オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、鑑賞後の感想を呟いたりしています。今はおうちで珈琲片手に映画やドラマを観る時間が至福。

ツッコミどころ満載(^.^;〜Netflix『鵜頭川村事件』


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Netflix『鵜頭川村事件』全6話視聴。

 

 医師の岩森明(松田龍平)が、娘の愛子(丸山澪)を連れ、ある日突然行方不明になった妻の仁美(蓮佛美沙子)を探しに、仁美の故郷である鵜頭川村を訪れるところからこの物語は始まります。失踪する前の仁美は精神不安定な状態で、「エイキチが来た」という謎の言葉を残しており、また彼女の手帳には「鵜頭川村8時」という予定が書き込まれていたため、岩森は村で仁美の身に何かが起こったのだと確信していたのです。岩森と愛子は、仁美の実家である矢萩家に身を寄せます。そこでは仁美の双子の妹・有美(蓮佛美沙子・二役)が彼らを迎えてくれました。村は村の守り神であり祟神ともされている「エイキチ」祭りの準備の真っ最中でした。



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※主人公・岩森役に松田龍平(左)。え?この種の「善良な人物が事件に巻き込まれるタイプのサスペンス」の主人公に松田龍平?感情移入しづらい…小泉孝太郎のほうが良かったんじゃ(^.^;って思ったけど、最後のオチを考えると、彼で良かったのかも、うん。ヒロイン・有美役は蓮佛美沙子(右)。有美は、メンヘラ揃いの村人の中で数少ないマトモな人物(笑)

 

村には何の産業もないため、村で産業廃棄物処理業を営む矢萩吉朗(伊武雅刀)が絶対権力者として君臨しており、将来は次世代型クリーンパークの建設を目論んでいました。それを良く思わない青年団の団長・降谷立樹(工藤阿須加)は何とかしてそれを阻止しようとしており、村は分断化されて互いに憎み合い、一触即発の状況に陥っていました。そんな中、鵜頭川村は、未曽有の集中豪雨に襲われ、村外に通じる唯一のトンネルは崩落、村全域が停電し、電波塔も倒壊して完全に孤立状態となってしまいます。不安と疑心暗鬼が村人の間に広がる中、村の青年団の一員である降谷敬一(篠原悠伸)の刺殺体が発見されます。しかしそれは、村全体が恐怖のるつぼと化す、悲劇のほんの序章にしか過ぎなかったのです……。

 

 何しろヲタクは横溝正史江戸川乱歩の、「閉鎖的な社会に蠢く愛憎と怨念が恐ろしい事件を巻き起こす」ホラーストーリーに目がないので(^.^;てっきりそっち系かと思ってワクワクしながら見始めたんだけど……。

 

残念ながらぜんぜん怖くないのよ(笑)


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※大の大人が死ぬほど怖がる村の神「エイキチ」のビジュアルがこ、これ?(右)。小説やマンガの実写化が難しいのはこーゆーところなんだよねぇ…。

 

 キャッチフレーズは「壮大なスケールで描く、極限のパニック・スリラー」。そっか、目指したのはそっち?現代の福田村事件みたいな?……だとすると、外界から隔絶された完全な孤立状態がこのミステリの大前提になるわけですよね。外界と通じる唯一の手段であるトンネルが崩落した後、しばらく音信不通になるのはわかるけど、矢萩吉朗の家には発電機がある設定だから、SOSを発することくらいはできるでしょ?って話で。

 

 原作はどうも1970年代の設定らしく、まあその時代ならありうるかな、とも思うんだけど、ドラマの場合は時代背景が不明。ただ、1970年代に「次世代型クリーンパーク」なんて概念があったとは思えないし、東京から来たうさんくさい経営コンサルタント眞島秀和)が、「コンプライアンス云々…」って口走ってるんで、現代日本の設定なのかな(・・? しっかし現代日本で、村長が災害対策もなんもとらずに権利者の矢萩吉朗の言いなり、一連の殺人事件を「エイキチさまのタタリぢゃあああ」って叫ぶばっかだったり……って。いやしくも鵜頭川って「村」という地方自治体でしょ。政府の定める防災基本計画に基づいて対策は事前に練られているはず。外界から隔絶された極限状況が絶対条件ならば、思い切って時代設定を昭和30年代くらいにしたほうがいいんじゃないかな……と思いました。

 

 あと、パニック・スリラーの怖さって、「平凡な日常を送っているごく普通の人々」が想定外の出来事に遭遇した結果、隠された欲望や敵愾心が剥き出しになっていくところにあると思うのですが、ドラマ版『鵜頭川村事件』の場合、数人を除いて、ほぼマトモな人がいないのが哀しいところ(笑)登場した時から(この人、アタマ大丈夫?)って人ばかりなんで、災害や殺人事件が多発した為に集団ヒステリーが蔓延していく怖さが伝わってこないんだよね(^.^; 村の青年団長役の工藤阿須加クン、演技素晴らしかったんだけど、何せストーリーにツッコミどころが多すぎて、せっかくの力演がちょっぴり空回っててお気の毒。


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※大熱演の工藤阿須加(右)と、東京から来て事件に巻き込まれる経営コンサルタント役の眞島秀和(左)。いやー、眞島さんってこういう胡散臭いイケメン役が上手いなぁ。(注・ホメてます 笑)

 

 ヲタクがこんなに文句タラタラ言いたくなるのは、つい最近、同じく集団ヒステリーを題材にした映画『福田村事件』を観たばかりだからだなー、きっと。あれ観てなかったら、純粋にパニックホラーとして楽しめたかもしれない。

 

★おススメ度

★★☆☆☆……おヒマなら見てね♬