オタクの迷宮

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

NHKは、クセモノじゃ❗〜『大奥/家光から綱吉へ』

 
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同じ放送回に、家光(堀田真由)とその想い人の有功(福士蒼汰)の瑞々しい純愛と、綱吉(仲里依紗)と右衛門佐(山本耕史)の濃密な駆け引きを同時にぶっ込んでくるなんて、NHKは※クセモノじゃのう(^_^;)

「クセモノじゃのう」とは、目から鼻に抜けるような才人で、京の都の公家出身である右衛門佐を桂昌院竜雷太…『家光編』のお玉の方の後の姿。あの小柄なお玉が、年取ってなぜこんなにガタイが良くなったかはナゾ。しかもかなりの好色ジイさんになってるし。 笑)

 

 『家光編』(第2話〜第4話)で、福士くんの、まるで今までとは別人の如き「演技開眼」した様子に感動を覚えたヲタクでしたが、第5話ではさらなるクライマックスが用意されていましたねぇ……。他の男の子を何人孕んだところで、心はいつもお前のもの……とかきくどく家光に、心の底でやはり嫉妬という煩悩の炎に苛まれる有功は、この男と女の生地獄から解放して欲しいと、お宿下がりを願い出ます。そんな有功に家光が出した答えは、春日局亡き後の大奥総取締役に彼を任じ、単なる男女の関係から遥かに超越して、共に世を治める者として互いになくてはならない関係性を築くことでした。しかしだからこそ若くして病に倒れた家光が有功に「今一度名前を読んでほしい」と言い、「千恵さま……」と囁く彼の腕の中で微笑みながら息を引き取るシーン、もはや耐えきれず涙ドバー(T_T)(笑)若い二人がもう、家光と有功が憑依したような、きめ細やかな名演技でね。でもって、福士くんがイケボすぎる……。

 

 若い二人の悲恋にさんざん紅涙を絞らされた後、一転して第5代将軍・綱吉(仲里依紗)の御代。大奥に侍る良家の男たちには飽き飽きしている様子の綱吉(仲里依紗の色っぽい流し目がスゴイ❗)は、城下の町人たち(阿佐ヶ谷姉妹がナイスキャスティング。また出てきて〜❤)にまで「将軍さまは当代一のイ・ロ・グ・ル・イ」なんて陰口を叩かれる始末(^_^;)

 

 しかし、権謀術数に長けた知識人の右衛門佐(山本耕史)の登場により、綱吉が実は、身体を合わせ子をもうけるだけの男女の関係に飽き足らず、知識も才覚も自分と同等の男を求めていたことが、見ている私たちにも自ずからわかるしくみ。

 

 ニクイぞNHK、クセモノだぞNHK

 

プライベートでも百戦錬磨そうな仲里依紗山本耕史がこれから見せてくれるであろう大人の恋のイロハ。楽しみにしてまっせ〜〜❗

光と翳の美学、此処にあり〜『仕掛人・藤枝梅安』

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 桜木町駅前のシネコン「ブルグ13 」で、『仕掛人・藤枝梅安』鑑賞。

 

 見終わってヲタク、しごく興奮してます。久しぶりにモノホンの時代劇を見たような気がするから。時代劇…といっても、派手な合戦シーンを売りにしたものではなく、原作が池波正太郎だから、江戸の市井の庶民の暮らしを背景にしたストーリーで、そこがまた良かった❗池波正太郎も、早や生誕百年なんですねぇ…。ヲタクは若い頃、時代小説にハマっていた時期がありまして。シバレンの『眠狂四郎』、司馬遼󠄁太郎の新選組シリーズ、吉川英治の『新・平家物語』あたりが好きだった。池波正太郎はヲタク、『鬼平』派なので、『仕掛人』シリーズの原作は未読なんですが、TVの『必殺仕掛人』は大好きで、再放送、欠かさず見てました。初代梅安は緒形拳。野性的でギラギラしてて、どこか突き抜けた明るさのある、ダークヒーローっぽい梅安だった。『復讐するは我にあり』(今村昌平監督)の殺人犯役と、ちょっとカブる感じ。

 

 一方、今回の梅安役・豊川悦司は、緒形梅安とは対極のイメージですね。鍼治療を行う医者でありながら、人を生かすその同じ針で人を殺める、心の底に地獄を抱える男。「今年もまた、死ななかったね……」と、自分自身の因果応報に、常に向き合って生きている。人生を達観した、静かな佇まいの中にヒヤリとした殺気を感じさせて、緒形拳とは全く違う意味で素晴らしく魅力的❗何より、そのすらりとした長い指で、殺める相手の心の臓や、盆の窪に冷たく光る針を音もなくすっと沈ませる時の、トヨエツの所作の美しいこと。…そう言えば、『愛していると言ってくれ』で、トヨエツの手話の指の動きにヤられた…って女子、当時けっこういましたよね(笑)

 

 そしてもう一つ特筆すべきは、江戸時代の日本の美を余すところなく表現した、映像の美しさ。日本座敷の障子や床の間、闇夜に浮き上がる行灯の美しさを墨絵に喩えて、日本古来の美は光と翳の使い分けにある…と言ったのは谷崎潤一郎ですが、今までヲタク、その陰翳の美をスクリーンに再現した映像作家は、溝口健二(『近松物語』『山椒太夫』『雨月物語』など)ただ一人…と思ってきました。しかし今回、令和版『仕掛人・藤枝梅安』がヲタクのリストに加わった❗この「光と翳」の美学はまた、善と悪の危うい狭間で揺蕩う主人公、藤枝梅安の生きざまそのものでもあるのです。

 

 梅安役の豊川悦司は言うに及ばず、ヤンチャな中に愛嬌も色気もある盗賊上がりの仕掛人仲間・彦次郎役の片岡愛之助、凄惨な娘時代の果てに人間を憎むようになった大店の女将・天海祐希のド迫力の悪女っぷり、四十代とはとても信じられない少女のような菅野美穂、キレッキレの殺陣がサスガの若侍役・早乙女太一、偉大なるコメディエンヌの存在感・髙畑淳子(緊張感ピリピリのストーリー展開の中、彼女の登場シーンだけホッとする 笑)……等々、脇役の一人一人に至るまで緻密に考え抜かれたキャスティングがお見事。

 

 そして、さすが※池波正太郎の原作だけあって、当時の江戸の風俗や食事を再現した場面もしっかり出てきます。削り節だけのお茶漬けや湯豆腐、魚の干物、おでん、梅安自ら打つ年越し蕎麦、どれもこれもみんな美味しそう……(じゅる)。ヲタクは夕飯時に見たので、よ、よだれが……(^q^)大晦日の夜半、梅安が縁側で雪見酒を嗜むシーンは、しんしんと降りしきる雪の音がスクリーンから聞こえてきそう。

大のグルメでもあった池波正太郎。小説の中でも度々江戸時代の料理が登場します。彼の小説に登場する料理を再現する『池波正太郎江戸料理帳』なんていうTV番組もありましたっけ。

 

 今回の作品は2部制とのこと、次作は4月7日に公開予定だそうですが、あと2ヶ月もあるのね〜〜。

待ち切れないわ❗

 

 

 

 

 

 

 

福士蒼汰って……NHKドラマ10『大奥/家光編』

 
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……こんなに演技が巧かったっけ?(失礼!^^;)

