オタクの迷宮~映画と舞台と音楽と Chaos-α

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

作られた男らしさの悲劇~Netflix『パワー・オブ・ザ・ドッグ』

  時代は1920年代のアメリカ。ニューヨーク等都会では新しい価値観が生まれ始めていた一方で、この映画の舞台は、男たち自身が依然として、西部開拓時代の「男らしさ」「マッチョ文化」の呪縛にがんじがらめになっていたモンタナ州が舞台。

 

  広大な牧場を、兄フィル(ベネディクト・カンバーバッチ)と共に経営しているジョージ・バーバンク(ジェシー・プレモンス)は、兄や使用人のカウボーイたちと商用で立ち寄った宿屋の未亡人ローズ(キルスティン・ダンスト)に一目惚れ。プロポーズの末に彼女と一人息子のピーター(コディ・スミット・マクフィー)を屋敷に招き入れます。しかしローズとピーターは、知事にさえ気を遣わせ、付近一帯で権勢を振るう、カリスマ的な兄のフィルからさんざん辱しめを受け、ローズは精神的に追いつめられ、次第に酒浸りになっていきます。それを見た息子のピーターは…。

 

  まあとにかく、ベネさま演じるフィルがなんともはや憎たらしい、今の時代だったらどこでも即オールアウトなパワハラセクハラ男なのよ❗(怒)

…おまけにカウボーイでありながら、イェール大卒でラテン語話せて楽器の腕も超一流だから、なおさら始末に悪いの😅

 

  …だけどね、よーく見ていると、彼の粗暴な振る舞いも、大げさすぎるマッチョさの誇示も、じつは彼が長年抱えている大きな秘密を隠すためのひとつの手段だったのではないか…❓と思えてくる。(フィルの話の中に、ブロンコ・ヘンリーなる人物が度々登場するのですが、この人物が物語の展開を解くカギなので、要注意❗)観察していると、彼が時折、驚くような気弱さを垣間見せる時がある。それを気取られまいと、常に虚勢を張っているわけですね。しかしそれによって彼は、最後に、最も残酷な形で復讐されるのです。なんとも皮肉な結末。そして、単なる尊大な独裁者、というだけでは説明のつかない、その時々に垣間見せるフィルの意外な貌…。観ている私たちはいちいち驚かされますが、それもひとえにベネさまの卓越した演技力の賜物でしょう😊

(英国紳士のベネさまが、荒くれカウボーイになりきってるのもスゴすぎる…😮)

 

  雄大で美しいアメリカ西部の風景をバックに、人々の愛憎や怒りが複雑に絡み合い、その不穏すぎる展開に、何かとんでもないことが起きるのではないかと私たちがハラハラして観ているうちに……

 

あっと驚くどんでん返し、心が凍りつくような結末❗

 

ああ、あの時のあの行為はこういう意味があったのか……😮ってゆーね。

一種の心理サスペンスとも言えるでしょう。

 

  題名の『パワー・オブ・ザ・ドッグ』は、聖書の詩篇「私の魂を剣から、私の命を犬の力から救い出して下さい」から採られており、「犬」は邪悪を意味しているそうです。牧場から見える青い山々に、「吠える犬の横顔」を見るのが、フィルとピーターだけ…というのも、何か象徴的です。

 

剣とは何を意味するのか?

  真に邪悪な者とは一体誰だったのか?

 

さすがジェーン・カンピオン監督(『ピアノ・レッスン』)、一筋縄ぢゃあ、いかないわ(笑)彼女が描く西部劇は、「粗暴さを男らしいと勘違いしている男たち」への痛烈な皮肉が感じられます。フィルとは真逆の生き方をしている弟のジョージに、ずっと孤独だったと告白させていることから明らかでしょう。

 

ベネチア映画祭銀獅子賞(監督賞)受賞の、衝撃の問題作です。

 

 

 

  

一足遅く❓鎌倉の紅葉狩🍁🍁🍁


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明月院「悟りの窓」から眺める庭園の紅葉。桜と紅葉の時期のみ公開

 

今日は北鎌倉の明月院で紅葉狩。鎌倉の紅葉の見頃は全国でも最も遅く、12月に入ってからです。

 

  紅葉…というと、ヲタク的には『源氏物語』の『紅葉の賀』の巻🍁燃えるような紅葉の中、光源氏と頭中将、二人の美青年が青色袍の装束で「青海波」を舞う場面が真っ先に思い浮かぶのですが、雅びやかな平安京の、目にも鮮やかな紅葉と違って、鎌倉の紅葉は武家が根づいた地に相応しく、どこか鈍色がかった赤…というか、渋い、落ち着いた色味が特徴です。紅葉が鮮やかな赤に染まるためには、急激に気温が下がることが必要と言いますから、海に程近く、気候が温暖な鎌倉には京の都のような真っ赤な紅葉は望むべくもないのでしょう😅ヲタクはどちらも好きですが…。


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*陽に透ける庭園の紅葉


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*庭園の向かい側にある枯山水の庭


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*鎌倉には、山を切り崩して建立された寺が多い。明月院の裏手も切り立った崖になっています。


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明月院には、名君の呼び声高い、鎌倉幕府第五代執権・北条時頼公の墓があります。ちなみに、来年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の十三人』の主役、北条義時は第二代執権です。(逆光で、墓碑に書かれた文字が読めませんね😅)
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ランチは明月院近くの古民家レストラン「紫(ゆかり)」で創作フレンチを。


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*20種鎌倉野菜のサラダ(自家製ライ麦パンが美味しい)


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*かぼちゃのスープ


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*牛ほほ肉のビロード煮

 

 サラダにはキャベツのムースが敷かれていたり(ドレッシングがわりに和えて食べる)、かぼちゃのスープにはベニエ(牛のパテを小麦粉でくるんで揚げたもの。南フランスの郷土料理だそう)が浮かんでいたり、ひとひねり効いたフレンチでした。そしてメインは、お店自慢の「牛ほほ肉のビロード煮」❗ビロード……と言うだけあって、口に入れた瞬間に、赤ワインで煮込んだお肉が、柔らかくホロホロと溶けていきます。

またぜひリピートしたいお味♥️


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*デザートは自家製プリン🎵パステル系のトロトロプリンです。


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横須賀線に乗る前に、北鎌倉駅前の和菓子店「こまき」であんみつを食すの巻🎵

「季節の練りきり+抹茶」とどっちにしようかさんざん迷った末の決断(笑)こだわりの小豆で作ったメニューはどれも美味しい(^q^)一番窓際の席だったので、池が目の前。左の樹木の向こう側が北鎌倉駅です😊

 

 

舞台と客席のラブ・コミュニケーション~シアタートラム『愛するとき 死するとき』

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  シアタートラムで、『愛するとき 死するとき』(小山ゆうな・演出)

 

