オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

眞島秀和×岸井ゆきの in 「月の獣~Beast on the moon」演出・栗山民也

栗山民也演出の「月の獣」言わば伝説の名作待望の再演❗2015年の舞台は未見なので、今回の再演は「待ってました💕」というカンジです😃しかもしかも、主演が密かにファンの眞島秀和さん🎵(最近、眠れない夜は「サウナーマン」を1話見ると、なぜか安らかに眠りがやって来るんです。なぜでしょう❓眞島さんの演技は安眠効果があるんでしょうか=笑)、そして最近注目の若手女優岸井ゆきのさん❗「おじいちゃん、死んじゃったって」「愛がなんだ」のあの女優さんですね。感情の振れ幅のスゴい役とかエキセントリックな役とかは強烈な印象を残して名演技と言われがちですが、上記二作のような、いわゆる等身大の女の子の日常の演技って案外難しいんじゃないかと…。お若いんですけど、舞台経験も豊富なようなので、眞島さんとのタッグ楽しみです❗

 

 そして、何と言っても演出は栗山民也さん❗栗山さんの舞台には、演劇によってそれこそ社会変革を起こそうというくらいの熱い気概を感じます。(井上ひさしの「黙阿弥オペラ」じつは藤沢竜也と吉田鋼太郎のコンビ、この作品がいちばん好きだったりして😅)良い意味での啓蒙活動というのかな…。故蜷川幸雄さんの舞台は、ワタシにとって華やかで夢幻的で、辛く厳しい現実から逃れて一時酔いしれる一大エンターテイメントだったんですが、栗山さんの舞台は、嫌でも眼を逸らしてはいけない現実を突き付けられるような感じですよね…。だから、見た後すごく疲れる(笑)栗山さんはいつかのインタビューで、今の日本の社会って「みんなと同じじゃないと安心できない同調圧力の社会。演劇はそれじゃいけない。特に役者は唯一無二の存在でなければ」とおっしゃってましたね。栗山さんは、眞島さんの瞳の中に唯一のものを見た、と仰有っていたので、そんな栗山さんの慧眼に見出だされた眞島さんと岸井さんの演技が今からワクワク楽しみです❗

 

 テーマはアルメニア人虐殺。19世紀末から20世紀初頭に、オスマン帝国少数民族であったアルメニア人が、強制移住、虐殺などにより死亡した事件です。現代史研究によれば、オスマン帝国の組織的犯罪と見なされているようですね。この舞台は、生き残った平凡な市井の人々がそれをどう受け止め、乗り越えていったか…という物語のようです。日本の中高では、現代史ってあまり重要視されてませんよね…😿受験にもあまり出題されないしね。だからこそ舞台や映画で、1900年以降、日本で、世界で何が起こっていたのか、私たちはもっと知らなくてはいけないと思うのですが…。そんな意味で、栗山さんがこの素晴らしい戯曲を発掘してくださって、渾身の力で演出されるということは凄いことだと思うのです💕

 

  眞島さんと岸井さんのアフタートークの日はすでにチケット数少なかったです😧栗山さんが「この作品を乗り越えなければ正月が越せない」と仰有るほどの名作舞台、この機会にぜひ❗