オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

AIの祖チューリングがポンド紙幣に❗~「イミテーション・ゲーム」(ベネディクト・カンバーバッチ)

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英国政府って、やっぱりキモが座ってる😲第二次世界大戦中、どんな天才でも決して解読できないと言われたナチスドイツの暗号「エニグマ」。コンピューターの原型を作って解読に成功し、第二次世界大戦終結を2年早めたと言われる英国の天才数学者アラン・チューリング

 

  …まあここまでなら英国紙幣に印刷されてもさもありなん、ですが、問題はここから。彼は1952年、18才の少年との性的関係を暴露され、逮捕されます。当時の英国では、同性愛は犯罪だったから。チューリングは女性ホルモンを打たれて去勢され、その非人道的行為が彼の鬱病の原因となったのでしょうか❔41才の若さで自ら死を選びます😿

 

  そんな激動のアラン・チューリングの生涯を描いた映画が「イミテーション・ゲームエニグマと天才数学者の秘密」(2014年。アカデミー脚色賞受賞)チューリングベネディクト・カンバーバッチが演じています。エニグマ解読の為、政府の命を受け、チームを組むのですが、コミュ障ぎみのチューリングはなかなかメンバーと上手くいかない。しかし時を経るにつれ、彼の純粋さ、天才ぶりをメンバーが徐々に理解していき、最強のチームになっていくプロセスは感動的でした。その喜びと感動も、逮捕後の非人道的な政府の処遇により、虚しくかき消されてしまう。プライドをズタズタにされ精神的に廃人となってしまった晩年のチューリング。カンバーバッチの鬼気迫る演技、凄かった。

 

また、チューリングのチームの中に、戦前戦後旧ソ連のスパイとして活動した、いわゆる「ケンブリッジ・ファイヴ」(5人がいずれもケンブリッジ卒だったのでこう呼ばれました)の一員と目される、ジョン・ケアンクロスが加わっています。演じるのは真っ青な瞳がキリアン・マーフィーにタイマン張れる、超イケメンの英国紳士、マシュー・グード💕ウッディ・アレンの「マッチポイント」、アイルランドを舞台にしたロマコメ「リープイヤー」、トム・フォード初監督作品「シングルマン」で、その水も滴る美男子ぶりをご披露してくれてます😊

 

  英国政府は、チューリングに対して死後恩赦を与えて、彼に対して過去の過ちを謝罪し、今度は紙幣に。最近のLGBTの女性に対する暴力行為報道に見られるように、まだまだマイノリティに対する偏見が根強い英国。でも、過去の過ちを隠蔽せず、それに真摯に対処しようとする姿勢。やっぱり英国って凄い❗


チューリングをお札にしたイギリス政府の本気度 – WirelessWire News