  緊急事態宣言が明け、あの憎むべきウィルスも、どこかに身を潜めているように見える昨今。私たちが気を緩めれば再び牙を剥こうと狙っているのかもしれないけど、とにもかくにも、観劇の楽しさを享受することは許された。ヲタクが劇場に足を運ばなかった期間は、じつに丸2年。先日の『アルトロ・ウイの興隆』からまだ一月も経たないというのに、まるで何かに追いたてられるように、何かに飢えたように足を運ぶシアター・トラム。

 

  『愛するとき 死するとき』

何よりも素晴らしかったのは、役者さんたちが、長い空白期間を経て、演じることの悦びを身体いっぱいに表現していたこと❗そのワクワク感を、密接なあの空間で舞台と客席とが一体となって感じる楽しさよ。

 

  東ドイツを舞台にした珍しい3部仕立ての劇。社会主義体制下、言論統制が敷かれ監視社会にある1970年代の東ドイツが第1部、人々が社会の矛盾に声を上げ始め、ある者は投獄され、ある者は命を賭けて亡命を試みる1980年代後半の第2部、ベルリンの壁が崩壊した1990年代の第3部で構成されています。

 

  劇の形式も多彩で、第1部はデヴィッド・ボウイやディープ・パープル、ボブ・マーリー等懐かしの名曲が全編を彩る音楽劇、第2部では役者がセリフもト書きも機関銃のように喋り続け、第3部ではひたすら詩的な言葉を朗読のように紡いでいく、もはやひと粒で3度美味しい豪華絢爛さ。おまけに舞台転換のための大道具移動も役者たち自身が行うし、セリフがなくても常に出演者全員が舞台上で見え隠れしているので、まるで限られた人しか入れない「通し稽古」を覗き見ているような錯覚に陥ります。

 

  役者の技量をさまざまな角度から試すような、実験的とも言える作品なので、歌や演技や朗読や八面六臂の活躍を続ける浦井健治が主役に選ばれたのは超納得😊特に第1部では、浦井さんの至高の歌声が堪能できます♥️また、高岡早紀の凛々と通る声と、バレエダンサーのような立ち姿の優美さ、「聖なる魔性」とも言うべき魅力。山崎薫のコメディエンヌの才。

 

  そして小柳友前田旺志郎篠山輝信の3人が舞台上をところ狭しと走る、躍動する❗彼らのエネルギーは、第1部と第2部の、監視社会における「面白うて、やがて哀しき」無軌道な青春の鬱屈と滑稽さと哀愁とを存分に表現し、随所で客席の笑いを誘っていました😊時代が時代だけに、例えば、ベルリンを舞台にした『コーヒーを巡る冒険』(東ベルリン出身トム・シリングが主演した青春映画)や、『ある画家の数奇な運命』(東ドイツを拠点に画家人生を始めたゲルハルト・リヒターの伝記)のようなシリアスものになるのかと思いきや、まるで『アメリカンパイ』みたいに……#〉〈@☆$-"(笑)小柳友、映像作品では異彩を放つ役者さんですが(『東京ソナタ』『BLEACH』など)、舞台でもその堂々たる体躯も相まって凄い存在感。

 

  また、浦井健治高岡早紀の第3部、東西ドイツが統合されても相変わらず望むような職がなく貧しいまま、かつて夢見た理想とはかけ離れた絶望の中、許されぬ恋に身を焦がす男女のさまはドキドキするほど色っぽい。

 

  浦井さん、きじるしの王次と『ウェストサイドストーリー』のトニー、コロナめのせいでヲタク、見ることができませんでした😢トニー役は、柿澤さんとWキャストで、もう死ぬほど悩んで浦井さんに決めていたのに…😢

いつかどこかでもう一度、浦井さんのきじるしの王次とトニーは絶対見たいっす❗

 

  小劇場ならではの、舞台と客席のラブ・コミュニケーション♥️

重いテーマをコミカルに、斬新に、野村萬斎氏曰く「とがって」演出した小山ゆうなさんの若き才能に乾杯🍷

(但し、幕間にワインを楽しめるようになるのは、もっとずーーっと先でしょうけどね😅)

 

 

 

 

 

 

 

  

ぜひ、整って下さい♥️~吉沢亮 in 『デジタルTVガイド』


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 (Amazonでは関東版が売り切れ。なぜか中部版を購入したナゾのヲタク  笑)

 

デジタルTVガイド」2022年1月号COVER TALK SPECIALは、吉沢亮さんの「『青天』とともに駆け抜けた1年」❗

 

  インタビューはまだクランクアップ前に行われたもよう😊いつもは撮影が終わるとすぐに切り替えてしまう自分だったけれど、これだけ濃密な1年半を共に過ごした『青天を衝け』渋沢栄一役は間違いなく特別なものになるだろう…と熱く語る吉沢さん。しかし実際にグラビアの表情を見てみると、渋沢栄一…というよりは明らかに、次の作品『マーキュリー・ファー』で演じるエリオットの貌になっている感じがする。さすが、吉沢さんというか、なんというか😅

 

  『青天を衝け』クランクアップしたら何をして羽を休めたいか❓との問いに…

  羽を休めるって表現、ステキ♥️

一瞬、大天使吉沢ガブリエルの妄想がヲタクの脳裏に…。

ダヴィンチ?エル・グレコ? 笑

 

とりあえずおいしいものをいっぱい食べたいのと、サウナに行ったり整体行ったり、体を整えるようなことをしたいという欲が強いです。

 

  いつだったか、北村匠海くんとの対談で、「いつか一緒にフィンランド行ってサウナ入ろう」って誘われてたよねぇ?フィンランドはムリでも、日本のキャンプ場で匠海くんと、日本の芸能界でサウナの第一人者である磯村勇斗くんと3人でテントサウナなんていかがでしょうか❓😅磯村くんはすぐ舞台始まっちゃうからムリか…。

 

  あっでも来年、『マーキュリー・ファー』で匠海くんと旅に出るから、一緒にサウナ行けるね♥️松本公演もあるし。

…ってぶつぶつ呟いていたところでますます「吉沢亮 in サウナ」の妄想が激しくなったので、今日はこのへんで(笑)

 

  

 

  

あがいた末に、見えたもの~『青天を衝け~栄一、あがく』

   千代が亡くなり闇に堕ちて行く栄一

by 吉沢亮

 

千代の死によって精神的支柱を喪った栄一(吉沢亮)は、まるでその喪失感や辛さから目を背けるようにして、日本の海運業を二分する岩崎弥太郎(中村芝翫)との熾烈な闘いになりふり構わず没頭していきます。

 

  「儒教の教えを元にして自分は商売をしているのだ」、「自らもみんなも幸せにならなければ…それこそが合本主義」という自負とプライドに、栄一は次第にがんじがらめになり、足を掬われていくんですよね……😭そんな栄一を心配する五代さま(ディーン・フジオカ)から、今までもちょいちょい助言はあったのですが…。観ているこちら側も、そんな栄一の迷走の裏に、「かけがえのない人に先立たれた悲しみ」が透けて見えるから、よけいツライっす😢

