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ウッディ・アレン監督が久しぶりにニューヨーク愛をサクレツさせた映画『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』。ティモシー・シャラメが、監督自身を投影したようなヒネクレ者のニューヨーカーを演じていたのが最大のツボでした。少し前だったらこの手の役、ユダヤ系のジェシー・アイゼンバーグ(『ソーシャル・ネットワーク』など)の独壇場だったんですけどね😅。シャラメが劇中でピアノを弾きながら歌ったジャズのスタンダードナンバー"Everything happens to me"はもう、永久保存版の素晴らしさでしたねぇ…。シャラメは独特のフェロモンがありますよね。これ、いわゆる失恋ソングなんですが、ちょっと自虐的なユーモアがあって、昔からヲタク大好きな歌で。歌詞の最後のオチが、「ヒロシです」みたい(ふ、古い❗❓😅)
ゴルフをしようとすると必ず雨が降るし、パーティーとなると上の住人からクレームが来る。
こんなツイてないボクだけど、君と出会ったことでそれも変わってきたと思ってた。
でもやっぱりダメだったんだね。
電報も打ったし 電話もかけた
特別便のエアメールまで送ったのに
君からの返事は「さよなら」
しかも 郵便料不足。
映画の中では、可愛い恋人エル・ファニングとラブラブ旅行、やる気まんまんのシャラメがいざとなったら彼女から置いてきぼりで、(もう、このままフラレるにちがいない)とショボクレながら弾き語りするんですが、彼が「郵便料不足」って歌ったとこで、可哀想だと思いつつ、つい笑っちゃいました。当代きってのモテ男、ティモシー・シャラメが歌うからなおさら、味わい深いこの歌。キャスティングといいシチュエーションといい、やっぱりウッディ・アレン監督はスゴいな😉
スタンダードナンバーだから、大勢のミュージシャンたちが演奏したり歌ったりしているんですが、ヲタクのおススメは、『ニューヨークのため息』の異名を持つジャズ・ヴォーカリスト、ヘレン・メリル🎵パートナーのお仕事の都合で日本に滞在経験もあり、大変な親日家、ブルーノート東京等、日本で何度もコンサートを開いています。彼女のハスキーでメロウな歌声が一躍有名になったのは、"You'd be so nice to come home to"。たしかお酒のCMで使われたと思います。実は彼女、本名はイェレナ・アナ・ミルチェティッチと言って、クロアチア人の移民二世なんです。治安のいまいちなブロンクスのクラブで14才から歌っていた苦労人。マイノリティの暗さと哀愁漂う雰囲気が、一番惹かれるところかなぁ…。
雨が降ったり止んだり『レイニーデイ・イン○○』(ヲタクの場合はヨコハマ😅)な日は、彼女の癒しの歌声を…。