彼の演技を最後に見たのは、そう言えばいつのことだったろう(・・; 

 

 振り返れば、映画『曇天に笑う』と『BLEACH』以来かな。でもこの2作はアクションもので、彼の身体能力の高さは特筆すべきものだとは思ったけど、細やかな心理表現がそれほど必要な作品じゃなかったし。それ以来、「演技が下手」だとか、「棒演技」だとか、ヲタクは作品を見てもいないのに、心ない評判やマスコミの記事を鵜呑みにしていた気がします。今回の彼の演技を見て、反省してる(^_^;)

 

 彼の役は、徳川三代将軍家光公(堀田真由)の側室・お万の方の男版、京の寺の僧侶だった万里小路有功(までのこうじありこと)。世継ぎを熱望し、幕府の安泰を図る春日局(斎藤由貴)に拉致され、子をなすことが出来なかった故に男として、側室としてこの上ない屈辱を受けながらなお、御仏の道を全うしようとする清冽な佇まいと、身体全体から滲み出る優しさと哀愁が絶品。福士くん本人は、前述の映画や劇団☆新感線の芝居や立ち回りでもわかるように、身体能力の非常に高い人だと思いますが、劇中で城内の侍たちに竹刀の素振りを千回強要されて戸惑う場面等は、実際に刀など握ったこともなさそうな優男(やさおとこ)ぶりを自然に演じていましたね。また、相対する家光役・堀田真由の、喜怒哀楽の激しい情熱的な芝居が良いコントラストを見せて、家光と有功の恋の、純粋さと悲劇性を際立たせていました。

 

 春日局が斎藤由貴……っていうのも良かったなぁ。ガタイのいい女優さんが演じると、いかにも権力を振るうヴィランっぽくなっちゃうんだけど(笑)一見たおやかな風情の彼女が演じるから、病をおして世継問題の重圧を一身に担う悲愴感が垣間見れて、ラスト、有功に真情を吐露する場面が一層の感動を誘いましたね。

 

 そしてそして、若い二人の純愛路線の後は、いよいよ来週からヲタク贔屓の仲里依紗演じる綱吉公が登場〜〜❗夜な夜な城下で男を漁る女将軍かぁ…。刺激的だわ(笑)でもって、そんな女将軍を手玉に取る?右衛門佐が山本耕史。はてさて、どんな大人の濃密な駆け引きを見せてくれるのか?……楽しみでございますことよ😉

 

 

 

ジュード・ロウ ✕ ニコラス・ホルト、『The Order』で初共演


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『The Order』は実話に基づくクライム・ストーリー。監督はオーストラリア人のジャスティン・カーゼル(『マクベス』)。監督はあの2015年版『マクベス』の監督かぁ〜。個人的にはめっちゃ嬉しい。カーゼル版『マクベス』、公開当時はなぜかあまり評判にならなかったけど(?_?)マクベス役のマイケル・ファスベンダーマクベス夫人役のマリオン・コティヤールも良かったし、何よりスコットランドの風習や時代背景を忠実に再現、暗く禍々しい映像美や3人の魔女の解釈も素晴らしく、何度か映像化された『マクベス』の中でヲタク的にはベストだと思っているので期待感MAX❗

 

 映画『The Order』の原作はケヴィン・フリンの『The Silent Brotherhood』。全米史上、KKK以来最悪と言われた白人至上主義テロリストグループの顛末を描いたものだそうです。

 

 映画の舞台は1983年。銀行強盗や偽造事件、武装した車による凶悪犯罪が多発、※アメリカ太平洋岸北西部の住民を恐怖のるつぼに陥れていました。

アラスカ州からカナダのブリティッシュコロンビア州を経てまたアメリカ合衆国の太平洋岸北西部に至る地域。

 

 様々な法的執行機関が捜査を実施ましたが、確たる証拠が得られないまま。そんな中、アイダホ州の一匹狼的なFBI捜査官(ジュード・ロウ)は、これらの事件が従来の金品目的の犯罪ではなく、極めて危険なテロリスト集団によるものだと気づきます。その中心人物が極右のカリスマ的指導者(ニコラス・ホルト)で、彼はアメリカ合衆国連邦政府の転覆を目論んでいたのでした‥。

 

 ストーリー読んでるだけでワクワクしてきたな〜。ヲタク推しのニコラス・ホルト、強がっていてもそのじつだらしないクズ男やイッちゃってる変人(『ザ・メニュー』『女王陛下のお気に入り』『エカチェリーナ 時々真実の物語』…どいらかと言えばコミカルパート)が続いていたから、悪と狂気に溢れたカリスマ役は期待大❗

★今日の記事の元ネタ(deadline com.)はコチラ❗🔻🔻🔻🔻🔻🔻

 

 

大天使ガブリエルが吹くラッパの音色〜『バッハ名曲集』(サントリーホール)


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 サントリーホールで「バッハコンサート」鑑賞。2時からの開演なので、横浜ルミネ6階にある「マンゴーツリーカフェ」で、軽く腹ごしらえ。ランチメニューは、グリーンカレー、ガパオライス、タイの汁そば、トムヤムヌードルのうち2種類を選ぶことのできるハーフ&ハーフセット。ちなみにヲタクはグリーンカレーとガパオにマンゴージュース、デザートにはタピオカココナッツミルク。マンゴーツリーはチェーン店でもあり、タイ料理を日本風にアレンジしてだいぶマイルドな味になっています。若い頃はタイ人が経営している、香菜もたっぷり、激烈な辛さの本場タイ料理?が好きだったけど、年をとった今ではこれくらいがちょうどいい。


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デザートのタピオカココナッツミルク。バナナの薄切りがアクセント。


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※「世界一美しい響き」を目的として建てられた、クラシック専用の音楽堂、サントリーホールの今日の風景。

 

 そして今日のサントリーホール「バッハ名曲集」は、﨑谷直人(ヴァイオリン…神奈川フィルハーモニー管弦楽団の前ソロ・コンサートマスター)、大木麻理(パイプオルガン)、斎藤秀範(トランペット)、西山まりえ(チェンバロ)をはじめとして、夫々が数々の音楽賞を受賞、日本音楽界期待の若手精鋭ソリストたちによる夢の競演❗

 

 第一部はオルガンとトランペットによる小品集(『トッカータとフーガニ短調』、カンタータ『楽しき狩りこそ我が喜び』、小フーガト短調)でしたが、ヲタクは特に、斎藤秀範さんのトランペットの明るく透明な音がとても素敵で、すっかりトリコに……。有限の存在(私たち人間)と無限の存在(神)を結びつける、※大天使ガブリエルの吹くラッパもかくや…と思わせる美しい響き❤

※大天使ガブリエルは、「最後の審判」の開始を告げラッパを吹く役を担う…と言われています。このラッパの音で「死者は蘇り」、生者と共に審判を受け、永遠の楽園(天国)に行くか、はたまた地獄に送られるか、ふるいにかけられるそうです。斎藤さんのトランペットはもちろん、永遠の楽園行きを告げる音 笑


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 バッハは教会音楽家としてほぼ一生を送りましたから、彼の曲の殆どが神への讃歌なわけですが、バッハの曲を聴くと必ず、以前ドイツ旅行の折に訪れたケルンの大聖堂を思い出すんです。神のおわします天国に近づこう、近づこうとしてひたすら上を目指し、大きなステンドグラスから「神の光」が内部に降り注ぐゴシック建築の傑作を初めて目にした時の感動は、バッハの曲を聴いた時心に湧き上がるそれと、とてもよく似ているような気がします。