 

  もちっと大きな目で日本を見んか❗

と五代さまに諌められても、

渋沢くんが己を正しいと主張するのは構わん。じゃが、その正しさを主張したいがために敵の悪口をあれこれ挙げ連ねて言いふらすっちゅうのは、それこそ卑怯千万なやり方じゃなかろうか。

と、伊藤博文(山崎育三郎)にビシッと言われても、承服できない栄一。(個人的にはこの時の、「自分は正しい人間だとはじめから思っちょらん」とニヤリとする伊藤博文さんの、ザッツ政治家な腹黒さにシビレた 笑 )

まったくごうじょっぱりな子だねぇ、栄一は。

(かっさまが生きてたら、こんなふうに叱ってくれたでしょうにね  笑)

 

  そんな栄一が、はっと自分自身の頑固さ、余裕の無さに気づかされるのが、千代亡き後、やす(木村佳乃)の仲介で迎えた伊藤兼子(大島優子)の、「離縁して下さい」の一言から。

 

 栄一の心がいつまでもお千代にあり、篤二にも心を開いてもらえず、家にどこにも居場所がない兼子の心に想いを馳せた時、はじめて栄一はこれまでの己を振り返ることができたのです。

 

さすが、女たらし…いやいやもとい(笑)フェミニストの栄一だけある❗仕事でいくら暴れまわっていても、どれだけ経済界の大物ともてはやされても、栄一ってどこか母性本能をくすぐるってゆーか、「私がついててあげなくちゃ」って思わせる、可愛げのあるオトコなんだよな~~😙吉沢さんが演じているからかしら、ムフフ♥️

 

許してくれ。

これからはオレをもっと叱ってくれ。

尻を叩き、時には今のように捨ててやるぞと

へっぽこヤローと…。

……って、これ以上の殺し文句ある❗❓それも畳にアタマ擦り付けてさ。そりゃ兼子だって「そ、そこまでは言っておりません…」って言わざるを得ないわよねぇ(笑)

 

  まっ、栄一ってなにげにジェンダーレスだから😉カイゼルひげでオトコらしさを誇示した明治のお偉いさんたちと違って、顔も「つるっつる」(大久保さん談)だしね(笑)

 

  またね、兼子役の大島優子さんがね、きっぷのいいアネゴ肌な感じが、良妻賢母の千代とはまた違う魅力で良いですねぇ。彼女、映画「生きちゃった」(石井裕也監督)の、不倫の末にデリヘルで生計を立てる母親役での名演が記憶に新しいところですが、今回は凛とした女性の矜持を持つ真逆の役どころ。演技の巧い女優さんだなぁ…。

 

  辛い経験を経て、「結局のところ、自分は一人では何も出来ない人間なのだ。今まで皆に支えてきてもらった自分なのだ」と、周囲への感謝に目覚めていく栄一は、今こそ真の儒教精神を持つことができたと言えるのではないでしょうか。

 

  しっかしラストで、栄一と兼子の間にしっかり二人も子どもが生まれててビックリしたわ~~😅さすが、栄一、ぬかりないわね(笑)

 

(ついしん)

よく「組織の三菱、人の三井」っていうけど、もうすでに創立の頃からその社風の基礎ってあったのね。『青天を衝け』ではじめて納得がいった。ホント、いろいろ勉強になりますφ(..)

 

  そしてそして、千代に続いて、ついに今宵は五代さまと悲しすぎる別れが…😭😭

自らの死期を悟り、それでもなお日の本のため、最期まで闘い続けた薩摩隼人の五代さま❤️

見てみたかった。これからも日本が商いで変わっていくところを。

こん眼で、見てみたかった。

と呟く時の五代さまことおディーンさまの声の深さと、その、遥かかなたを見つめるような眼差しが忘れられません。おディーンさまゲストの土スタで、早すぎる五代さまの死を悔しいと仰っていた脚本家の大森美香さん。大森さんの五代さま愛爆発❗なシーンでしたよね😊

 

 

 

 

 

  

 

  

「すごく素敵なことだと思います」by 吉沢亮 in「SPUR」1月号2022

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  吉沢亮さんの鋭意対談連載『Gathering in the light』(SPUR  2022年1月号)のお客様は、満を持して…と言いますか、ついに御大登場と言いますか(笑)NHK大河ドラマ『青天を衝け』の脚本を書かれている大森美香さん❗脚本家と主演役者、お互いの立場をそれぞれわきまえて一定の距離がありつつしかも、相互のリスペクトがしっかり感じられる…。なんと言えばよいのだろう、読んでいてとても心地良い対談なんです。

 

  『青天を衝け』をご覧になっている方ならおわかりになると思いますが、あのドラマの素晴らしさの一つは、あれだけ大勢の登場人物が往来する中、たとえほんの数場面しか登場しない脇役であっても全て、生き生きと血の通った、魅力的な人物像に造型されていること。また、いわゆる悪役的な役回り、あるいは歴史の片隅に追いやられ敗者と見なされる人物であっても、必ずその人の人間的な一面が窺えるような温かいエピソードが盛り込まれていました。

 

  大森さんもいわゆる「キャラ作り」には相当ご苦労されたようで😅

 

私もどんどん新しいキャラをつくらなくてはいけなくて、今までのキャラに負けてはいけないと思って書いていたら、明治編の人たちがどんどん濃くなっていって(笑)

 

 渋沢栄一その人はもちろんのこと、今まではフィクションの中でもあまりスポットライトが当たらなかった幕末明治の人物たちをあれだけエネルギッシュに、しかも魅力的に描いた功績は凄いと思います。そんな大森さんの、登場キャラ一人一人に対する愛の深さが、吉沢さんはじめ役者さんたちにも伝わって、一瞬一瞬の真剣勝負、素晴らしい演技のアンサンブルに繋がっていったのではないでしょうか❓

 

  この1年、「Gathering in the light」には『青天を衝け』共演者の方々、プロデューサーや作曲家の方……さまざま登場されました。それら対談の数々を今読み返してみますと、まさに「天・地・人」なり❗コロナ禍での制約の多い撮影、海外ロケの中止、放映スケジュールの変更や短縮など、必ずしも天の時地の利に恵まれたわけではなかったけれど、『青天を衝け』にはきっと、それを補って余りある「人の和」が存在したのだ…と想像せずにはいられません。

 

  大森美香さんと吉沢亮さん、お二人の人柄が偲ばれるステキな対談♥️

(ヲタク的には、最後に語られる大森さんのエピソードにグッと来ました😢吉沢さんも、「すごく素敵なことだと思います」と…。)

 

  

 

  

  

