子盟』ですが、はてさてみなさんはどのイケメンがお好み❓


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※ヲタクが選ぶ独断と偏見の1枚。王硯役ホン・ヤオの現在のお姿。こうして見てみると、彼はイマドキのイケメンですね。一方、ジン・ボーランは古典的なお顔立ちで、時代劇でこそ映える秀麗な美貌です。

 

・おススメ度……★★★☆☆

イケメン度は5つ星なんだけど(笑)