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ライン河から臨む夜のケルン大聖堂。天空を指す荘厳な尖塔に圧倒されます。

 

 第一部の小品集から第二部の華やかな『ブランデンブルク協奏曲』、そしてアンコール『主よ、人の望みの喜びよ』、『G線上のアリア』に至るまでまさにバッハ漬け(笑)、心ゆくまで堪能した贅沢な2時間。

 

 ……しっかし昨日は聖ニコラスそっちのけのブラック・サンタ映画『バイオレント・ナイト』を観て、今日はバッハの天上の音楽……って、どーゆー趣味してるんだ、じぶん(笑)

 

 

 

 

 

ジャック・ロウデン ✕ オースティン・バトラー、奇跡の2ショット❗

 
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トム・ハーディ主演『カポネ』で、アル・カポネを追い詰めるFBI捜査官を演じたジャック・ロウデン

 

土曜日の朝、休みなのでベッドの中でウダウダとスマホいじってたヲタク、あまりの嬉しいニュースに飛び起きた❗

 

 ジャクロのインスタグラムに、彼が昨夜ロンドンで出演したトーク番組『グラハム・ノートン・ショウ』の一部が紹介されていて、な、なんと、ジャクロの隣にはオースティン・バトラーがああああ〜❗そもそもハリウッド期待のライジングスターであるオースティンが、スコットランドを拠点として活動し、最近ますますローカル・オリエンテーションが激しくなっている(^_^;)ジャクロとロンドンで出逢うこと自体が奇跡と言っても過言ではありません。オースティンはミッシェル・ヨーと共にBAFTA(英国アカデミー賞…授賞式は2月20日)にノミネートされていてすでにロンドン入りしているもよう。ジャクロがBAFTAにノミネートされているなら話はわかるんだけど、彼は今回BAFTAのスコットランド部門で既に主演男優賞を受賞しているので、英国のほうではノミネートされていません。今回呼ばれたのは最新作『The Gold』が2月にBBCで放送されるから。ジャクロはハリウッドの商業的大作には興味ないと公言しているので、これからも二人が映画で共演する可能性はゼロに等しい…😢ですから、ヲタクが朝っぱらからコーフンしている理由がおわかりいただけたかと……(^_^;)自分の推しと推しが友だちになったり、共演したりすることをヲタクは、「ヲタクのラブチェーン」って勝手に名付けています 笑。

 

 ジャクロは英国のEU離脱に昔から反対して、ゆくゆくは英連邦からスコットランドの独立を目指す愛国主義者。実生活でも、あえてスコットランド訛で話しています。ノートンから「スコットランド訛りで普段話すとどんな感じ?」と聞かれたジャクロ、「お店に行って会話しても、なかなか理解してもらえないんだよね。『今日の風向きはどっち?』って聞いたら、『えっ?オーツミルクが欲しいの?』って言われちゃったりとか」といつも通りユーモアたっぷり、身振り手振りで応答、オースティンやミッシェル・ヨーも大爆笑(嬉)


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※オースティン・バトラー

 

 一方、ジャクロと反対にオースティンは、未だにマスコミが彼の話し方ばかり取り上げることに違和感を覚える…と話してくれました。そう言えば、「『エルヴィス』の撮影が終わってずいぶん経つのに、いまだに南部訛りが抜けてないと評判だ」とか、反対に「エルヴィス以降、声が変質した」なんて記事が出てたよねぇ……。本人としては、話し方云々より、内容に焦点を当てて欲しい…と。そりゃそうだわ、ご本人は『エルヴィス』以降、『The Bikeriders』(共演・トム・ハーディ)、『DUNE 砂の惑星 Part I I』、『マスター・オブ・ザ・エア』等、着々とキャリアを積み上げているんだから。もっと『エルヴィス』のその後を聞いてやって、マスコミさん。

 

 そう言えばオースティン、上記の新作で、※トム・ハーディやフローレンス・ピュー(『DUNE 砂の惑星』Part II)、バリー・コーガン(マスター・オブ・ザ・エア)等、ジャクロのマブダチたちと軒並み共演しているのよね。トークショウの終了後、きっと共通の友人の話で盛り上がったに違いないわ❗(←妄想 ^^;)

ジャクロとトム・ハーディは、ご存知『ダンケルク』で、オニのクリストファー・ノーラン監督にスピットファイアに実際に乗せられ、共にガチ飛行をさせられた仲。ジャクロはトムを崇拝しており、次期007は絶対トムだと公言している。フローレンス・ピューとは『ファイティング・ファミリー』で実在するプロレスラー兄妹を演じ、互いに励まし合いながら体重増量や過酷なトレーニングに挑んだ、言わば「戦友」。バリー・コーガンは、ジャクロのパートナー、シアーシャ・ローナンと同じアイルランド出身の俳優。バリーはジャクロのことを「ボクのカレシ」と言うほど慕っている。

 


Jack Lowden on Instagram: "Tonight on BBC1 talking about THE GOLD. @brunellocucinelli_brand @petransellge"

★ジャクロの新作『The Gold』についての情報はコチラ❗🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻

血まみれサンタのお通りだい❗〜『バイオレント・ナイト』


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 クリスマス当日のサンタのお話しを節分の日に大公開……って、何かのジョークなの?……って感じですが、世界中の良い子の味方?サンタさんがじつは大酒飲みのおっさんで、強盗相手とはいえガチのバイオレンスアクション大爆発❗……な映画をクリスマスに観るのもそれはそれでどうかと思うので(笑)季節外れの公開で良かったかもね、うん。どうせR15でお子ちゃまは見れないんだし(^_^;)

 

 とあるクリスマス・イブ。今はもはや1100歳で、老体に鞭打ってプレゼントを配り歩くサンタクロース(『ブラック・ウィドウ』レッド・ガーディアンのデヴィッド・ハーバー…コワモテに見えて、頼まれたらイヤと言えないキャラは今回も同じ 笑)。サンタクロースを信じる子どもたちは年々減り続け、大人も子どもも物欲まみれのご時世に嫌気がさし、そろそろ引退を考えている彼は、イブだというのに、プレゼント配りもサボって、酒場でクダをまいている始末。そんな彼がアメリカでも一二を争う大富豪の邸宅にプレゼントを届けに行ったちょうど時を同じくして、完全武装した強盗一味が邸宅に侵入。集まっていた親族は人質にとられてしまいます。見て見ぬふりしてこっそり逃げようとしたサンタさんでしたが、富豪の孫娘で、『ホーム・アローン』よろしく罠を仕掛けて強盗たちをやっつけようという勇敢な少女トルーディのたっての頼みで彼女とタッグを組み(トルーディ手作りのマジパン、サンタさんこっそり食べちゃったからね。そりゃ、イヤとは言えないわな)、「悪い子退治」に乗り出しますが……❗

 