湯河原町オンブズマン1周年で、映画『はりぼて』に感動する


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  マブダチが所属している(っつーか、ハッキリ言って代表を務めている😅)神奈川県湯河原町オンブズマンの一周年記念行事、ドキュメンタリー映画『はりぼて』の上映会に行って参りました~😊

 

  2016年に開局した、社員若干70名のローカルテレビ局「チューリップテレビ」の報道番組がある日、「富山市議会のドン」と呼ばれた重鎮の「政務活動費不正受給疑惑」をすっぱ抜いた❗追いつめられた彼は失踪事件を起こした末、辞職に追い込まれるが、ところがどっこい、それは市議会全体を揺るがす、一大不正事件の幕開けに過ぎなかった…。

 

  チューリップテレビ政治記者たち、みんな若い若い😊彼らがジャーナリスト魂をかけて暴いた「保守大国」富山の密室政治と政治の腐敗。それは市政を根底から覆し、辞職議員の半数が詐欺罪で刑事告発され有罪となる前代未聞の事態に発展していきます。忖度ばかりの「自称ジャーナリスト」たちが跋扈する昨今のマスコミの惨状に少々嫌気がさしていたヲタクでありますが、この映画を見て、(いやいや、日本のジャーナリズムも捨てたもんじゃないゾ)と認識を新たにした次第でございます。

 

  当時、取材の最前線にいらした五百旗頭幸男さんが監督編集を務めているのですが、この映画の素晴らしい点は、悪を追及する記者たちと議員の息詰まる攻防戦をスリリングなタッチで描く「政治スリラー」であると同時に、一人一人の議員の内面に焦点を当て、富と権力を一旦手にしたら意地でも手放すまいと悪あがきする人間の浅ましさ、滑稽さを浮き彫りにする、いわば一種の「風刺喜劇」の側面を併せ持つこと。声高に正義を連呼しないところがシャレオツ♥️政務活動費による空出張を記者から突っ込まれ、空とぼける議員の顔と、玄関のタヌキの置物を交互に映してみせる演出をはじめとして、思わず吹き出してしまう場面が随所に。

 

  ユーモラスなテーマ音楽もひじょうに印象的ですが、曲の題名はなんと「はりぼて~愛すべき人間の性(さが)」。これ以上強烈な皮肉はありますまい。しかし映画を見終わった後、ふと感じました。登場する議員たちのように、一度甘い汁を吸う快感を知ってしまったら、もう一度、またもう一度と蟻地獄に落ちていくのも人間の性(さが)、そして(あの長老だってやっているんだ。オレだってちょっとくらい…)と、悪いことと知りつつ長いものに巻かれていくのもまた人間の性(さが)。誘惑の落とし穴は至るところに待ち受けている。だからこそ、その抑止力として、ジャーナリズムの真価が問われる。友人が手弁当で頑張っている市民オンブズマンの存在意義がある。

 

  創立一周年にこの映画を選ぶセンス、「湯河原町オンブズマン」の皆さんに「いいね❗」1000個くらいつけたい気分ですよ(笑)

 

  この政治ドキュメンタリーの名作『はりぼて』。来年1月に「日本映画専門チャンネル」でTV初放映が決まったそうです~🎉✨😆✨🎊

このブログを読んで下さった皆さん、機会がありましたらぜひ♥️

積善の家なれども…『青天を衝け~栄一と千代』

  今夜の『青天を衝け~栄一と千代』。渋沢栄一(吉沢亮)は、自らの生き方を根底から揺るがしかねない出来事に遭遇します。

 

  …そう、最愛の妻であり、共に戦う同志であり、最大の理解者であり、時には人生の師でもあった千代(橋本愛)の突然の死です。

もうお千代、勘弁して下さい。by 吉沢亮

…全くね…ホント勘弁してくれ~~😭😭

 

  海運業界において岩崎弥太郎(中村芝翫)に対抗すべく立ち上げた栄一の船会社は、岩崎の仕掛けたマスコミを使った情報戦略のために、設立にも至らずあえなく頓挫。(あの時代からすでにフェイクニュース作戦があったとは…)それどころか、大隈重信(大倉孝二)と伊藤博文(山崎育三郎)の政争に否応なしに巻き込まれ、理想と現実に引き裂かれて悶々とする栄一。同時に彼の運営する養育院も、「惰民を増やすばかりではないのか、国による支援などすべきではない」と、批判の対象になっていきます。下野して以来、順風満帆に進んで来た栄一にとって、初めての挫折と言えるのではないでしょうか。

 

  これまで栄一が人生の岐路に立たされた時、必ず行く手を照らす灯りとなってくれたのは、千代の聡明さと的確な助言でした。 今回も、千代の励ましによって栄一がようやく気持ちを奮い立たせようとした矢先に、千代は病に倒れてしまうのです😭

 

  今回、ヲタクの胸に最もぐさっと刺さったのは、千代がコレラに罹患し、重篤な伝染病であるがゆえに面会謝絶、母の側に行けず悲しむ長男の篤二に栄一がかける言葉…

後でとっさまと一緒に庭の草むしりをしよう。

いっぱい良いことをすれば、かっさまはきっと、よくなる。

……よくなるからな。

(こんなはずはない、こんなはずは…)と狼狽しながらも自分自身に言い聞かせるように呟く父と、ただ「はい」と頷くばかりの息子に、もはやヲタク、目が涙で霞んで前が見えず…。

 

 渋沢栄一が心の拠り所にしていた書物の一つである『易経(えききょう)』には「積善の家には余慶有り」(善行を積み重ねた家は、子孫にも幸運が及ぶ)という言葉があります。ヲタク思うのですが、栄一の理想主義、苦難をものともせず乗り越えてきた彼のオプティミズムの根底には、この思想があったと思うんですね。たとえ数々の苦難が降りかかってきても、天地の道理に沿って生きていけば、必ず正義は勝つ…といったような。

 

  ところが、仕事でも家庭でも栄一は、今まで信じて生きてきた「善因善果、悪因悪果」思想とは相反する、どうにもならない人生の不条理にぶち当たるわけです。

 ( そういった考え方は無論子どもたちにも受け継がれており、渋沢家の長女うた(小野莉奈)の

かあさまはなぜ亡くならなくてはならないのですか?

かあさまは素晴らしいお方でした。

かけがえのないお方でした。

なのになぜ…?

