オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・コンサート鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログです。

『文豪ストレイドッグス』と耽美派・無頼派の作家たち

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澁澤龍彦さまがアニメキャラに変身して映画にご出演されるとの情報を仕入れ、早速見たアニメ映画が「文豪ストレイドッグス~DEAD APPLE」でした。結果、なかなか面白かったので、直後に漫画で読み始めました。今ちょっと小休止中ですが。

 

  ワタシの記事の中にも澁澤先生、何回かご登場頂いているので、ちょっとご紹介。澁澤先生と言えば、マルキ・ド・サド裁判で有名な方ですが、ワタシにとっては、人に知られざるマイナー芸術(土方巽暗黒舞踏とか、四谷シモン球体関節人形)を世に紹介した人、というイメージが強いです。三島由紀夫と親交があったことでも知られていて、三島は

「珍書奇書に埋もれた書斎で、殺人を論じ、頽廃美術を論じ、その博識には手がつけられないが、友情に厚いことでも、愛妻家であることでも有名。この人がゐなかつたら、日本はどんなに淋しい国になるだらう」

と語っていて、過激な著作とは全く違う素顔だったようで、そのギャップも魅力的なところ。

 

 さて「文豪ストレイドッグス」(マンガ版には澁澤先生は登場しません) 舞台は横浜❗街に起こるさまざまな超常現象を解決していく「武装探偵社」メンバーはそれぞれエスパーである「異能者」がほとんど。主人公は中島敦。ご存知教科書にも載っている「山月記」由来の異能は「月下獣」。その他は、自殺マニア(汗)の太宰治。太宰が織田作之助と横浜のバーで水割り飲んでたり、敵対するポートマフィアの幹部、中原中也からいつもからまれてたり。谷崎潤一郎の異能がそのものズバリ「細雪」で、妹の名前がナオミ(谷崎の作品『痴人の愛』のヒロイン)。設定がほとんど、作家自身の作品や私生活のパラレルワールドになってます。個人的には、超絶几帳面な堅物、前身は数学教師だった国木田独歩がイチ推しなんですけど🎵(メガネ男子にヨワイもので…😅)異能も「独歩吟客」❗その他にも、泉鏡花江戸川乱歩芥川龍之介等、これでもかってくらい文豪ぞくぞく登場(笑)作者の朝霧カフカ(その名もカフカなのね)さんは中でも、耽美派無頼派がお好きのようですね。「文豪がみんなイケメン化して、アクションしたら面白いだろうと思った」そうで、それある意味オタクの理想像(笑)

 

  バトルアクションとしても十分面白いんですけど、それをきっかけに、若い方が古典的な文学に興味持ってくれたらなぁ…なんてちょっと思ってます。

 

 

  余談ですが、GoogleAnalytics見ると、ワタシの拙ブログ、覗いて下さっているの、60%が男性なんですね。意外でした。それともワタシって「男脳」なんですかね?あっ、でも感動したマンガも小説も映画も、男女の恋愛ものって今までほとんどなかった…(汗)ブロマンスはあったけど(大汗)

 

 

  あっ、ちょっと余計なことかもしれませんがネットで「渋沢竜彦」という表記が散見されますけど、ご本人は「私は署名をするときにも、竜彦などとは間違っても書かない。これはタツではなくて、尻尾の生えたカメみたいではないか」とおっしゃっていたそうなので。よろしくお願いいたします(…って、誰に向かって言ってるんでしょうね=汗)

 

  文豪がみんなイケメン化して戦うバトルアクション🎵マンガもアニメも楽しいですよ❗