 何と言っても見どころは、最近は現代社会のぬるま湯にどっぷり漬かって牙の抜かれたライオンみたいだったサンタさんが、悪漢たちと闘ううちに、忘れていた太古の、野生の血に目覚めていくとこですね。何しろ1100年前は「脳天潰し」という、マイティ・ソーのムジョルニアみたいなオノを振るって敵をなぎ倒してたって言うんですから。サンタさんの意外な過去にビックリです。聖ニコラスじゃなかったんだ(笑)そんなサンタ・ザ・バイキングに、いくらライフルで武装してたって、特に接近戦ではひよわな現代人がかなうわけありません。「Merry Christmas, Everybody」の軽快なリズムに乗ってサンタさんが「脳天潰し」を振るうたび、血飛沫と共に腕が飛ぶ、首が舞う(^_^;)あれ?この映画、『ノースマン 導かれし復讐者』だっけ?『ヴァルハラ』だっけ?って感じです(笑)「サンタさん、魔法が使える設定なのになぜ使わないんだろう」ってコメントどこかで見たけど、使いたくなかったんでしょう。なにせ太古のノースマンなんだから(笑)

 

 悪い子退治が終わったあと、サンタさんの奥さんが「これからは必要でしょ?」ってトナカイに持たせた「脳天潰し」笑。奥さんわかってるぅ〜〜。1度野生に目覚めたからには、もう後には戻れない(笑)これからはきっと、プレゼント配りだけじゃなくて、悪い子潰し……いやもとい、悪い子退治もサンタさん🎅の大事なお仕事🎵

 

 

ジョン・レグイザモ演じるラスボスの※スクルージディケンズも苦笑いな役名)が歌う

Violent Night〜〜🎵 Gory Night🎵

(暴力的な夜 血まみれの夜…『きよしこの夜』のフシで(^_^;))

よろしく、

予定調和なクリスマスストーリーなんてぶっ飛ばせ❗

さすが87ノース・プロダクションな1作でしたとさ、ぢゃん、ぢゃん❗

ラスボスとは言え、クリスマスに悲しい?思い出を持つ人間味があり、ちょっとおトボケなところは『ホーム・アローン』風味。

 

 

 

 

さあ行こう❗夢の世界で冒険の旅へ〜Netflix『スランバーランド』

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 Netflixで『スランバーランド』鑑賞。少年少女向けのファンタジーだとは思いますが、楽しいだけじゃなくて、さりげなく人生の教訓も含まれていたりして、なかなか含蓄のあるドラマでしたことよ。

 

 11歳の少女ニモ(マーロウ・バークリー)は、アイスランド沖の小さな島の灯台で、大好きな父ピーター(カイル・チャンドラー)と二人暮らし。勉強もピアノもワクワクする冒険譚も、みんな父が教えてくれました。しかしある嵐の日、父は船を救うために沖に出て遭難し、帰らぬ人に。一人ぼっちになってしまったニモは、街に住む父の弟(クリス・オダウド)に 引き取られることになります。鍵の会社の社長をしている叔父は内気で、明るく闊達だった父とは正反対。鍵の話ばかりしているので、ニモはどうしても彼を好きになれません。初めて通う学校にも馴染めないニモは、ある夜不思議な夢を見ます。自らを「無法者フリップ」と名乗るその男(ジェイソン・モモア)は、父ピーターの相棒で、夢の世界「スランバーランド」でピーターと数々の冒険をしてきたとニモに語ります。そして、スランバーランドの暗黒の海に眠る真珠を手に入れれば、願いが叶うと。辛い現実に耐えきれず、夢の中でずっと父と一緒にいたいと願うニモは、フリップと共に真珠の眠る「暗黒の海」を目指して出発しますが……❗

 

 一言で言うなら、たった一人の家族を失い、大きな喪失感を経験した一人の少女が、夢の助けを借りて、再び実人生に立ち向かう勇気を得ていく話なのですが、主人公のニモの悲しみだけでなく、突然少女を引き取ることになって右往左往し、夜中にこっそり『十代との付き合い方』なんて本を読んでいる彼女の叔父さん、夢の中のニモの相棒、フリップ等、登場人物がみんな魅力的で、キャラ一人一人に感情移入できるのが◎❗ニモ役のマーロウ・バークリー、憂いを帯びた美少女で、利発な雰囲気は子役時代のシアーシャ・ローナンを彷彿とさせますね。これから成長が楽しみ😉ジェイソン・モモアは、『ゲースロ』や『DUNE 砂の惑星』のようないかつい役より、『アクアマン 2』や今作品のような、「気は優しくて力持ち、だけどちょっとおバカさん」な役がピッタリ。叔父さん役の※クリス・オダウド、『15年後のラブソング』等コミカルな中にも哀愁を帯びた演技が印象的な俳優さんです。

『15年後のラブソング』では、同棲中のパートナーをほっぽって、伝説のロック歌手(イーサン・ホーク)に夢中になるオタクの役でした。この方、元々は喜劇俳優だそうですが、今作品のようなシリアスな役もイケますね。決して絵に描いたようなイケメンぢゃないんだけど、ラストの変身ぶり、ヲタクちょっとクラっときちゃった(笑)

 

 前半は少々盛り上がりに欠けるきらいがあるかな……と思いましたが、ジェイソン・モモア演じるフリップの正体?が明らかにされてからは、ハラハラドキドキ一気にクライマックスへ❗……そしてその後に残るのは、爽やかな感動と涙。少年少女だけでなく大人が見ても楽しい作品でした。何よりスランバーランドが素晴らしくリアル。今の映像技術ってスゴイよねぇ…🙀

 

★今日の小ネタ

①夢の世界の話だけあって、「現実世界の欲望や感情の抑圧が、夢を形成する」というフロイト理論(『夢判断』)がちょいちょい挿入されているのが、面白かった。夢の中に登場したセクシーさむんむんのラテン歌手が、現実世界では$#@◑✕だった…っていう設定、さもありなん……って感じで思わず吹いちゃいました(笑)

 

②ニモが燈台でお父さんと二人暮らし…っていう設定、SNSでは「まんま、アクアマンぢゃん❗」って盛り上がってますね。確かにそうだわー。ヲタクは『アクアマン』よりむしろ、最近見たロバート・エガース監督の『ライトハウス』(嵐に閉じ込められた孤島の燈台で、二人の燈台守(ロバート・パティンソンウィレム・デフォー)が互いに憎しみを募らせ、恐ろしい惨劇が起きる)がトラウマで、燈台に対するイメージが歪んでおりました(^_^;)今作品で、「燈台は船を守る場所」という本来のイメージに戻って良かったわ(笑)

 

 

 

予想を裏切る展開が待っていた🙀〜『罠の戦争』③


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 今日(第3話)も面白かった❗毎回あっと言う間に終わっちゃう(笑)

 

 視聴者としては毎回、先週の予告を見て、今週はどんな展開になるのかなぁ…と予想しながら本編を見るわけだけど、ラスト、こういうまさかの展開になるとは思わなかった……(ビックリ)でも、こういう裏切られ方、大好き♥ちょっと韓国ドラマを思わせる展開の仕方ですよね。韓国ドラマって、常にこちらの裏をかく予想外のストーリー展開で、時に暴走ぎみになって奇想天外になるきらいもあるけど、所詮はエンターテイメントなんだから、多少常軌を逸していたほうが面白い(笑)

 

 つよぽんの、毎回の素晴らしい顔芸も「踏みつけにされた弱者の痛み、想像してみるがいい❗」という決め台詞も、もはや歌舞伎のお家芸のようだわ。(ちなみに犬飼大臣の「わ・し・づぅぅ」もね 笑)

 

