大成功のうちに終わったNumber_iのアメリカ進出。彼らが作り上げた楽曲とパフォーマンスは卓越したもので、十分世界的な水準にあるということは、彼らがデビューした時から明らかではあったけれど、それを実際に世に知らしめるためには、さらに天の刻と地の利、そして人の和が必要でした。彼ら3人のCoachella出演は、まさにその「天・地・人」がぴったり揃った結果だと、その僥倖に胸が震える思いがします。
SNSの発達により、以前は極東の謎めいた国だった日本の、特異な文化が広く世界の人々に知られるところとなり、19世紀フランス以来のジャポニスムが起こりつつある昨今、アジアの音楽を世界に知らしめたいという高い志を持つ88risingに見出され(天の刻)、ヒップホップの本場アメリカのフェスで、まさにNumber_iの目指す独自のジャパニーズ・ヒップホップ2曲を披露することができたこと(地の利)。そしてそして、日本のファンの熱い熱い応援の中、なんとなんと世界進出したアジア人アーティストとしては大先輩にあたるジャクソン・ワン氏とのコラボが実現したこと(人の和)。この、分かち難い「三位一体」は、アメリカiTunesで総合10位、ヒップホップ部門1位という結果を生み出した!これを奇跡と呼ばずしてなんと呼ぼう。
Number_iの御三方がまたね、この三位一体を十分理解していて、感謝の姿勢をいつも忘れないところが胸アツです。88risingのCEOであるMr.Miyashiroは日系アメリカ人で、アーティストに求めるのは唯一無二の個性と、善良な人柄とのこと。Coachellaステージでジャクソンを迎い入れる時にさっと舞台の上を綺麗にし、去った後には彼のマスクをそっと片している3人の姿を見るにつけ、Number_iはMiyashiroさんが求める人材そのものだと思いましたね。才ありてなお、君子の人格が必要ということでしょうか。また、Number_iのファンがこぞってジャクソンさんのSNSに「コラボして下さってありがとう!」「彼らが注目されたのもジャクソンさんが紹介して下さったお陰です」って書き込んでいて…。(かくいうヲタクも恥ずかしながら書き込みをさせて頂きました。ジャクソンさんご自身のSNSには恐れ多くて書き込めず、ファンサイトのほうに…^^;)そうしたら、ファンサイトの運営者の方が「日本のファンって、なんてスイートな人たちなの!こんなこと初めて」って感動して下さった。これも1つの「人の和」。Number_iを推してるお陰さまで、国を超えてこんな繋がりができるなんて不思議。
以前の記事でヲタク、「彼らを信じてついて行けば、今まで見たことのない壮大なパノラマを見せてもらえる」って書いたけど、それがこんなに早く実現するなんて……。平野くんもちゃんと出発の時「Let's Go US」って言ってくれてたね。「行ってきます」じゃなくて。私たちも一緒に参加したんだね、Coachellaに。
さあ、彼らは次にはどんな素敵な景色を見せてくれるんでしょう。ワクワクが止まらない!