映画「蜘蛛の巣を払う女」U-NEXTで。21世紀文学において最も強烈なダーク・ヒロインと言われるリスベット・サランデル。小柄な、少年のような体駆なのに、顔中にはピアス、背中にはドラゴンの黒々としたタトゥー。その生い立ちから、男性の暴力を激しく憎み、セクハラ男やDV夫を容赦ない手口で血祭りにあげる😅昨日観た「シークレットスーパースター」のDVとうちゃんなんて、リスベットが知ったら、ナニされるかわかりませんぜ😧
彼女が主人公のスウェーデン版三部作「ドラゴンタトゥーの女」「火と戯れる女」「眠れる女と狂卓の騎士」で、北欧ミステリのダークな世界観にすっかりハマってしまい、スティーグ・ラーソンの原作も読んで、そこから「特捜部Q」シリーズや、アナールデュル・インドリダソンの作品に行くわけですが…(いつだったか、女優の山村紅葉さんが北欧ミステリのファンと知って、ご本人の明るいイメージからは想像つかなくって、ちょっと意外でした。早稲田大学時代はミステリ研究会でらしたとか)
「蜘蛛の巣を払う女」は、スティーグ・ラーソンが死の直前まで執筆していた同作が遺族と出版社の版権トラブルで頓挫していたのを、ノンフィクション作家のデヴィッド・ラーゲルクランツが書き直したもの。今回はその映画化ですが、これが想像以上に良かった❗主役の二人がまずもって適役。リスベット役のクレア・フォイ、イギリスの女優さんで、ドラマ「ウルフホール」でヘンリー8世の妻、アン・ブーリン、「ブレス~幸せの呼吸」マイケル・ガーフィールドの妻役で、小柄な可愛い感じの女優さんですが、今回は髪を漆黒に染め、肉体改造して、「闘う女戦士」ハードなリスベットになりきってる❗また、彼女が密かに慕う記者役のミカエル・グルムクヴィストに、スウェーデン俳優のスヴェリル・グドナソンが演じているので、ハリウッドの資本が入っているとはいえ、北欧の陰鬱な魅力が良く出ています。
映画自体は、ミステリの謎解き中心だった「ドラゴンタトゥーの女」に比べ、アクションに次ぐアクション、息詰まる展開。また、リスベットの少女時代のトラウマと、現在の複雑な性格形成の謎が明らかになります。そういう点では、北欧版あるいはハリウッド版どちらでもよいので、「ドラゴンタトゥーの女」を最初にご覧になるといいかも😊
今英国では、北欧のドラマ「トラップ」が高視聴率をあげるなど、空前の北欧ブーム。北欧ミステリーの魅力が、日本でももっと広まればいいなぁ…と思ってます😊
http://www.girl-in-spidersweb.jp/sp/
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