という慟哭へと呼応していきます)

 

  ラストの表情を見るにつけても、今まさに栄一は、公私両面において、人生最大の危機に直面していることをまざまざと感じさせます。

(…そして、先週に引き続き、吉沢亮さんと橋本愛さんの演技がもはや…神業だよ❗栄一と千代が完璧に憑依しているぞ😮)

 

  彼はこの人生の局面をどう、乗りきっていくのか❓

次回、心して見守っていきたいと思います。

 

(ついしん)

  渋沢家の長女、うた役の小野莉奈さん。ヲタク、『テロルンとルンルン』キノシネマみなとみらいでの舞台挨拶、拝見しましたよ~❗強い意思を秘めた瞳と凛とした佇まいが印象的だった莉奈さん。今回、渋沢うた役にピッタリですね❗

岡山天音くんと共演の『テロルンとルンルン』、短編ですが、「珠玉の佳作」と呼ぶに相応しい名作です。興味のある方はぜひ♥️

 

「全力で喰らいついていいものを届けられたら」by 吉沢亮~awesome❗vol.46


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 吉沢亮 × 北村匠海、来年早々幕開けの舞台『マーキュリー・ファー』への意気込みと覚悟を語る❗

 

  発展途上真っ只中の役者さんの成長と進化を目の当たりにする。それはまるで、一つの奇跡に似ている。吉沢亮さんと北村匠海くんは、私たち観客がそんな奇跡の生き証人になることの驚きと悦びを、今最大限に与えてくれる人たちではないでしょうか❓

 

  つい数日前、草彅剛さん主演の舞台『アルトロ・ウイの興隆』(神奈川芸術劇場)を観劇して強い衝撃を受け、いまだ興奮冷めやらぬヲタク。『マーキュリー・ファー』同様、演出は鬼才・白井晃さん❗主演のアルトロ・ウイ役、草彅さんはご存知の通り、現在放映中のNHK大河ドラマ『青天を衝け』で準主役とも言える徳川慶喜を演じていて、しかも「亮くんがいたから僕も頑張れた」と言って下さるほど(ずいぶん年上の大スターなのに…😭😭)吉沢さんと強い絆で結ばれている。『アルトロ・ウイ』が上演された神奈川芸術劇場は奇しくもNHK横浜会館に隣接していて、『アルトロ・ウイ』の同じ並びに『青天を衝け』明治編のポスターが立っているのを見た時には、なんだか胸が熱くなりましたっけ😊…まるでお釈迦さまの見えない蜘蛛の糸のように、愛と信頼のご縁が、吉沢さんの周りに柔らかく張り巡らされているように感じるんですね、最近。

 

  舞台は、TVや映画以上に総合芸術であり、役者もスタッフも、観阿弥世阿弥の昔から「一座を組む」と言われるように、一種の「運命共同体」。しかも今回の『マーキュリー・ファー』のように旅巡業もあればなおさらのこと。そしてそして、今まで幾度か 共演を重ねるうちに、分かちがたい絆で結ばれた北村匠海くんが弟のダレン役❗ホントに良かった…😭😭

 

  匠海くんは、吉沢さんの作品の中でも『リバーズ・エッジ』に一番衝撃を受けたと話していて。

強烈な存在感として"吉沢亮"が現れたのがこの作品だったんですよね。

ひゃー❗

「わたしもわたしも❗

いやー、匠海くん気が合うわ~~♥️」

って、思わず呟いたヲタク(⬅️バカ😅)

 

  初舞台だということで、「セリフが飛んだら」とか「声枯らしたら」とかさまざまな心配をしている匠海くん。でも…大丈夫❗

 

  ヲタク、もう10年以上前にシアターコクーンで『白夜の女騎士』(野田秀樹・作、蜷川幸雄・演出)を観劇していた時のこと、主演の松本潤くんがすごく声が枯れていて、苦しそうで、もはや限界?…って感じでハラハラしながら観ていたんだけど。案の定その日の翌日、彼、声が潰れて休演したというニュースが巷を駆け巡りました。その後も蜷川さんの舞台は数々観ましたが、なぜか一番印象深く、まるで昨日のことのように鮮明に思い出すのは、声を枯らしながらも、必死で役を全うしようとするあの日の健気な松本くんの姿。

 

  たとえまだまだ技術は未熟でも、ひたむきに、純粋に芸道を極めようとする姿にお客さんは感動するし、芝居の神様は微笑んでくれることでしょう。

 

もちろん、不安はいっぱいありますが、全力で喰らいついて、いいものを届けられたらなと思っていますので、楽しみにしていてください。

…と、さすがは頼れるお兄ちゃん的発言の吉沢さん(笑)

 

  ……そんな純粋で瑞々しい若木のような二人の、爽やかなインタビューです😊

 

  

 

  

 

  

 

  

 

  

脆くも崩れ去る理性~『アルトロ・ウイの興隆』

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(日本大通りの銀杏が色づき始めていました)

 

ユダヤ人の劇作家ベルトルト・ブレヒトが、ヒットラーをシカゴのギャング、アルトロ・ウイになぞらえて、徹底的にナチスドイツの醜悪さをパロった音楽劇。彼はアメリカ亡命後も、反ナチ、反ファシズムの作品を書き続けました。

 

  ヒットラーの分身たるアルトゥロ・ウイは当初、貧しい出自からシカゴに流れ着いた、チンケなギャングとして登場します。それが、街の代議士ドッグズバロー(ヒンデンブルグ大統領)の汚職の証拠を掴んだことをきっかけに、権力の魔力に魅いられ、陰謀と血塗られた粛清と悪徳の限りを尽くしていく。

 

  初めは屈折した卑屈さをチラ見せしながら、時折冷たい狂気を感じさせ、巧みな弁舌で群衆をアジテートし、次第に歯止めの利かない怪物に成り果てていくアルトロ・ウイの役は、まさに草彅さんの為にあるようなもの❗

 

  ヲタクは最初、アルトロの小者ぶりを少々苦々しい思いで見ていたのです。頭の片隅で、(お芝居とは言え、コイツはヒットラーの亜型なんだから、魅力なんて感じちゃいけない)って、じぶんの感情にめちゃくちゃブレーキかけてたんだと思う。ところがどっこい、JB(ジェームズ・ブラウン)の曲に乗せて歌い踊る彼のカリスマの虜になってしまった。衝撃のラスト、「徹底的な服従と保護か、それとも死か」と、民衆に対して究極の選択を迫るメフィストフェレスの前になすすべもなく、いつの間にか陶酔のるつぼに巻き込まれている自分に愕然としました。

ああ、ヲタクのなんとちっぽけな、脆弱な知性よ。

…もっと理性的な人間の筈だったんですけどね、じぶん。草彅さんのセクシーさにヤられたかな(笑)

 

草彅さんの色気はね、あのルキノ・ヴィスコンティの寵愛を受けた『地獄に堕ちた勇者ども』(ナチスドイツ政権下の貴族の没落を描いた映画)のヘルムート・バーガーに匹敵します(断言)

 

  演出の白井晃さんは、この作品の初演時、トランプイズムがアメリカを席巻し、ヨーロッパでも極右派政党が台頭していたこともあって、

今の時代に、演劇は社会に影響を与えることができるか。KAATでの初演時には、この命題に果敢に挑戦しようと思っていました。

…とのこと。

いつの世も変わらぬ演劇人の気概に栄光あれ❗

白井さんのそのエネルギーが役者さんたちにも伝播し、舞台にも客席にもその異様とも言える熱気が充満して蒸せ返るよう。

 