鷲津亨(草彅剛)の息子泰生の転落事件が、政界の黒い闇とどう繋がってくるのか❓ラストのあっと驚く新展開はその布石なんだよね❓いやー、それにしても今回のラストはビックリだなぁ…(←しつこい(^_^;))いやだって、犬飼大臣(本田博太郎)を権力の座から引き摺り下ろし、泰生を突き落とした犯人を彼の口から聞き出すのが最終目的だと思っていたから……。ラスボスにしては犬飼大臣、脇が甘過ぎるか。でも、『罠の戦争』公式ツイッターに、「犬飼大臣は永遠に不滅です」のハッシュタグが…。いいなぁ、こういう遊び心が。

 

 ネットではまさかの蛯沢眞人(杉野遥亮)犯人説が飛び交ってるけど……。いやだわ、あんな可愛い顔して純情そうな蛯沢クンがもし犯人だったら絶対人間不信になる(笑)

 

 『罠の戦争』と並行して楽しみにしてるドラマに『インフォーマ』(桐谷健太森田剛)があるんだけど、考えたら両方とも関西テレビの制作なんだね。今季のドラマシーズンはカンテレの一人勝ちだなぁ🙀

 

 

 

 

『吸血鬼ノスフェラトゥ』(ロバート・エガース監督)さらなる情報解禁❗


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吸血鬼ノスフェラトゥ役のビル・スカルスガルド(左)と、彼に執着され、つけ狙われる若妻役のリリー=ローズ・デップ(右)

 

 ヲタクが最も新作を待ち望んでいる監督の1人、ロバート・エガース(『ライトハウス』)。折しも今、日本では超大作『ノースマン 導かれし復讐者』が絶賛公開中ですが、監督の次なる作品は、映画史上不朽の名作、ドイツ表現主義時代の巨匠フリードリヒ・ヴィルムヘルム・ムルナウ監督『ノスフェラトゥ』のリメイク❗ストーリーは、19世紀のドイツ、トランシルバニアからやって来た不死の吸血鬼ノスフェラトゥから魅入られた若い女性の底知れぬ恐怖を描いたゴシック・ホラーです。

 

 当初公表されていたキャストのうち、まずは吸血鬼役のハリー・スタイルズが降板、続いてヒロイン役のアニャ・テイラー=ジョイが「製作日程のゴタゴタ」を理由に続いて降板してしまったとの報がありました。その後すったもんだの末?やっときまったのがビル・スカルスガルドとリリー=ローズ・デップ。そのニュースを聞いて、(…え?最初のキャストより合ってるぢゃん❗)って密かに思ったヲタク。アニャは好きな女優さんだけど、吸血鬼に翻弄される薄倖な美女役にしては自己主張が強いイメージで、ちょっとそぐわない感じがしていたから。


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ニコラス・ホルト

 さらに、ヲタクの熱烈推し、ニコラス・ホルトのキャスティングが発表され、ヲタクの期待はいや増すばかり。「ホルトが演じる役柄は明らかにされていない」そうですが、どう考えてもリリー=ローズの夫役しかないっしょ(笑)ムルナウ監督のオリジナル版(サイレント映画)もヲタク大好きな映画ですが、不動産業を営む夫が、トランシルバニアの吸血鬼の城を訪れ、じわじわとノスフェラトゥの毒牙に絡めとられていく過程がめちゃくちゃ怖いんです((( ;゚Д゚)))ニコラスが、新妻への愛ゆえに必死に恐怖と戦おうとする心情をどう表現してくれるか、今から楽しみ❗

 

 そしてそして、さらに今回、名優ウィレム・デフォーの参戦が新たに告知されました❗吸血鬼と対決するヘルシング博士役かな?エガース監督とは『ライトハウス』『ノースマン 導かれし復讐者』でタッグを組んだばかり。監督の信頼も篤いんだろうなぁ…。特に『ライトハウス』の、光に取り憑かれた燈台守の鬼気迫る演技は恐ろしいほどで、ロバート・パティンソンとの演技合戦もすごかった。今回もどんな演技を見せてくれるのでしょう。

 

 紆余曲折あったけど、フタを開けてみれば、これ以上望むべくもないほど強力な布陣じゃないですか❗『吸血鬼ノスフェラトゥ』、公開が楽しみすぎる❗

日本の警察小説が韓国ノワールに❗〜『警官の血』


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U-NEXTで、韓国映画『警官の血』鑑賞。

 

 ある夜、警官が殺害される事件が発生。その裏事情を知る内部者として浮上したのが、署内で圧倒的な検挙率を誇る、広域捜査隊のカリスマ刑事パク・ガンユン(チョ・ジヌン)。彼は高級マンションに住み、ベンツを乗り回し、莫大な資金を使って、裏社会の情報屋たちを操りながら、違法ギリギリの捜査を繰り返していました。以前からガンユンの捜査方法に疑問を抱いていたファン・イノ監察官(パク・ヒスン)は、新米刑事のチェ・ミンジェ(チェ・ウシク)に白羽の矢を立て、彼の内偵捜査を命じます。ミンジェは少年時代、やはり警官だった父の殉職現場に居合わせたトラウマを抱えていました。イノ監察官は、もし内偵捜査が成功すれば、ミンジェに父の死に関する極秘の調査報告書を見せると約束します。ミンジェの父親が殉職した時、彼の部下だったガンユンは、ミンジェの警官としての有能さを見抜き、助手としてあらゆる現場に連れていきます。ガンユンの強引な捜査に時に反発しながらも、時折見せる彼の、部下思いの優しさに次第に惹かれていくミンジェ。しかしそんな時、世界的規模の麻薬製造を検挙するため、ガンユンは遂に自分の警官生命と引き換えに、超えてはならない一線を超えようとします。それを事前に知ったミンジェは、危険も顧みずガンユンを止めようと動きますが…❗

 

 原作は、「このミステリーが凄い❗」にも選ばれた、佐々木譲の同名の警察小説。作者の佐々木氏は映画化に際して要望を事前に聞かれ、脚本にも眼を通し、撮影中は訪韓してイ・ギュマン監督やチョ・ジヌンと対談したそう。ヲタクは原作は未読ですが、日本の小説が原作とは言われなければわからないほど、見事に韓国映画になってましたね。…というのは、ほら、韓国の警察モノというと、裏社会の暗黒を描いた、暴力描写が生々しい「韓国ノワール」がすぐ思い浮かぶじゃないですか。なので、従来のパターン通り、ガンユンが目的の為なら手段を選ばない警官なのではないか……?と、見ているこちらもミンジェ同様、彼に対する疑惑がむくむく湧いてくる。それって、監督が仕掛けた一種のトリックな気がするなぁ。深読みしすぎかな?(笑)

 

 かわゆい顔して機転が利くし(けっこう腹黒いところもアリ)、腕っぷしも強い新人刑事役のチェ・ウシク(『パラサイト 半地下の家族』の可哀想なお兄さんね ^^;)と、無表情で心の奥底をめったに見せないカリスマ刑事役のチェ・ジヌン(『お嬢さん』)が何しろ魅力的で、親子ほど年の違う二人が次第に心を通わせて、いいバディになっていくところが見どころ。こういう警察モノ、探偵モノは、魅力的なバディが登場すると、面白さが倍増するんだよなぁ。

 

 原作はシリーズ化してないのかしらん。今回は紆余曲折を経て、二人の「新たなバディ誕生❗」ってシーンで終わったので、また新しい作品で二人を見たいものです。

 

 

