オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

キリアン・マーフィー的『バットマン・ビギンズ』(2005)🦇

WOWWOWでバットマンダークナイト・トリロジーバットマン・ビギンズ』『ダークナイト』『ダークナイトライジング』(クリストファー・ノーラン監督)放映❗三部作の中では、故ヒース・レジャーが悪の権化ジョーカーに扮して神演技を見せた『ダークナイト』がやはり一番有名ですかね。アカデミー賞助演男優賞が故人に贈られたのも史上初ですし。直近のアカデミー賞で主演男優賞ホアキン・フェニックス(映画『ジョーカー』)も文句なしの素晴らしい演技でしたが、ヲタク的にはヒース・レジャー as ジョーカーがまるで緋文字の禍々しい刻印みたいに脳裡に焼き付いてしまった……。またね、もう二度とあの演技が見られないと思うとなおさら。

 

閑話休題

 

  『ダークナイト』についてはネット記事でも語り尽くされているので、今日は三部作のうち第一作目の『バットマン・ビギンズ』のお話を。かつてはDCコミックスの典型的なアメリカンヒーローだったバットマン。それを、ゴッサムシティに巣食う巨大な社会悪によって両親を殺され、そのトラウマに苦しみ、復讐の鬼になりかけながらも、血の滲むような努力によって克服する一人の青年のビルディングスロマンとして描いたノーラン監督。「人を悪に駆り立てるものは何なのか❓」…深い哲学を内包した映画でもありました。バットマンの描き方には当時賛否両論ありましたが、この映画の世界観、当時ヲタクはハマりまくりましたね。

 

  バットマン誕生の前に、ブルース・ウェインの成長期の魂の彷徨が描かれていますが(何せビギンズだから)、幼少期のエピソードから、ヒマラヤかどこかの強制収容所にいるブルースにいきなり画面が飛ぶ。さすが『メメント』『プレステージ』『ダンケルク』のノーラン監督だけあって、時系列が自由すぎる(笑)分かりにくくて最初戸惑うんですが、リピするうちにクセになるのは、他のノーラン監督の作品と同じですね。

 

  ヲタク的には、三部作の中では一番地味な(…と思われる)この作品が一番リピ率高いんですけど、それは…。

とにもかくにも、キリアン・マーフィの出番が多いから❗(唐突にスミマセン)

 

 この映画の中のキリアン・マーフィー、一応スケアクロウっていうヴィラン(悪役)なんですけれども(下の映画のポスター、左から2番目、わけわからないズタ袋被ってる人)。変身❓前はジョナサン・クレインという精神科医です。ジョーカーみたいな圧倒的悪役ではなくて、かなり小物感が…(笑)アベンジャーズのサノスみたいなラスボスはまた別にいるし。でもねー、公開当時はハマりました、スケアクロウに。つくづくマイナー志向だと思います、じぶん。小物感あるわりにはしぶとくて、スケアクロウは『ダークナイト』にも『ライジング』にもちょこっと出てきますが、ほとんどヒッチコックなみのカメオ出演

 

  キリアン・マーフィーといえば、最近はBBCの大人気ドラマ『ピーキーブラインダーズ』の主人公、トマス・シェルビー(トミー)役で大ブレーク。役作りに凝りまくる彼のこと、トミー役になりきる為に体鍛え抜いたんでしょう、今はバットマンクリスチャン・ベールに負けず劣らずムッキムキのバッキバキですが(笑)『バットマンビギンズ』の時は、今に比べるとかなり線が細くて華奢で、しかも銀縁メガネ。それはそれで萌え~~😍(⬅️バカ😅)

 

  どうもブルーアイズふぇちらしくて、じぶん。好きな海外の俳優さんって100%瞳が青い(笑)瞳、という観点から言えば、キリアンの瞳はもはや別格、殿堂入り❗あまりにも美しすぎて底知れなくて不吉なくらい。あたかも美瑛の青い池、『限りなく透明に近いブルー』(by 村上龍)でもねー、ノーラン監督もヲタクと同じこと考えていたらしくって。『ビギンズ』の撮影当時、「キリアンの青い瞳をいつ観客に見せるか。メガネを外す瞬間をいつにしようかばかり考えていた」ですって❗自分の作品に5度くらいキリアンを登場させているノーラン監督、彼もまたキリアンの人外魔境的な瞳に魅入られた一人だわね(笑)

 

  一人の苦悩する青年バットマンのイメージぴったりなクリスチャン・ベール、(いつ本性現すのか)と思って観ていたらなぜか最後までイイ人だったゴードン警部(ゲイリー・オールドマン)、アルバート・フィニー演じる超魅力的な執事アルフレッド…。ゴッサムシティの街並み、ストーリー、そのダークな世界観、端役の一人一人に至るまで繊細に作り込まれた名作は、WOWWOWシネマで7月25日(土)13:45より。