  ヒットラーは実際にも、役者にそのアジテートの方法を伝授してもらったとかで、アルトロ・ウイがシェイクスピア役者(小林勝也)に演技をつけてもらう、それが作品中唯一笑いを誘う場面なのですが、当然のことながら草彅さんのコメディアンぶりが出色。

 

  また弁舌術と言えば、『ジュリアス・シーザー』のアントニウスの台詞を滔々と話す草彅さんが凄かった。独裁的なシーザーを倒したブルータスの高潔さを称えるかのように装いながら、群衆を少しずつ自分の思い通りにアジテートしていく冷酷且つ狡猾なアントニウス。あー、いつか草彅さんにアントニウス演じて欲しい❗

 

  …って、話が逸れました(笑)

 

  美貌のサイコパス、ジュゼッペ・ジヴォラ(ゲッペルス)を演じる渡部豪太の華ある立ち姿(ついつい彼に視線が…笑)、あの体躯で羽が背中にあるように軽々とステップを踏む(ビックリ😮)エルネスト・ローマ(ゲッペルスとの勢力争いに負けて粛清されるエルンスト・レーム)役の松尾諭、「演者のスキルは声の大きさと目ヂカラ」と仰有る神保悟志各氏をはじめとして、共演陣も超豪華❗

 

  ……熱狂と陶酔の一夜をありがとう♥️


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(舞台に相応しいスタイリッシュなパンフレット)


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(神奈川芸術劇場の隣はNHK横浜会館。草彅さんご出演の『青天を衝け』ポスターもパチリ📸

 

 

 

  

 

  

ぐるぐるいたしますっ❗~『栄一、もてなす』

…って言ってるのは、今回は栄一(吉沢亮)ぢゃないんですね。

はいっ、この発言の主はご想像通り、お千代さん(橋本愛)です😊

 

  アメリカのグラント将軍(元大統領)の来日に際し、官民挙げての大歓迎計画が持ち上がります。アジア各国が次々と欧米諸国の植民地化していく中、日本側の思惑は、「日本が、西欧諸国に比肩する一等国であると、海外に示す」こと。いきおい、もてなしも歓迎式や晩餐会、舞踏会など「西欧スタイル」で行われることとなります。奥方たちの「おもてなし作戦会議」❓は、さながら女子高の文化祭実行委員会みたいで、見ているこちらも楽しくてワクワク🎵後に「鹿鳴館の華」と謳われる井上武子(愛希れいか)の「Shall we go?」がめっちゃ可愛いかったし、奥方たちの中でいちばん腰が引けてそうなお千代が、あにはからんや

おなごも変わらなくてはならねぇ❗

とキッパリ言うのに、「へ❓」って目を丸くするおよし(成海璃子)に、思わず吹き出したヲタク😅

 

  そんな盛大な舞踏会の途中お千代が、足を虫に刺されて苦しんでいるグラント夫人を労るエピソード、良かったですねぇ。お千代は単に、体の不調を気遣っているわけではないんです。夫に従って風習の全く違うアジアの一小国に来て、しかもわけのわからない虫に刺されて…っていうね。虫刺されの手当てをしながらじつは、夫人の気苦労に寄り添っているんですね😊千代の、社会や物事、人に向き合う視点が素晴らしいんです。

 

  そしてそして、様々な行事が次々と盛大に行われる中、またしても栄一に無理難題が押し寄せます。なんと、グラント将軍が栄一の自宅に行ってみたいと言い出したからさあ、大変😮日本のおもてなしは基本、外の料亭接待だからねぇ。栄一は芸者を揚げての飲めや唄えや…は得意そうだけどね(笑)

 

  ヲタクも海外駐在時代自宅で接客しなくてはならず、「日本が楽チンだったなー」と何度グチったことか😅(日本食でおもてなし…って言われても、あっちには牛肉の薄切り売ってないから、塊肉を半解凍にして包丁でスライスしてたし、焼き鳥も骨付きモモをそぎ切りして使ってました😅)

 

  お千代、どうしよう😩グラント将軍が我が家に来たいとおっしゃっている。

こんな書生ばかりの家にとても呼べねぇ

その時の栄一の情けない顔ときたら…(ぷぷぷ)

ところがところが、意外にもお千代が

なんという僥倖でございましょう。

と言い出し、「(当時まだ建設中だった)飛鳥山のお屋敷を2日で仕上げ、そちらに招待いたしましょう❗」と檄を飛ばすのです。

挙げ句の果てには

あー、ぐるぐるいたしますっ❗

と、日頃の栄一のお株をすっかり奪い、栄一を座敷に一人残して飛び出して行ってしまいます(笑)

エライなぁ…あの時代にこの発言。ヲタクみたいにちまちまグチってたら、お千代にどやされちゃうね(笑)

 

 

そんなお千代の後ろ姿を呆然と見送りながら、

……へ?…ぐ、ぐる…ぐる❓

と呟く栄一。

  吉沢さん、公式ツイッター

キュートすぎるお千代が最高です。

って呟いているけど、ヲタクにとってはこの場面の吉沢亮…いやもとい、栄一の表情が千代に負けず劣らずキュートで最高なりよ~♥️♥️

 

んもー、『青天を衝け』って毎回、吉沢さんの喜怒哀楽全ての演技が網羅されてるから、ヲタク的に堪えられんのよぉぉ~~(^q^)

 

  飛鳥山での接待の一部始終、まだ見ていない方は再放送や動画配信で見て頂くとして😊それは栄一のパリでの思い出にヒントを得たお千代が全て采配を振るったものなのですが、お千代の、相手の心情に寄り添うおもてなし、「一を聞いて十を知る」利発さは、世が世なら、そして出自が違っていたなら、栄一に負けない女実業家になっていたんぢゃなかろうか。(『あさが来た』ならぬ、『ちよが来た』だったかも?😅)

 

お千代、おめぇはすげえ。

今まで何度も、お千代を娶って俺は敵なしだと思ってはいたが、今回は誠にたまげた。

お千代は世界に冠たるおなごだ。

……最高の賛辞だね、良かったねお千代😭

栄一に何人妾がいようと一夜の相手がいようと、彼にとってお千代はかけがえのない、至上の女(ひと)。

 

……しかし、お千代の底抜けに明るい笑顔も、まもなく彼女を襲う悲劇のプレリュード😭

一方、あの伊藤博文(山崎育三郎)も、冷徹な政治家の貌を見せ始めます。(エゲレス公使館に焼き玉ブチ込んだヤンキー自慢の伊藤さんが懐かしい…)

 

  ううむ、来週の予告を見ただけで、すでに辛くて胸が締め付けられる……(泣)

 