ヲタクはバリー・コーガン推し❤〜『イニシェリン島の精霊』

 
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 いろんな意味で凄い映画でした。『イニシェリン島の精霊』、映画の専門サイトにはコメディに分類されてたけど、これってコメディなの?どこか笑える要素あったかなぁ…(?_?)それとも、ヲタクにコメディセンスが欠如しているのか。

 

 監督は、マーティン・マクドナー。同監督の『スリー・ビルボード』の時は、主演のフランシス・マクドーマントとサム・ロックウェルのキャラもあり、けっこうコメディ要素入ってたけど、今回は人間の悪意や狂気じみた憎悪が圧倒的に迫ってきて、けっこうキツかったっす(^_^;)

 

 時は1923年、舞台はアイルランド西海岸の沖にあるイニシェリン島とされていますが、実は島の名前は架空のものだそう。マクドナー監督によれば…

アラン諸島のいちばん小さな島、イニシィアを舞台にしようと思い、2、3年前に見に行ってみました。ですが、島はとても美しいけれど、ちょっとモダンすぎて、求めていたような大規模な自然の風景がなかったんですよ。それで、架空の島にすることにしたのです。

ヲタク実は30年ほど前に、アイルランド本土西海岸コンネマラ周辺を旅したことがあるんです。その時のイメージは映画のイニシェリン島そのままでしたが…。今はもう随分洗練されているんですね。

 

 島で牛追いをしながら、午後には近くのパブに行って友人たちと一杯やる。日が沈んだら、同居する妹シボーン(ケリー・コンドン)が作ってくれた夕食を食べて眠りにつく……そんな毎日を当たり前のものと享受して生きてきた男パードリック(コリン・ファレル)。そんな彼の幸せだった(筈の)人生は、一番の親友だと信じて疑わなかったコルム(ブレンダン・グリーソン)から、突然絶交宣言をされて、180度変わってしまいます。コルムを傷つけた覚えもないパードリックは理由を問いただしますが、コルムはただ「お前が退屈な男だから」と繰り返すばかり。パードリックは妹のシボーンや、島の若者ドミニク(バリー・コーガン)に仲立ちしてもらい、なんとか関係の修復を図りますが、コルムは益々態度を硬化させ、「お前が今度俺に話しかけたら、その度に俺は自分の指を1本ずつ切り落とす」と、とんでもないことを言い出します。パードリックがその禁を破って思わずコルムに話しかけた翌朝、彼の家の扉に何か激しくぶつかった音が。鳥かと思って家の外に出たパードリックは、驚愕の表情を浮かべます。果たして彼がそこで見たものは……!?

 

 パードリックが家の外で「あるもの」を発見するおぞましいシーンから物語は急加速して、大きな石が坂道を転がり落ちるように目を覆うような悲劇へと突き進んでいきます。…何も目ぼしい産業のない、寂れた島。古代ケルトの王国を偲ばせる石垣や紺碧の海と空、白浜等アイルランド特有の牧歌的な光景が美しければ美しいほど、人間の心の底に潜む暗黒面が際立ってくるしくみ。

 

 コルムは老境に入り、自分自身の人生を振り返った時、「何もなし得なかった」ことに愕然とし、フィドルが得意な彼は音大生とパブで合奏したり、作曲をして余生を送ろうと思い立ちます。そんな彼にとって、「ロバのク○の話を延々と2時間もする」、ベートーヴェンをボーボーヴェンと言って憚らない無知で無学なパードリックは疎ましく、それが積もりに積もってプッツンしちゃったもよう。…まあでも確かに、ロバのウ○コの話を2時間も聞かされたらさすがに…(^_^;)んでもって、パードリックの返しも、「ロバのク○の話しなんかしてないっ❗馬のク○だっ❗」って…。おーいー、そっちかい(笑)

 

 一方、コルムのいう「人生の空虚さ…人生とは死ぬまでの暇つぶしである」、「生きがい」など、近代人としての自我の目覚め?的な話は全く興味の範囲外のパードリック。はじめのうちこそ何とか状況を改善しようと努力しますが、人の心を読めない(読もうともしない?)彼は益々コルムを苛立たせるばかり。「気のいい善良な男」として当初登場したパードリックが、自分の存在を全否定され、さりとて閉鎖的な島で他に逃げ場のない彼が、生涯で初めて、心の中にドス黒い憎悪を膨らませていく……その変化を少ないセリフと表情で演じきるコリン・ファレルが凄い❗アカデミー主演男優賞、ヲタクは『エルヴィス』のオースティン・バトラー熱烈推しだけど、うーーーん、この老獪とも言える巧妙な演技、強敵すぎるゾ、コリン・ファレル(笑) 


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コリン・ファレル(左)とバリー・コーガン(右)

二人は『聖なる鹿殺し〜キリング・オブ・ア・セイクリッドディア』で1度共演していて、その時もなにげにブロマンスっぽいニオイがして良かったのよね。あっ、そういえば、ロブ・パティンソン版『バットマン』のペンギンマンとジョーカーだ❗この二人。

 

 でも……でもね、ヲタクの推しはコリンぢゃなくてドミニク役のバリー♥知的な障害を持っている(らしく)、警察官の父親から性的虐待を受けている島の道化者ドミニクは、パードリックからさえ小馬鹿にされる存在ですがそのじつ、鋭い洞察眼を秘めている設定。愚鈍な表情を見せながら時折、その深い蒼い瞳に知性を閃かせるのはバリー・コーガンの真骨頂。マクドナー監督もバリーの魅力にゾッコンらしく、今回のドミニク役は彼にアテ書きしたもののようです。はっきり言ってイケメンには程遠いけど、噛めば噛むほど味が出そうな感じ?スルメみたいな(笑)日本の俳優で言えば岡山天音

 

 全編を通じて、遠く※アイルランド本土の内戦の砲火が立ち上る様子が映されますが、監督のインタビューによれば、1つのメタファーとして使われているようです。パードリックとコルムについても、当初は些細な綻びに見えたものが、憎悪が憎悪を呼び、生死を賭けるような惨劇へと繋がっていく……これはまさに1923年当時のアイルランド内戦であり、その後も世界のあらゆる場所で繰り返されている出来事の寓話でもあるのです。

※英愛条約によって「アイルランド自由国」が成立、アイルランド独立が一部認められたものの、北アイルランド6県は英国に取り残され、急進派(IRA)がそれを不満として、ダブリン市街戦に発展。のちの北アイルランド問題の発端となりました。

 

 島でただ一人、近代的自我と自意識を持つ聡明な女性として描かれるパードリックの妹シーボーン(ケリー・コンドン)。彼女は、全員が顔見知りで他人の争いに首を突っ込むような島の状況、本土は独立を賭けて内戦状態だというのに、日常の些末な出来事に汲々としている島民たちにうんざりしており、郵便局のおばさんに彼女宛の私信をこっそり盗み読まれた時、「この島の人間には悪意しかない❗」と吐き捨てますが、彼女の姿に、アイルランドにルーツを持つというマクドナー監督自身の、生まれ故郷に対する愛と憎悪、複雑な感情を見たような気がします。

 

 人間本来の愛憎の物語であると同時に、アイルランドの土着神話、寓話的要素やメタファーが幾重にも張り巡らされたストーリー。ヴェネツィア映画祭やゴールデングローブ賞等、数々の映画祭を席巻している問題作です。

 