これから来るゾ❗パトリック・ウォルシュ・マクブライド♥️~『シェイクスピア & ハサウェイの事件簿』

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  U-NEXTでBBCの『シェイクスピア & ハサウェイの事件簿』鑑賞。最近、動画配信サイトも百花繚乱で入会登録もどこにしようか迷ってしまいますが、ヲタクがU-NEXTに入っている第一の理由は、BBC製作のドラマ配信がいちばん充実しているから😊BBCが国営放送のせいか❓全て無料で見れるのも嬉しいところ。

 

  『シェイクスピア & ハサウェイの事件簿』も、そんなBBCドラマのひとつ。舞台は、英国の誇る大作家ウィリアム・シェイクスピアの生誕地、ストラトフォード・アポン・エイヴォンで私立探偵事務所を開いているお人好しの巨漢フランク・ハサウェイ(マーク・ベンドン)と、彼を手伝う素人探偵ルエラ・シェイクスピア(ジョー・ジョイナー)が、村で起きる様々な事件を解決していく…というもの。ご存知ハサウェイとは、シェイクスピアの年上の奥さんの名前(アン・ハサウェイ)で、ドラマではなぜか男女の性別が実際とは入れ替わっています😅1話完結でどのエピソードから見ても🆗 元警官だというのにハサウェイ、推理はイマイチで😅、お菓子に目がない彼がポリポリ食べてる間に、シェイクスピアが鋭い直感で推理する…という毎度のお約束も楽しい🎵

 

  英国の田舎町を舞台にしたライトなミステリーで、アガサ・クリスティミス・マープルものや、同じくクリスティの「トミーとタペンス~おしどり探偵」シリーズがお好きな向きは、ハマること請け合い(^_-)探偵事務所も、英国チューダー王朝特有の、あの白壁に黒い木枠の建物に入っている設定で、いながらにして現地の観光旅行も楽しめます😊

 

  オジサン探偵のハサウェイはまるで、シェイクスピア作品の中のかの有名なキャラ、フォルスタッフ(『ヘンリー五世』『ヘンリー六世』)がまんま登場してきたみたい(笑)演じるマーク・ベントン氏は英国の王立演劇学校出身だそうですが、フォルスタッフ演じたらピッタリよ、絶対。余談ですが、日本では蜷川演出の『ヘンリー五世』吉田鋼太郎のフォルスタッフが素晴らしかったですね😊(但し、あの巨体はハリボテ使ってましたが  笑)


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そしてそして、英国俳優に目がないヲタクとして外せないのが(…ってゆーか、これ一番言いたい❓)、役者のタマゴでその才能を生かし、様々な人物に変装して潜入捜査を担当する探偵事務所のアイドル、セバスチャン役を演じているパトリック・ウォルシュ・マクブライド❗まだwikiも編集されていないので情報も少ないんですが、名前からするとスコットランド出身かなぁ。いろいろググった結果、なんと、ケンブリッジ大学卒業ということがわかりました😮アラビア語スペイン語に堪能で、英語でも、様々な方言を使い分けるとか。シアーシャ・ローナンの男版かよ~~~❗ドラマ中でも、舞台俳優のタマゴ…という設定なので、さまざまな英語の訛りを使い分けて敵の陣地に忍び込み…かと思えば、ハサウェイたちを相手に探偵事務所でシェイクスピア劇の一場面を演じてみせ…と、なにげにオイシイ役どころ(笑)

 

  彼は必ずこれからキますよ❗

…ってゆーか、ぜひキてほしい(笑)

 



 

 

  

 

  

僕自身は何も変わらない~吉沢亮 in 『えんぶ』12月号


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  この雑誌が手元に届いた時にネットでは、吉沢さんが『青天を衝け』ついにクランクアップを迎えた…❗🎉✨😆✨🎊というニュースが駆け巡っておりました😊

 

  『えんぶ』のインタビューでも、

ここからは「大河主演俳優」という肩書がついて回ります。そのことについてプレッシャーはありますか。

との問いに対して、

ないです、今のところは。

と即答する吉沢さん。

大河の出演が自分にとって重石になるとは考えていない。大河が終わったあとも、自分は何も変わらない。僕はこれからも自分のやりたいことをやっていくだけ…と。むしろ今までよりもっと意欲的に新しいことに挑戦していきたい…と。

守るんじゃなくて、攻め続けるっていう気持ちが一層強くなっています。

 

  ちょうど2年前、吉沢さんが2021年第60作目という記念すべきNHK大河ドラマの主役に抜擢された…という告知がなされた時には、いちファンとして、大きな喜びを感じると同時に、いろいろ余計なことを考え始め、不安や心配がむくむくと沸き起こって来たものでしたが…。しかしその時も、吉沢さんは周囲の喧騒をよそに、今と同じく、ストイックに、淡々と、まるで修行僧のように目の前にある現実に向き合っていましたね。「気負わず、周囲の人の助けを借りながらやっていきます」と。コロナ禍での様々に制約のある撮影、放送スケジュールの変更、膨大なセリフ量、主役の重圧…言うに言われない諸々があったと思いますが、吉沢さんはその重圧を静かな情熱に変え、半年経ち、一年経つうちに、いつのまにかその道の大先輩にさえ、「吉沢くんの姿勢に、後ろ姿に教えられる」と言わしめるほどの堂々の座長となっていった。

 

  しかしだからこそ吉沢さんは、大河ドラマの次の仕事に、「(今までの体験が)通用しない」舞台『マーキュリー・ファー』を選んだのかもしれない……。後から編集できる映像作品と違って「舞台はナマモノ」。怖いけど、いまだに苦手意識はあるけど、その一方で、

  むしろ全然太刀打ちできないっていうのも楽しみなくらい。

と語る吉沢さん。

 

  そうなんだね。

吉沢さんは昔から変わっていない、ブレてない。

ただただ、自らが見定めた果てしない役者道を粛々と歩んでいくだけ。

 

  …うん、これからは吉沢さんのことを「演劇界のゾロ」って呼ぼう(笑)

 

  

 

 

愛深きひと~『青天を衝け / 栄一と伝説の商人』

    渋沢栄一と言えば、近代日本の基礎を築いた経済界の巨人であり、紙幣の顔にもなるような偉人である……という一方で(『青天を衝け』の中でもしっかり描かれましたが)「妻妾同居」であるとか、しごく艶福家であったとかいうイメージがありますよね。栄一の時代には、徳川時代の跡取り制度というか、血統を絶やさないための知恵(側室制度とか)が残存していたわけだから、男女間の倫理観は今とはずいぶん違っていても仕方ないだろう…と、ヲタクは今までぼんやり考えていました。実際、『青天を衝け』の中でも、「子どもは多いほうがよい」という栄一のセリフがありましたし。栄一ほどの優秀なオトコなら、より多くのじぶんのDNAを残したいと思うのも自然な本能かな…なんてね😅