★今大注目、本作の演技で米アカデミー賞助演男優賞にもノミネートされているバリー・コーガンの紹介はコチラ❗🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻

★4年前、このブログでヲタクが書いたアイルランドの紹介記事はコチラ🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻🔻

 

久しぶりのイヤミス映画〜Netflix『神が描くは曲線で』(オリオル・パウロ監督)

 
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Netflixオリジナルの映画『神が描くは曲線で』鑑賞。いや〜、久しぶりに※イヤミスの典型みたいな映画見たわ〜〜❗

※そのものズバリ、読んだ後あるいは観た後、イヤな気持ちになるミステリーのこと。人間の狂気や、心の闇の部分に焦点を当てているため、ナゾ解きも明確な回答が得られない場合があり、後味が悪い余韻が残る。

隣で見ていた夫は結末に不服らしく、「モヤモヤする〜❗」と叫んでおります(笑)

 

 時は※1979年、舞台はスペイン、カタルーニャ地方。山の上、鬱蒼たる森の奥に聳え立つ「泉の聖母精神科病院」。年配の男性とタクシーから降り立った一人の女性、アリス・グールド(バルバラ・レニー)。彼女は主治医の診断書を持っており、入院するためにここに来たようです。主治医の診断書には、彼女は「パラノイアを患っており、症状が高じて夫を毒殺しようとし、危険な状態のため入院が必要」と書かれていました。しかし彼女は秘密裏に何かの資料を病室内に持ち込んでいて、病室に入ると、熱心にそれを読み始めます。それは、「デルオルモ家の悲劇」と書かれた新聞記事。アリスは実は、病院に入院中自殺したとされるデルオルモ家の子息ダミアンの死の真相を突き止めるため、殺人事件を疑うデルオルモ家の当主ガルシアから潜入捜査を依頼された私立探偵だった…という事実が、次第に明らかになってきます。どおりで、病院まで彼女を送って来た年配の男性が彼女に向かって「よろしく頼む」と言っていたのか…と。あの男性が依頼主のガルシアだったのでしょう。

1979年の精神科病院という設定がまた、クセモノ。精神病患者の人権も軽視されてる感じだし、現在ではよほど重症でないと使用されないというECT(頭部電気痙攣療法)も簡単にバンバン使われてて……なんかコワイ ^^;

 

 アリスはアルバ院長の部屋に忍び込んで入院患者の極秘資料を入手したり、病院内部で密かに捜査を始めますが、そんなある日のこと、男性患者である小人症のルイスが森の中でアリスに突然飛びかかり、彼女をレイプしようとします。彼女は頭を石で殴られ、気を失ってしまいます。目覚めた時、彼女の横にはルイスの死体が転がっていました。身に覚えのない殺人の濡れ衣を着せられたアリスは、果たして真実に辿り着けるのでしょうか…!?

 

 2時間半という長さですが、二転三転とどんでん返しが用意されていて、最後まで飽きさせません。(最後のどんでん返しが一番インパクト大ですが…)

結末は、全く正反対の、二通りの考え方ができるんですね。…つまり、ヒロインのアリスは、彼女の言う通りダミアンの死の真相を捜査する探偵で、私生活では夫に財産を狙われている被害者なのか?それともアルバ院長の診断通り、夫を毒殺しようとしたパラノイア患者なのか?

 

 夜中に病院が火災になり、患者たちが逃げ出して病院中がパニックになっているシーンが、本編に何度か挿入されてきます。私たちは、それはアリスが捜査している、「ダミアンが死んだ(殺された?)夜」、つまりは過去の回想シーンだと思ってずっと見ていたのが、ラスト近くになって実はそうではなかった…ということがわかって唖然とします。全く同じシーンなのに、カメラのアングルの違いや、誰がセリフを喋っているかを明らかにすることによって、ある出来事が全く違った意味を持ち始めるのです。このシーンをはじめとして、こちらを故意にミスリードする演出が随所に仕掛けられていて、最後まで翻弄されっぱなし(^_^;)

 

 肝心の「アリスの正体」ですが、正直言ってヲタクはまだはっきり断定できません。映画自体も、あえて明確なナゾ解きは提示してませんしね。ヲタクの乏しい脳ミソでは、あと2回くらい見直さないと解答に辿り着けなさそうです(笑)家族や友人同士で一緒に見て、それぞれの推理を話し合うのも面白いかもしれませんね。  

 

 スペインって、結構ミステリーの秀作を生み出している国なんですよね。ヲタクの観た中では、本作と同じオリオル・パウロ監督の『インビジブル・ゲスト/ 悪魔の証明』、『ロスト・ボディ』(こちらのナゾ解きは、スッキリわかりやすい 笑)、『マーシュランド』(2015年…アルベルト・ロドリゲス監督)などがおススメ❗

 

 また、ヲタクは以前「オススメのイヤミス映画」について記事を書いたことがあります。下にリンクを貼っておきますので、『神が描くは曲線で』を見て、同じようなテイストの作品に興味を持った方は、他のイヤミス作品もぜひ、見てみて下さい。🔻🔻🔻

 

新たな「顔芸ドラマ」の誕生だッ🙀〜『罠の戦争』②

 
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 この冬は『罠の戦争』にハマりまくっているヲタク。「続きが気になって、来週が待ち遠しくて仕方がない」っていう地上波ドラマはすごく久しぶりなので、最近はルンルン気分です(笑)

 

 プライベートでは気が優しくてあまり強いことが言えなさそうなつよぽんが、彼のイメージそのままの役柄を演じているところがミソ。権力者から虐げられ、搾取され、踏みつけられた末に、復讐に立ち上がるストーリー展開は、この景気の悪い世の中、多かれ少なかれ同じような鬱屈した思いを抱いている一般庶民からは、拍手を以て迎えられるはず(断言)。

 

 踏みつけられた痛みを思い知らせてやるッッ❗

と、つよぽんが拳を握りしめると、見ているこっちもめっちゃ力が入る(笑)先週の第一回目、つよぽん、怒りながらリンゴ握り潰してたけど…。棚橋弘至ぢゃあるまいし、あらかじめ切り込み入れてたにせよ、今考えてもスゴイよねぇ…。

 

 2回目にして、早くもつよぽんの「怒りの顔芸」は名物化しそうな気配(^_^;)元祖「顔芸ドラマ」と言えば、真っ先に頭に浮かぶのは『半沢直樹』。あのドラマの場合、主役の堺雅人をはじめとして、香川照之市川猿之助片岡愛之助…と、歌舞伎の錚々たるメンツの顔芸合戦の様相を呈していたけど、『罠の戦争』では、それをつよぽん一人が背負って立ってるんだから……

 

いやぁ、今更言うまでもないけれど、草彅剛は凄い役者である。

 

 『罠の戦争』というだけあって、罠を仕掛けられたり仕掛けたり、虚々実々、キツネとタヌキの化かし合い。……はてさて、最後に出し抜くのは果たして誰か?今のところ亨(草彅)の標的になっている内閣特命担当大臣・犬飼(本田博太郎)は、ラスボスじゃないよね?おマヌケすぎるもん(笑)総理(高橋克典)も民政党幹事長(岸部一徳)も亨の親友議員(小澤征悦)も……

考えてみればみーーんな怪しい❗

 

 亨の一人息子泰生が歩道橋から突き落とされた事件と、バスの中で泰生に注意されて彼に恨みを持ったらしい若い男、そしつ政界の闇はどこでどう、繋がっているのか?

 

 あー、1週間待ち切れないッ❗(笑)

 

 

 

没後20年〜レスリー・チャンが耀いた映画3選

 香港出身、その飾らない魅力と美しさで世界を魅了したスター、レスリー・チャンが自らその命を断ってから早や20年。ヲタク的に表現すれば、彼は「この世に生を受けたのが早過ぎた人」。英国と中国、極めて保守的な倫理観を持つ社会において、レスリーはゲイでした。もちろん社会の圧力はそれを許しはしなかった。そのため彼は、声高にそれを公の場でカミングアウトはしなかった。しかし今振り返ってみると、一表現者として彼独自のやり方で、映画やコンサートなどで、そのボーダーレスな思想を表現し続けていたと思います。2000年のコンサートツアーでは、ジャン=ポール・ゴルチエがデザインした、アンドロギュノス的な衣装(透け素材のセーラー服、黒髪のウィッグ)を身につけて観客を限りなく挑発、香港の地元メディアから散々叩かれました。倫理道徳や世間体や社会通念との果てしない戦い……。力尽き、翼折れた彼が、マンダリン・オリエンタル香港の高層階から身を投げたのは、そのコンサートから3年後のこと。原因は、13年交際していた男性との別れにショックを受けた…とか、新しい年下の恋人との仲に悩んでいた…とか、様々に言われたけれど、それだけじゃなかったと思う。

 

 美しい人に、今はもう銀幕の中でしか会えないけれど、それだけに、彼の魅力は色褪せず、圧倒的に耀いている。今日はそんなレスリー・チャンの魅力が堪能できる映画をご紹介しましょう。


欲望の翼(1990年…ウォン・カーウァイ監督)
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 今見ると、まあよくもこれだけ香港のトップスターたちを集めたもんだわい……と呆れるくらいゴージャスな布陣。監督の盟友、クリストファー・ドイルのスタイリッシュな映像が冴えまくり、舞台となる雨季の香港とフィリピンの湿った熱気が、銀幕から立ち上ってくるよう。6人の若者たちの、恋愛……というには生々しすぎる、本能のままに欲望を迸らせる無軌道な青春。それは滴る熱帯夜のなせるわざなのでしょうか?…きっと誰もその問いに答えることはできないに違いありません。

 

 レスリーは、生みの母に捨てられた心の空洞を埋めるために、刹那的な恋を繰り返す青年ヨディ役。美しいけれど、何も映していないような硝子玉のような瞳、酷薄な表情……。映画の中の彼の恋人たち(カリーナ・ラウ、マギー・チャン)は、たとえヨディの心を切り裂いたところで、どこにも自分たちの居場所は無いとうすうす気付いていながらなお、一縷の望みを抱いて彼に狂い、常軌を逸していきます。レスリーの最後の瞬間に思いを馳せると、彼自身もまた華やかな笑顔の裏に、ヨディと同様、心にぽっかり空いた昏い穴を持て余していたのでは……?そんな彼の本質をいち早く見抜いたのがウォン・カーウァイ監督だったのだと思います。カーウァイ監督作品のレスリーの色気ときたら…。特に鏡に向かって腰をくねらせるダンスシーンはエロすぎ(笑)

 

ブエノスアイレス

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(1997年…ウォン・カーウァイ監督)

 香港の名家に生まれながら、父親のコネで就職した会社で金を持ち逃げ、石もて追われるが如く故郷を後にし、地球の裏側、ブエノスアイレスまで流れ着いた男(トニー・レオン)。レスリーは、奔放でさんざん身勝手に振る舞いながら、しかしすぐに「俺たち、今度こそやり直そう」と、猫のように甘えてくる同棲相手の役。レスリーのオム・ファタルっぷりここに極まれり…って感じでしたよね。

 

 初めてこの映画を観た時には、ホモセクシュアリティを真正面から描いた内容に度肝を抜かれました。それも当時、人気・実力共にトップクラスのトニー・レオンレスリー・チャンが演じたんですから……。当時話題になったのが、二人が絡みつくように踊るタンゴのシーン。アルゼンチン・タンゴの発祥地とされるブエノスアイレスは、19世紀には出稼ぎ労働者がひしめく港町でした。彼らが日ごろの性的鬱憤のはけ口として、男同士荒々しく踊ったダンスが、アルゼンチン・タンゴの始まりと言われています。…その歴史を考えれば、そのものズバリのシーンより、よっぽどセクシー。観た夜は興奮してなかなか寝つけなかったことを、つい昨日のように思い出します(^_^;)

 

 撮影監督クリストファー・ドイルの才が冴え渡り、手持ちのカメラでズームして追いかけるように撮っていく躍動感(特にトニー・レオンが職場の仲間とサッカーに興じるところ)、「香港はブエノスアイレスの反対側にある。足の下に香港があるんだ」ってトニー・レオンが呟いた瞬間に映像が引っくり返るシーン等々、25年間以上経った今でも、その映像美はいまだ斬新で、全く色褪せていません。

 

★君さえいれば/金枝玉葉(1994年…チ・リー監督)
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 当代一の人気歌手ローズ(カリーナ・ラウ)を恋人に持つ、才能溢れる作曲家で音楽プロデューサー、サム(レスリー・チャン)。新人発掘オーディションの優勝者ウィン(アニタ・ユン)を育てるうち、享楽的なローズとは正反対、ウィンの率直で飾らない人柄に惹かれていくサム。しかし実はウィンは、「普通の若い男性をスターにする」というテーマのオーディションに男性と偽って合格していたのです。それまでゲイに対して偏見を抱いていたサムは、自分がウィンに恋していることをなかなか受け入れることができず、「…もしかして僕はゲイなのか?」と思い悩みます。

 

 レスリーに、「ゲイだとわかると人気が落ちる」なんてセリフを言わせるのは、製作側が知らなかった(…のかな?^^;)とはいえ、かなり彼には気の毒だったなぁ…とは思うんですけど、それを度外視すれば、愛称「哥哥ゴーゴー(お兄さん)」そのままに、レスリーの愛嬌のある、キュートな魅力満載のロマコメです。劇中で主題歌『追』(香港アカデミー賞主題歌賞受賞)を切々と歌う、彼の艶のある美声も胸キュンもの。またね、レスリーを巡る恋のライバル、アニタ・ユンとカリーナ・ラウが二人とも健気系女子で、とっても可愛いの。

 

 映画のラスト、レスリーの、恋が成就した時の幸せそうな笑顔が、今見返すと胸に痛い😢

 

★今日のオマケ

レスリー・チャンの命日は4月1日なんですが、その日にBunkamuraル・シネマで『欲望の翼』(デジタルリマスター版)が特別上映されることに決まったもよう。もう一本、シークレット上映されるみたい。もう一本…って、アレかな?ソレかな?コレかな?(笑)

 

②『欲望の翼』と『君さえいれば』両方で、レスリーに片想いする女性の役を演じたカリーナ・ラウ。彼女は実生活ではトニー・レオンの奥様。15年に及ぶ長い結婚生活で、トニーはかなり気難しく扱いづらい人のようで、カリーナがある時インタビューで記者にそれをグチったところ、「トニーはまだレスリーを忘れられないんじゃ?」という読者からのコメントがあったとか。トニーとレオンのラブシーン、ガチで凄かったもんね(^_^;)