 

  しかし今日の『青天を衝け』を見て、そういった時代による倫理観、結婚観の違いのほかに、渋沢栄一という人は、人を愛する心の器が、尋常でなく大きかったのではないか…と思ったのです。…考えてみれば大内くに(仁村紗和)との関係も、きっかけは一夜の浮気だったかもしれないけど、その根底には、夫が戊辰戦争で行方不明になった…という、身寄りのないくにへの同情心がありましたからね。そんな栄一の心情が理解できたからこそ、お千代(橋本愛)も結局は、くにを屋敷に迎え入れたのではないかと。余談ですが、あの例の栄一とくにの大阪の一夜ね。千代には申し訳ないけど、ヲタク、ドキドキしちゃいましたよ。近来稀に見る、出色のラブシーンでした。…って、あれをラブシーンと言っていいのかわからないけど😅男女の仲は、本人同士しかわからない秘め事だから。「秘すれば、花なり」芸事も色事も同じよ。全部晒け出せばいいってもんじゃない(笑)

 

そして、今夜のラスト近く、陽だまりの縁側で微笑み合う千代とくにの姿に、なぜか胸がいっぱいになりました。

 

  隣で見ている夫は、「渋沢栄一って凄い人物だよなぁ。何人もの女性の人生をまるごと引き受けちゃうんだもんな。それだけの能力も財力もあるってことだよな。オレなんか一人でもいっぱいいっぱいだよ」とブツブツ呟いています。

(持て余し者で悪かったわね、ぷんぷん(*`Д'))

 

  今日は、身寄りのない人たちを受け入れる愛育院経営に共に取り組む渋沢夫妻の姿が描かれ、夫妻の、海のように深い人類愛に涙が止まりませんでした😭😭またねぇ、吉沢さんと橋本愛さんの、夫婦の演技が素晴らしいんですね。お二人共に、良い意味で実年齢より老成しているというせいもあるんでしょうけど、どうです、この長い年月を経て築かれた夫婦の絆の表現❗若くしてこの風格、この貫禄😍

 

  そんな背景があってこそ、強烈な印象を残す岩崎弥太郎(中村芝翫)との初対面❗

日本を強くしたい、一等国にしたいとの気持ちは同じなれど、選んだ道の違いから真っ向から対立する二人。

ついに弥太郎と初対面する栄一

バトルが始まるぜ 

 by 吉沢亮

 

  常に民と共にある栄一の愛の深さ、そして、まるでバイブルのように孔子の「論語」を懐に忍ばせる栄一の姿を描いたのちに、弥太郎との初対面を描くストーリー展開の、なんという心憎さよ。

 

  そしてそして、来週はいよいよ明治政府始まって以来の一大イベント、米国グラント大統領のお・も・て・な・し♥️

さあ奥方たち、大和撫子の出番だよ❗

お千代さん、およし(成海璃子)さん、気張ってや~(っ`・ω・´)っ

 

 

  

宮本浩次、音楽神の息を吹き込まれる~NHK『SONGS』

宮本浩次さん、NHK『SONGS』に1年ぶりのご登場❗前回はMCである大泉洋さんのリクエストに答え、『俺たちの明日』を熱唱した宮本さん。今回はさて……❗❓

 

  登場してきていきなり、今年宮本さんが「芸術選奨 文部科学大臣賞大衆芸能部門」を受賞したことを羨ましがる大泉さん😅

いいなぁ、欲しいなぁそーゆーの。

スタッフに「ちなみに大泉さんはこれまでどのような賞を❓」と問われ、「テレビ誌だけど新人賞2度とったもんね❗」と、頬を膨らませて答える大泉さんがラブリー(笑)

 

  よほど羨ましいらしく、宮本さんが登場してからもさらにその話題で突っ込む😅…しかし、過去に小田和正中島みゆき等々そうそうたる顔ぶれが受賞していることを知らされ、手放しで喜ぶ少年のような宮本さん♥️

 

  まっでも、いちファンとしてぐっと来たのはやはり宮本さんのこの言葉ですよね😊

ファンの方が物凄く喜んで下さったのを小耳に挟んだし、ファンの方もいろいろな想いをされてると思うんです。

ファンの方に「ひとりぼっちじゃない」って思ってもらえたというか。「ほら、宮本さん、言った通りでしょ」って。

ファンが周囲の人に自慢できるような賞がもらえて嬉しかった……ってことよね?宮本さんを応援してきて良かった…って、ファンに思ってもらえたかなっていう😊

 

  そう言えば、いつか宮本さん言ってましたね。「今までは、歌番組に出ても、なんか面白いことする人、イロモノ扱いだったけど、最近はそうでもなくなった」って😅

いや、私たちファンは、宮本さんが周りからどんなふうに言われてもファンよ。イロモノだろうと巨匠扱いだろうと(笑)世界中で一人ぼっちになってもきっと、応援し続ける人たちばかりだと思う(断言)

 

  今回の焦点は「宮本浩次の『進化』」55歳にして進化し続ける男、宮本浩次

凄いよ、凄いことだよ宮本さん。その後ろ姿だけでもどれだけ多くの人に勇気を与えていることか。

 過去の貴重な映像の数々。コンサートで「笑うんじゃねーよ」ってヤジ飛ばされて「うるせぇなバカヤロー」って言い返す宮本さん。ふふ…若いね、可愛いね。

 

  名曲が生まれる瞬間ってじぶんで「来た~~❗」って思うんですって😮いつもとおんなじコード爪弾いて、「くだらねぇと呟いて」って出だしも、考えずに自然に出てきたらしい(ビックリ)もしかして、「音楽家の天啓」ってヤツ❓英語でインスピレーションって言いますが、語源はin spirare(スピラーレ)っていうラテン語で、これじつは「神の息」なんですね。「今宵の月のように」を作った時の宮本さんはさしずめ、音楽の神アポロンの息を吹き込まれた状態だったんでしょう😊でもね、神の息の受け手になるためには、邪念があったんじゃ、ダメだと思うの。宮本さんみたいに、少年のように邪気がなくて、純粋じゃなくては。

 

  「歌うことで安心感がもらえる。自由になれる」と語る宮本さん。今回も、アコギの弾き語りで口笛も交えながらの『異邦人』『赤いスイートピー』、さらには『冬の花』『浮世小路のブルース』を全力で歌い上げる宮本さん。

 

  小林武史さんがインビューで宮本さんのことを「歌に対して真っ直ぐ声を響かせる。けなげで誠実で」っておっしゃっていたけど、まさに言い得て妙❗やはり音楽の神の息を吹き込まれるに相応しい人だわ😊

 

  現在、全県ツァー中の宮本さん。これからはエレカシはもちろん、弾き語りのコンサートも、「欲張りにやっていきたい」と😍

私たちファンにとってもますますワクワクの未来が待っていそうです❗